2018年9月11日

フローリングの剥がれ補修のかかる費用とDIYでの補修方法

家を建てたばかりやリフォーム直後ですとフローリングも美しいのですが、それから何十年も経過すると、剥がれが気になるくらいボロボロになってしまいます。よく使うところほど剥がれやすいので目に付いて気になりますよね。そんなフローリングの剥がれを補修するのに業者に依頼するときの費用と、DIYで直す方法についてご紹介します。

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フローリングとは

フローリング 補修

フローリングは木材をベースとした床材です。無垢と合板の2種類がありますが、剥がれが発生するのは合板のフローリングです。時間の経過とともに板を張り合わせている接着剤などが劣化して、上層部である化粧板が剥がれてしまいます。

無垢の場合には板そのものが剥がれることはありませんが、板を保護するためのニスなどのコーティングが剥がれることはあります。

フローリングについての詳細は別記事がありますので、こちらの記事を参考にしていただきたいのですが、一般的に合板のフローリングは寿命が10~20年くらいですので、10年経過した合板フローリングはいつ剥がれが発生してもおかしくない、ということだけ頭に入れておいてください。

剥がれているフローリングを放置しておくのは危険

フローリングが剥がれる原因として挙げられるのが次の3点です。

  • フローリングの寿命
  • 椅子やテーブルなどの圧力
  • 水分

フローリングは木材でできているとはいえ、生きているわけではありませんので自己修復能力はありません。上記のような原因で剥がれが発生した場合には、そのまま放置していると、剥がれがどんどんと広がっていきます。

コーティングにしても化粧板にしても、見た目をよくするだけでなく、木材を守るために使われています。剥がれが広がっていくということは、フローリング素材がむき出しの状態になってしまうということです。剥がれたところに水をこぼしてしまうと、そこから腐食が始まる可能性があります。

日本は高温多湿ですので、梅雨から夏にかけてはカビなどが発生しやすくなります。コーティングや化粧板がないフローリングは、日焼け止めを塗らずに真夏のビーチに出るようなもので、非常に危険な状態にあるということを認識してください。

また、剥がれをそのままにしておくと、そこに靴下などが引っかかる可能性もあります。靴下が破けるくらいならまだいいのですが、転んだときにケガをする可能性もあります。また、小さなお子さんが転んだ先に、化粧板のささくれがあったらかなり危険ですよね。

フローリングの剥がれは、見た目が悪いだけだと思っている人も多いようですが、それだけでなく、機能性も下がりとても危険な状態にありますので、できるだけ早くに修復しなくてはいけません。

フローリングの補修を業者に依頼したときの費用は?

フローリング 補修

補修するとなると、DIYに慣れた人でもない限り、専門の業者にお願いすることになります。そのときに気になるのはいくら費用が発生するのかということですよね。

フローリングの補修には、部分補修全体の張り替えの2種類がありますが、それぞれの費用は次のようになります。

部分補修:2~4万円
張り替え:10万~15万円(6帖)

築10年以下で、剥がれの原因が家具などの圧力によるものでしたら、部分補修で剥がれた場所を直します。フローリングの寿命の場合や、水を含んで剥がれているような場合は、フローリング全体を取り替えることになりますので、10万~15万円と比較的が高くなります。

業者を依頼したほうがいい場合

フローリングの修復はある程度DIY慣れしている方であれば、ご自身で直すことも可能です。しかし、DIY慣れしていてもプロの業者ではありませんし、仕上げが美しくならないことがあります。

自室のフローリングを直すくらいなら行っても問題ありませんが、来客のあるリビングなどのフローリングが剥げている場合には、きれいに仕上げるために業者に依頼するのがおすすめです。

また、フローリングそのものが劣化していて、全面張り替えをするようなケースでも業者に任せるようにしましょう。さすがに部屋全体のフローリングをやり直すのであれば、きれいに仕上げるのが難しいだけでなく、時間もかかってしまいます。

