電気自動車用の充電スタンドは家に必要なの?
政府は2050年までの「カーボンニュートラル(社会生活で排出する炭素と森や海などが吸収する炭素の総量を均衡にすること)」の実現を目標に掲げており、それに伴ってガソリン車が全廃される流れができつつあります。そのような状況の中で、近年、電気自動車(EV)の普及が急速に進んでいます。保有台数で見ても2011年に5000台ほどだったのが、2020年までに約12万台に増えてきています。カーボンニュートラル目標に従っておそらく今後も増えていくと予想されます。
電気自動車は「電気」を動力にしているので、当然、充電を行わなくてはなりません。2020年3月の段階で、全国に約1万8000箇所もの充電スタンドが設置されています。
- カーディーラー
- コンビニエンスストア
- 大型スーパーなどの商業施設
- 宿泊施設
- 道の駅
- SA・PA
充電スタンドの多くが上記の施設に設置されているので、外出先で充電できないということはあまりありません。
充電スタンドに設置されいる充電器には大きく分けて「普通充電器」と「急速充電器」の二種類があります。急速充電器を使えば15分ほどで走行距離80㎞分充電できるといわれているので、外出先で充電がなくなってきたらすぐに対応できます。
一方、普通充電器は80㎞走るまでに4時間から8時間のというかなり長時間の充電が必要です。このことから、電気自動車は充電に時間がかかると思っている方も多いと思います。
しかし、充電スタンドを自宅に設置すればこのような悩みは杞憂に終わります。
というのも、寝ている間に自宅で電気自動車を充電すれば、スマホの充電のように次に使う時にはフル充電になっているからです。また、急速充電スタンドは数が少ないので、順番待ちになることがよくありますが、自宅なら充電の順番待ちの心配もありません。
どんな充電器を自宅に設置できるの?
家庭で設置できる充電器には「コンセントタイプ」、「充電ケーブル付き」、「急速充電器」の三種類があります。
コンセントタイプは車載の充電ケーブルを充電用コネクタを車両の充電口に接続するものです。三つの中では一番安く設置できますが、充電に時間がかかるのがネックです。
充電ケーブルとは、充電器に付属しているケーブルのことで、これを充電用コネクタを車にさしこむだけで充電ができます。車両から充電ケーブルを取り出す手間が省けるので利便性に優れています。
急速充電器は、先ほどもご紹介した通り高出力で短い時間で充電できるものです。設置にはかなりの金額がかかるのと、わざわざ自宅に設置するメリットがあまりないので、自宅設置にはあまりおすすめしません。
月々の電気代が不安な方に…
自宅での充電となると不安になるのが、月々の電気代です。ですが、これはガソリン車にかかる燃料代と比較するとあまり心配ありません。
ガソリン車が1ℓあたり何㎞走れるかで燃料代が変わってきますが、電気自動車(EV)は1kWhで何㎞走れるかで電気代が変わってきます。下の表をご覧ください。
この表を参考にして、月1000㎞走行したとすると、月当たり、ガソリン車の場合は1000/15×130円=約8700円、電気自動車(EV)の場合は1000/6.5×25=約3800円かかります。
ガソリン代と比較しても、電気自動車の充電にかかる電気代はあまり高くありません。また、電力会社によっては夜間の電気代が安くなるプランを用意しているところもあるので、もっと安くなることも十分に考えられます。また、太陽光発電やエネファームを導入することでぐっと電気代をおさえられるということもあります。
また、2022年現在、レギュラー・ガソリンの1ℓあたりの小売価格が全国平均で約160円と高騰しているので、1000/15×160円=約10600円と、電気自動車との差がかなり広がっています。
<参考>
充電スタンド設置にかかる費用相場
充電時間 | 種類 | 費用相場(本体価格+工事費) |
---|---|---|
普通充電 | 壁掛けタイプ | 約5万円〜50万円 |
スタンドタイプ | 約50万円〜100万円 | |
急速充電 | 急速充電器 | 約300万円〜1,500万円 |
充電スタンドはタイプによって大きく金額が変わってきます。壁掛けのタイプはいわゆるコンセントタイプの充電器で用いられています。充電に時間がかかってもいいから安く設置費用をおさえたいという人にはおすすめです。スタンドタイプは充電ケーブル付きの場合が多く、また、門柱のような形で設置できるのでデザイン性も優れています。急速充電器は設置にかなりの金額がかかります。
加えて、充電スタンドの整備と一緒に充電器と車を守るカーポートの設置もおすすめですので、費用相場をこちらでご覧ください。
充電スタンド設置にかかる注意点をご紹介
電圧の変更が必要になる場合も
一般的な電気自動車の普通充電中は3000Whの電力を供給する必要があります。ご家庭の電気の多くは100Vか200Vの電圧で供給されています。しかし、この100Vのだけでは家庭用の電気では充電分を賄いきれないということが考えられますので、これの変更の工事が必要になってきます。ですが、この工事自体は数万円でできます。
専用回路の増設
電圧の変更と関連して、分電盤(ブレーカー)に充電スタンド用の専用回路を設置する必要があります。基本的に、1つの回路で使える電気は約20Aまでとなっているため、消費電力が1000Wを超えるような機器を使用する場合は専用の回路を使わなくはなりません。新築で電気自動車用に分電盤ができているという場合でなければ、基本的に専用回路を増設することになりますので、この点を頭に入れておくことをおすすめします。
集合住宅にお住まいの方は大家さんや管理会社に確認を
これまで、戸建てで、かつ、すでに駐車場スペースをお持ちの方でしたらすぐに設置が可能ですが、マンションや賃貸のアパートにお住まいの方は少し面倒です。まずはマンションの大家さんや管理会社などに充電設備の設置を希望する旨をつたえなくてはなりません。 その後で、工事費の見積もりや負担方法を検討したうえで双方の了承を得ることができれば、充電設備工事に進み、マンションであっても充電設備が用意するという流れになります。実は電気自動車の所有に関して、集合住宅に住んでいる方はこの点が面倒だということで、あきらめる方も多くいらっしゃいます。まずは、大家さんや管理会社、別に駐車場をお持ちの方は駐車場のオーナーに充電設備を設置したい旨の希望を伝えてください。
充電スタンド設置はプロにお任せしましょう!
充電スタンドの設置は、「電気工事士」という国家資格を持ったプロにお願いしてください。基本的に充電スタンドの設置などは「第二種電気工事士」の資格を持った人でなくてはなりません。
基本的に購入する予定のカーディーラーにお願いすればプロの業者を紹介してくれますが、それ以前の駐車場の整備やカーポートの設置に関しては門外漢になるので、改めて駐車場を整備したりカーポートを設置したいという方はそれの専門の業者にお願いする必要があります。
ご自身がどんな充電スタンドを設置したいかをしっかりと考えた上で充電スタンドの設置を行うことが非常に大切になってきます。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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渡邊 一伸(ナベさん)