飲食店における集客の基礎知識
どのようにすればお客様は来店してくれるようになるのでしょうか。まずは、飲食店で集客をするときの基本的な考え方について説明します。
時代に合った集客方法を採用する
集客というのは闇雲にやっても効果は出ません。以前はチラシを作って近隣の住宅にポスティングしたり、駅前で配ったりする方法が主流でしたが、最近は規制によってチラシ配りが出来ないケースもあります。
こうした変化がある中で、飲食店は時代に合った集客をしなくてはいけません。例えば、最近では、インスタグラムなどのSNSに投稿して映えるメニューを考え、お客様が無料で宣伝してくれる仕組みを作るといった集客法が注目されています。
常に時代の流れを意識して、「今どうすれば注目されるのか」を考えることが重要です。以前の方法が必ずしもダメだというわけではありませんが、見合った効果を得ることができないかもしれません。新しい集客方法や宣伝方法をどんどん取り入れて、時代の流れに取り残されないように気をつけましょう。
口コミは勝手には増えない
美味しい料理を出して、しっかりとした接客さえしておけば、口コミによって自然とお客様が集まってくる。そう考えている方もいるかもしれませんが、そう簡単ではありません。
まずは、家族や友人に教えたくなる料理があるかどうかが肝心です。思わず写真で撮りたくなるようなメニュー、そのお店だけでしか食べられない特別な一品など、誰かに教えたくなるような何かがなければ口コミは広がりません。
ご自身が提供するメニューはなぜ美味しいのか、どこにこだわっているのかなど、強みやウリとなるポイントを今一度しっかりと掘り下げた上でPRしていきましょう。
開業から1年未満なら新規顧客を狙う
開業してから1年経過していない場合は、まずは新規のお客様の獲得することを重視しましょう。集客の考え方としては「知ってもらう」ことに注力します。具体的な方法は後述しますが、できるだけ多くの人に自店を知ってもらい、来店しもらうことが重要です。
オープニング記念のイベントはその代表的な手法のひとつです。1ヶ月間に限って、デザートをプラスしたり、オープニング記念のおトクなメニューを作ったりして、来店しやすくなる環境を整えて常連客になってもらいましょう。
1年以上開業しているなら常連客増加を狙う
来客が多いとは言えないものの、1年以上お店を続けられたのであれば、新規のお客様の確保だけでなく、来てくれたお客様をいかにして常連客にするかということに注力します。
一般的に、お客様が一度訪れたお店に再訪する確率は40%以下と言われています。1年以上開業している場合は、常連客の確保のための施策を行うようにしましょう。
飲食店における集客の戦略
飲食店にお客様の足を向けてもらうには、きちんとした戦略を持って集客を行わなくてはいけません。流行りの集客方法であっても、戦略を立てずに利用すると失敗することがあります。それでは、どのような戦略をもって集客すればいいのでしょうか。
・集客できていない理由を考える
・お客様のニーズをつかむ
・集客ツールの整理、見直しを行う
集客の戦略としてすべきことはこの2点です。それぞれ具体的に何をすべきか、詳しく見ていきましょう。
なぜ集客できていないのかを考える
まずは集客できていない理由について客観的に考えます。集客できない理由としては以下の3点が挙げられますが、当てはまっていないか確認しましょう。
・立地が良くない
・お店の独自性がない
・認知度がとても低い
お店によっては全て該当する場合もあるかと思います。 立地が良くないのは事前のリサーチ不足によるものかもしれませんが、そこで開店してしまった以上は仕方がありません。現在の立地で、ターゲットとして考えていた層がお店の近くを通るのか、しっかりチェックしてください。
もしターゲット層の交通量が少ないのであれば、お店のコンセプトから見直しをする必要があります。コンセプトはお店の核となる部分ですので、独自性についても見直しましょう。自分のお店を客観的に見つめて、他のお店にはないどのような強みがあるのかを考えてください。
立地は悪くないし、お店のコンセプトも魅力的なのに集客できない。そういうときは単純に、お店の存在に気づいてもらっていないだけかもしれません。この場合は正しい手順で集客すれば、自然とお客様の数は増えていきます。ただし、本当に認知度が低いだけなのかどうかは、客観的に判断しましょう。
お客様のニーズをつかむ
なぜ集客できないかが分かったら、次お客様があなたのお店に対して何を望んでいるのかを把握しましょう。来店してくれるお客様との何気ない会話の中で引き出すのもいいですし、アンケートを書いてもらうというのもニーズをつかむために有効です。
また、口コミサイトなどの書き込みも参考になります。自分のお店の悪口が書いてあったら嫌だからと口コミサイトを見ない人がいますが、辛口の評価ほど改善に役に立つものはありません。厳しい評価もしっかりと受け止めましょう。
お客様のニーズをつかんだ後は、お店のコンセプトから逸脱しない範囲で結構ですので、できる限りお客様の要望を満たすための改善を行ってください。
集客ツールの整理、見直しを行う
次に行うのが集客方法の最適化です。これまで行ってきた方法が、本当に役に立っているのか検証しましょう。 SNSなどの集客ツールは時代の流れによってどんどん変化していきます。常に時代に合った集客方法を選択しつつ、一方で看板やチラシといった昔から使われている集客ツールも活用できないか検討するとよいでしょう。
昔ながらの集客ツールも、使い方次第ではまだまだ多くのお客様を呼び込めます。使えるものはどんどん活用すべきですが、あれもこれも手を出すと収拾がつかなくなってしまうことがあります。なぜそのツールを使うのか、きちんと説明できるだけの戦略をもって利用しましょう。
集客アップするにはどうしたらいい?
