2018年6月8日

焼肉屋を開業する前に知っておくべき基礎知識

焼肉屋は料理の技術がほとんど必要ないため、とてもお手軽に始められるイメージのある飲食店ですよね。でも繁盛するお店になるには、開業までにしっかりと準備をしておかなくてはいけません。ここでは焼肉屋で成功するために開業前に知っておくべき基礎知識についてご紹介します。

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焼肉店のコンセプトを決める

焼肉店

出典:photoAC

焼肉屋に限らず、飲食店で成功するにはコンセプトづくりが不可欠です。「焼肉屋ってお肉を焼くだけでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、繁盛している焼肉屋にはちゃんとコンセプトがあります。

  • 他店では味わえない希少部位を揃えたお店
  • 学生が財布の中身を気にせず、格安でしっかり食べられるお店
  • デートに使えるシックな雰囲気のお店

上記のお店がすべて同じ内装とメニュー、ということはありえませんよね。ターゲットによって立地させるべき場所が違ってきます。お店を作るにあたって核になるのがコンセプトなのです。それでは、どのようにすれば具体的にコンセプトが決まるのか見ていきましょう。

ターゲットを絞る

まずは、ターゲットとなる客層を絞ります。焼肉屋は万人に受けるジャンルですが、お店のコンセプトとして「色んな人に来て欲しい」というのはよくありません。なぜかというと、対象とすべき人が多すぎるためにお店の方向性がブレやすくなるからです。
そのため、以下のようにどのような人を狙うのかを絞ってください。

・学生
・社会人
・ファミリー
・富裕層
・カップル

細かく絞りすぎなくてもよいのですが、20~30代のサラリーマンくらいは決めておきましょう。

価格帯を決める

ターゲットが決まったら、次はお店の客単価を決めます。年収が数千万円ある方と、数百万円の学生では焼肉に対して出せる金額が変わってきます。ターゲットにした層が、1回の利用でどれくらいの金額を出せるのか想定し、価格帯を定めていきましょう。

価格帯が決まれば、料理に使う食材の品質も自動的に決まってきます。徐々にどんなお店になるのか、イメージが出来てきたのではないでしょうか。

お店の雰囲気を決める

ターゲットと価格帯が決まり、メニューのイメージが固まったらお店の雰囲気を決めていきます。ファミリー向けなら明るいお店がいいですし、学生向けなら活気のあるお店、デート用ならシックで落ち着いた店内にしたいところです。

お店の雰囲気が決められない場合は、競合の繁盛店をいくつか訪れてみると勉強になります。内装のイメージが固まると内装工事もスムーズに進められます。

焼肉屋の立地の決め方

お店のコンセプトが決まった上で立地を決めていきます。駅前の一等地に出せば、開業してすぐにお客さんを掴むことができるかもしれません。しかし、高い家賃を支払うために多くの利益を出し続けることが求められます。

まずは、1ヶ月にどれくらいの売上げが見込めそうなのかを計算し、それをベースに家賃としていくら払えるのかを考えてください。座席数や客単価、営業時間等を考慮して、家賃の上限を決めることから始めます。

上限が決まれば、次はターゲットとなる客層がいる場所を探していきます。ターゲットが学生なら大学や専門学校の近く、会社員ならビジネス街近くといったように、その人達の行動範囲やよく集まる場所を考えましょう。

調査会社に通行量を調べてもらうこともできますが、できるだけ自分の足で歩いてみることが大切です。学生の通学路に出店しようと思っていたら、ほとんどの学生は裏道を使っているため通行量はかなり少なかったというケースがあります。

周辺のライバル店の状況、お昼と夜でどのような人の流れに違いがあるのか、本当にお客さんを呼び込めるのかを検討した上で開業場所を決めてください。

焼肉屋の開業をする際の費用

立地を決めるときは家賃の上限を設定すると説明しましたが、そもそも焼肉屋を開業するのにはどれくらいのお金がいるのでしょうか。
以下が開業するときに費用がかかる項目です。

