2017年4月19日

バリアフリー(ユニバーサルデザイン)を考えた門扉

バリアフリー(ユニバーサルデザイン)を考えた門扉をご紹介しています。門扉の設計によっては、車椅子を使用される方が不便に感じる場合があります。誰にでも優しい設計の門扉とはどんな設計なのか、リフォームにはどの程度の費用がかかるのかを含めて掲載していますので、ご参考になさってください。

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バリアフリーを考えた門扉

門扉とは、住宅の玄関より前に構える外構(エクステリア)のことを言います。
住宅の周りを囲うことで、敷地の範囲を明確にするだけでなく、不法侵入などの犯罪リスクから守る役割を果たしています。

車椅子をご自身で使用される方や、介護を必要とされる方の場合、門扉の開け閉めが負担になる場合があります。お住いの方だけでなく、来訪者が同じ立場である場合も同様です。

門扉を設置する場合は、美観だけでなく利便性も考慮した設計にする必要があります。
ここでは、誰もが利用しやすい門扉の設計についてご紹介していきます。

バリアフリー・ユニバーサルデザインとは

バリアフリーやユニバーサルデザインという言葉を聞いたことはあるでしょうか。
どちらも似たようなニュアンスを持つ言葉ですが、違いは以下の通りです。

バリアフリー
身体に障がいを持つ方やお年寄りの方が、社会生活において支障となる弊害を取り除き、過ごしやすくする施作を言います。
具体的には、階段をスロープに変更する、浴室に手すりを取り付ける、段差を平らにするなどの対応を指します。現在の状態から、利用しやすいように「後から」利便性に合わせて変更をすることです。

<ユニバーサルデザイン>
性別、国籍、年齢に囚われず、誰にでも利用しやすいよう作られた設計を言います。
具体的には、視覚に障がいをお持ちの方でも品名がわかるよう点字を付ける、トイレの男女の識別を文字ではなくマークにし、外国人でも一目でわかるようにすることです。
バリアフリーは現在の状態を「後から」変更するのに対して、ユニバーサルデザインは、「初めから」誰でも平等に利便性の良い設計にすることを言います。

今回は門扉をリフォーム(後から変更)するという意味合いから、バリアフリーという観点から見ていきます。

門扉をバリアフリーにする方法

現在の門扉をバリアフリー仕様にするには、どんな方法があるのでしょうか。
利用される方の状況別に見ていきましょう。

車椅子を使用されている方の場合

車椅子を使用される方が、社会生活を送る中で大きな弊害となるのが「段差」です。
わずかな段差であっても、車椅子に座ったまま段差を超えると大きな衝撃が体に伝わります。

自動車で凸凹の道を走行するとわかりますが、車体が大きく揺れますよね。
車椅子を使用されている方も状況は同じで、段差や凸凹の道は移動の大きな負担になるのです。

門扉の扉にサッシがある設計だと、サッシの構造によっては段差となったり、車椅子の車輪が引っかかってしまう可能性があります。
超えることはできるとしても、自走の場合も介助する場合もそれなりの労力が必要です。

また、門扉の段差などが弊害となることで、車椅子を使用される方の外出意欲を奪ってしまうことが懸念されます。弊害をなくすことで、自由に外出できる楽しい気持ちを、いつまでもお持ちいただけるよう配慮が必要です。
以下よりリフォームの具体的な方法をご紹介します。

サッシのある門扉を引き戸タイプの門扉にリフォーム
現状の門扉がサッシのあるタイプであれば、サッシを取り除いたタイプにすることで移動の負担を大きく減らすことができます。
門扉の種類には、扉が2枚ある「両開き」、扉が1枚の「方開き」、扉を横にスライドする「引き戸」があります。

現在主流となっている門扉の多くは、サッシのないタイプがほとんどです。
バリアフリーのためにはサッシがなく、地面がフラットな門扉を選ぶと良いでしょう。

また、扉のタイプは引き戸タイプが向いています。
両開き、方開きタイプでは扉を開ける際、手前に引くときは車椅子で一度後ろに下がらなければなりません。
奥に開く際も同様に、進みながら扉を押す必要があり、非常に利便性が悪いです。
また、強風で扉が押し返されると扉に挟まれる可能性があり危険でもあります。

さらに扉を開けるためのノブが高い場所にあると、座ったままでは手が届かない可能性もあります。両開き、方開きタイプは、サッシがないとしてもバリアフリーとしては不向きと言えます。

一方引き戸タイプの門扉は、横にスライドすることで開閉します。
引き戸は開く際に折りたたまれるものがほとんどで、スペースも広く確保することができ、車椅子を使用される方でも開閉や通過をスムーズに行えます。
バリアフリーを考慮するのであれば、門扉はサッシのない引き戸タイプを選ぶようにしましょう。

段差をスロープにする際の注意点
門扉までの距離、または門扉から玄関までが階段や段差になっている場合、スロープにリフォームするのが望ましいでしょう。
しかし、スロープの設置には注意が必要です。

自転車の運転を想像するとわかりやすいですが、坂道は下りだと漕がずとも自然と進み、上りだと労力を使って漕ぎますよね。
車椅子も同様で、スロープの角度によっては、車椅子を使用される方の負担になる場合があります。

スロープが急な角度であれば、下りはスピードが付きやすく、登りは労力を使います。
スロープの先が道路なのであれば、下っていく際歯止めが効かなくなり歩行者や自動車と出会い頭に衝突する危険があります。

上りの場合は、自走では上りきれない可能性もありますし、介助の場合も介助する方の負担になります。スロープへのバリアフリーにリフォームする場合は、角度もしっかり考慮した上で検討するようにしましょう。

門扉周りのバリアフリーリフォームの費用

門扉周りをリフォームする場合、どの程度の費用が必要なのでしょうか。
門扉自体の交換はもっとも大掛かりなリフォームなので、費用もかかってきます。

小さな段差であれば、段差の高さに応じた「段差プレート」を設置する方法もあります。
段差プレートを使っても段差が埋まらないのであれば、凹凸が安定せず危険な場合があります。

段差をなくす工事を「切り下げ工事」と言い、もっとも確実に段差をなくすことができますが、費用は割高です。上記を踏まえ、リフォームにかかる費用の目安をご紹介していきます。

門扉をバリアフリーへ

開き戸タイプから引き戸タイプへリフォーム
¥ 500,000~ ¥ 1,000,000
※商品代金+作業費込

段差をスロープへリフォーム
・簡易段差プレートの設置
¥ 3,000~ ¥ 10,000

・段差の切り下げ工事
¥150,000~ ¥ 300,000

まとめ:門扉のバリアフリーで快適な外出を

門扉は住宅の防犯性を高め、敷地の範囲を明確にする役割があります。
しかし車椅子を使用されている方からすると、門扉の存在が弊害になり、外出する気力を奪ってしまう可能性もあるのです。

門扉や門扉周りの環境に適切なバリアフリーにリフォームを行うことによって、車椅子を使用される方も安全に出入りすることができます。
方法によってリフォーム費用に大きく差が生まれますが、利用する方にもっとも適した方法で安全な門扉を設計をしましょう。

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