2018年1月12日

飲食店の内装工事で重要なポイントとは? 全体の流れと注意点も解説

飲食店の内装工事には、準備期間から引き渡しに至るまで、検討したり注意すべきことがいくつもあります。飲食店の内装工事の流れに基づいて、検討すべきことや費用について見ていきましょう。

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飲食店の内装工事を始める前に必要なこと


飲食店の内装工事を行う前には、決めるべきことがいくつかあります。飲食店の内装工事を左右するコンセプトや業者の決め方についてご紹介します。

コンセプトを明確にする

飲食店の内装のデザインを決めるためには、店舗のコンセプトが必要です。メインの客層やメニューの雰囲気で、求められる内装は異なります。たとえば、ファミレスとカウンターバーでは店内の雰囲気やレイアウトが異なることは想像できるでしょう。

コンセプトを決めるためには、初めにメインターゲットの設定をします。年齢や性別の他、どのようなものを好むお客様を取り込みたいかなどを考えましょう。メインターゲットが決まったら、出店場所を考えます。取り込みたいお客様の来やすい場所を選びましょう。コンセプトが決まることで、飲食店の内装だけでなく、テナントの賃料や、店舗周辺のメニューの相場など、飲食店開業に関わる様々な費用が見えてきます。

内装業者を選ぶ

飲食店のコンセプトに基づく内装工事を行うためには、内装業者に施工を依頼しなくてはなりません。ご自身の理想の飲食店を作ることのできる業者を選ぶためには、いくつかポイントがあります。

【飲食店の施工実績が豊富な業者を選ぶ】
どの業者でも、依頼者の考える飲食店の内装デザインを提供できるでしょう。しかし、飲食店の施工経験が不足していると、見た目は良くても、たとえば動線を確保しにくい厨房機器の配置など、使い勝手を考慮されていない内装になる可能性があります。飲食店の施工経験が豊富であれば、適当なレイアウトや使用すべき仕上げ材も把握できているため、見た目も利便性も高い内装の飲食店に施工してもらえます。

【話を聞いてくれる】
飲食店の内装工事には、費用が大きくかかります。費用をかけたにもかかわらず、ご自身のイメージの内装と異なるものであったり、動きにくいレイアウトで使い勝手の悪い飲食店となってしまってはもったいないです。 依頼者の理想の飲食店を実現してもらうためには、契約前でも依頼者の要望をくまなく聞き、どのようなレイアウトや仕上げ材を使用すれば使い勝手の高い飲食店にできるかを提案してくれる業者に施工依頼することが大切です。

内装業者の種類

内装工事に携わる業者は、特徴ごとにいくつかに分けられます。それぞれの業者のメリットとデメリットから、内装工事を依頼する業者選びの参考にしてみてください。

デザイン設計会社

デザイン設計会社とは、デザイン設計を手がける会社です。施工は他の会社に依頼する必要があります。デザイン設計会社に内装デザインを依頼することで、利便性にも配慮された高いデザイン性を求めたり、デザインと施工が異なる業者であるため、複数業者から見積もり依頼をとって業者を検討することが可能です。また、管理と施工が異なる業者であることで、それぞれの役割分担が明確になり、しっかりした工事管理を期待できます。ただし、デザインを決めてから見積もりをとるため、工事に時間がかかるというデメリットがあります。

設計施工会社

設計施工会社とは、デザイン設計も施工も自社で手がける会社です。全て1社でまかなえるため、打ち合わせから施工完了までがスムーズです。ただし、設計も施工も同じ業者というのは、設計図通り工事が進んでいるかの確認を客観的に行ってくれる人がいないことを意味します。そのため、管理が甘くなる可能性が高いというデメリットがあります。

飲食店の内装工事に関する費用

一言に飲食店と言っても、業務形態は様々あるため、内装工事のどこに費用がかかるのかは異なります。ここでは、イタリアン料理店、Bar・カウンターバー、居酒屋・バルについてご紹介します。

