壁紙(クロス)の役割
壁紙(クロス)には「空間の印象を決める」、「室内空間を演出する」、「室内環境を快適に保つ」という3つの大きな役割があります。
特に店舗の内装では、どのような色やデザインの壁紙を用いるかで店舗の印象が大きく変わるため、壁紙は慎重に選ぶ必要があります。
例えば空間を明るく広く演出したい場合には、壁に白やアイボリーなどの淡い色を用います。また、逆に落ち着いた印象の空間を演出したい場合には、渋めの色や落ち着いた色を用いると良いでしょう。
そして壁の一角や部分的に別のカラーを組み合わせたり大胆に柄のある壁紙を用いると、個性的で印象的な空間を演出することもできます。
また、汚れや傷がつきにくいもの、カビの発生を抑えるもの、アレルギー物質を吸着するものなど機能性を持つ壁紙もあります。
室内環境をより快適に保つことができるので、お客様に快適に過ごしていただくためにも、機能性クロスは取り入れておきたい内装アイテムの一つです。
店舗の壁デザインについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。
機能性壁紙(クロス)の種類
機能性壁紙には、「消臭・防カビ・抗菌」、「汚れ・キズ防止」、「マイナスイオン放出」、「吸保湿」、「抗アレルゲン」といった機能を持つものがあります。
またこの他にも各メーカーからは「EBクロス」や「スーパー耐久性」といった複数の機能を併せ持ち、環境にも優しい高機能の壁紙も登場しています。
機能性壁紙の種類とその特徴や、得られる効果について以下でご紹介しますので、選ぶ際の参考にしてみてください。
消臭・防カビ・抗菌
【消臭】
消臭効果のある壁紙は、表面に消臭加工をすることで良い香りはそのままに、悪臭だけを吸着・分解する効果があります。タバコなどの気になる臭いや生活臭、トイレの臭いなどを抑えることができます。
店舗のトイレや喫煙が可能な飲食店などに適していますが、消臭効果は永久的に続くものではなく、メーカーによって多少の差はありますが5~10年程度とされています。
消臭効果におおよその耐用年数はありますが、店舗の場合もともと壁紙(クロス)は汚れやすいので、定期的に張替えると良いでしょう。
【防カビ、抗菌】
飲食店では食べ物を取り扱うため、衛生面は重要です。
湿気などが原因で壁にカビが発生してしまうと、見た目が良くないだけでなく衛生面においても人体に悪影響を及ぼしますので、防カビ加工のされている壁紙(クロス)を選ぶと良いでしょう。
また、壁紙の表面に抗菌剤が使用されているものは、様々な菌の繁殖を抑制します。飲食店はもちろん、トイレなどに取り入れるのもおすすめです。
汚れ・キズ防止
汚れや傷がつきにくい壁紙は、壁紙の表面にフィルム加工が施されているため汚れが付着しにくいだけでなく、一般的な壁紙に比べると強度もあるので破れにくく傷もつきにくい構造になっています。
万が一汚れが付着した場合も水拭きや中性洗剤、消毒用アルコールを使用すれば簡単に落とすことができますので、多くの方が触れ、汚れることが想定される店舗ではおすすめです。
マイナスイオンを放出
壁紙に「天然鉱石」が配合されているものは、壁からマイナスイオンを放出します。
マイナスイオンの放出量は、環境などにより多少の違いはありますが、半永久的にマイナスイオンを放出すると言われています。
室内の空気をフレッシュに保ち、リラックス効果が期待できます。
吸保湿
吸保湿機能を持つ壁紙は、室内の湿度が高い時には水分を吸収し、乾燥している時には逆に水分を室内に放出することで、過ごしやすい湿度を保ちます。
湿度変化によって吸保湿を繰り返して室内を快適に保つことは、結露やカビの発生を防止する効果にも期待ができます。
抗アレルゲン
壁紙の表面に抗アレルギー加工がされているものは、アレルギーの元となるアレルゲンを吸着して抑制する効果があります。
メーカーによって多少の差はありますが、抑制効果は10年以上持続するものもあります。
お子様連れの方の来店が多い場合などは積極的に取り入れると良いでしょう。
高機能クロス
【EBクロス】
「EBクロス」は電子線を用いてクロスの樹脂を高機能化させたものです。
耐久性に優れ、傷や汚れにも強いという特徴があり、これまでのビニールクロスに比べて長期的に美しさを保つことができます。
また、シックハウス症候群の原因となる、揮発性有機物質の発生を大幅に抑え、安心安全な室内環境を維持します。
【スーパー耐久性】
「スーパー耐久性」も「EBクロス」と同じく、高機能のクロスの一種です。
傷に強く、一般的な壁の3倍の強度がある他、抗菌性にも優れているという特徴があります。
そして万が一汚れが付着した場合は、拭き取ることで簡単に汚れを落とせるため、掃除の手間も省けます。
各店舗での壁紙の選び方
店舗には様々な業種や業態の店舗がありますが、各店舗に取り入れるべき壁紙は店舗のコンセプトやイメージによってそれぞれ異なります。
また機能性壁紙は、適材適所に取り入れることで壁紙の持つ機能を最大限活かすことができます。
飲食店の壁紙
飲食店にも和食、洋食、中華、カフェといった業態の異なるお店があるので、それぞれのお店の雰囲気に合った色や素材を取り入れましょう。
また、飲食店は食事をする場所なので「消臭・防カビ・抗菌」、「汚れ・キズ防止」等の機能を持つ壁紙を取り入れると、清潔感のある空間を維持できるのでおすすめです。
特に和室を設けている店舗は湿気対策として「吸保湿」機能の壁紙を取り入れると良いでしょう。
美容院・エステサロンの壁紙
美容院やエステサロンは、女性がリラックスを求める場所でもあるため、「ラグジュアリーな空間」「落ち着きのある空間」「非日常的な空間」を演出できるよう、配色や素材にこだわりましょう。
また「マイナスイオン放出」機能を持つ壁紙は、よりリラックス効果を高めてくれるので、美容関係の店舗におすすめです。
雑貨店など商店の壁紙
雑貨店などのお店は販売する商品が引き立つように、なるべくシンプルでナチュラルテイストの色や素材を取り入れるようにしましょう。
壁に取り入れる色やデザインが派手だと商品が引き立たず、空間もごちゃごちゃとした印象になってしまいます。
また雑貨店など商品を販売する店舗では、「消臭・防カビ・抗菌」、「汚れ・キズ防止」、「吸保湿」機能を持つ壁紙を取り入れると良いでしょう。
物品の搬入や位置を変更する際など、店舗内の壁が汚れたり傷ついてしまう可能性があります。
汚れや傷が目立つようでは手入れが届いていない印象を与えてしまいますので、汚れにくく傷のつきにくい壁紙(クロス)だと使い勝手が良いでしょう。
まとめ
店舗の壁紙は、店舗の印象を決めたり個性的な空間を演出するためには欠かせないアイテムです。
店舗の業種やイメージに合った適切な色やデザインを選ぶと共に、機能性を兼ね備えた壁紙(クロス)で店内をより快適に演出しましょう。
そして、どのような業種にも共通して求められるのは、清潔感です。
清潔感のある快適な店舗空間を維持し、お客様に安心、安全に過ごしてもらうためには機能性クロスの存在も欠かせません。店舗内の適材適所に取り入れて活用すると良いでしょう。
店舗では、見た目の印象を決めるデザインなども大切ですが、お客様に心地良いと感じてもらえる空間づくりを意識することもポイントです。
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