集客アップを狙うための基本的な考え方を示してきましたが、ここからは具体的に何をすべきかをご紹介します。
ホームページを作る
FacebookページなどのSNSのみで宣伝を行っているお店も多いですが、実は近年、お店の魅力や情報をまとめて発信できるホームページが見直されています。
料理のメニューや写真などを掲載し、店内の雰囲気が伝わりやすいホームページを作りましょう。1日に30分くらい時間を確保してブログを書くのも集客に役立ちます。その日のおすすめの食材や、入荷したお酒などがアップされると、偶然見た方が来店してくれる可能性があります。
SNSで情報発信する
特に今、注目されているのがInstagramです。食べ物の写真との相性がとてもいいので、定番メニューはもちろんのこと、限定メニューなどの写真をアップしておきましょう。Instagramなら文章をあまり考えなくてもいいので、文章作成が苦手な人には特におすすめです。
LINE@もメッセージの開封率が高く、メルマガに変わる新しい情報発信として注目されています。登録してくれた方に料理1品、お酒1杯を無料にするなどの方法で、常連客となる登録者を増やしていきましょう。
お客様にSNSで情報発信してもらう
SNSは自分で情報発信するだけでなく、お客様に発信してもらうことも来客に繋がる大きなポイントです。影響力のある人が「美味しかった」と発信するだけで、来客数が一気に増えるようなこともあります。
ポイントとしては、SNSにアップしやすい環境を整えることと、写真が映えるメニューを用意することです。他にもテーブルなどに「SNSにぜひアップしてください!」と手書きのメッセージを貼っておいたり、載せてくれた方に何かしらのサービスがあると、お客様が投稿しやすくなります。
口コミサイトを活用する
最近は飲食店を選ぶときに、口コミサイトを利用する人が増えています。せっかくの外食ですから、できるだけ美味しいお店を選びたいですよね。
最初はなかなか口コミを書いてもらえないため、友人や常連さんにお願いしてお店の評価をしてもらうのも1つの方法です。ただし、必要以上に褒めたり誇張した口コミではなく、率直な意見を書いてもらいましょう。
以前は飲食店の口コミサイトといえば「食べログ」でしたが、現在は「Googleマイビジネス」の利用者が増えています。 Googleマイビジネスは、登録(無料)するとGoogle検索結果やGoogleマップに店舗情報を掲載できるほか、口コミの管理や返信ができるので、お客様とコミュニケーションが図れます。
また、必ずしも1ページ目に表示される保証はありませんが、登録情報を充実させると検索で上位表示されやすくなり、集客に繋げることが期待できるので、ぜひ活用を検討してみてください。
看板に工夫をする
お店の顔とも言える看板は、代表的な集客ツールのひとつです。
看板にはお店の個性を出しましょう。ジャンルとお店の名前がはっきり分かるようなものにしてください。料理のジャンルが分からないと、お客様はなかなか入店してくれません。お店の入り口に簡単なメニューを置いたり、写真を掲載しておくのも集客に繋がります。
ブラックボードも集客に役立つアイテムです。その日のおすすめメニューを書いたり、ちょっと笑えるメッセージを書いたりするなどして、親近感を持ってもらいましょう。ポイントは情報量を増やしすぎないということです。本当に伝えたい事だけを載せないと、結局何も伝わりませんので気をつけましょう。
ポイントカードを作る
ポイントカードもとても有効な集客方法のひとつです。飲食店のポイントカードはできるだけノルマを低く設定しましょう。3回ご来店いただいたらおまけの1品をつけたり、ドリンクをサービスするなどが挙げられます。
ラーメン店などでよく使われるトッピングクーポンも、常連客の確保に効果的な手段です。トッピング1品で経営を圧迫することはないでしょうし、数十円の広告費だと思って活用しましょう。
周辺の会社などにあいさつ回り
飲食店が意外と行っていないのが、近隣の会社や住宅へのあいさつ回りです。できれば開業時やリニューアル時に行うようにしましょう。お店のチラシに割引クーポンをつけておけば、お客様は「1回行ってみるか」という気になり、来店に繋がるかもしれません。
そこからリピート客になってくれるかどうかは、料理の味とサービス次第ではありますが、最もハードルの高い1回目の来店を期待できますので、できるだけあいさつ回りをするようにしましょう。
まとめ
飲食店の集客についての考え方や、具体的な集客方法についてご紹介してきました。
開業後は何かと大変ですが、集客は先送りにせずできることから始めましょう。1日1時間でも30分でも構いませんので、SNSやブログなどで情報発信を行えるといいですね。集客は対策をすればすぐに結果が出るというものではありません。ゆっくりとお客様が増えていくものですので、目先の客数の変化に一喜一憂せずに、粘り強く継続していきましょう。
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