2018年12月5日

床材の種類を解説! フローリングやクッションフロアなど種類別にご紹介

床材の種類は、使用感や用途によって最適なものを選ぶ必要があります。 リフォームの際に同じ床材を新調する場合もありますが、まったく新しいものを取り入れたい時もありますよね。 何を基準に決めたらいいのかわからない、そもそもどんな種類があるのかわからないといった方に、床材の種類別での特徴やメリット、デメリットをご紹介していきます。

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フローリングの特徴、メリット・デメリットを紹介

床材の中でもとても人気が高いのが、木材で作られたフローリングです。素足で触れたときの感触がよく、そして見た目もナチュラルで美しいのがフローリングの特徴です。ただ、フローリングには無垢材フローリング複合フローリングの2種類があり、それぞれにメリットとデメリットが違います。

無垢材フローリングは無垢材を使った単層のフローリングで、複合フローリングは合板や集積材の表面に天然木や特殊なシートを貼ったもので、現在のフローリングの主流となっています。それぞれの種類についてメリットとデメリットについて見ていきましょう。

無垢材フローリングのメリット

  • 柔らかく肌触りがいい
  • 木の香りがしてリラックスできる
  • 調湿効果があり部屋を快適な空間にしてくれる
  • 削って補修ができる
  • 使えば使うほど味が出てくる

無垢材フローリングのメリットは、ナチュラルな素材ということで生活を快適にしてくれる効果が得られるということです。肌触りがよく、木の香や調湿効果で部屋を居心地のいい空間にしてくれます。さらには、傷がついても削るだけでキレイな状態に戻せますし、時間が経過するほど味が出てくるので長く使うことができます。

無垢材フローリングのデメリット

  • 1㎡あたり1.3万~2.7万円くらいで施工費用が高い
  • 反りや収縮により隙間ができやすい
  • 水に弱いのでメンテナンスが必須

無垢材フローリングのデメリットは、材料が安定しないため反りや収縮が発生しやすく、施工が難しいということもあり、費用がかなり高くなる点にあります。さらには、水に弱いという特性があるため、水をこぼしたときにはすぐに拭き取る必要があります。

複合フローリングのメリット

  • 反りや収縮が少なく素材が安定している
  • 色やデザインの選択肢が多い
  • 防音効果を持たせたものなど機能性が高い床材も選べる

複合フローリングは現在の主流で、素材がとても安定していて選択肢も多いというメリットがあります。板を合わせて作りますので、合わせ部に様々な加工ができるため、機能性を持った床材も多くラインナップされています。

複合フローリングのデメリット

  • 傷がついたら貼り直しになる
  • 調湿効果がない
  • 踏み心地があまり良くない
  • 高機能床材は値段が高い

複合フローリングの弱点は表面の板材が薄いことで、深い傷がついてしまった場合には、貼り直しする必要があります。無垢材のような調湿効果も踏み心地の良さもありません。しかも、機能性を求めると1㎡あたり2万円くらいになり、無垢材よりも高くなることもあります。

フローリングで使用される木材

フローリングには様々な種類の木材が使用されます。代表的なものだけでも下記の種類があり、用途や好み、予算によって使い分けします。

  • ウォールナット
  • ブラックチェリー
  • メープル
  • チーク
  • オーク
  • パイン
  • ヒノキ
  • スギ

この中でパインとヒノキ、スギが針葉樹の木材で、柔らかく傷つきやすいという弱点があります。ただし、日本でもよく見られる木ですので、日本家屋との相性がとてもいい木材でもあります。その他の広葉樹は、硬くて傷つきにくいうえに高級感を演出できますが、冬場に冷たさを感じやすいという特徴もあります。

フローリングのメンテナンス方法

フローリングはワックスがけをしていないと、その美しさを保つことができません。ワックスがけを行うことで床材の表面に膜ができ、汚れや傷から床を守ります。表面がコーティングされることで、ワックスがけをしていない状態のフローリングよりも汚れが落ちやすくなるのです。

ワックスは床維持剤とも呼ばれ、現在はアクリル樹脂を主成分としたものが主流で製造されています。市販で豊富な種類が流通しており、非常に身近なフローリングのメンテナンス方法といえます。現在市販で流通しているワックスは、誰でも簡単に塗られるように製造されていますが、下記の正しい手順を踏まえておくと仕上がりはきれいになります。

  1. フローリング上の埃やチリを除去する
  2. 濡れた雑巾で全体を拭き取る
  3. フローリングを乾燥させる
  4. 部屋の奥から入口に向かってワックスを塗る
  5. 夏は20分程度、冬は30分程度乾燥させる