イタリアン料理店

内装工事に関わる費用

内装工事(天井・壁・床) / 坪単価12万円×10坪

¥1,200,000 ~

内装工事(電気・ガス・水道) / 付帯設備一式

¥900,000 ~

参考:イタリアン内装(改装)工事の費用相場とポイント

上記の表は、スケルトン物件の内装工事の目安です。居抜き物件で設備が使える状態にあれば、電気工事等の費用をかけずに済みます。イタリアン料理店は飲食業ですので、排水口トラップを設置するなど、水回りを整える必要があります。居抜き物件はこのような設備が整っていることが多いですが、営業後に不備が発覚すると営業を中止して工事をしなくてはなりません。営業開始後に追加工事が必要になる事態を防ぐために、使用可能な状態にあるか必ず確認しましょう。

電気工事は、照明の配置で必要な工事が変わります。たとえば、天井に埋め込むタイプの照明であれば、天井内に電気配線を通さなくてはなりません。設計段階で、業者とどのような照明にするのかを相談しておきましょう。

イタリアン料理店は飲食業なので、まずは水回りの環境を整える必要があります。居抜きで厨房設備が整っていれば、排水口トラップなどの設備が整っている可能性が高いので、付帯設備の工事は必要ない場合が多いでしょう。 しかし営業開始後に不備が発覚すると、営業を中止して工事が入らなくてはならない可能性があるため、確認だけは必ずしておきましょう。 次に電気工事も必要です。照明が天井埋込みタイプであれば天井内に電気配線を通します。電気の配線工事が行えるのは、電気工事士の資格を所有する専門業者のみです。照明をどのように配置するのかで配線の位置も変わってきますので、設計段階で業者と相談しておきましょう。
引用元:イタリアン内装(改装)工事の費用相場とポイント

内装工事以外の費用

敷金

10坪テナントの場合

¥600,000

手数料

仲介業者がいる場合

¥100,000

前家賃

契約翌月分として

¥100,000

空調設備

業務用エアコン1台

¥500,000

什器備品

調理器具等

¥150,000

厨房設備

必要設備一式

¥1,600,000

参考:イタリアン内装(改装)工事の費用相場とポイント

飲食店の場合、厨房設備に大幅な費用がかかり、保健所の基準を満たしたものを導入しなくてはならないことを覚えておきましょう。以前のテナントが飲食店の居抜き物件であれば、保健所の基準を満たしているはずですが、スケルトン物件の場合、忘れずに保健所に申請をしましょう。

内装(改装)工事以外で見ると、厨房設備に非常に高額な費用が発生します。また、導入で注意しなければならないのが、保健所が定める衛生基準を満たしたものでなくてはならないことです。 衛生面を無視してしまうとノロウイルスなどの食中毒のリスクが高まり、経営に大きな悪影響をもたらすことになります。 飲食店に置いて衛生面はもっとっも重要となりますので、よく注意しましょう。 居ぬき物件で厨房設備が揃っていれば、保健所の基準を満たしたものであるはずなので問題ないですが、新しく設備を導入する際には物件の地域を管轄する保健所への申請を忘れずに行いましょう。
引用元: イタリアン内装(改装)工事の費用相場とポイント

Bar・カウンターバー

内装工事に関わる費用

内装工事

120万円

給排水給湯工事

25万円

電気工事

20万円

照明器具

10万円

家具

15万円

厨房設備

120万円

調理道具

5万円

冷凍冷蔵庫

35~65万円

製氷機

30~60万円

シンク

18~40万円

洗浄器

50万円前後

参考:【2022年度版】Bar・カウンターバーの内装デザインのコツと費用相場 開業時の物件選びから業者選びまで徹底解説!

飲食店は厨房設備の工事費がかかることが多いですが、Barやカウンターバーは料理の品数は少なく、乾きものが多いため、厨房設備の費用は抑えられます。
しかし、シックで高級感のある雰囲気を演出しなくてはならないため、天井や壁、床の仕上げにこだわらなくてはならないなど、内装工事のデザイン面で費用がかかります。 デザインにこだわる程費用は高くなるため、デザインにどこまでこだわるかで費用は変わります。

飲食店は厨房設備の費用がかかる傾向にありますが、カウンターバーはレストランなどと比較すると料理の品数は少なく、乾きものが多いため、飲食店の中では厨房設備費はかからないことが多いです。しかし、カウンターバーはシックで高級感のある雰囲気を演出することが大切なため、内装工事費がかかります。 内装工事費には天井や壁、床の仕上げや店舗内のレイアウトが含まれます。 高級感あふれるカウンターバーにしようと、これらの仕上げ材の質にこだわればこだわるほど、費用はかさみます。
引用元:【2022年度版】Bar・カウンターバーの内装デザインのコツと費用相場 開業時の物件選びから業者選びまで徹底解説!

