2018年1月12日

レストランの内装(改装)工事の費用相場とポイントとは

レストランの内装(改装)工事にかかる費用いついてご紹介しています。レストランの開業にはどの程度の資金が必要なのでしょうか。見積書を見ながら費用相場を確認してみましょう。費用相場を初期費用を抑えるためのポイントも掲載していますので、ご参考になさってください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メールで送る

レストランの内装(改装)工事の費用

レストランを開業する際に必要となる内装工事には、どの程度の予算が必要なのでしょうか。必要な設備はレストランのメインとなる料理のジャンルによって変わってきますが、一般に20万〜50万程度が目安となります。

ここでは、内装工事の種類とともに費用の目安をご紹介していきます。

店舗リノベーションの費用についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。

店舗リノベーションの費用相場と業種別のポイントを事例を見ながら解説!

レストランの厨房設備以外で必要な費用項目とは

レストランを開業するために、厨房設備以外で必要な費用の項目を確認しましょう。

  • 敷金
  • 前家賃
  • 内装工事
  • 電気工事
  • 空調工事
  • サイン(看板)工事
  • 設計デザイン
  • 付帯設備
  • 重機設備

敷金

敷金は貸物件の場合に発生する費用です。 物件を決める際は、貸物件か購入物件かをまず決めます。長い期間、同じ場所で経営をしていくのであれば購入物件の方が最終的には費用が抑えられます。 しかし経営の状況などによって同じ場所で経営を継続できるかわかりませんので、購入に踏み切るにはそれなりの覚悟が必要です。

購入にも大きなリスクがあるため、賃貸物件で開業なさる方が多いです。 飲食業は競合が激しく、場所によって客層も違います。最初の物件選びは慎重に行いましょう。

敷金は、毎月お支払する費用になりますが、退去時に現状回復が必要になることを覚えておきましょう。 開業にあたっては敷金だけではなく、原状回復費用も考慮に入れた上で準備する金額の目安を決めましょう。

一般の賃貸住宅であれば、経年劣化や通常使用による建物の消耗は借主が費用を負担する必要はありません。 しかし店舗や事務所などの貸店舗では、経年劣化や通常使用による消耗部分も借主が費用を負担する場合が多いです。

店舗では人の出入りが激しく、一般の住宅と違って劣化が著しいことが見込まれること、さらに使用方法による消耗具合が予測しにくいことがその理由です。

内装工事

ここでの内装工事費は、天井・壁・床部分、さらに間仕切りのあるテーブル席等に関する費用を表しています。 内装工事は坪単価で費用を割り出し、算出されます。1坪範囲内に使用される天井・壁・床・客席の材質などによっても坪単価は上下します。 坪単価が算出されると、物件の坪数に応じて最終的な費用が決定します。

電気工事

最近のレストランの傾向としては、客席ごとにコンセントを設ける場合が増えています。 充電設備を設けることで、食事だけでなく、仕事や商談の場としても利用できるようになるため、新たな顧客の取り込みが見込めます。

回転率は落ちますが、オフィス街にあるような店舗であれば、人の入りにくいランチの時間帯の集客が安定する可能性があります。

コンセントを客席ごとに設置する場合、増設工事が必要になります。電気工事が入るので、増設する数に比例して費用はかさみます

店舗の電気工事についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。
店舗・オフィス(事務所)の電気工事の費用相場とポイント

設計デザイン

物件が決まったら、すぐに施工というわけには行きません。お店のコンセプトを元に、必要な設備やテーブルなどを図面におこさなければなりません。 居抜き物件の場合、前のお店の設備を再利用できる可能性があり、一方スケルトン物件の場合、一から設備を準備しなければなりません。 自由にお店を設計できるのはスケルトン物件の強みですが、居抜き物件は、スケルトン物件に比べて低コストで開業するメリットもあります。

設計デザインをするときには、コンセプトや具体的な店舗の内装・外装イメージ、物件の種類、許容予算などを予め決めておくと良いでしょう。

付帯設備費

付帯設備とは建物にもともと備わっている設備で、電気やガス、給排水設備のことを指します。 特に注意すべき部分は給排水設備で、排水機能に異常があるまま開業してしまった場合、開業後すぐに排水口が詰まり経営にならないなどのトラブルが発生する恐れがあります。 水回りに異常が起こると営業を止めなくてはならないので、内装工事の段階で確実な確認をしておきましょう。

