美容ブームの今、新たにエステサロンを開業したいと考えるひとも少なくありません。
その大きな理由のひとつが、エステサロンの開業には特別な資格や免許が必要ないという点があります。
しかしその分、競争率が高く、人気が分極化しやすいのが現状です。
お客さんが多く集まる人気のエステサロンにするには、魅力的で落ち着きのある内装でないといけません。
では、実際エステサロンの内装工事にはどのくらいの資金が必要なのでしょうか。
使用する部材や施工方法などのこだわり、現状の設備状況などの諸条件によって変わります。 内装にかかる費用は主に「デザイン設計から内装工事」と「設備費用」に分けられます。それぞれの金額の目安を紹介していきます。
エステサロンの内装工事の費用別グレード
エステサロンの内装工事の費用は、内装のデザインや、使用する材質のグレードなどによって変わります。坪単価の価格帯と、それに応じてどのような工事が可能なのかを解説します。
坪単価とは、一坪あたりにかかる内装工事の費用目安です。この数字によって、どのくらいの予算が必要か見積もりを立てられます。
例えば15坪の物件で坪単価20万の工事を行うなら、20万×15坪=300万が総額としてかかるということです。
坪単価15~25万円でできる内装とは
デザインにこだわる箇所とシンプルにする箇所のメリハリをつけることが、費用を抑えながら内装工事をするコツです。
例えば、壁の装飾はシンプルにして照明はシャンデリアにするなど、目に留まる部分に力を入れるとよいでしょう。
エステサロンの内装工事は、坪単価20万円以上となることが多いです。
しかし、空調工事などが不要な居抜き物件であれば、坪単価10万円台での施工も可能です。
エステサロンに来店するお客さんは、非日常な空間で癒されながら美しくなることを求めているため、シンプルな内装では満足されない可能性があります。
壁や天井、床の仕上げ材が無地でも、色使いを工夫することでおしゃれに見えます。
では実際の施工事例を見てみましょう。
施工月
2015年10月
施工場所
神奈川県大和市
総額
270万
坪数
20坪
【施工後】
グレーを基調としたスタイリッシュな店内です。看板と家具を赤に統一することで、コンセプトのはっきりした飽きさせない内装になっています。
個室はしっかりと確保し、プライバシーに配慮されています。
今回の事例は、坪単価270万÷20坪=約14万のかなりの低価格で収まっています。
費用を抑えたシンプルな内装だからこそ、エントランスのシャンデリアが活きています。
デザインを業者に相談する際は、予算を伝え、予算内で非日常性を演出できるデザインを提案してもらいましょう。
坪単価25~35万円でできる内装工事
この価格帯は、ハイグレードなメニュー中心のエステサロンに多いです。
高級感あふれる内装にするためには、できる限り装飾にこだわることが大切です。
たとえば、エントランスの扉に装飾を施したり、一部に建材の中で最も高額なガラスを用いるなどです。
壁や床の仕上げにタイルのようなグレードの高いものを用いることで、ハイグレードな内装となります。
では実際の施工事例を見てみましょう。
施工月
2014年4月
施工場所
愛知県名古屋市
総額
520万
坪数
20坪
【施工後】
待合室は広く取られ、白を基調とした開放感溢れるデザインになっています。
床はウッドのフローリング、天井も仕上げ工事を行い、細部まで清潔感にこだわっています。
坪単価は、520万÷20坪=約26万と、ミドルグレードの内装工事になっています。
また、エステサロンに必要な要素である「プライベート感」と「リラックスできる雰囲気」を両立できれば、ご自宅での開業も視野に入れることが可能です。
自宅エステサロンのメリットは、家賃がかからずや改装費用をかなり抑えられる点にあります。
エステサロン内装工事の見積書を確認!
21坪のスケルトン物件をエステサロンに改装する際の見積書をご紹介します。
スケルトン物件とは?
