2022年9月6日

ユニットバスの寿命は?交換目安とメンテナンス方法もご紹介

ユニットバスの寿命(耐用年数)は15年程度といわれています。 頻繁に破損するものではありませんが、カビ、コーキングの剥がれやひび割れなど、長く使っていれば様々な問題がでてきます。 長くユニットバスを利用するためにはどのようなメンテナンスをおこなえばいいのでしょうか? この記事では、おおよその寿命(耐用年数)やメンテナンス方法、交換の目安についてご紹介します。

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ユニットバスの寿命

ユニットバスの耐久年数は15年程

ユニットバスの耐久年数(寿命)は15年程度といわれています。 もちろん使用頻度や使用環境によっては15年以上使うこともできますが、目安としておさえておきましょう。

当然のことですが、ユニットバスは長く使えば使うほど老朽化します。

発生する症状としては、浴室の壁や浴槽にヒビが入ったり、換気扇の効き目が弱くなるなどがあげられます。 特に、コーキング(浴槽と壁の隙間や壁と壁のつなぎ目を塞ぐための充填剤)が劣化し、隙間から水が侵入すると、腐食や湿気を好むカビやシロアリが発生しやすくなります。

ちなみに、浴室換気扇の寿命は9~12年、コーキングの寿命は10年程度とされています。 部分的な修理・交換であれば数万円程度でおこなうことができるので、検討してみてもいいかもしれませんね。

ユニットバスの寿命を延ばす方法

ユニットバスの耐久年数を延ばす方法

ユニットバスは、ほかの場所よりも汚れやすく、清潔な状態を保つのが大変です。 長く使うためには、「毎日の手入れ」と「定期的なメンテナンス」を行うのが大切です。

シャンプーやせっけんの残りは必ず流す

「シャンプーやせっけんの残り」や「洗い流した皮脂」はカビの成長を助ける栄養分です。 「カビ」を発生させないようにするためにはユニットバスの掃除を毎日行うことがベストですが、最低限「シャンプーやせっけんの残り泡を洗い流す」だけでも効果があります。

また、カビは水分も好みます。 掃除のときは、壁や天井についた水滴もきれいに拭き取ってください。 水滴を取り除けば、天井や壁がふやけて腐食する機会も減らせます。

面倒な方は「換気扇」を忘れず付けておくだけでも効果があります。

排水口の掃除

浴室や洗い場に設けてある排水口には、髪の毛やごみを集める「排水トラップ」が備え付けてあります。 掃除を怠るとそれらが排水を妨げて、「排水トラップ」のまわりに水を溜めてしまいます。

また、ゴミや髪の毛を取らずに放置しておくと嫌な臭いが発生します。 負荷のかかった排水口にひび割れが生じると、水が浸入してユニットバスが腐食するため、排水口はこまめに掃除をしておきましょう。

湿度を下げてカビの発生を抑える

浴槽にお湯を溜めておくときは、必ずふたを閉める習慣をつけましょう。 カビは湿度が80%を超える場所で繁殖します。

また、最後にお風呂に入った人は浴槽の栓を抜いてください。 浴室の湿度が下がります。

このほかには、壁についた水滴もカビが増える原因です。 水滴を取り除くと、ユニットバスの寿命を延ばせます。

コーキングの交換

ユニットバスの設置から10年を過ぎるとコーキング(角やパネルのつなぎ目)の劣化(ひび割れ)が目立ち始めます。 コーキングが劣化すると、水が隙間に侵入し腐食の原因になります。

特に、浴槽と壁の間のコーキングは、カビで「黒ずみ」やすく、除去しようと思ってもなかなか全てのカビを取りきるのは大変です。

コーキングのヒビ割れができたり、カビ取り剤を使っても黒ずみが取れない場合は、コーキングの交換を考えましょう。 一度カビやシロアリの標的になってしまうと、高い費用をかけて壁や柱を直さなくてはなりません。 お風呂に入るときや掃除をするときに、コーキングの状態を毎回確認するのもいいですね。

市販のコーキング剤を使って自分でコーキングを交換するのも可能ですが、作業に自信がないようでしたら業者に依頼をしましょう。

コーキング交換の工期と費用感

コーキングの交換の期間は約1日、費用は数万円程度です。 1日だけならお風呂の使用も控えられますし、出費も低額で済みます。

ユニットバス交換を検討する目安

ユニットバス交換の目安

「15年以上同じユニットバスを使い続けている」ことも交換を検討する一つの目安ですが、そのほかにはどのようことがあるのでしょうか? 順番に見ていきましょう。

掃除をしてもカビが発生する

浴室は湿度が高くカビが発生しやすい場所です。 こまめに掃除をして湿気に気を使っていても、ヒビ割れや腐食した部品から侵入する水分によって、壁のなかにもカビが発生してしまいます。

そのため、ユニットバス交換の目安として、ユニットバスの壁の状態もチェックするようにしましょう。 何度掃除をしてもカビが発生する場合は、取りきれない壁の中のカビが原因かもしれません。

