2018年7月30日

居酒屋の開業における基礎知識 内装工事にかかる費用は?

これから居酒屋を開業する方は、最低限の知識は身につけておかなくてはいけません。また、お客様が集まる居酒屋はきちんとコンセプトがあるため、ぜひ参考にしてみてください。ここでは居酒屋を開業するための基礎知識とともに、知っておきたい内装工事の費用についてご紹介しています。

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居酒屋における内装工事で重要なポイント

居酒屋

居酒屋の内装工事を行う際、優良な施工業者であれば内訳がきちんと記載してあります。しかし、工事内容を施主が理解していないと、その内訳が正しいのかどうか判断できません。見積書の内容を把握するためにも、工事内容について知っておきましょう。

・仮設工事:養生シートなどを設置し、建物の周囲を汚したり傷つけないようにする工事
・軽鉄工事:パーテーションや天井を貼り付けるフレームの設置工事
・大工工事:壁や床、窓、階段などを設置するための木工工事
・左官工事:壁面や床面に対して漆喰などを塗りつける工事
・水道工事:水回りの配管の設置工事
・電気工事:電気配線やエアコン設備の設置工事
・防水工事:グリストラップや厨房などの水漏れ対策をする工事

この7つが、内装工事を行うときの一般的な工事内容です。
店舗によっては軽鉄工事や左官工事がないケースもありますので、その詳細まで理解しなくてもかまいませんが、それぞれの工事のイメージがつくようにしておきましょう。

工事にかかる費用

居酒屋の開業には、物件を取得する費用、内装工事の費用、初期の運転資金などがかかりますが、ここではその中の内装工事費用について紹介します。内装工事費用はこだわるほど高額になっていきますが、一般的な費用は下記のようになります。

内装工事にかかる費用の目安:30万~35万円/坪

が30坪の店舗なら、900万~1150万円という計算です。
かなり高額のため、できるだけ費用をおさえたいですよね。そうはいっても相場以下の費用で工事してもらうと、安物の建材を使用されたり、手抜き工事をされるケースもあります。

ご自身の営業スタイルによっては、価格よりも質を優先させることも出てくるでしょう。内装工事は、低価格にこだわらないことが大切です。

居酒屋の内装工事は、お客様に料理を提供する厨房も重要な設備の1つといえます。厨房設備を考慮せずに、居酒屋の内装を考えることは現実的ではありません。 居酒屋の厨房設備は、以下の記事で詳しく触れていますので参考にしてみてください。

引用元: 居酒屋・バルの内装工事費用

居酒屋を開業するための資金集め

居酒屋を開業するには、通常1000万円ほどの費用がかかります。それだけの多額の費用を自分の貯金でまかなえる方は早々いないため、ほとんどの方が借金をすることになります。

お金を借りるというと銀行などの金融機関、もしくは両親や知人からと考えるかもしれませんが、居酒屋の開業であれば国からお金を借りることができます。日本政策金融公庫という政府が100%出資している機関であれば、1000万円以上を借りることができます。

金利が低いのはもちろんのこと、無担保で貸してくれる制度もあります。詳しい内容はフリーダイヤルでも聞けますが、日本各地で創業に関する相談会が行われていますので、積極的に利用してみるとよいでしょう。

開業する居酒屋のコンセプトを決める!

居酒屋を営業する上で重要なのは、店舗のコンセプトを決めることです。ただ漠然と「繁盛する居酒屋にしたい」と思っているだけでは、繁盛店にはなれません。コンセプトを定めないと、開店できるかどうかすら怪しくなります。

これから居酒屋を開業する方、開業したけれど客足に悩んでいる方は、徹底したコンセプトづくりから始めましょう。

・どんなお客さんに来てほしい?
・席数はどれくらい?
・どんなメニューにする?
・営業時間は?

