失敗しないリフォーム業者の探し方とは
「家のリフォームを依頼したいけど、リフォーム業者の数が多すぎてどこがいいのか分からない」
リフォームをする際に、多くの人が通る悩みのひとつが、リフォーム業者の正しい探し方が分からないというものです。
実は、500万円以下の改修工事には建築業許可が必要がなく、海千山千のリフォーム会社が溢れているのが現状です。
中には、安い価格を提示して無責任な工事を行ったり、お客さんをうまく口車に乗せて相場より高額な費用を請求したりする悪徳業者も数多く存在します。
まずは、良さそうなリフォーム業者を3、4社ほど探して、リストアップしていきましょう。
ここから最後の1社に絞るまで、大体1〜2ヶ月ほどが目安です。
この記事では、失敗しないためのリフォーム業者の探し方を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
次の段階である、最終的に工事を依頼するリフォーム業者1社の絞り方は、こちらの記事で解説しています。
優良リフォーム業者の見極め方|全国リフォーム経験者1000人に聞いた!リフォーム業者選びの実態
リフォーム業者、5つの探し方
リフォーム業者の探し方を考える際に、リフォーム経験者の意見はとても参考になります。
以下は、国土交通省が発表した、平成29年度の住宅市場動向調査から、「施工者に関する情報収集方法」の統計をまとめたものです。
1位は34.0%で「以前から付き合いのあった業者」、2位は28.1%で「知人等の紹介」、3位は12.9%で「新聞等の折り込み広告」、4位は10.0%で「業者の直接セールス(訪問販売)」、5位は8.6%で「インターネット」となっています。
やはり信頼感という点で、付き合いのあった業者や知人の紹介が多くを占めています。ただし注意しなければいけないのは、あくまで情報収集の方法であって、実際にその方法でリフォーム業者を決めたわけではないということです。
最近では、建設業界のIT化が進み、インターネット上に情報掲載をしている会社も増えており、インターネットの割合も増加傾向にあります(前年比)。
では、1位から順に、注意点や口コミなどを詳しく紹介していきます。
1.以前から付き合いのある業者
リフォーム業者の探し方として最も多かったのが、「以前から付き合いのあった業者」に相談することです。
新築で購入した物件の場合はその物件を建てた会社、過去にリフォーム経験がある場合はその時依頼した会社が該当するでしょう。
メリット
- 住宅の事情を知り尽くしていて、打ち合わせがスムーズ
- 気軽に相談できる
以前から付き合いのある業者がいるメリットは、家の状態を知り尽くした上で、最適な工事を提案してくれることが多い点です。
また、話しやすさという面も重要で、見積書や工事内容に不透明な部分がない状態で依頼することができます。
デメリット
- お願いする工事が得意とは限らない
- 相場より高い金額で工事される可能性がある
話やすさや信頼感が先行して、どうしても不得意なリフォームまで依頼してしまいがちなのが難点です。
また、他の業者との比較検討を怠ると、適正な価格が分からないまま工事をしてしまう可能性があります。
付き合いがあるからといって油断せず、あくまで有力な選択肢のひとつに留めておく事が大切です。
2.知人の紹介
2番目に多かったのが、「知人からの紹介」でリフォーム業者を探す方法です。
こちらも信頼感という面で、知っている人からの勧めは大きな安心材料になるでしょう。
メリット
- 知り合いのよしみで相談できる
- 知り合い価格で安くしてくれることがある
リフォームの相談に関しては、専門的な知識のある知人というのは大きな強みになります。
中には半年〜1年単位で、念入りに相談に乗ってくれたという声もあり、ネットに載っている情報よりも詳しい話を聞けるでしょう。
デメリット
- 別の業者に頼みづらい
- 仕上がりに不満があっても言いづらい
見積書の中身や仕上がりに不満があっても、気兼ねして言いづらいというのが、知り合いに依頼する最大のデメリットでしょう。
安心感も重要ですが、技術的に問題がないのか、希望するリフォーム内容と合っているのかという点をしっかりと見極めて、一定の距離感を保つことも必要です。
3.折り込み広告
新聞の折り込みや地域情報誌などのチラシや広告でも、リフォーム業者の情報はよく見つけることができます。
特に、具体的なイメージが決まっていない段階では、完成イメージや具体的な料金プランが掲載されているものは、魅力的に映ることもあるでしょう。
メリット
