エクステリアにおける表札の位置づけ
【参考】https://www.photo-ac.com/main/detail/524396?title=住宅
最近までは表札と言えば、ステンレスや天然石のプレートに名前が彫ってあるだけのシンプルなものでした。門扉や門柱などもそれほど凝ったデザインのものは少なく、ブロック塀や白い壁というのが一般的でした。そのようなエクステリアにはシンプルな表札がマッチしていましたが、エクステリアのデザインが変化するにつれて、表札のデザインも変化してきました。
表札はそこに暮らす人の名前が分かればいいというものから、エクステリアの個性を表現するアイテムとして、その役割が変化してきました。 また、表札をどこに設置するのかによっても印象が変わりますので、表札だけ後から付けるのではなく、門まわりのエクステリアと一緒にプランニングすることも大切です。もちろん後付で表札を付けることもできますが、全体の統一感を出すには表札もエクステリアデザインのひとつと考えて、住宅の外観に溶け込むようにデザインするのが良いでしょう。
目的に応じた表札の選び方
表札に何を求めるかによって、選ぶべき表札が変わってきます。表札を付ける目的は下記のようなものが挙げられます。
- 居住者の情報を伝える
- エクステリアのひとつとして個性を演出する
- 風水の考えを取り入れる
これらの目的のうち、何を重視するかで表札の選び方が変わってきます。このため、表札を選ぶときには、その目的をはっきりとさせ、優先順位を決めることが重要になります。
居住者の情報を伝える
来客に対して居住者の情報を確実に伝えることを目的にするのなら、誰に対しても名前が読みやすいように、シンプルな表札に漢字で文字をはっきりと表記しましょう。 フォントにこだわったアルファベット表記の表札もおしゃれで個性的ですが、来客がにとっては名前が読みにくい場合もあります。
エクステリアのひとつとして個性を演出する
来客に正確に名前を読んでもらうよりも、エクステリアの一つとして個性を発揮したいという場合は、デザイン重視の表札を選ぶのも良いでしょう。 タイルやガラスといった、デザインに自由を効かせやすい素材を選んだり、名前のフォントにこだわることで、表札に個性を表現することができます。 家の外観やその他のエクステリアとの相性を考えて、表札のデザインを選ぶのが良いです。
もちろん名前の読みやすさを考慮しつつデザインにこだわることもできるので、バランスを考えながら表札のデザインを考えましょう。
風水の考えを取り入れる
風水の観点から表札の素材やフォントなどを決める方法もあります。この場合は自然素材を意識して、天然木や天然石を使用した表札を選びます。木製の表札が既存のエクステリアに合わないような場合は、白色の表札を選び、楷書や行書で名前を入れるといいとされています。
エクステリアを考慮した表札選びの注意点
デザインと文字の読みやすさのバランスを考えたり、風水の観点を取り入れる方法など、表札の選び方は非常に奥深いということをご説明しました。 様々な要素を考慮に入れて慎重に表札選びを行いたいところですが、失敗しやすいポイントがいくつかあります。ここでは表札選びで失敗をしないための注意点をご紹介します。
表札単体でデザインを選ばない
どんな表札もエクステリアと一体になって、はじめてそのデザインの良し悪しが決まります。カタログで表札のデザインだけを見て選んだものの、既存のエクステリアにマッチしないということがよくあります。表札を選ぶ時は必ずエクステリア全体をイメージして選びましょう。
迷ったときは、ポストやインターホン、門周りなどの色や素材に合わせると、統一感を出しやすくなります。
取付面の色を考慮して選ぶ
取り付ける壁の色も考慮して表札を選びましょう。
よくある失敗が、白色の壁に対して白色で名前を記載したガラスの表札を作ってしまうという例です。取り付ける壁と表札の文字の色が一緒なので、名前が読みにくくなってしまいます。
同じようにアルミ鋳物の黒い表札を黒い壁に付けてしまうと、少し離れたところからは名前を認識できなくなります。
カタログやwebのシュミレーションなどでは綺麗に見えても、実際の見え方と異なる場合もあるので注意しましょう。
まとめ
表札は家全体からすると、本当に小さなアイテムですが、居住者の名前を表記するといった重要な役割があります。 表札自体のデザインだけでなく、フォントの形式や既存のエクステリアや住宅全体との相性など、考慮すべきポイントがいくつもあり、納得のいく物を選ぶことはなかなか難しいです。
その中で特に、エクステリアの一つとして表札を選ぶときには、門まわりや住宅全体との相性を考慮することが大切です。
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