カフェ開業前の内装(改装)工事とは
カフェは飲食業の中でも競争が激しい業種だということを、開業する前に知っておきましょう。 仕事や作業を持ち込む方や勉強に励む方、友人とのおしゃべりを楽しむ方など、カフェには様々な目的を持ったお客様が訪れます。 様々なお客様からの需要があるため、駅前やオフィスの周辺、住宅街といった人が多く集まる場所には必ずと言っていいほどカフェが存在しています。
それらの既に出店しているカフェは、ご自身が新しく出店する店舗の競合店となります。 競争が激しい業種の中でも売上を伸ばしていくためには、内装デザインやレイアウトに工夫することがひとつです。開業前の内装(改装)工事は、どのように考えると良いのでしょうか。
カフェの内装(改装)工事についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。
カフェの内装(改装)工事の考え方
内装デザインはコンセプトを基にする
開業前の計画段階で、最も重要なことはコンセプトを決めることです。コンセプトを決めなければ、店舗の場所や外装・内装のデザインの判断にブレが生じてきます。
カフェと言えども、最近では飲食が目的ではない店舗も増えてきました。以下にコンセプト別での内装デザインを見ていきましょう。
コンセプト別で見る内装デザイン
スタンダードなカフェ
カフェの発祥は西洋のため、西洋の文化を感じられる壁紙の色合いやインテリを施すのがカフェの主流となっています。
また、一般的には「おしゃれ」というイメージがあります。観葉植物を飾ったり、スポットライトで穏やかな光を取り入れたり、壁紙に直接飲食メニューを入れたものにするのも良いでしょう。
西洋では絵画などの芸術文化が発展していた歴史があります。教会や聖堂には多くの宗教画や芸術家の作品が施されていますよね。店舗の壁や天井にも、絵画のようなデザインを施すと飲食以外でもお客様は楽しむことができます。 最近はSNSが情報の発信源となっている時代です。デザインの変わったシーリングファンなどでSNS映えするような内装デザインを施すと、写真が拡散されて話題となりやすくなります。飲食メニュー以外でも話題となる集客効果を期待できると言えます。
- 木目調デザイン(天井・壁・床)の坪単価:¥100,000 ~
- シーリングファン(取付け込):¥15,000 ~
猫カフェ
猫カフェがコンセプトであれば、内装は猫が基準のもとになります。
猫は基本的に繊細で警戒心の強い動物と言われています。猫にとってストレスある環境だと、猫は常に隠れてしまったり、場合によってはお客様を威嚇する可能性も出てきてしまいます。
キャットタワーや猫小屋などを設置し、猫がストレスなく過ごせる環境を作り出すことで、お客様も猫の愛らしい姿を見ることができるのです。
しかし猫の特性上、爪とぎや尿によるマーキング行動が見られることがあります。壁や柱は爪とぎ対策として板を張り付けたり、爪とぎ専用のグッズを張り巡らせるようにしましょう。
物件の契約時には猫がいることをオーナーは了承しているかと思いますが、爪とぎや排せつによるシミは退居時に自己負担で原状回復しなくてはならず、ひどくなると退居費用がかさんでしまいます。
床もフローリングでは硬く傷つきやすいので、猫が走り回っても傷の付きにくいクッションフロアなどが良いでしょう。クッションフロアはやわらかい素材なので、猫の足腰の関節に優しく怪我の予防効果もあります。
また、来店したお客様は猫と接するために床に座ることが多くなりますが、足腰の弱いお客様には負担となりやすいので、椅子・ソファの設置も考えましょう。
- クッションフロアへ交換(20㎡):¥100,000 ~
- 爪研ぎ防止板の取付け(一箇所):¥5,000 ~
メイド喫茶
メイド喫茶のお客様は"お客様"としてではなく、"ご主人様"として扱われる設定です。メイドの文化はヨーロッパが発祥で、貴族などに仕えてきた歴史があります。
メイド喫茶をコンセプトにするのであれば、内装デザインは西洋の城館や屋敷をイメージしたデザインが望ましいでしょう。ルネッサンス時代風の絵画を飾ったり、壁紙の色合いもレンガ調にすることで雰囲気が出ます。
