2017年11月3日

レストランの内装(改装)工事の注意点

レストランの内装(改装)工事の注意点には、素材や設備、物件や業者の選び方があります。特に設備は費用のかかる工事のため、どのような工事で費用がかかるのかを知ることで予算を決めることも可能です。レストランの内装(改装)工事で覚えておくべきことを見ていきましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メールで送る

レストランの内装(改装)工事で選ぶ素材や設備の注意点

建築基準法を満たす素材であることを確認する

建築基準法とは建造物の敷地や構造、設備や用途に関して定められた法律で、改正を繰り返しながら現在では性能規定と仕様規定も併記されています。
レストランは火が使われ、多くのお客様が利用される場所であるため、木材を使用する場合は様々な制限があります。
店舗の規模で異なりますが、通路や階段には準不燃材や難燃材以上の仕上げ材を用いなくてはなりません。

耐火建築物の3階以上で床面積1,000㎡以上、準耐火建築物で2階の床面積500㎡以上、どちらにも該当しない建築物では床面積200㎡以上のテナントにレストランが入る場合、天井や壁は全て難燃材にしなくてはなりません。
3階以上のテナントの場合、通路や階段の他、天井も準不燃材を用いることが規定されています。腰壁を設ける場合は高さの規定もあります。

ナチュラル系の内装にしたい場合、木材で仕上げたい方は多いです。レストランの雰囲気に合いそうかだけでなく、建築基準法を満たす素材であることを確認して仕上げ材を選びましょう。

消防法と火災予防条例も確認しておく

消防法とは火災を予防・警戒して、生命や身体、財産を火災から保護することと、火災の被害を軽減することを目的とした法律です。
消防法では、人が多く訪れる場所では、原則難燃材を用いることが規定されています。
壁や床の仕上げ材だけでなく、カーテンやじゅうたんなども消防法に基づいた試験に合格した物しか使用できません。

消防法の他に、各自治体が定めた火災予防条例では、調理器や厨房と座席との距離などが規定されています。
基準をクリアした素材で内装を彩り、適切な厨房設備であることも必ず確認しましょう。
ただし、火災予防条例では火を使う調理器は細かい規定がありますが、IHクッキングヒーターのような電磁誘導で加熱する器具の場合規定されていないこともあるため、調理器具の規定範囲も把握しておきましょう。

レストランの内装(改装)工事の種類についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。
レストランの内装(改装)工事の種類

レストランの内装(改装)工事の設備に関する注意点

グリストラップを設置する

グリストラップとは油やゴミを除去して排水を行えるようにした設備のことで、保健所から設置を義務づけられています。
カフェでコーヒーの粉しか流さないという場合、水道管を太くしてシンク下に床置きのグリストラップを設置するのみで対応可能なことも多いため、工事費用も抑えられます。

しかし、レストランとなると料理の種類もボリュームも増えるため、大きなグリストラップが必要となることも多いです。
また、小麦粉のような粘り気のある材料は、水道管にこびりつくことで水道管を補足してしまうため、太い水道管に変えなくてはならない場合もあります。

どの程度の大きさのグリストラップや水道管が必要になるかはレストランの規模や料理で異なります。ご自身のレストランに適したグリストラップと配管の大きさをあらかじめ業者に確認しておくことをおすすめします。

空調設備は室外機の設置場所が費用を左右する

エアコンを設置する際には室外機の設置も必要になりますが、室外機を置く場所によっては工事費がかさむ原因となります。
6~8馬力程度のエアコンで、室外機を床に置ける場合は、80~120万円程度で設置可能です。

ところが、レストランが建物の上階にあり、クレーンで屋上に室外機を運ばなければいけない場合、設置費用がかさみます。
エアコンと室外機が離れれば離れる程エアコンの馬力を上げなくてはエアコンが効かなくなります。
エアコンは馬力が高い程本体価格が高くなるため、エアコン自体の価格が工事費を高くする原因となりかねません。
室外機の設置場所から内装工事費が高くなる可能性があるのかを把握し、予算の目安を知りましょう。

排気工事が大がかりになる

外の空気を吸わないと空気を吐き出せないため、レストラン全体で排気工事を行わなければなりません。
厨房のフードの他、トイレを含めたレストラン内の換気扇の設置と給排気工事が必要です。
フライヤーやパスタボイラーを使うレストランの場合、熱量が多いため大きいフードや換気扇を設置しなくてはならず、その分大きな給気に対応できる工事が必要となり費用はかさんでいきます。