スケルトン物件の内装工事について
各工事の費用
仮設・解体工事
約20万円
軽量鉄骨・ボード工事
約78万円
建具工事
約62万円
給排水工事
約12万円
電気工事
約15万円
内装工事
約80万円
塗装工事
約5万円
看板工事
約13万円
建具工事
約8万円
その他諸経費
約63万円
総額
約356万円
店舗面積21坪に対して施工総額が約356万円なので、坪単価は約17万円ほどです。
一般的なエステサロンの店舗は個室が多く、ボード工事や建具工事、内装工事などの費用が高くなりやすいのが特徴です。
ボード工事は、パーテーションを作るための下地工事、建具工事は扉やドアをつける工事のことです。
施工総額を抑えたいのであれば、店内の空間設計を工夫したり、その他の項目の費用を見直しましょう。
エステサロンの設備費用
エステサロンを開業するためには、施術に必要な設備を揃える必要があります。それぞれの設備機器の費用目安をご紹介します。
設備費用例
エステ用ベッド
3万円~
イス
8千円~
スチーマー
6万円~
ホットキャビ、クールキャビ
2万円~
ドレッサー
2万5千円~
手による施術を行う場合、最低限これらの設備を用意しましょう。
エステ用ベッド
出典(https://www.fontanamoco.jp/products)
ヘアドレッサー
出典(https://item.rakuten.co.jp/rcmd/mt-dr-079/)
美顔器などによる施術を行う場合や、寒い時期でも施術効果を高めるためのヒートマットを使用する場合は、以下の設備費用が必要です。
設備費用例
イオン導入機
5千円~
吸引器
5万円~
複合美顔器
5万円~
ヒートマット
9万円~
個人経営だとしても、他に痩身メニューや脱毛メニューを取り入れたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
最近では個人サロンでも購入可能な機器が増えていますが、お手頃になったとはいえ高額であることは変わらないので、資金が十分に用意できていないうちは、導入をおすすめしません。
設備費用例
痩身機器
38万円~
脱毛器
250万円~
エステサロンの費用を抑えるポイント
消耗品は卸売りやセールを利用する
エステサロンの営業が始まれば、消耗品は必ず購入し続けなくてはいけません。
必ず出て行くお金であるなら、できれば節約したいですよね。
卸売り店や小売店は、大量購入すると値引き対応してくれることが多いです。
そこで、仕入れる際にはこのようなお店を利用し、仕入れ値を抑えましょう。
セールがあればさらに仕入れ値が抑えられますので、セール情報にも常にアンテナを張っておきましょう。
レンタル可能な設備はレンタルする
エステサロンに限らず、店舗を運営する際には、電気代や光熱費、消耗品の購入費がかかります。
エステサロンの場合は施術に使う機器が必要で、それぞれ高額な物が多いのが特徴です。
美容機器は使い勝手の関係で、レンタル品では納得できるものが見つからないということがあるかもしれません。
一方で、ベッドやイスであれば多く出回っているため、お気に入りのものが見つかりやすいです。
このような使い勝手に影響を与えない物はレンタルを利用することで費用を抑えることが可能です。
見た目だけでなく、長く使えそうかなども確認してレンタル品を見極めましょう。
細部までデザインにこだわり過ぎない
念願のエステサロンを開業するとなったら、どこまでも理想の内装を叶えたいと考えるでしょう。
しかし、オーダーメイドの床材や壁材、デザイン性の高い照明器具などは高額になります。
内装デザインはどこまでもこだわることが可能ですが、こだわるほど費用は高くなります。
内装費用がかさみ、肝心の機材の予算がなくならないように、費用のメリハリをつけましょう。
また、お手頃な素材でも、高級に見えて丈夫な素材もありますので、予算と照らし合わせながらデザインを決めていきましょう。
相見積もりをし、減額案を提示してもらう
業者を決める際は、複数業者に見積もりを依頼しましょう。 複数の業者間で価格競争を起こすことで、目安となる費用相場が見え、価格が適正化していきます。 個別で見積もりを取るのが面倒な場合は、見積もり比較サービスを利用すると良いでしょう。適正な価格を提示してくれる業者の中でも、施工事例が多く安心して任せられる業者を選びます。
どうしても予算オーバーしてしまう場合は、内装工事会社に減額案を出してもらいます。 減額案と言っても、デザイン性は落ちても、機能を維持したまま減額できる場合があるので、業者に積極的に伝えましょう。
まとめ
エステサロンの内装工事と開業資金の費用相場と、費用を抑えるポイントをご紹介しました。
予算を抑えつつ、高級感や非日常感を演出するには、費用をかける部分のかけない部分のメリハリを付けた計画を立てる必要があります。
エステサロンはマンションの一室でも開業可能なため、自宅の一部を利用すれば家賃などは抑えることが可能です。
施術用ベッドやシーツ、その他消耗品を揃える費用は必ず必要になるため、レンタルや大量仕入れを検討することも費用を抑えるポイントです。
高機能な設備を使用する施術を考えている場合は高額な費用が必要になるので、開業後に資金を貯めてから導入するなど、計画的に設備を揃えることが大切です。 内装工事の費用を抑えながら、エステサロンの開業を目指しましょう。
以下にはサロン開業に関する記載があります。サロン開業に関心のある方はぜひご覧ください。
こちらの記事:店舗 リフォームのお役立ち情報まとめでは、エステサロンの内装工事の注意点や外装工事、その他の店舗のリフォームについて、より詳しく説明しています。
こちらの記事:ネイルサロンの内装工事の事例について事例を確認したい方はご覧ください。
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エステ・マッサージ店 設計・デザインのお役立ちコラム
Q.「また来たい」と思わせるには?
来客者が「また行きたい」と思うのは、そこが「非日常感」を感じられる場所だからです。
最近では、仕事帰りに疲れた体を癒しにエステやマッサージ店に立ち寄る女性が増えています。そのため仕事帰りに訪れやすいように、都会のオフィス街や、駅に隣接したショッピングモールの中にある店舗が多数あります。 たとえ店舗の立地が都会の喧騒の中であろうと国道沿いであろうと、店に一歩足を踏み入れると、そこに非日常的な異空間が待っていることが大切なのです。アジアン、ヨーロピアン、和風モダンなテイストのエステが多いのは、この「非日常感」を感じてもらうためです。 特に女性は理性よりも感性を重視する傾向にありますので、直感で違いを感じてもらう必要があります。人の第一印象は数秒で決まるといわれていますので、色や光、音、香りなどによって、店に入った一瞬のうちに、外とは別の空間にいると感じてもらうことです。
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