冷凍冷蔵庫や製氷機など、調理に関わるものは、機器の大きさやグレードで価格は異なります。

冷凍冷蔵庫や製氷機といった調理にかかわるものは、機器の大きさやグレードで価格が異なります。
引用元: 【2022年度版】Bar・カウンターバーの内装デザインのコツと費用相場 開業時の物件選びから業者選びまで徹底解説!

居酒屋・バル

設備以外の内装工事に関わる費用

敷金(貸物件の場合)

¥1,080,000

前家賃(契約内容によっては不要)

¥180,000

内装工事費(天井・壁・床等)

¥ 300,000

電気工事費

¥ 200,000

付帯設備費

¥ 300,000

什器設備費

¥ 380,000

合計

¥ 2,440,000

参考:居酒屋・バルの改装工事でやるべきことは? 費用相場も詳しく解説します
個室のない居酒屋の場合、上記の表の値段になりますが、個室を設ける場合、さらに費用がかかります。

上記の内装工事費の項目は、個室客席を設けない場合の金額です。テーブルごとに個室を設けるとなると、さらに費用が上乗せされることになります。
引用元: 居酒屋・バルの改装工事でやるべきことは? 費用相場も詳しく解説します

【設備費用】

厨房設備費用

2槽シンク(1000×600㎜)

¥900,000

1槽シンク(500×500㎜程度)

¥200,000

手洗器(L-5)

¥300,000

食器洗浄機(大型業務用)

¥800,000

冷凍冷蔵庫(300ℓ)

¥400,000

コールドテーブル(120ℓ)

¥250,000

製氷機(40㎏前後)

¥400,000

瞬間湯沸器(5号)

¥150,000

作業台(甲板はステンレス)

¥50,000

焼き台(全自動)

¥150,000

ガスコンロ(2口)

¥100,000

電子レンジ・オーブン(家庭用)

¥50,000

おでん鍋(電気式)

¥50,000

ビアーディスペンサー(20ℓ/日)/ レンタル月額

¥450,000

ワインクーラー(100本容量)

¥300,000

参考:居酒屋・バルの改装工事でやるべきことは? 費用相場も詳しく解説します
料理の内容によって必要な厨房設備は異なるため、ご自身の居酒屋やバルのメニューを基に必要な機器を揃えましょう。

厨房設備は、料理の内容によって必要なものが変わります。焼き鳥の焼き台やおでん鍋などは居酒屋のコンセプトに合わせて取り入れましょう。
引用元: 居酒屋・バルの改装工事でやるべきことは? 費用相場も詳しく解説します

ビアーディスペンサーとはビールを注ぐための機械ですので、居酒屋やバルでは欠かせません。ビールディスペンサーにはレンタルがあり、故障時にはレンタル業者が迅速に対応してくれたり、定期的なメンテナンスも行ってもらえます。故障時の対応に心配があれば、レンタルの検討もおすすめです。

ビアーディスペンサーはビールを注ぐために必要な機器で、居酒屋・バルには必ずと言っていいほど必要なものとなります。 レンタル契約をすると、ビール樽も定期的に配達してくれる業者があり、1日に消費するビールの容量に応じて月額が変わります。レンタルは毎月の出費につながりますが、ビールディスペンサーの定期的なメンテナンスをしてもらえると共に、故障時などのトラブルにも業者のスタッフが迅速な対応をしてくれるというサービスがある場合もあります。 ビールディスペンサーの不具合からビールが提供できないという状況は、居酒屋・バルにとって営業になりませんので、メンテナンスや故障時の対応に不安がある場合は積極的にレンタルを検討すると良いでしょう。
引用元: 居酒屋・バルの改装工事でやるべきことは? 費用相場も詳しく解説します