また、ビルの上にダクトを設置しなくてはいけない場合、足場の費用もかかるため費用は高額になります。
料理によってはにおいが強いものもあり、消臭装置も必要となります。
レストランは排気工事に費用のかかる店舗形態ですが、レストランの料理や場所によっては排気工事の費用がさらにかかることを覚えておきましょう。

レストランの内装(改装)工事の費用についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。
レストランの内装(改装)工事の費用相場とポイントとは

レストランの内装(改装)工事で物件を選ぶ際の注意点

物件にはスケルトンと居抜きがありますが、どちらを選ぶべきかはレストランの種類によります。
居抜き物件は一般的に安いと言われていますが、既存の設備などをそのまま使えることが前提です。

たとえば電気の容量が足りないとなれば容量を増やす工事が必要になりますし、業種が代わり以前より排気が必要となれば排気工事が必要になります。
同じ業種であっても、設備が故障していれば新しいものを購入することに加え、撤去費もかかります。
工事内容によってはスケルトンと変わらないことも多いです。

内装工事費を抑えるためにも、以前入っていた店舗は必ず確認しましょう。
同じ種類のレストランで設備もそのまま使える状態であれば居抜きをおすすめしますが、設備が使える状態でなかったり、業種が異なり追加の工事が増えそうであればスケルトンと居抜きのどちらがお得に工事できるかを確認して物件を選びましょう。

居抜き物件についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。

レストランの内装(改装)工事を依頼する業者を見つける際の注意点

レストランの内装工事の実績のある業者を見つける

レストランは様々な設備が必要なため、内装工事費は高くなることが多いです。高い金額を払って工事を行うのなら、納得の工事を行いたいですよね。
そのためには、レストランの内装工事実績の豊富な業者に依頼することが大切です。

どの業者でも理想の内装は提案できるでしょう。しかし、使用されている素材が清掃性に乏しかったり、厨房からお客様の所に料理を運びにくいなど動線が考慮されていないといった使い勝手の悪いものである可能性もあります。

レストランの施工経験の豊富な業者を見つけたら、ご自身のレストランのイメージに近い内装の経験があることも確認しましょう。
好みの内装デザインのレストランの施工経験豊富な業者に、快適性も美観も高いレストランにするための内装工事を依頼しましょう。

提案力を確かめる

スケルトンの場合、仕上げ材の色や素材を目に見える形で提案してもらわなければ、どのような内装のレストランになるのか想像するのは難しいです。
そのため、図面をしっかり引いて説明できる業者でないと、工事完了後にイメージと違うということが起こりかねません。
最近では、CADというソフトで図面に色付けしたり立体化することができるようになったため、分かりやすい図面を用意してくれる業者を選びましょう。

レストランの内装工事は、内装のデザインだけでなく予算内で行えることも重要ですよね。
あらかじめ予算を伝え、デザイン性や使い勝手を維持したまま費用を下げる提案をしてもらえるなど、予算を抑えることに親身になってくれる業者を選ぶことが大切です。

費用を抑えながらデザイン性も使い勝手も維持できる提案は、施工実績が豊富な業者である程得意です。
この点からもレストランの内装工事の実績が豊富であることがポイントとなります。
予算も含め分かりやすく様々な提案をしてくれる業者を選びましょう。

まとめ

レストランの内装(改装)工事に関する注意点をご紹介しました。
レストランの内装はお客様の居心地を左右するため、できる限りこだわりたいものですが、法律や条例で認められたものしか使えません。
レストランの内装工事は設備工事が大がかりになり、費用もかかるため、予算をある程度確保しておくことが大切です。

また、一般的に費用を抑えられると言われている居抜き物件も、追加工事が必要になればスケルトンと変わらなくなることも多いため、使える居抜き物件を見つけましょう。
費用のかかる内装工事を満足の仕上がりにするためには、レストランの内装工事の実績が豊富で、提案力の高い業者に依頼することが大切です。無駄のない内装工事でレストランの開業を目指しましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。
リフォマなら中間マージンカットで専門業者をすぐ紹介