飲食店の業種別内装工事の費用相場
リフォマに寄せられた事例や独自の調査をもとにした 飲食店の業種別内装工事 を行う場合の概算費用です。
- デザイン設計
- 350,000円〜700,000円
- 設計管理
- 250,000円〜500,000円
- 厨房工事
- 30万円〜300万円
- 内装工事
- 50万円〜150万円
まずは相談から
飲食店の店舗内装費用の相場は?
飲食店の開業やリニューアルをお考えの方でしたら、店舗の内装工事にどのぐらいの費用がかかるのか、気になっているのでないでしょうか。
一口に飲食店と言っても、カフェ、和食店、洋食レストラン、中華料理店、焼き鳥屋、焼肉屋、バー、居酒屋バルなど、その業種は多岐にわたります。
業種ごとに、内装に必要な建材や設備が変わってくるので、坪単価※が以下のように変わります。
飲食店内装工事の業種別費用相場
カフェ
坪単価15〜25万
洋食レストラン、中華料理店、焼鳥屋、居酒屋バル
坪単価25〜40万
和食店
坪単価35〜50万
焼肉店
坪単価50万〜
コーヒーなどのドリンクや軽食だけを店内で提供するカフェは、コンロなどの厨房設備が抑えられるので、費用が安くなる傾向にあります。
居酒屋やレストランは、カフェにかかる内装に加えて、厨房設備が加わるので、カフェよりは費用がかかります。
上の表で一番費用がかかるのが焼肉店というのは意外に思われる方も多いでしょう。焼肉店は換気がかなり重要になります。なので、通常の工事に加えて、ダクト工事や無煙ロースターといった排気工事、空調工事がいるため、費用は比較的高額になります。
もちろん、オーダーメイドの設備を導入したり、壁、床のデザイン性にこだわると、費用はどの業種でも高くなります。
どの業種であっても、抑えると、内装にかかる費用がかなり変わってくるというポイントがあります。
それが、スケルトン物件か居抜き物件かということです。
スケルトン物件と居抜き物件の違い
スケルトン物件とは、前の借主が退居時に設備や内装をすべて撤去し、壁、天井、床を剥がした状態の物件のことです。 内装デザインを設計段階から作ることができる、自由度の高い物件です。
居抜き物件とは、内装や備品などが残った状態で借りることのできる物件のことです。
居抜き物件は、設備を譲り受ける際に費用が発生しますが、空調工事や水道工事などの費用を抑えることが出来、スケルトン物件の半額程度の値段で仕上げることができます。
ただし、居抜き物件でも大幅な内装工事を行ってしまったり、退去時にスケルトンに戻す必要のある物件の場合は、かえって工事費用がかかってしまいます。
いい居抜き物件を見つけるコツは、なるべく同じ業種の飲食店が入っていた物件を見つけることです。
以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
飲食店の内装工事の施工事例を紹介
では、次にこのサイトを通じて実際にお見積もりいただいた施工事例をいくつか紹介します。
スケルトン物件の施工事例
以下のラーメン店と天ぷら店は、スケルトン物件の状態から内装工事を行ったものになります。1からこだわりの店舗内装を設計したので、費用が高くなっています。
お洒落な、ラーメン屋さんの作り方♪
- BEFORE
- AFTER
依頼者こだわりの店舗デザイン設計×飲食店×大阪府枚方市
- BEFORE
- AFTER
居抜き物件の施工事例
以下のカフェ、バー、居酒屋は、居抜きの状態から内装工事を行ったものになります。費用をなるべくおさえるには、自身の予算の範囲内で、なるべく必要設備が整っており、自分の実現したいレイアウトと近い物件を選ぶことが重要です。
自宅をオシャレなカフェへリフォーム×内装工事×新潟県村上市
- BEFORE
- AFTER
集客力UPの店舗リフォーム×内装工事×静岡県沼津市
- AFTER
信頼と実績の飲食店リフォーム×内装工事×大阪府大阪市
- AFTER
内装工事の見積書で必要な工事を知ろう