他にもメルヘンな世界観を作り出すためにフリルのついたカーテンレースなどを利用すると良いですが、カーテンレールを取付ける工事が必要ですので、位置などを前もって決めて設置を業者に依頼しましょう。
また、お店によってはメイドに扮したスタッフが、歌やダンスを披露することがあります。その場合はステージとなるスペースが必要です。ステージは床を直接高くする場合は工事期間と費用がかさみますが、響機器がセットのレンタル品もあるので業者に問い合わせてみると良いでしょう。
- 仮設ステージ設置(音響機器セットレンタル):¥200,000 ~
- カーテンレール取付け(作業費込):¥20,000 ~
内装レイアウトの考え方
内装レイアウトは動線を重視する
飲食をメインとするカフェであれば、お客様に落ち着いた雰囲気で過ごしてもらう内装レイアウトにする必要があります。また、スタンダードなカフェであればサービス方式も以下の2つに分かれます。
- フルサービス方式
- セルフサービス方式
2種類のサービス方式の内装レイアウトをこちらで取り上げていますが、店舗のレイアウトについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。
サービス方式別でみる内装レイアウト
フルサービス方式
フルサービス方式とは、通常のレストラン同様にスタッフがお客様を席にご案内し、席でオーダーから給仕までを行うサービスです。お客様は一度席に着けば、入店から退店まで席に座ったままで良いので気楽に過ごしてもらえます。
ただし、その分スタッフは案内や給仕に回る必要があるので、適切な人員配置を行わなければお客様をお待たせすることになります。
フルサービス方式の内装レイアウトは、お客様はもちろんスタッフも動きやすい動線を考えることが大切です。多くのお客様に利用してもらうことを重視すると、小さな客席をいくつも設置することになります。 席同士が近すぎるとお客様も落ち着きませんし、スタッフも給仕の際の行き来にストレスを感じます。
可能であれば、通路は2人が譲り合わずに通れる幅が望ましいと言えます。給仕はお盆に飲食物をのせているので、すれ違いで避けきれない通路幅では通るお客様とぶつかってしまう可能性があります。
フルサービス方式のカフェはお客様よりもスタッフの方が行き来する機会が多いので、スタッフの視点から動線の良いレイアウトを考えても良いでしょう。
セルフサービス方式
セルフサービス方式とはお客様自身で席を確保してもらい、レジでオーダーと商品の受け取りを行うサービスです。セルフサービス方式だと、給仕という概念がなく店内をあまり行き来する必要がありません。
その分、お客様が席探しなどで行き来する機会が多いので、お客様目線で考えることが望ましいと言えます。
カフェに訪れるお客様は、コーヒーなどを嗜みながら友人らと会話を楽しむ方もいれば、ひとりで来店され勉強や仕事をする方もいます。となりとあまりにも近すぎる席では、それぞれ目的の違うお客様に適した環境とは言えません。 ある程度の距離のある客席配置にする必要がありますが、店内の広さが限られている場合、ひとりで来店されるお客様が座りやすいカウンター席、数人で来店されるお客様が座りやすいテーブル席のように、用途を分けたレイアウトにすると良いでしょう。
まとめ
カフェの内装(改装)工事は、カフェのコンセプトを基準にデザインを考えましょう。コンセプトが決まっていれば、壁紙のデザインや照明の配置や雰囲気を決めやすく、統一性のあるデザインを実現できます。
また、内装はデザインだけでなくレイアウトも非常に大切です。お客様やスタッフがストレスなく行き来したり過ごせる空間にするには、適切な導線を基準にして考えると良いでしょう。
カフェにはフルサービス方式とセルフサービス方式があり、サービス方式によってお客様やスタッフが行き来する動線が変わります。窮屈すぎる導線にならないよう注意して工事依頼を行いましょう。
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