  • きれいに仕上げたい
  • 修復範囲が広い

このいずれかに該当する場合には、業者にお願いして補修しましょう。
1番いけないのは、剥がれを放置するということです。費用が高くて業者にお願いできないときは、一時的な補修でも構わないので、ご自身で直すようにしてください。

DIYでフローリングを補修する方法

簡易的な補修や応急処置であれば、DIYでもフローリングの補修が可能です。
ここでは、どのようにフローリングの補修を行えばいいのかを簡単にご紹介します。

パテで埋める

フローリングの剥がれだけでなく、穴が空いてしまったときなどに使えるアイテムがパテです。分かりやすく言えば、粘土で剥がれた場所を埋めてしまうような補修方法で、粘土と違うのは後から硬化するという点です。

剥げれた部分をパテで埋めて、固まったら周りのフローリングと同じ高さになるようにサンドペーパーなどで仕上げをします。業者に依頼すると、さらにそこから木目を書いてくれるため、どこが剥がれたのか見分けるのができないくらいきれいにしてもらえます。

この木目を書く作業は、美大出身の職人が行うこともある作業ですので、素人ではなかなか真似できません。このためパテで剥がれを埋めると機能面では問題なくても、見た目が悪くなるという欠点があります。

シールを貼る

パテ埋めできれいに仕上げるのは高い技術が必要ですので、簡単に補修であればシールを使う方法がおすすめです。

剥がれが発生している部分のささくれを取り除き、そこに上からシールを貼ります。床の色と完全に同じ色のシールでないと仕上がりが目立ちますが、こちらもフローリングを守るという役割は果たせます。

すぐに業者に依頼できないというときの応急処置には使えますし、シールですのでやり直しが可能です。色の違いを目立たなくしたいのであれば、床面全体にシールを貼るという方法もあります。6帖分なら1万~2万円くらいの予算で買えますので、安くキレイに仕上げたい場合に活用してみましょう。

フローリングが剥がれないための対策

フローリング 補修

ここまではフローリングが剥がれることを前提に説明してきましたが、理想はやはり剥がれないようにきちんと対策をすることです。フローリングが剥がれないようにするための対策について見ていきましょう。

  • ワックスなどでコーティングする
  • 保護シートを貼る
  • 日頃からこまめに掃除をする
  • 水をこぼしたらすぐに拭き取る

フローリングの剥がれを防ぐには、床の表面をなんらかの形で守ってあげる必要があります。物理的に守るという意味では、ワックスや保護シートがおすすめです。一般的にワックスを使用される方が多いですが、何度も塗り直す必要がありますし、時間の経過で劣化します。

水回りのフローリングや、ペットを飼っているという場合にはワックスよりも保護シートがおすすめです。木のぬくもりなどがなくなってしまいますが、最新の保護シートであれば見た目がほとんど変わりませんので、部屋の雰囲気を崩すこともありません。

また、日頃の掃除も重要です。汚れを放置した結果、そこから劣化が始まることもあります。毎日の掃き掃除はもちろんのこと、こびりついた汚れはすぐに落としましょう。また、フローリングは水にも弱いので、水などの水分をこぼした場合には急いで拭き取るようにしてください。

まとめ

フローリングの剥がれは、見た目が悪いだけでなく、フローリングの寿命を縮めてしまう可能性があります。DIYで直すにしても業者に依頼するにしても、大事なのはすぐに直すということです。最初は小さな剥がれでも、気がつけば目につくような剥がれに広がっていきます。

放置していたら勝手に剥がれが修復されるなんてことはありませんので、応急処置程度でもしておきましょう。フローリングを補修したら、しっかり保護をすることが大切です。せっかく直してもきちんと保護をしないと、また数年後には同じことが起きてしまいます。

日頃のお手入れはもちろんのこと、ワックスや保護シートを活用して、フローリングを剥がれから守るようにしてください。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。