什器設備費

什器設備は食器や調理器具を指します。 レストランは調理器具はもちろんですが、お客様が使用する食器類の用意が必要です。洗い替えを見越して多めに準備しておきましょう。

スケルトン物件の内装をレストランに改装する際の費用目安

20坪のスケルトン物件をレストランに改装したときの工事の費用事例をご紹介します。

工事の内訳と費用

仮設・解体工事

約22万円

軽量鉄骨・ボード工事

約12万円

木工・建具工事

約27万円

ガラス工事

約7万円

空調工事

約65万円

ガス工事

約7万円

給排水工事

約52万円

電気・電話工事

約45万円

内装工事

約31万円

厨房器具工事

約98万円

看板工事

約25万円

家具工事

約65万円

その他諸経費

約50万円

総額

約506万円

スケルトン物件を採用し、一からレストランを改装しました。今回の事例の場合、坪単価は約20万円です。 全体をみると、空調工事、給排水工事、内装工事、厨房器具、家具工事の金額が高めですが、 居抜き物件を利用して、設備や内装を再利用することができれば、工事費用は抑えることが可能です。

また、レストランの場合は、提供する料理メニューの種類によって必要な厨房設備が変わってきます。 フレンチレストラン、イタリアンなどの特定のジャンルのレストランの場合は、 ピザ窯や冷製料理用のコールドテーブルといった特殊な調理設備が必要になってきます。 工事費用が上がる1つの要因ではありますが、中古設備やリースを利用してできるだけ設備費を下げることも可能です。

厨房設備の内訳例は、次項でご紹介します。

レストラン開業で必要な厨房設備費用

レストランの開業でもっとも費用のかかる部分は厨房設備の導入です。 厨房設備でかかる費用目安を見ていきましょう。

各厨房設備の費用例

2槽シンク(1000×600㎜)

¥900,000

手洗器(L-5)

¥300,000

冷凍冷蔵庫(400ℓ)

¥450,000

コールドテーブル(120ℓ)

¥250,000

製氷機(40㎏前後)

¥400,000

瞬間湯沸器(5号)

¥150,000

作業台(甲板はステンレス)

¥50,000

ガスコンロ(2口)

¥100,000

上記はレストランに共通して必要な厨房設備です。イタリアンレストランであれば、パスタ用の寸胴鍋やピザ用の窯などが必要になります。開業するレストランのジャンルによって必要な厨房設備は変わります。

レストランの内装(改装)工事についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。

費用を抑える方法

レストランの開業費用は10坪程度で最低500万円程度かかります。物件を購入する際は不動産ローンを組むことができますが、賃貸の場合や開業時に必要な工事費用のほとんどがローンを組むことが難しいのが現実です。

開業後の経営に余裕を持つためにも、初期費用は抑えたいところですよね。ここからは費用を抑える方法をご紹介していきます。

設備が整った居抜き物件を探す

開業時に費用を抑える方法は、最初の物件選びで条件の揃った居抜き物件を選択することです。 居抜き物件とは、以前の使用者の内装や設備がそのまま残っている物件です。居抜き物件であれば、内装費用を抑え、厨房設備を新たに導入する必要もない場合があります。 開業時にもっとも費用がかかる厨房設備の導入を抑えられれば、200万円~300万円程度費用が削減できます。

ただし残っている設備に不具合がないか、契約前に必ず確認しましょう。契約後に不具合が発覚しても、物件のオーナーや以前の使用者に責任を問うことはできません。 契約後の不具合による設備の撤去や導入は自己負担になります。

居抜き物件のレイアウトや内装を活かす

設備の整った居ぬき物件を選ぶことで、設備費が削減できますが、居ぬき物件の場合は前店舗の内装も残されています。 そのまま利用することで内装費も削減できますが、前店舗とまったく同じ仕様のままでは、新しくオープンさせても「以前と同じ店舗」「リニューアルしただけ」という誤解を招く可能性もあります。内装デザインは部分的にでも変更することがおすすめです。

