2018年6月7日

セレクトショップの開業をする上で必要なこと

セレクトショップの開業前にはどのようなお店にしたいかを明確にしておくことで、扱うべき商品や店舗デザイン、出店場所などの方向性も明確になります。開業前には資金が無いと開業準備が行えませんので、資金の調達方法と合わせて開業前にすべきことをご紹介します。

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セレクトショップを開業する際のコンセプトの決め方と活用方法

セレクトショップ

店舗を作る上でお店のコンセプトは重要な役割を果たします。セレクトショップはオーナーやバイヤーのセンスで販売する商品が決まり、幅広いジャンルを扱えるのが特徴です。そのためコンセプトがブレやすいので、特に明確に決めなくてはいけません。
そこで、セレクトショップにおけるコンセプトの決め方について説明していきます。

初めに、他のセレクトショップをいくつか見に行きましょう。競合店を巡ることで、ご自身が作りたいお店の方向性がはっきりしてきます。また、複数のお店を比較することで自店の個性や強みも見えてきます。

ご自身の作りたいお店が見えてきたら、キャッチコピーを考えます。お店の特徴がセレクトショップの方向性を左右する、といっても過言ではありません。どのようなお店なのか聞かれたときに端的に答えられるようにしておくことで、口コミが広がりやすくなります。

仕入れ先にこういう商品がほしい。という説明もしやすくなりますし、金融機関の融資を利用する際は、融資担当者にどのようなセレクトショップをオープンしたいのかを分かりやすく伝えることができます。

どのようなセレクトショップにしたいのかを決めたら、次はショップ名を考えましょう。この時、考えた店名が既に他のお店で使われていないかを必ず確認します。他店から店名を変えるようお願いされるかもしれませんし、トラブルを防ぐ意味でも予め調べておくことが大切です。

決まった店名を商標登録しておくと、同じ名前で業態が似ているお店ができることを防げくことができます。

セレクトショップの立地や物件を決める

物件は営業を続ける限り、開業後も家賃を支払うことになります。そのため、時間をかけて支払額に見合う物件を選びましょう。

セレクトショップを開業する際は、メインターゲットにしたい客層を必ず決めていると思いますので、そのようなお客様が集まりやすい地域へ出店します。集客数のみを考えて人が多く集まる商業地域や駅前への出店を検討する方が多いですが、利便性の高い場所ではテナント料が高く設定されています。

落ち着いた高級感のあるお店にしたい場合、にぎやかな繁華街よりも駅から少し離れている閑静な住宅街の方がお店の雰囲気と合います。集客が限定される分テナント料が安かったり、ライバル店が少ないというメリットもあります。

ターゲットとした客層が集まっているか、ご自身のお店との相性に問題ないかを見ながら出店地域を決めます。決まってもすぐに契約するのではなく、実際にその場所に足を運んでみましょう。営業を予定している時間内にどのような人が多いか、ライバル店はあるのかなどを見て回ってください。

物件を契約するとお店を開業していなくても家賃が発生しますので、できる限り早く開業できるようにスケジュールを組みましょう。

内装・外装工事の計画を立てる

物件が無事決まったら、理想のセレクトショップを作るための内装・外装工事に移ります。幅広いジャンルを扱うセレクトショップでは、内装や外装からどのようなお店であるかを伝えることが必要になるため、工事前に業者とイメージのすり合わせを慎重に行うことが求められます。

打ち合わせではイメージ画像を見せるなど、業者とご自身との間で相違が生じないように注意しましょう。どのような内装や外装にしたいのかを親身に聞いてくれたり、詳細な見積もりを出してくれるといった信頼できる業者を見つけなくてはいけません。工事費の相場や業者の提案力を知るために、複数業者から見積もりをとることをおすすめします。

インテリア・備品の準備

インテリアは販売している商品を魅力的に見せるものですので、お店の雰囲気に合うものを選びます。雑貨をメインで扱うお店であっても、洋服を扱う予定があればハンガーやハンガーをかけるバーを用意なくてはいけません。扱う商品によって設備が異なるため、扱う商品が決まってから用意をしたほうがよいでしょう。

商品にお金をかけるため、設備は節約したいという方が多く見受けられます。設備にかける費用を抑えるためには、リサイクルショップの利用がおすすめです。そのとき気に入ったものがあっても、サイズが分からなければすぐに購入できないので、メジャーを持ち歩いているといつでもサイズを確認できます。

開業前は店舗のデザインや扱う商品ばかりに注力してしまいますが、レジスターなど開業後にないと営業に支障をきたす備品がいくつもあります。レジスター以外にはクレジット対応機器や領収証、パソコンやLAN、プリンターなどが会計や売り上げの管理のために必要になります。