実際に飲食店の内装を行うために、どんな工事にどれくらいの費用が必要なのか、見積書の中身を知っておくことは非常に重要です。 一般的な例として、居酒屋バルの見積書を解説します。
では、実際にどんな工事内容になっているのでしょうか。まずは見積書を見てみましょう。
都内・16坪の居酒屋バルの見積書(居抜き物件)
仮設工事
約10万
解体工事
約20万
左官・防水工事
約36万
軽鉄・ボード工事
約14万
木工造作工事
約52万
建具工事
約15万
ガラス工事
約13万
電気工事
約40万
給排水工事
約30万
空調設備工事
約3万
換気設備工事
約28万
塗装工事
約18万
内装工事
約50万
家具工事
約24万
サイン(看板)工事
約10万
その他諸経費
約26万
総額
約389万
坪単価
約24万円
実際に見積書を見ると、レイアウトを左右する内装工事の他に、電気、給排水、換気設備などの設備工事費用が含まれていることがわかります。
それぞれの工事が何故必要なのか、一般的にいくらぐらいの費用がかかるのか、詳しく見ていきましょう。
各種設備工事の内容と費用
1.電気工事
店舗の電気工事費用は、分電盤や配線工事など80~120万円程度が目安になります。
もし電気容量が足りない場合は、別途で幹線引き込み工事が必要です。
幹線引き込み工事とは、電気容量を増やすために、太い幹線に変え使用可能な電力を増やす工事です。
カフェやバーなどは少ない電気容量で済みますが、居酒屋や焼肉店などで使用する大型冷蔵庫は大量の電力が必要になるため、幹線引きこみ工事が必要になる場合があります。
2.水道工事
水道管や排水設備を厨房に引き入れる水道工事費用は、60~120万円程度が目安です。
飲食店での水道工事は、住宅の水道工事に比べて、排水が重要になるので、以下の点を抑えておくといいでしょう。
ウェットキッチンかドライキッチンのどちらかを選ぶ
火と油を頻繁に使う洋食レストランや中華料理屋の床を、水を大量に流せるウェットキッチンにすることがよくあります。
一方、カフェなど本格的な厨房設備が必要ない店舗の場合、水を流すことを前提にしないドライキッチンでも問題ありません。
店の業種に合わせて、ウェットキッチンかドライキッチンのどちらかを選びましょう。
【2024年版】飲食店の厨房はドライキッチンが最適? デメリットもしっかり解説
グリストラップが必要
飲食店の厨房には、油脂や生ごみを直接下水に流さないように、「グリストラップ」の設置が条例によって義務づけられている地域があります。
グリストラップには、「床に埋め込むタイプ」と「シンク下に置くタイプ」の2種類あります。
出典:前澤化成工業株式会社
「床に埋め込むタイプ」は排水管と直で繋がるので、排水管工事が必要になります。
飲食店の業種によって、グリストラップのサイズが変わってくるため、設置にかかる費用は各業種によって幅があります。
出典:前澤化成工業株式会社
一方、「シンク下に置くタイプ」は水道工事を必要としないので費用を抑えることができますが、飲食店の店舗面積や油の使用量によっては「シンク下に置くタイプ」が利用できない場合があります。
「グリストラップ」の設置は、飲食店を開業する際に必要な費用になる可能性が高いですので、必ず施工業者に確認をしましょう。
3.ガス工事
ガス工事は配管工事費用として30~40万円程度 が目安になります。
注意したいのが、工事がテナントビルの場合です。通常は一本の供給管から各テナントにガスが割り当てられています。
ガス割り当て容量が足りないと、本管からの引き込み管を交換する工事が必要になり、工事費用が高額になる可能性があります。
4.空調工事
業務用エアコンは室外機の設置場所によって工事費用は異なりますが、15~20坪程度の飲食店で、80~120万円程度です。
ただし、店舗そのものが広くエアコンと室外機が離れている場合や、特殊な空調設備が必要な焼肉店や鉄板焼き店などは空調設備が高額になる可能性が高いです。
飲食店の主な厨房設備はどのぐらいかかる?