例えば照明を変更したり、壁紙のクロスを別のデザインに張り替えるだけでも雰囲気は大きく変わります。 特にレストランでは、ランチタイムとディナータイムで照明の明るさや色味が変更できると、昼夜全く違う印象のバリエーションに富んだ店舗を演出できます。 日中は誰でも入りやすいよう、明るい白色の電球を使用し、夜間は柔らかく暗めの照明でお酒が楽しめるような大人な演出をしても良いでしょう。

既存の内装を活かしながら部分的にデザイン変更等を行うことで内装が済むため、内装工事が小規模で済みます。工期もかからず費用も抑えながら内装をリニューアルさせることが可能です。

こちらの記事では、居抜き物件について詳しく解説しているので、ご参考ください。

中古の厨房設備を利用する

前店舗が開業予定のレストランと種類が近く、譲り受けた厨房設備が十分で、そのまま開業できる場合は設備費がかかりませんが、そのような条件の揃った居ぬき物件をみつけることは難しいです。多くの場合、開業予定店舗と種類が近い居抜き物件を見つけることができても、いくつかの設備に関しては買い足す必要が出てきます。 また、スケルトン物件で開業する場合はもちろん厨房設備に関しても内装等と同じく、すべて一から揃えることになりますので、かなり大きな費用がかかることになります。

厨房設備を新品で揃えると非常に高額な費用がかかりますが、中古品を上手く取り入れることで費用を抑えることができます。中古設備で取り揃えれば費用負担は軽くなりますが、中古設備を選ぶ際は使用年数や保証を事前に確認しておきましょう。 中古ですので、購入後すぐに不具合が起こる可能性は否めません。購入時は保証の有無を確認し、不具合時の対応を明確にしておく必要があります。

減額案を提案してもらう

レストランには和食レストランもあればエスニック系のレストランもありますので、それぞれに合う内装デザインを施すことが大切です。 素材や見栄えにこだわった内装デザインはそれだけ費用がかさみますが、せっかくこだわって考えたデザインの妥協点を見つけるのも難しいですし、費用削減のために必要な機能を諦めなければならないのも、のちのちの営業にストレスを与えかねません。 そこで、予算を抑えながらこだわりの内装デザインをつくるために、減額案を考えてもらうことをおすすめします。

減額案とは、機能やデザインを維持しながら価格の安い素材を用いたデザインなどを考えることです。 似たような機能やデザインを持つ素材であっても、メーカーによって価格は異なります。 できるだけ安いメーカーから仕入れた素材を用いることで、費用を抑えても機能やデザインを維持することが可能です。

業者によって得意な店舗形態は異なり、減額につなげる知識や技術を持ち合わせているかどうかも違ってきます。レストラン内装の得意な業者の方が、レストランの内装において必要な知識や様々な減額案を持っている可能性が高いです。 過去の施工実績を確認し、レストランの実績が豊富であり、ご自身の好みのデザインをしてくれそうな業者を見つけましょう。

まとめ

レストランの開業時、初期費用を抑えたいのであれば、まず物件選びが重要です。 貸物件の場合は、敷金や前家賃が必要になります。長い間、経営を続けていくのであれば、内装も自由にできる購入物件を検討しても良いですが、安定した経営状況で長く続けていける保障はありませんので、購入検討は慎重に行いましょう。

貸物件には前店舗の内装や設備が残っている居抜き物件と、前店舗が閉店・移転した際に内装や設備をすべて撤去したスケルトン物件があります。 希望の条件に合い、設備状況の良い居ぬき物件が見つかれば、居ぬき物件を選択した方が初期費用は安く済みます。しかし、壁を取り払う・カウンターの位置をずらすなど大掛かりな内装変更を伴う場合や、譲り受けた設備の状態が悪い場合は、かえって新たな導入費に加え撤去費用もかかるため費用が膨らみます。

物件の内装工事の際は、物件にもともと備え付けられている付帯設備の確認が必要不可欠です。特に給排水設備に不具合があると、詰まりが起こる可能性が高くなります。 開業後の水回りの不具合は営業にも響くので、事前に整えておくことが大切です。

開業前の初期費用を抑えるためのポイントはいくつかあります。予算内で満足のいく施工を行うために、費用を抑えるポイントを意識し、安心して依頼できるレストラン内装実績多い優良な業者に依頼しましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。
リフォマなら中間マージンカットで専門業者をすぐ紹介