ヒビ、ふくれ、さびが目立つ

ヒビやふくれが目立つ部分から「赤茶色の汚れ」が出てきたときは交換を考えましょう。 この赤茶色の汚れの正体は、ユニットバスを取り付けている「金具のサビ」です。

ユニットバスの劣化が原因ですので、できるだけ早くユニットバスの交換を検討しましょう。

排水口の流れが悪い

排水口の流れが悪いのは、排水口の取り付けてある「排水トラップ」の劣化が考えられます。 この部分が劣化すると、壊れた箇所から水漏れが発生し、内側からユニットバスの腐食がはじまります。

排水トラップを交換するときには、ユニットバスの交換も検討しておきましょう。

換気扇の動きが悪い

ユニットバスに限らず、湿気の多い浴室には空気を入れ替える換気が大切です。 換気扇が湿気をうまく外へ逃がし、空気を入れ換えればカビの発生が抑えられます。

しかし、換気扇の動きが悪いとユニットバスのなかに湿気が残りやすくなり、カビが好む環境になってしまいます。

カビは目に見える黒カビだけでありません。 壁、天井、床には目に「見えないカビ」も繁殖しています。 目に見える黒いカビは、菌糸がいくつも集まって束になり、目に見えています。 「黒カビ」の存在を確認したときには、成長する前の小さなカビがユニットバスのなかに潜んでいます。

ユニットバス交換の費用

ユニットバス交換の費用

では、ユニットバスを交換するにはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか?

ユニットバス交換の費用は製品のグレード・メーカによって異なりますが、だいたい50万〜200万円程の費用がかかります。 詳細情報はこちらの記事で詳しく解説していますので、ここではユニットバス交換の費用とその内訳金額の目安についてまとめていきます。

内訳金額の目安

ユニットバスを交換する際にかかる材料費や作業費は具体的に下記のようなものがあげられます。 また、浴室周辺の形状や劣化具合、オプション等によって費用に変動があります。

目安料金

ユニットバス本体

25万〜120万円※1

既設ユニットバスor在来浴室の解体・撤去

3万〜13万円

仮設工事(搬入出・養生など)

1万〜3万円

基礎工事・土間打設

2万〜7万円

給排水・配管工事

3万〜10万円

電気工事

3万〜6万円

新規ユニットバス組み立て

8万〜10万円

入り口ドア・袖壁などの修復工事

4万〜10万円

補修費

2万〜15万円

産廃処分

1万〜3万円

諸経費・管理費など

5万〜8万円

合計

57万〜205万円※2

※1グレードによって変動があります。一般的に、低・中グレードなら〜50万円、高グレードなら〜80万円くらいです。
※2グレードや補修の有無によって変動があります。

補助金制度について

ユニットバスの交換は一定の条件を満たしていると、国や自治体から補助金制度を利用して助成金をもらえます。 以下に項目に「該当するかも?」、という方はリフォームを検討する前に確認してみましょう。

面倒であれば、業者に見積依頼を出す際にあわせて聞いてみてもいいかもしれませんね。

バリアフリーリフォーム

・通路等の拡幅
・階段の勾配の緩和
・浴室改良
・便所改良
・手すりの取りつけ
・段差の解消
・出入り口の戸の改良
・滑りにくい床材料への取り替え

金額:20万円

省エネリフォーム

・居室の窓の断熱工事
・床・天井・壁の断熱工事
・太陽光発電設備設置工事
・高効率の空調機や給湯器の設置工事または太陽熱利用システム設置工事

金額:25万〜62万円の所得控除

長期優良住宅化リフォーム

・小屋裏の換気性を高める工事
・外壁の通気性を高める工事
・浴室または脱衣室の防水性を高める工事
・土台の防腐または防蟻のために行う工事
・床下の防湿性を高める工事
・雨どいを取り付ける工事
・給水管、給湯管または排水管の維持管理または更新の容易性を高める工事

金額:25万〜62万円の所得税控除

介護保険

・手すりの取り付け
・段差の解消
・滑り防止の床材・通路面の材料の取り替え
・扉の引き戸への取り替え

金額:20万円

ユニットバス交換に必要な期間

ユニットバス交換に必要な期間

ユニットバスのリフォームを検討するときに、気になるのが工事にかかる期間です。 ここでは、リフォームに必要な期間と作業内容を「在来工法⇒ユニットバス」の場合と、「ユニットバス⇒ユニットバス」の場合に分けて紹介します。

在来工法とは?
「在来工法」は現場で一から作るタイプの浴室のリフォーム工法です。ちなみに「ユニットバス」は、あらかじめ工場で作られてパーツを工事現場で組み立てる浴室リフォーム工法です。

「在来工法⇒ユニットバス」の場合

【リフォームに必要な期間】

タイルのお風呂(在来工法)からユニットバスへのリフォームを行う場合は、だいたい4〜6日間の工期が必要となります。 工事内容によって工期は異なってくるので、最長でも10日程度かかると考えておきましょう。

さらにお住まいがマンションである場合は、近隣の居住者への説明や話し合いの時間が必要になります。 事前に必要な準備を整え、リフォームにかかる工期とそれ以外の準備期間についてスケジュールを把握していると安心です。