またワックスでコーティングしたとはいえ元は木材なので、長時間水分が付着していると腐敗することもあります。飲み物などの水分をこぼしたときには、すみやかに拭き取るように心がけましょう。

その他の床材のメリット・デメリットを紹介

床材の種類はフローリング以外にもたくさんありますので、人気の種類についてそのメリットとデメリットをご紹介します。

クッションフロア

出典:リンゲツ

クッションフロアは、一見木目調でフローリングに見えますが、材質はビニールでできています。 マンションやアパートに使われることの多い床材のひとつです。

●メリット

  • 価格が安い
  • 汚れや傷がつきにくい
  • 水をこぼしても簡単に拭き取れる
  • 掃除しやすい
  • クッション性があり転んでもケガをしにくい
  • 消音効果がある

●デメリット

  • 家具を置いたときに凹みができる
  • 熱に弱く変色しやすい
  • 見た目が安っぽい

使い勝手を考えたときにはとてもメリットの多い床材ですが、木目調になるだけであって、フローリングと比べると見た目では劣ってしまいます。見た目よりもコストやお手入れのしやすさを優先したい人に向いている床材です。

長尺シート

クッションフロアと同じ塩ビ(ポリエステ塩化ビニール)製のシートですが、長尺シートのほうが表面は硬く、クッションフロアと違って裏面もビニールで仕上げられています。

●メリット

  • 汚れや傷がつきにくい
  • 水をこぼしても簡単に拭き取れる
  • 掃除しやすい
  • 重いものを置いてもヘコミにくい

●デメリット

  • 素材が重たくて施工が大変
  • クッションフロアよりも価格が高い

クッションフロアと比べられることが多い床材ですが、最大の違いは重たいものを置いても跡が付きにくく破けにくいという特徴があります。また、土足で使うことを前提に作られていますので、汚れにくいというメリットもあります。ただし、素材が重たくDIYには適しておらず、さらにはクッションフロアよりも価格が高いというデメリットがあります。

カーペット

カーペット

カーペットは高級感あふれる美観で、バブル全盛期に広く普及した床材です。現在はデメリットが多いことから、床面全体をカーペット仕上げにするケースは減っています。

●メリット

  • チリやホコリが舞いにくい
  • クッション性が高く転倒してもケガをしにくい
  • 冬場に温かい

●デメリット

  • ダニが付着・繁殖しやすい
  • 水拭きができないためお手入れが大変
  • 水をこぼすと乾くまでに時間がかかる

カーペットの大きなデメリットはお手入れがしにくいのと、ダニの温床になりやすいという点が挙げられます。一方で見た目が美しいだけでなく、クッション性に優れているため転倒してもケガをしにくいため、小さなお子さんや高齢者のいる家庭に適しています。

石材

石材

石材には大理石や御影石などの種類があります。玄関の床や風呂場、キッチン、洗面台などの水回りに使用されていることが多い床材です。

●メリット

  • 見た目に高級感がある
  • 人工大理石なら価格も安く種類も豊富
  • 夏場は冷たくて快適

●デメリット

  • 種類によっては水を吸うため汚れが付着しやすい
  • 素足だと冷たく感じる
  • 表面が硬く転倒するとケガをしやすい
  • 天然石は価格がとても高い
  • 人工大理石は熱に弱い

石材は歴史的建造物や彫刻品は天然の大理石で作られていることが多く、見た目の高級感が大きな魅力になります。夏場は冷たくてとても気持ちいいのですが、冬場になると冷えやすいことがデメリットになってしまいます。また、石の種類によっては水を吸いやすく、防水加工をしていても水と一緒に汚れも吸着してしまうこともあります。

いずれの石材も硬くて落下物が壊れやすく、転倒時にも大ケガにつながりやすいという問題もあります。このため、高齢者や小さなお子さん、ペットのいる家庭ではあまり好まれない床材です。

タイル

タイルは陶器製の板で、1枚1枚を並列して並べて設置して使う床材です。 玄関やキッチンの床に多く使用されています

●メリット

  • 石材に比べると安価
  • オリジナルのデザインを手軽に生み出せる

●デメリット

  • タイルとタイルの間に汚れが溜まりやすい
  • 表面が硬いものは歩く時の足への負担が大きくなる
  • 冬場は足場が冷えやすい
  • 種類によっては滑りやすい