これらの他にも、決めなくてはいけないことはたくさんあります。できるだけ具体的に決めていき、何を決めていいか分からなくなったら、「5W1H」を書き出してみましょう。

いつ(When):営業時間
どこで(Where):店舗の立地
誰に(Who):顧客ターゲット
なにを(What):メニュー
なぜ(Why):どんなお店にしたいか
いくらで(How):価格

学校で習った「5W1H」とは少し違いますが、これらを明確にすることでお店のコンセプトが見えてきます。さらに、「誰に」と「どこで」はセットで考えなくてはいけません。その理由については、次項で説明します。

コンセプトで定めた客層が集まる所に出店する

顧客ターゲットと立地は常にセットで考えます。例えば、学生をターゲットにするのであれば、大学や専門学校がある場所の付近、学生街と呼ばれているところを選びます。

一方、サラリーマンやOLをターゲットにするのであれば、ビルが建ち並ぶオフィス街を選びましょう。ただし、サラリーマンやOLといっても、狙いが「会社帰り」なのか、「休日」なのかによっても立地が異なります。

会社員をターゲットにしたときに気をつけること

ビジネス街は仕事帰りの会社員が利用しやすい立地になります。居酒屋やバルなどの飲食店は成功しやすいといわれていますが、土日になると会社が休みのため利用客が一気に減ってしまうというデメリットも抱えてしまいます。
このため土、日は営業せずに、平日にランチ営業をして利益を上げているお店もあります。居酒屋でもお弁当を用意している店舗やランチはワンコインするなど、他店との差別化が図りやすい立地でもあります。

引用元: 人気の居酒屋になるための立地条件とは?

開業してから客足に悩むことがないように、誰に対してどんなお店を開きたいのか、できる限り掘り下げて考えましょう。あとは、ターゲットとした人たちの行動範囲をリサーチし、よく集まる場所に出店します。

ターゲットの流れを見る

居酒屋の場合は、夕方以降の人の流れだけでかまいませんが、ランチ営業も視野に入れているのであれば、ランチタイム時も調査しましょう。何時から人の流れが多くなり、どれくらいの割合で周囲の居酒屋に人が入っているのかをチェックしましょう。 また、開業しようとしている場所の近くに、大きな会社があるのかどうかも調べておきます。小さな駅でも、付近に大きな工場など人の流れがある程度あるところは、居酒屋の需要が高くなることがあります。調査している立地にどれだけの人がやってくるかだけでなく、どこからやってくるのかも確認しておきましょう。

引用元: 人気の居酒屋になるための立地条件とは?

店が流行るかどうかは立地で決まるというのが、飲食業界の定説です。ニーズのないところに隠れ家風の居酒屋を出店しても、その存在に気づかれることがないまま廃業になってしまいます。

いい立地というのはすでに競合店が出店している恐れがありますが、競合が少ないところではお客様がこないことがあります。きちんとお店のウリがあり個性が強いいお店でない限り安定した営業を続けていくのは難しくなります。

ライバル店を確認する

まずはライバルとなる居酒屋が周囲にどれくらいあるのかを調べましょう。できれば、座席数や混雑具合も把握しておきたいところです。
あまり大きい駅でないにも関わらず、居酒屋の数が既に多いところに参入するのは懸命ではありません。実際にライバル店を訪れてみて、席があまり埋まっていないときはなおさらです。
反対にどのお店も繁盛しているようなときは、新規参入でもお客様を確保できる可能性があります。立地調査するときは、居酒屋の需要と供給のバランスをしっかりとチェックしましょう。平日だけでなく休日も含めて、来客数も確認しておきます。

引用元: 人気の居酒屋になるための立地条件とは?

発展しそうな街に出店する

これから発展しそうな街に出店するという方法もあります。この場合は街が発展するまで経営を軌道に乗せるのが大変になります。

今は人気スポットのお台場も、出来た当時は何もないただの埋立地でした。
そういう場所にお店を出すのはかなりの賭けですし、客足がほとんどなくても営業が続けられるだけの財力がなくてはいけません。

いずれにしても、重要なのはニーズがあるのかどうかということです。それを客観的に判断し、ターゲットとしている客層が集まる地域にお店を出す、という基本は忘れないようにしましょう。資金に余裕があれば、ある程度のリスクを負いながら立地を選ぶのもひとつの方法です。

居酒屋を開業するための資格

コンセプトや出店する場所はとても大事ですが、居酒屋を開業するにあたって必要な資格がいくつかあります。準備は整ったのに資格が足りなくて開業できない、という事態に陥らないためにも忘れずに取得しておきましょう。

食品衛生責任者

飲食店を営業するときは、「食品衛生責任者」が店舗に1人はいないといけません。
食品衛生責任者になるには、各都道府県で実施している講習会を受講します。受講費は1万円程度で、講習は通常1日で終わります。調理師、栄養士などの免許を持っている方は受講が免除されます。