飲食店で最もお金がかかるのは、厨房設備です。
飲食店の内装工事の4割は厨房設備が占めると言われています。
飲食店を開業する際に必要な設備の大まかな価格相場は以下の表の通りです。
厨房設備費用の一覧
2槽シンク(1000×600㎜)
約90万円
1槽シンク(500×500㎜程度)
約20万円
手洗い器(L-5)
約30万円
食器洗浄機(大型業務用)
約80万円
冷凍冷蔵庫(300ℓ)
約40万円
コールドテーブル(120ℓ)
約35万円
製氷機(40㎏前後)
約40万円
瞬間湯沸器(5号)
約15万円
作業台(甲板はステンレス)
約5万円
焼き台(全自動)
約15万円
ガスコンロ(2口)
約10万円
電子レンジ・オーブン
約15万円
これらに加えて、カフェであればエスプレッソマシン、居酒屋バルであればワインクーラー、焼肉店には排煙用のダクトなど特殊な設備が必要になります。
カフェに必要な厨房設備
エスプレッソマシン(全自動)
約200万円
パン等のショーケース(ケーキの場合冷蔵)
約20万円
居酒屋バルに必要な厨房設備
ビアーディスペンサー 20ℓ/日(レンタル月額)
約45万円
ワインクーラー(100本容量)
約30万円
焼肉店に必要な厨房設備
ダクト工事
約10万円/1卓
無煙ロースター
約20万円/1卓
店舗の排煙設備設置
約200万円
厨房設備の費用がかなり高いことがよくわかりますよね。
上の価格目安は、新品の機材を購入した場合のものになりますので、中古品を購入したり、リースでそろえると費用はかなり安くなります。
厨房設備の導入費用を安く抑えたい方は、中古品やリースの利用検討してみることをおすすめします。
飲食店の業種別内装工事の費用相場
リフォマに寄せられた事例や独自の調査をもとにした 飲食店の業種別内装工事 を行う場合の概算費用です。
- デザイン設計
- 350,000円〜700,000円
- 設計管理
- 250,000円〜500,000円
- 厨房工事
- 30万円〜300万円
- 内装工事
- 50万円〜150万円
まずは相談から
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
まずは相談から
飲食店 デザイン・設計のお役立ちコラム
Q.飲食店の設計で重要な事って?
ズバリ「経営者の目的にかなった店になるように設計する」ことです。
飲食店と一括りにしてもその種類は様々です。喫茶店や料理屋、居酒屋という違いもあれば、提供する料理も和食、中華、イタリアンなどがあります。さらには、サラリーマンなどの男性客を想定しているのか、それともOLや女子大生などの女性客を想定しているのか。こじんまりとした家庭的な雰囲気を売りにするのか、誰でも入りやすいオープンな雰囲気を売りにするのかなど、お店の個性は経営者の意志によって決定します。
大切なのは、「こんな店にしたい」という目的を明確にし、発注することです。目的が明確であれば、相談を受けた専門業者さんも具体的な案をいろいろと提案してくれるでしょう。逆に目的が漠然としていると、業者さんの提案も焦点が定まらないものになりがちです。 「ゆったりとくつろげる空間にしたい」と思っていたのに隣席との距離が近くて落ち着かなかったり「性別や年齢層に関係なく皆に来てほしい」と思っていたのに、敷居の高そうな外観のせいで入りにくくなってしまったり。
「とにかくたくさんの人に来てほしい」といった漠然としたイメージではなく、専門業者さんに「誰がどんな時間を過ごすための空間か」を明確に伝えることがポイントといえるでしょう。
渡邊 一伸(ナベさん)