- 価格相場の目安にしやすい
折込チラシというのは、一枚の紙に必要な情報がわかりやすくまとめてあるので、他の会社との価格プランの比較検討に使いやすいというメリットがあります。
また、力を入れている工事や、キャンペーンをやっている工事に対して広告を出している場合が多いため、比較的に安く工事ができる可能性もあるでしょう。
デメリット
- 掲載されている価格通りとは限らない
パック料金なのに、「〇〇万円〜」と書かれているチラシをよく見かけます。
リフォームというのは、物件の状態や依頼される工事の内容によって、千差万別です。
追加工事が必要な場合も多くあり、掲載されている価格はあくまで客引きのための最低価格だという認識を持っておくようにしましょう。
4.直接セールス(訪問販売)
4番目に多いのが直接セールス(訪問販売)です。
住宅の壊れた箇所や老朽化した箇所を見つけて、飛び込みで営業にくる業者も少なくありません。
中には、渡りに船とばかりにそのまま依頼してしまう方もいますが、本当に良いのでしょうか。
メリット
- 家の補修すべき箇所が分かる
営業マンがセールストークにした箇所は、本当にリフォームが必要なくらい老朽化が進んでいることがあります。
外壁塗装や屋根、カーポートなど、人目に付きやすい箇所というのは、雨風に晒されているため定期的なメンテナンスが必要です。
比較検討することなく依頼してしまうのはオススメしませんが、業者の話を聞くことで分かることもあります。
デメリット
- しつこい営業をされるリスクがある
国民生活センターには、日々リフォームの被害相談が寄せられていますが、相談件数の約4分の3が、訪問販売に関するものです。
一度家に入られると、断りづらいという方も多いでしょう。
訪問販売には取り合わないというのも、やり方のひとつです。
5.インターネット
5番目に多いのは、インターネットを使った情報収集です。
最近では、建設業界もIT化が進み、充実した自社サイトをもつ工務店や、施工業者を無料で紹介する見積もり比較サイトなどが増えてきています。
知り合いのツテや付き合いのある業者が思いつかない方にとっては、有力な手段になるでしょう。
また、知恵袋やWEBメディアを活用して、失敗事例を探ってみるのも良いでしょう。
メリット
- 見過ごしがちな近所の施工店を探せる
- 一括して複数の業者に見積もりを取れる
地域名で検索をかけると、近くの工務店のHPに辿り着き、施工実績や口コミを確認することができます。
自分がやりたいリフォームに対応しているかどうか、確認しましょう。
また、無料の見積もり比較サイトを利用して、施工業者を紹介してもらうのも良いでしょう。
デメリット
- 業者の人柄が見えにくく信頼しづらい
- 審査基準を設けていない比較サイトも多い
インターネットを使って業者探しをするデメリットは、リフォーム業者の信頼度や人柄が掴みづらいという点です。
建設業のネット情報はまだまだ母数が少なく、都合のいい口コミも自分で載せることができます。
直接会って判断するためには、現地調査を依頼して見積もりを出してもらうと良いでしょう。
ほとんどの業者は無料で現地調査を行ってくれるため、多くの人が複数の業者に見積もりを取って検討しています。
この場合、リフォーム業者の審査基準を設けている見積もり比較サイトを利用するようにしましょう。
リフォーム業者の種類
リフォーム業者と一言で言っても、壁紙を張り替えるだけのリフォームと、新たに部屋を増築するようなリフォームでは、対応できる業者は全く異なります。
コツは、希望するリフォーム内容に応じて、最適な業者を選ぶことです。
例えば、マンションリフォームの際は、様々な制約があるので、マンションの施工実績が豊富な業者を選びましょう。
室内の改装でデザインを重視したい場合は、地域の工務店ではなく、プランナーやデザイナーがいる業者を選ぶのが良いでしょう。
住宅メーカー
- どんな構造の住宅にも対応できる
- モデルハウス、ショールームが充実
- 費用が高額になりやすい
住宅メーカーは、設計担当者や施工担当者といった役割が細かく分かれているため、費用が高く、複雑になりがちな工程になるほど効果を発揮します。
増築リフォームや二世帯改築リフォームなどに適していると言えるでしょう。
モデルルームやショールームが充実しているのも強みです。
建設会社
- オールマイティに対応可能
- 費用が高額になりやすい
建設会社は、難しい工事にも長けている上、住宅メーカーより管理費が高くならないことが多く、使い勝手のいい会社と言えます。