バルではワインも欠かすことのできないメニューでしょう。適切な温度での保存が求められるワインには、ワインクーラーは必須です。

スペイン料理を中心とするバルが多ため、ビール同様ワインも欠かせません。ワインを提供する場合はワインクーラーが必要になります。 ワインはビールと違い、「とにかく冷えていれば良い」というものではなく適切な温度があります。質の高い店舗を目指すのであれば、ワインクーラーの導入は欠かせません。
引用元: 居酒屋・バルの改装工事でやるべきことは? 費用相場も詳しく解説します

飲食店の内装工事の注意点

飲食店の内装工事をするにあたり、工事前から工事中、工事完了後の注意点を知っていることで、工事の満足度は高くなります。

全体スケジュールを把握する

飲食店の内装工事にどれくらいの期間がかかるのかを把握していなければ、デザイン設計や施工をいつまでに依頼すればオープンに間に合うのかが分かりません。
物件の選定や設計は、20坪程度の物件であれば2ヶ月が目安です。ただし、物件が広いほど期間は長くなります。工事は1~2ヶ月が目安になります。物件の選定から工事完成まで、最低3ヶ月は必要となるため、オープン日が決まっていれば3ヶ月以上前から動き出す必要があります。

契約を結ぶ前に工事内容を確認する

施工業者と内装工事の計画が決まり次第契約となりますが、契約後に大幅にプラン変更などが必要となると、見積額や工事期間が大きく変わります。契約前に素材のサンプルや模型で内装のイメージを細かく把握しておくことで、契約後の大幅な変更を防げます。

こまめに工事現場を確認する

定期的に工事現場に足を運ぶことで、手抜き工事を防ぐことにつながります。また、デザインが決まり、施工開始後から完了まで現場に足を運ばない方がいらっしゃいますが、こまめに施工の過程を確認していないと、ご自身の理想とのズレに気づけない可能性があります。工事完了後にイメージと異なるからと工事のやり直しを依頼するとなると、費用がかかるだけでなく、飲食店の開業までに時間もかかります。早い段階でイメージと異なることに気づければ、大きなズレを防ぐことができます。

依頼後、完成まで現場に足を運ばないということは基本的には良くありません。 工事現場には必ず足を運び、自分の目で確認するようにしましょう。実際の形になっていく過程を見ておくことで、早い段階で想像や理想とずれていることに気が付ける場合が多くあります。 完成後にイメージと違った場合、修正のためにさらにお金がかかったり、完成までに時間が余計にかかりますが、前もって気が付けることで、その場で修正がきくこともあります。大きなずれに発展させないためにも、定期的にチェックしに行きましょう。 また、定期的に足を運ぶことで、手抜き工事を防ぐことにも繋がります。
引用元: 店舗の内装工事で失敗しないための注意点

引き渡し時の細かいチェックする

アフターフォローの充実している業者はありますが、明らかな施工ミス以外は、工事のやり直しが有料であることは多く、業者が施工ミスを認めないこともあります。即座に修正に対応してもらうためには、引き渡しの際に小さな傷やへこみにも気づけるくらい細かいチェックを行うことが大切です。

アフターフォローのある施工業者もありますが、明らかな施工ミス以外は有料対応となることもありますし、施工ミスであっても業者が認めない場合もあります。 引渡し時のチェックは事細かに厳しく行い、小さな傷やヘコミも見逃さないようにしてください。明らかに施工ミスだった場合には、その場で修正してもらえます。細かくチェックするとともに、写真を撮っておくことも忘れないようにしましょう。
引用元: 店舗の内装工事で失敗しないための注意点

まとめ

飲食店の内装工事で準備しておくべきことや費用、注意点についてご紹介しました。飲食店はコンセプトが物件やメニューに影響を及ぼすため、コンセプトを明確にしておくことが大切です。内装工事に携わる業者は様々ありますが、ご自身の優先したい点やオープンまでのスケジュールから依頼する業者を選びましょう。

飲食店はレストランや居酒屋など、様々な業態があり、業態によって内装工事の費用のかかる項目は異なります。内装工事前からどのような工事が行われるのかを把握し、工事中も引き渡しの時も何か気になる点がないかを厳しくチェックすることで、工事の満足度は上がります。内装工事に関わる様々なポイントを覚えておき、飲食店の内装工事を依頼しましょう。

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