タイルはデザイン性が高く、オリジナリティの高い床に仕上げることができる床材です。デメリットとしては石材に近く、硬くて冷えやすく、さらには滑りやすいタイルも多いため、適材適所でタイルの種類を選ぶ必要があります。

畳

畳は昔から日本和室に使われる藺草を加工した床です。和室のある家は以前よりもかなり減ってきましたが、最近では和室の良さが見直され、洋室を和室にするリフォームも増えています。

●メリット

  • 和の趣きを感じられること
  • 素材が柔らかく転倒時にケガをしにくい
  • 調湿効果があるため部屋を快適にしてくれる

●デメリット

  • 専門業者にメンテナンス依頼しなくてはいけない
  • バリアフリーには不向き
  • ダニが発生しやすい

日本人の多くは畳の部屋に入ると気持ちがやすらぎますので、落ち着いた空間が欲しいという人に向いているのが畳の床材です。調湿効果があり部屋を快適にしてくるだけでなく、転倒してもケガをしにくいことからこども部屋に敷いている家もあります。

ただし、定期的なメンテナンスが必要で、張替えなどは畳の専門業者に依頼しなくてはいけないためお手入れに費用がかかるのが弱点です。さらにはダニが発生しやすいため、一度発生すると対策が必要になります。

コルク

クッション性が高く、子ども部屋などで使われることが多い床材がコルクです。とても万能で使う場所を選ばない素材でもあります。

●メリット

  • 弾力性が高くクッション効果がある
  • 保温性が高く冷たさを感じない
  • 滑りにくくペットに最適
  • 遮音効果が高い

●デメリット

  • 傷に弱く耐久性に劣る
  • 紫外線に弱く変色しやすい
  • 施工できる業者が限られている

どこにでも使えるコルクの床材ですが、耐久性という意味では他の床材よりも劣る上に、施工できる業者がそれほど多くないため、施工費用がクッションフロアと比べると高くなってしまいます。このため、床をコルクに仕上げるのではなく、劣化しても破棄しやすいコルクマットに人気があります。

床材を選ぶ上で重要になるポイント

たくさんの床材についてご紹介してきましたが、いずれも一長一短ありますので、いざ選ぶとなるとどうやって決めればいいのか迷いますよね。ここでは、何を基準にして床材を選べばいいのか、そのポイントについてご紹介します。

場所で選ぶ

床材は適材適所で選ぶのが基本です。例えば、汚れやすくてメンテナンスが大変な畳をキッチンや玄関の床に使う人はいませんよね。それぞれの特性と使う場所との相性を考えて、選ぶようにしましょう。

居室:フローリング、クッションフロア、カーペット、畳、コルク
水回り:複合フローリング、クッションフロア、タイル、石材

部屋を居室と水回りに分けて考えると、このような使い分けになります。まずはこれをベースに考えて、その空間の設備や用途によって絞り込みを行いましょう。

設備で選ぶ

部屋に床暖房を設置する場合、床材として適さないものがあります。それが複合フローリングで、クッションフロア、石材、タイルなども床暖房に対応している製品を選ぶ必要があります。また、燃えやすい無垢フローリングと石油ストーブの組み合わせも好ましくありません。

このように、部屋に設置する設備と床材の相性がありますので、設備に合わせて床材を選ぶか、床材に合った設備を選ぶようにしましょう。

用途で選ぶ

部屋をどのように使うのかによって最適な床材が変わってきます。例えば、ペットを飼っている場合には滑りやすい石材、タイル、フローリングはNGです。特に小型犬は脱臼しやすいので、滑ってケガをする可能性がとても高いため、滑りにくい素材を選んでください。

また、高齢者や小さなお子さんがいる家庭では、転倒したときのリスクを考えて、できるだけクッション性の高い床材を選ぶようにしましょう。このケースではクッションフロアやコルク、カーペット、畳などがおすすめですが、カーペットや畳はダニが発生しやすいので、こまめに掃除ができないのであれば、クッションフロアかコルクを選びましょう。

まとめ

床材の種類とメリット・デメリットについて解説してきましたが、これから張替えなどのリフォームを考えている人は、どの床材を選べばいいのか把握できたでしょうか。床材はついつい見た目で選んでしまいがちですが、美しい床材が必ずしも最適な床材とは限りません。お手入れのしやすさや安全性、設備との相性まで考えて最適なものを選ぶ必要があります。

とはいえ、ここでご紹介した内容を理解できていれば、少なくとも最低限の知識は身についているはずですので、自分で決めきれない場合は、いくつかの候補に絞ったうえで、リフォーム業者に相談してみましょう。

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