ダイニングバーの内装工事にかかる費用
新装の場合(スケルトンの場合)
15坪の店舗の場合、1坪あたり30~50万円程度内装工事費がかかります。 内装工事費のうち、半分は水回りや電気、ガスなどの設備費用です。
面積の狭い・広いで坪単価は変わりますが、必要な設備は店舗の規模によって変わるものではないため、設備費用に関しては面積の狭い・広いはほとんど変わりません。
改装の場合(居抜き物件の場合)
改装や居抜き物件の場合、元から設備が整っているため費用を抑えて工事することが可能です。
15坪の店舗の場合、1坪あたり15~30万円が目安となります。
ただし厨房設備のレイアウトを変更するなど設備に手を加える場合、費用は新装やスケルトンの場合と変わらない・もしくは逆に撤去費用がかかる場合もあります。
費用を抑える方法
カウンターバルの内装工事に大きな金額が必要です。 しかし工夫次第では費用を抑えることもできるので、上手に内装工事の計画を立てましょう。
中古の厨房設備を選ぶ
厨房設備は中古でも冷暖房設備などと比較すると状態の良いものが多いと言えます。費用を抑えるために中古設備の導入を検討してみるのも良いでしょう。
しかし、中古品を購入する際は、どの程度使われてきていて、およそあと何年程使える見込みがあるのかなど、劣化状況を把握したうえで購入しなくてはいけません。購入後すぐに故障すしないとは言い切れませんので、保証期間の有無まで確認しましょう。
だいたい、6ヶ月以上の保証をつけてもらえれば安心です。
また、購入した設備の設置まで請け負ってもらえるかどうかの確認も必要です。
中古品を購入したものの設置サービスがない場合、内装業者に設置を依頼することになりますが、結局費用が高くつき新品の購入と費用が変わらなかったということも少なくありません。
冷蔵庫や冷凍庫などよく出回る設備の場合、新品商品が大きく値引きされることも多くありますので、「費用を抑えるために中古品を購入する」と決めてしまわず広い目で探してみましょう。
レンタルを活用する
たとえば生ビールのサーバーなどは醸造メーカーがレンタルしている場合があります。
ビールサーバーは導入費用に加え、細かなメンテナンス費用まで資金がかかるものですが、ダイニングバーの運営には欠かせないものです。レンタルではメンテナンスから定期的なビール樽の運搬など様々なサービスが付いている場合もありますので、レンタルを検討しても良いでしょう。
醸造メーカーと取引がないとレンタルしてもらうことが難しいことが多いため、メーカーと取引のある人に紹介を依頼するなど、交渉に工夫が必要です。
費用のかけ方を工夫する
ダイニングバーは空間演出が重要となるため、内装費はかかりやすいです。
全てに費用をかければもちろん初期費用は莫大となりますので、費用のかけ方には工夫しましょう。例えば、カウンターの下や中などお客様の目の届きにくい部分には必要最低限で安価な素材を用い、目に見える部分はこだわるといったメリハリのある内装施工が重要です。
既存の下地を使う
壁面や天井では、ボード貼りをした上からクロスを貼ったり、塗装をすることで仕上げられます。 下地がボロボロで使えないという状態でなければ、下地の調整費用を抑えることが可能です。
既存のクロスを剥がさずに上から塗装を行うことで、クロスの撤去費用もかけずに新しくリニューアルさせることができます。
下地などの状態は素人判断は難しいため、業者に状態を確認してもらい、予算に合う施工を紹介してもらいましょう。
内装材に費用をかけ過ぎない
内装材は価格やメンテナンス費に幅があります。
例えば、雰囲気を出すために壁材に本物の木を使うことを検討する場合、経年と共に反りが発生することがあるため、メンテナンス費がかかることや使い勝手に懸念があります。
また、クロスは品質に差があるというより、デザイン性を求めると価格が上がる傾向にあります。
特殊素材を用いることで、木のような素材感を演出したメンテナンス費のかからない壁材などもありますので、サンプルを取り寄せて理想に近いかどうか確認の上取り入れてみても良いでしょう。また、比較的安価な無地のクロスであっても色使いを工夫してデザイン性を高めるなど、内装材の費用を抑えつつ可能な範囲でデザイン性を追求してみても費用を抑えられます。
18坪のスケルトン物件をダイニングバーに改装する場合の費用目安
実際の施工事例をもとに、より詳細な施工費用を確認しましょう。
各工事の費用
仮設工事
約14万円
内装工事
約100万円
塗装工事
約23万円
造作工事
約121万円
建具工事
約46万円
空調設備工事
約88万円
電気工事
約72万円
給排水工事
約37万円
ガス工事
約36万円
厨房防水工事
約24万円
看板工事
約13万円
諸経費
約56万円
総額
約630万円
工事にかかった総額は約630万円です。 スケルトン物件を利用して内装工事を行う場合には、設備工事や造作工事の費用が高くなることが多いです。 鉄筋コンクリートの状態から電気やガスなどの設備を導入し、壁の下地を作る必要があるからです。 こちらの費用内訳からもそのような傾向が見て取れます。 居抜き物件を利用する場合には、こちらの事例よりも費用を抑えて内装工事を行うことができるでしょう。
ダイニングバーの開業に必要な費用
内装工事以外にも、ダイニングバーを開業するために必要な項目があります。 それぞれ確認していきましょう。
- 内装工事費
- 家具
- 調理器具
- 食器、備品
内装工事費