【作業内容とスケジュール】

タイルのお風呂(在来工法)からユニットバスへのリフォームを行う場合は、タイル張りになっている床や壁を壊して、基礎を作り直す必要があるので、大掛かりな工事となります。

スケジュールは以下のようなイメージです。

1日目:養生シートの設置など工事の事前準備、古い浴室の解体作業
2日目:土間コンクリート打設(コンクリートでの基礎作り)工事、木工事、配線配管工事
3日目:新しいお風呂の搬入、配管工事、断熱工事
4日目:ユニットバスの組み立て
5日目:内壁の造作、外壁工事
6日目:内装工事、電気工事、ドア据付、クリーニング、引き渡し

早くリフォームを終わらせたい方は、年末年始などの繁忙期を避けてリフォームの契約を行うと良いでしょう。 コンクリートが乾きやすい夏場などにリフォームを行うと養生日を短縮できる場合があるので、夏場にリフォームを行うと良いかもしれません。

状況によって工期が想定よりも延びる場合もあるので、できるだけ着工までの期間も余裕をもったスケジュールで動くようにすると良いでしょう。

「ユニットバス⇒ユニットバス」の場合

【リフォームに必要な期間】

ユニットバスからユニットバスへのリフォームを行う場合は、だいたい3〜4日間の工期が必要となります。 バスタブだけの交換だと、比較的軽い作業になるので1日で済みます。

ユニットバスをまるごと交換する場合は、3〜4日間の工期を必要としますが、工事内容によって工期は異なってくるのであらかじめ把握しておきましょう。

【作業内容とスケジュール】

ユニットバスからユニットバスへリフォームする場合は、既存の床や壁を壊す必要がないため、比較的少ない作業でリフォームを進められます。

スケジュールは以下のようなイメージです。

1日目:養生シートの設置など工事の事前準備、古いユニットバスの解体作業
2日目:水道工事、電気工事、新しいお風呂の搬入
3日目:ユニットバスの据付工事
4日目:内装工事、ドア据付、クリーニング、引き渡し

オプションの据付工事などがある場合は、さらに時間がかかりますが、それでもタイルのお風呂のリフォームと比べて短く済みます。

ユニットバス交換の注意点

ユニットバス交換の注意点

ユニットバスの交換には、下記のような注意点があります。

商品代の他にリフォーム費がかかる

ユニットバスのリフォームを検討する際は、必ず工事費を考慮して予算を立てましょう。 工事費を想定に入れずにユニットバスの料金のみで考えてしまうと、施工費用を含めたら予算を上回ってしまいます。 見積もりは工事費も含まれているのか、ユニットバス自体の価格の場合は、工事費はいくらになるのかも確認することが大切です。

依頼する業者を見極める

お得で親切な信頼のできる業者に施工を依頼するために、いくつかの業者に見積もりを出し費用の比較をすると良いです。 複数の見積もりを見比べると、工事費用の目安を把握できます。 見積もりを出してもらったら工事内容や保証期間、アフターサービスの確認も大切です。

浴槽のサイズを吟味する

浴槽を大きくすると、その分多くのお湯を使います。 当然水道代や光熱費が上がってしまうので、浴槽サイズの決定には注意しましょう。

特に、在来工法からユニットバスにリフォームする場合は、深さのある浴槽からまたぎが低く浅い浴槽になる場合が頻繁にあります。 在来工法とユニットバスでは入浴時の姿勢や感覚が異なるので、ショールームで体感してからサイズ決定を行いましょう。

給湯器の交換のタイミングも一緒に考える

給湯器の寿命(耐久年数)は約8年〜10年といわれています。

給湯器を新しく交換したばかりなのに浴室リフォームの際に給湯器も交換することになったり、浴室リフォームの直後に給湯器が故障して二度手間になったりする恐れがあります。 すでに給湯器を長年使っている場合は、浴室リフォームのタイミングと合わせて給湯器の交換をおすすめします。

ユニットバス交換の事例紹介

ここで「リフォマ」に寄せられたユニットバス交換の事例を2つご紹介します。ご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

【事例1】マンションのユニットバス交換リフォーム

マンションのユニットバス交換工事

詳細情報
【費用】約55万円
【工数】5日
【リフォマへの依頼内容】価格重視で寿命がきた浴室をリフォームしたい。
【業者コメント】安価に早く・高品質に施工できるLIXILのユニットバスを提案させて頂きました。

【事例2】戸建住宅のユニットバス交換リフォーム

戸建住宅のユニットバス交換

詳細情報
【費用】約115万円
【工数】7日
【リフォマへの依頼内容】「浴槽が狭い」「浴室内に寒い空気が入ってくる」といった点を改善したい。
【業者コメント】タイル張りのお風呂をユニットバスへリフォームしました。木材で暖かい感じに仕上げました。

まとめ

耐用年数はユニットバス交換を検討する1つの目安です。 15年以上同じユニットバスを使用しているのであれば、このタイミングで交換を検討してみてもいいかもしれませんね。

また、寿命とは別に「コーキングの剥がれ」や「ひび割れ破損箇所」からカビやシロアリが発生した、なんてことも考えられます。 このような症状が見られた時も、できるだけ早急に対応するようにしましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。