複雑な工事案件の割合は、建設会社の方がはるかに多く、対応可能な人材が豊富と言えます。
住宅メーカーと同様、増築リフォームや二世帯改築リフォームなどに適していると言えるでしょう。
工務店
工務店のメインは、木造一戸建て住宅の新築やリフォーム工事で、工事件数に占める割合は最も多くなっています。
家内工業的な会社で、十数人の大工さんで成り立っている場合が多いです。そのため、高度な設計やデザイン性が求められる工事には不向きです。
- 数が多くすぐ駆けつけてくれる
- 工費が安く抑えられる
- 設計や建築理論が必要な工事は不得意
工務店が得意としているのは、内装リフォームや外壁リフォーム、エコキュートやユニットバスなど設備機器の交換といった、住宅の部分的なリフォームです。
こうした工事は、まずは工務店に依頼する方が、価格も安く、工期も早めに行ってくれる場合が多いです。
逆に、間取り変更など建築基準法を考慮に入れないといけない場合や、二世帯住宅化などの高度な設計が必要な工事は、対応できる工務店が限られてしまいます。
専門工事業者
専門工事業者とは、内装工事業者なら内装工事のみ、電気工事業者なら電気工事のみと言ったように、単独の工種を請け負っている業者です。
- 仲介料が一切発生しない
- 単一の工事しか依頼できない
建設業界は、元請と下請で業者がはっきり分かれており、住宅メーカーや工務店は元請、専門業者は下請に当たります。
元請業者はお客さんからの要望を聞き、最適な工事を提案し、下請業者に発注します。
しかし、この間には、両者の契約にかかる仲介コストや、情報伝達の手間が発生します。
そのため、工事が一種類しかない場合は、直接専門業者に依頼した方が、コストや時間を抑えることができます。
リフォーム業者を探す際のコツ
リフォーム業者の探し方や、どんな業者を当たればいいかの検討はなんとなくつきましたか?
リフォーム業者といっても多種多様で、それぞれに得意不得意があります。
希望するリフォームを得意とする業者に依頼した方が、費用もクオリティも納得がいくものになるでしょう。
では最後に、リフォーム業者を探す際に知っておきたいコツをご紹介します。
口コミを気にしすぎない
ネットを探すと、リフォームに関する様々な口コミが存在します。
その多くが、「後から追加工事を請求された」「仕上がりに不備があった」など、ネガティブなものばかりで、ついリフォームに踏み込むのを躊躇してしまいがちです。
しかし、実際にはそうしたトラブルは頻繁に起こるものではありません。
工事に満足した人より、不満があった人の方がネットに書き込みをしやすいため、ネガティブな投稿が目立ってしまっているのが現状です。
現地調査の依頼から見積もりを出してもらうところまでは、ほとんどの業者が無料でやっています。
依頼したからといって必ずリフォームをしないといけないということはありませんので、まずは比較できるように一歩踏み出すことが重要です。
こちらの記事もぜひ参考にしてください。
リフォームのトラブルと解決方法を分かりやすく解説します
希望するリフォーム内容を明確にする
先ほども説明したように、リフォーム業者によって、得意とする工事内容は違います。
自分にあった業者を探すためにも、リフォーム内容は明確にしておくことが大切です。
現地調査の際は、どこをどのようにリフォームしたいのか、はっきりと言葉にできるようにしておきましょう。 カタログを見せて完成後のイメージを伝えたり、家の間取りに合わせて要望を伝えられると、業者も見積もりを出しやすくなりますし、後から値上げや追加工事といったトラブルを避けることができます。
日常生活の中でリフォーム業者を探してみる
リフォームを意識した途端、身の回りに沢山のリフォーム業者があることに気付く方も多いようです。
街中のいたるところに、工務店のや設備メーカーのがあり、駅やバス停でも広告を見つけることが出来るでしょう。
家の近くにある工務店は、何かあった時にすぐ駆けつけてくれる上、地域の評判の上に成り立っていることが多く、検討する価値があります。
見つけるたびにメモに残しておいて、検討リストに加えておくと良いでしょう。
検討リストにある複数社から最終的に1社に絞る方法については、こちらの記事で解説しています。
優良リフォーム業者の見極め方|全国リフォーム経験者1000人に聞いた!リフォーム業者選びの実態
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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渡邊 一伸(ナベさん)