ダイニングバーは空間演出も重要となるため内装にこだわる必要があり、内装費はかかりやすいです。
カウンター席に合わせた照明やインテリアなど、一つ一つにこだわればこだわるほど費用は膨れ上がります。
バーでは、珍しいアルコールや取り扱っているアルコール類をインテリア代わりに飾ることが多くあります。また、設置する照明の種類や明かりの色味などでも雰囲気は大きく変わりますので、照明一つにもこだわると良いでしょう。
照明器具によっては本体のみで費用が大きく掛かる場合があり、電気容量や配線を変える工事が必要な場合はさらに工事費が必要になります。
家具
ダイニングバーの家具というと、カウンターをイメージする方が多いでしょう。カウンターはバーの雰囲気に合うデザインにすることはもちろんですが、お客様の座りやすさも大切です。
また、ダイニングバーにはアルコール類や食器類を収納するための棚も必要です。カウンターに向かって設置することになるためお客様の目に必ず入り、内装としても大きな印象を与える部分となります。内装イメージにあったものを設置する必要があるため、導入するのではなく内装時に作り付けてしまう場合も多くあります。 必ず見える部分ですので、デザイン性などにも配慮すると共に、いつも清潔を保てるように心がけましょう。
調理器具
ダイニングバーの場合食事も提供されるため、ショットバーなどと比較すると必要な調理器具は多くなり費用もかかります。
特定の調理器具が必要となるメニューばかりでは、その分器具が必要となり費用もかさみ、場所も取ります。調理器具を兼用できるメニューや、調理工程が似たようなメニューを考案することで、調理器具の節約や調理時間の節約を図ることができます。
食器、備品
食器やグラスは、食事やアルコールをより魅力的においしく見せる道具でもあります。
食器類はデザイン性が高く価格の高いもので揃えると、それだけで費用が掛かるうえ、割れてしまった場合などは大きな損失になりかねません。
食器類は割れる可能性もありますので、同じ食器でせっかく揃えても高額なものでは買い足す度大きな負担となります。
最近は100円ショップでもお洒落な食器類が増えているため、お得にデザイン性の高いものを揃えることは可能です。
食器類はそこまでこだわりすぎず、100円ショップでなくとも、比較的価格が低くデザイン性の高いものを探せると安心です。
厨房設備について
ダイニングバーなどの飲食店は飲み物や食べ物を提供するため、厨房設備を揃える必要があります。
飲食店には多くの種類の厨房設備が必要です。こちらでは最低限揃えておきたい以下の設備について解説します。
- 2槽シンク
- 冷凍冷蔵庫
- 製氷機
- 瞬間湯沸器
ダイニングバーは内装にこだわる必要があるため内装工事費がかかることは説明しましたが、ダイニングバーはカウンターバルなどと比較すると食事メニューが充実しているため、厨房設備にかける費用は高くなりやすいです。
たとえば食器や食材が増え、シンクや冷凍冷蔵庫は大きいものを用意することが考えられるため、費用は高くなります。ただし、中古のものやレンタルを利用すれば費用を抑えることは可能です。
ダイニングバーの空間別内装づくりについて
複数人で楽しめて食事を提供しやすいテーブル
ダイニングバーは、カウンターだけでなくテーブル席もあるのが特徴です。
テーブル席では複数のお客様がお酒も食事も楽しめるように、4人掛けのものを用意することをおすすめします。
ソファーを設置する場合はテーブルを低くすると思いますが、低くし過ぎると、スタッフが食事を提供しにくく感じます。
テーブルの高さは700~750mm程度にすると、お客様の飲食のしやすさと、スタッフのメニューの提供のしやすさを確保できます。
カウンター
カウンターはダイニングバーの中心など、目立つところに配置されることが多いです。
ダイニングバーのアクセントにもなるところですので、使い勝手もデザインも求められます。
カウンターの幅は最低500mm、高さ1050mm、座席の間隔はイスの真ん中から600mmは確保することで居心地の良さが高まります。
カウンターは、落ち着きを感じられてダイニングバーの雰囲気に合うデザインにしましょう。
落ち着いた色味の壁や照明が印象的な高級感あふれるダイニングバーであれば深い色のカウンターに、ナチュラルなカフェのようなダイニングバーであれば明るい木目調のカウンターなどが考えられます。
ダイニングバーに馴染みながら目を引くデザインのカウンターを考えましょう。
まとめ
ダイニングバーの内装工事の費用の目安や工事費、ダイニングバーの運営に必要な設備などの費用や節約方法、ダイニングバーの内装の注意点についてご紹介しました。
ダイニングバーは飲食店でもあるため厨房設備に費用がかかるのはもちろん、演出性の高さが求められるために内装工事費がかかることが特徴です。
設備は中古やレンタルを活用したり、内装も費用をかける所と抑える所をはっきりさせることで費用の調節をすることが大切です。
内装全体の見た目だけでなく、テーブルやカウンターの使い勝手を考えて設計することで、居心地の良いダイニングバーをつくることにつながります。
繁盛するダイニングバーは、多角的な視点を持って考えていきましょう。
また、こちらの店舗リフォームまとめページ には様々な業種の店舗リフォームについて掲載しています。リフォームの基礎知識、費用相場などの知識を把握して失敗しない店舗づくりにお役立てください。
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