セレクトショップにはプレゼントを探す目的で訪れるお客様もいらっしゃるため、ラッピング用品も準備しておくと良いでしょう。ショッパーやラッピング用紙、梱包材や緩衝材、リボンやメッセージカード、ハサミやセロテープなどがあると便利です。

その他、お店の雰囲気を作りに役立つ音響機材や、雨の日でもお客様が買い物しやすいようにする傘立て、店内の清潔感を保つための掃除道具、洋服を扱うお店であればフェイスカバーも用意します。開業後にどのようなものがあると良いか考えて備品を揃えていきましょう。

仕入れ先を選ぶ

扱いたい商品か決まったら、仕入れ先を考えていきます。
仕入れ方法にはメーカーとの直接取引や問屋からの仕入れ、ネットの仕入れサービスがあります。

メーカーと直接取引する場合は、ギフトショーや合同展示会などに行って取引の交渉をしたり、気になる商品があればメーカーを調べて電話などで連絡するという方法があります。メーカーによっては最低ロット数や掛け率が異なるため、ご自身で管理できる範囲内で取引を行いましょう。ただし、開業前のお店とは取引を行わないメーカーもあります。

問屋はメーカーと小売の中間にいる立場のため、複数のメーカーの商品を仕入れています。欲しいと思った商品をすぐに仕入れることができるのが特徴です。ただし、取り扱うメーカー全ての商品を仕入れているわけではないため、商品数には限りがあります。

ネットで仕入れるときは、手にとって商品を確認できないため想像と違う商品が届く懸念はあります。しかし、豊富な商品を時間に関係なく仕入れができるメリットがあります。いつでも仕入れ可能なため、空いた時間に商品を仕入れることができます。さらに、商品数が足りなくなることを避けることにもつながります。

セレクトショップの宣伝をする

折角セレクトショップを開業をしても、宣伝をまったくしていないとお店の存在を知ってもらえないため客足に響きます。

宣伝と聞くとチラシの作成やHPの制作を依頼するなど、費用がかかるイメージを抱くかもしれませんが、SNSが発達したおかげで無料で高い宣伝効果を得れるようになりました。開業前から工事の様子や販売予定の商品をSNSにアップして、お店に興味を持ってもらえば集客につながる可能性もあります。積極的にSNSを利用していきましょう。

開業資金を調達する

セレクトショップを開業するにはそれなりの費用がかかります。ご自身で開業資金を全てまかなうのは難しいため、多くの方は借りることになるでしょう。開業資金の調達方法には家族や親族、知人から借りる他に、日本政策金融公庫などの金融機関の融資、助成金や補助金を借りるといった方法があります。

金融機関の融資を利用するときは、資金の使用目的などを確認されるため、開業時にはどのようなことにお金がかかるのかを記載しておきましょう。たとえば物件を取得するための保証金や礼金、内装・外装工事、仕入れ代などです。
また、無事開業を迎えても着実に売り上げが伸びるとは限りませんので、開業後から数ヶ月は売り上げがなくても営業を続けるために運転資金も確保しなくてはいけません。

セレクトショップ開業に必要な書類を提出する

セレクトショップを開業すると同時に個人事業主になりますので、個人事業の開業・廃業等届出書の提出が必須です。最寄りの税務署で用紙を貰うか、国税局のサイトからダウンロードして入手することもできます。事業開始日から1ヶ月以内に所轄の税務署に持参か送付して提出してください。

個人事業主になるとご自身で確定申告を行うことになります。確定申告には青色申告と白色申告がありますが、青色申告の方が節税効果が高いためおすすめです。ただし、青色申告は事前に青色申告承認申請書を所轄の税務署に提出する必要があります。青色申告承認申請書も最寄りの税務署か、国税局のサイトからダウンロードで入手できます。

青色申告承認申請書は事業開始日から2ヶ月以内の提出で問題ありませんが、個人事業の開業・廃業等届出書と同時に提出しておくと忘れずに済みます。仕事に関する費用とプライベートのお金がはっきり区別されている方が帳簿をつけやすいため、プライベートとは別に仕事用の口座も開設しておくと良いでしょう。

まとめ

セレクトショップ開業の流れのポイントをご紹介しました。セレクトショップ開業前にどのようなお店にしたいかを明確にしておくと、扱うべき商品や出店場所を決めやすくなります。

お店の方向性が明確である程、どのような工事をしてそのための資金がどれくらいかかるのか、具体的に金額が見えてきます。丁寧に準備を行うことが、不備のないセレクトショップの開業につながります。

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