・店舗取得費
・内装工事費
・設備費
・備品、消耗品費
・人件費
・運転資金

焼肉屋を開業するためには、少なくともこれだけの項目について、いくらかかるのか知っておきたいですよね。費用はお店の規模によって変わりますが、焼肉屋は他の飲食店と比べて初期費用がかなりの高額だと言われています。

焼肉屋を実際に開業した人は、初期費用として800万~2500万円程度を用意しています。さらにこれとは別に、運転資金として300万~500万円も必要です。一般的な飲食店の倍くらいの金額ですが、コンロや排気ダクトを客席ごとを設置するため高額になりがちです。

あまり資金に余裕がないという方は、自由に内装を決められるスケルトン物件ではなく、以前の借主から内装や設備を引き継げる居抜き物件を活用しましょう。それだけで初期費用を減らすことが可能です。

資金の調達方法

居抜き物件を選んでも1000万円近い費用がかかります。それだけの額を自分で用意できる人は少数派です。ほとんどの方がお金を借りて開業をしますが、どこから資金調達をしているのでしょうか?

お金を借りるときにまず頭に浮かぶのが銀行ですよね。しかし、初めて開業する場合は貸し渋ることがあります。信用金庫では対応してくれるかもしれませんが、実績のない方への融資は厳しいといえます。

このため初めての開業で資金調達をするときは、信用金庫もしくは日本政策金融公庫など利用することになります。日本政策金融公庫は金利がとても低く、新規開業を全面的にサポートしてくれる融資があるため、おすすめの借入れ先です。

ただし、融資を受けるためには条件が2つあります。

・きちんと事業計画書と返済計画書を用意する
・ある程度の自己資金を用意する

日本政策金融公庫に限らず、事業に関する資金を借りる際は、事業計画書と返済計画書が必須です。どのような計画で利益をあげて、どのような返済を行うのかを伝えられないと融資を受けられません。

さらに、開業資金の1/3~1/2くらいは自己資金で用意しておきます。1500万円の初期費用が必要ということでしたら、少なくとも500万円は金融機関に頼らずにご自身で準備しておきましょう。

内装工事業者の選び方

開業資金を得るための資金調達と物件探しは、できれば同時に行いましょう。並行して内装工事業者の選定も始めてください。資金調達ができるまでは相談程度しかできませんが、過去にその業者が手掛けた事例を見せてもらうだけでも、お店の内装デザインを考えるのに役立ちます。

資金調達ができれば物件の契約をして、そこから内装工事が始まります。物件が決まった段階で、候補にしていた複数の内装工事業者に見積り依頼をしてください。内装工事業者には大きく分けて3種類あります。

・デザイン設計会社
・施工会社
・設計施工会社

デザイン設計会社は内装のデザインしか行いません。施工会社は内装の工事しか行いません。デザインにこだわりたいときは、それぞれ別の会社に依頼するほうが適しています。内装はそこそこでよく、とにかくスピーディーに開店したいという場合は、両方に対応した設計施工会社がおすすめです。

内装工事業者を選ぶときのポイントは次の3点です。

・焼肉屋の内装・外装工事を過去に手がけている
・詳細な見積もりを出してくれる
・丁寧に説明してくれる

いくら腕が良くても、過去に焼肉屋を手がけていない業者では、工事の仕上がりが微妙になることがあります。また、見積もりが「一括」のように総額しか教えてくれない業者もよくありません。親身になって丁寧に工事内容について説明してくれる、そんな信頼できる業者を選びましょう。

まとめ

焼肉屋を開業する前に知っておくべき基礎知識をまとめてご紹介しました。開業をするために何をすべきか見えてきましたか?物件探しや資金調達はもちろんですが、お店の土台となるコンセプトづくりの重要性を感じてもらえたはずです。

最初にコンセプトを明確にして、どのようなお店にしたいのかを決めていきます。そこが定まらないと他店との差別化だけではなく、出店場所や内装デザインを決めることができません。

しっかりとコンセプトづくりを行い、それに沿った開店準備が大切です。準備には時間がかかりますが、方向性が決まっていれば早い段階で安定した利益が望めます。資金調達のためにもコンセプトづくりは重要になってきますので、時間をかけてお店のコンセプトを決めるようにしましょう。

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