防火管理者

収容人員が30人以上の店舗では、「防火管理者」を選任します。 延床面積が300㎡以上の場合は甲種防火管理者、延床面積が300㎡未満の場合は 乙種防火管理者の資格が必要になります。

防火管理者の資格は、各地の消防署などが実施している講習会を受講します。受講費はテキスト代として3000~5000円程度、講習期間は甲種で2日、乙種は1日といわれています。

その他の資格

他にも、開業する10日以内に食品営業許可申請を保健所へ届出なければいけませんし、深夜12時以降もお酒を提供するときは、深夜酒類提供飲食店営業開始届出書を警察署に掲出することが義務づけられています。

内装工事の業者を選ぶときのポイントとは?

コンセプトが決まり、立地も絞り込むことができても安心はできません。内装工事業者を選ぶことも、居酒屋を開業する上ではとても重要なことです。

イメージ通りの居酒屋を作ることができるかどうかは、内装工事の業者選びにかかっているといっても過言ではありません。あまり調べもせずに業者を選んでしまうと、不満が残る結果になることがあります。

ここでは、業者選びで失敗しないためのポイントについてご紹介しますので、決めるときの参考にしてください。

1.一括で工事を請け負ってくれる
2.見積もりの明細を出してくれる
3.居酒屋などの飲食店を工事した実績がある
4.アフターフォローがしっかりしている
5.親身になって考えてくれる

この5つのポイントを理解しておくと、業者への依頼をスムーズに行うことができます。初めて開業するときは、見積もりの金額よりも丁寧に対応してくれる業者を選んでください。

一括で工事を請け負ってくれる

内装工事業者はすべてを一括で請け負う会社と、「設計」「施工」の分業で請け負う会社があります。

どちらがいいというのは一概には言えませんが、初めて居酒屋を開業するのであれば、一括で請け負ってくれる会社がおすすめです。一括で依頼することで、打ち合わせも1社だけで済みますし、内装工事の費用も一括のほうが安く済むといわれています。

見積書は明細まで記載している

見積書はどんな会社でも出してくれますが、業者によっては「一式」で金額を提示することがあります。これでは、何にいくらかかっているのか分からないですよね。

見積書の内容を詳細に書いてくれる業者を選びましょう。分からない項目があったときは、専門用語ではなく簡単な言葉で噛み砕いて説明してくれる内装工事業者がおすすめです。

居酒屋などの飲食店を専門としている

内装工事の業者といっても、店舗を得意にしている業者や住宅を得意にしている業者など様々です。

そのため、飲食店を施工した経験が豊富にある業者がおすすめです。店舗の専門業者でも、アパレルと飲食店では必要となる技術やノウハウが異なるからです。

アフターフォローがしっかりしている

店舗を引き渡された後で、内装にトラブルが発生することがあります。例えば壁紙がすぐに剥がれてきたり、厨房で水漏れが発生したりと、営業を開始してからでないと分からないケースもあります。

店舗でトラブルが起こったとき、「引き渡しが終わったから工事をするのであれば、追加費用を払ってもらう」と言ってくる業者では困りますよね。きちんとアフターフォローをしてくれる施工業者を選びましょう。

ちなみに、居酒屋の引き渡しが完了したからといって、施工業者の責任がなくなるわけではありません。施工してから1年以内に起こった不具合は無償で補修するよう、民法で定められています。

親身になって考えてくれる

意外と重要になってくるのが、内装工事業者との相性です。こちらの想いをきちんと汲み取ってくれて、理想のお店づくりを一緒になって考えてくれる施工業者が理想です。

打ち合わせや電話対応などで、どれくらい親身になって考えてくれているかを感じ取って、「ここなら任せられる」と感じた内装工事の業者に依頼してください。

まとめ

居酒屋の開業は、コンセプトづくりから始まり意外と手間と予算がかかる、と思った方もいるかもしれません。開業には他にもやらなくてはいけないことがありますし、厨房など必ず購入しなくてはいけない設備もあります。

多額の費用がかかるため、お金のことも考えなくてはならない問題ですが、一番大切なのは「自分の居酒屋を開業する!」という強い意志です。それを支えるのが、明確なコンセプトです。

5W1Hをしっかりと考えて、自分がどのようなお店を作りたいのかを明確にした上で、ターゲットが集まる場所に出店します。そして、ご自身の夢に真摯に向き合ってくれる、内装工事業者を選びましょう。

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