2018年1月18日

カフェ(喫茶店)を開業するときにはコンセプト作りが重要

「おしゃれなカフェを開業したい!」とただ漠然としたイメージだけでは、お客さんにすぐに飽きられてしまうカフェで終わってしまいます。 カフェを開業するためには、明確なコンセプトを決めることがとても重要であり、このコンセプトがお店の経営やお客さんの満足度にも影響します。 ここでは、カフェを開業するときに知っておくべきコンセプトの作り方と、その重要性についてご紹介します。

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なぜコンセプトが重要なのか?

カフェの開業には、資金の調達、物件探し、家具や調理器具を買いそろえる、メニューの考案など様々な準備が必要です。 これらはもちろん大切な準備ですが、その前にまず決めておくべき大切なことがあります。

それは、自分がどんなカフェを開業して、どんな人にどんなサービスを提供したいのかを明確にしておくことです。 つまり、お店の「コンセプト」を決める必要があるのです。

コンセプトは、商品開発、店舗経営、宣伝広告などあらゆるサービスにおいて重要な役割を果たしていることをご存知でしょうか。 実は、私たちが目にする魅力的な電化製品、また人気の高いカフェなどの飲食店は、すべて明確なコンセプトを基にして作られています。

それではなぜ、カフェの開業でコンセプトを決める必要があるのでしょうか。コンセプトとは一体どういうものなのか、またその重要性について詳しく説明します。

コンセプトとは?

コンセプトの重要性を説明する前に、コンセプトがどういうものなのかについて触れておきたいと思います。

「コンセプト」が持つ意味は、「概念、意図、構想、テーマ」です。 お店作りの場合は、お客さんに自分のお店がどういうお店なのかを分かりやすく伝えるものであると理解しておきましょう。

そして自分がやりたいこと、お店のイメージ、どんなサービスを提供するのかを具体的に実現するための基盤となる考え方と捉えて下さい。

コンセプトが重要な訳とは?

次に、コンセプトがなぜ重要なのかについて説明します。

結論から言うと、コンセプトが定まっていなければ、カフェに限らずどんなお店でもお客さんに何のお店なのかが伝わらず中途半端なお店になってしまいます。

例えば、自分がカフェにお客さんとして行くときのことを想像してみて下さい。 これは極端な例になりますが、外観が洋風なのでフレンチカフェだと思って入ってみると、中国茶を中心としたカフェだったらどう思いますか?なんだか損をした気分になり、違和感だらけで納得がいかないですよね。

つまり、お客さんに違和感を与え、何がしたいのか分からない印象を与えるのが中途半端なお店です。

日本には多くのカフェが存在し、全国各地に展開している大手コーヒーチェーン店をはじめ、個人経営のカフェを含めると、その数は7万店舗以上にのぼると言われています。

カフェを開業するときは、自分のお店以外すべてがライバル店となります。特徴がなく、統一性のない中途半端なイメージのカフェだと、これらのお店に埋もれてしまうことは避けられません。そうなると、結果的に集客が見込めなくなる可能性がとても高く、カフェの経営を続けていけるかどうかも分からない状態になるでしょう。

そこで安定した経営や、お客さんに喜んでもらえるサービスを提供するために必要になるのがコンセプトです。 冒頭でコンセプトは、自分の作りたいお店を具現化するための基盤となる考え方と説明しましたが、コンセプトはその店の個性や価値でもあります。

他店と差をつける自分のお店だけの特徴や強みがあると、お客さんに「どのカフェよりもこのカフェに行きたい!」と足を運んでもらうことができます。 また、きちんとしたコンセプトのあるお店は、違和感を与えない心地よいサービスを提供できるので、お客さんに満足してもらえます。

従って、コンセプトがあるとお客さんを満足させるサービスが提供でき、集客も見込めるため安定した経営ができるようになるのです。

開業前に決めておくべきコンセプトの項目

それでは、具体的にどのようなことを基準にしてコンセプトを決めていけばよいのか見ていきましょう。

ポイントになるのは、下記の5つの項目です。 これらのポイントを踏まえて、お客さんにとって、どれだけ魅力的で個性的なお店に作り上げることができるかを重点的に考えてみて下さい。

  • どんなお店にしたいのか
  • どんな人をターゲットにするのか
  • どんなサービス(料理・飲み物・イベントなど)を提供するのか
  • なぜお店をやりたいのか
  • どのような付加価値を提供できるのか(付加価値:サービスなどに付け加えられた他にはない独自の価値のこと)

例えば、最近増加傾向にある「ブックカフェ」を例にしてみます。

まずは、どんなお店にしたいのかを決めていきますが、これは自分がやりたいお店のイメージです。ブックカフェの場合は、新刊書店、あるいは古本屋と併設しているカフェ、閲覧のみのカフェ、またある特定のジャンルのみの本を取り扱うカフェなどその業態は様々です。業態や考えているイメージなどを踏まえて決めていきましょう。

次にターゲットにする人を決めます。もし会社帰りの人たちをターゲットにするならば、豆にこだわったオリジナルのコーヒーを提供する、インテリアはリラックスできるように落ち着いた内装にするなどのイメージを固めていきます。

またなぜお店をやりたいのか、どんな付加価値(ベネフィット)が提供できるのかも重要です。自分がどんな理由でお店を始めたいのか、提供するサービスによりお客様にどうなってもらいたいのかが明確になっていると、お客様に満足のいくサービスを提供できます。 それは結果的にリピーターを増やしていくことにもつながるため、お店にとっても大きなメリットになります。

ここでは、コンセプトを考えるときの参考になるよう「付加価値(ベネフィット)」の例をいくつかご紹介します。

【付加価値の例】

  • お客さんに本を通して、趣味の世界をもっと楽しんでもらえる
  • 同じ趣味を持つお客さん同士のコミュニケーションの輪が広がる
  • コーヒーを飲みながら、好きな本を好きなだけ読んでもらえる

コンセプトが決まるとお店の雰囲気、スタイルが決めやすくなる

カフェを作る上で、お店の雰囲気スタイルも大切な要素の一つです。

お客さんがカフェに求める雰囲気は、リラックスできる、おしゃれ、非日常的など様々でしょう。 コンセプトがあると、テーブルや椅子などの家具、インテリアに統一感が出るのでお客さんにとっても心地よい空間を演出できます。

最初にコンセプトを決めておくと、お店の雰囲気やスタイルが考えやすくなります。 自分の理想とするお店を開業できるようしっかりとコンセプトを決めましょう。

まとめ

カフェを開業したいと考えるときには、まずお店のコンセプトを明確に定めることが重要です。 コンセプトがあることで、開業に関わる様々な準備をスムーズに進めていくことができます。

コンセプトは、他店に負けない自分のお店だけの「特徴や強み」、「個性や価値」です。 いかにしてお客さんの興味を引き、満足してもらえるかを重点的に考えましょう。

ご紹介したコンセプトの項目を参考にして、魅力的で特徴のある独自のカフェを作って下さい。

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