2019年4月9日

ユニットバスのリフォームする際に知っておくべきことを徹底解説!

新築や改築などで、お風呂場を新たにリフォームする方におすすめなのがユニットバスです。この記事では、ユニットバスにするメリット、サイズの見方、浴槽・設備など、ユニットバスの取付・交換をする方のために、基本的な情報について分かりやすく説明しています。

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ユニットバスについて

ユニットバスにはデザイン、サイズが豊富にあり、それぞれ自分の好きなデザインやサイズを選ぶことができます。デザインもおしゃれなものが数多くありますので、自分の好みのデザインでお気に入りのバスルームを作ることができます。

また、設備や機器を取り入れることでより一層充実したバスルームにすることができます。よりくつろげる浴室を作るために、使い勝手の良いユニットバスの特徴を見ていきましょう。

ユニットバスのメリットとデメリット

使いやすく、掃除がしやすいことから最近の浴室で一般的な仕様となっているユニットバスですが、設置する際に気をつけるべきこともあります。ユニットバスのメリットとデメリットを知り、使い勝手の良い浴室を作りましょう。

メリット

ユニットバスのメリットは、次の5つです。

  • 断熱性が高い
  • 水漏れのリスクが低い
  • 誰にでも使いやすい設計
  • 掃除しやすい
  • 工期が短い

断熱性が高い

ユニットバスは、住宅の中のひとつの部屋の中に浴室が作られています。 空間の中にさらに空間を作っている状態のため、二重構造になります。 外からの空気と浴室の壁が直接接しないので、断熱性が優れているのです。

また、浴室の天井や壁、床にも断熱材を入れているので、浴室内の暖かい空気が外に出ていくことを防ぎます。

水漏れのリスクが低い

ユニットバスの床は継ぎ目がなく、破損しにくい作りのため、水漏れのリスクが低い構造になっています。
浴室で水漏れが起きると、集合住宅では他の住人の方に被害がでますが、水漏れしにくいユニットバスであれば、リスクを考えずに浴室をお使いいただけます。

誰にでも使いやすい設計

脱衣所と洗い場の段差を低くしたり、浴槽の高さをまたぎやすくしたり、床に滑り止め代わりにもなるパターンなど、お子様からご高齢者まで安心してお使いいただける様々な工夫がされています。

掃除しやすい

ユニットバスには汚れがつきにくく、汚れても落としやすい素材や、カビの発生を防ぐために水はけの良いものが使われています。 排水口の形状をシンプルにするなど、各メーカーとも清掃性を高める工夫をしています。

工期が短い

ユニットバスは工場で作られたパーツを現場で組み立てるだけなので、工期が非常に短いです。工期が短いことで、人件費も抑えられています。

デメリット

ユニットバスのデメリットは、次の3つです。

  • ご自宅に合うサイズのユニットバスが見つからないことがある
  • 限られたデザインからしか選べない
  • 設備の後付けが難しい

ユニットバスは使い勝手の良いお風呂ではありますが、サイズやデザインの自由度は低いです。ユニットバスのデメリットの原因を見ていきましょう。

ご自宅に合うものが見つからないことがある

ユニットバスは基本的に規格が決まっており、ご自宅の浴室に合うサイズのものが見つからないこともあります。メーカーによってはオーダーメイドに対応しているものもありますが、規格サイズのものより価格は高くなります。

限られたデザインからしか選べない

最近のユニットバスは浴槽や壁の色や素材のバリエーションが豊富になってきましたが、ハイグレードの商品でしか選べないデザインや、気に入ったデザインなのに追加費用がかかる、ということがあります。

設備の後付けが難しい

ユニットバスの設置後に設備を追加するためには、天井や壁の解体が必要など大がかりな工事になります。設備によっては後付けできないものもありますので、どのような設備があれば浴室の快適性を高めることができるのか、リフォーム前に考えておくことが大切です。

こちらの記事では、ユニットバスのメリットやデメリットをより詳しく解説しています。
ユニットバス(お風呂)のメリットとデメリット

ユニットバスの耐用年数について

どれほど高級なユニットバスであっても、いつか交換のタイミングは訪れます。ユニットバスはどれくらい使えるのか、交換すべきサインや長くお使いいただくためのポイントについてご紹介します。

ユニットバスの寿命は15年程度

使用環境や頻度によって違いはありますが、ユニットバスの寿命は15年程度です。ユニットバスは、経年と共に壁や浴槽にヒビが入ったり、タイルの目地に使用されているコーキングの劣化が見られます。コーキングが劣化すると、水が壁と浴槽の間から浸入し、内部が腐食してシロアリが発生しやすい環境となります。

ユニットバスの寿命は浴室を安全に、そして、清潔にお使いいただくための目安として覚えておきましょう。ただし、15年経過しても使用する上で支障がなければ、すぐに交換する必要はないといえます

こちらの記事では、ユニットバスのお手入れ方法や交換の目安について詳しく解説しています。
ユニットバスの寿命は?交換目安とメンテナンス方法もご紹介

ユニットバスで重要になるパーツその1:床

ユニットバス

ユニットバスはいくつかのパーツから構成されており、床は材質で滑りにくさや掃除のしやすさが上がります。床に使われる様々な材質の特徴を見ていきましょう。

樹脂

ユニットバスの床で最も使われることの多い材質です。耐水性に優れ、水はけが良く、滑り止め加工されていることも多いです。ただし、汚れやすいのがデメリットです。

FRP

FRPとは「繊維強化プラスチック」のことです。最近、床材で使われることが増えました。ガラス繊維などが含まれているため、非常に強度が優れています。防水性が高いのも特徴です。

木製

在来工法に使われることが多く、木の香りと温かみのある雰囲気で、リラックスした気分を味わえる浴室となります。ただし、メンテナンスを怠ると、腐ったり、カビやヌメリが発生するため、綺麗が長続きする素材を選びましょう。

タイル

色やサイズなどのバリエーションが豊富なためデザイン性の高い浴室を作れます。特に人気のコルクタイルは、保温性の高さも魅力的ですが、タイルは水分が残るため乾きにくいというデメリットがあります。

こちらの記事では、ユニットバスの床の特徴の他、実際の商品についても詳しく解説しているのでご参考ください。
【材質別に解説します!】お風呂の床の特徴と選び方のポイント

ユニットバスで重要になるパーツその2:浴槽

浴槽は、素材や設置方法で浴室の印象が変わります。ですので、浴槽の素材、設置方法について解説していきます。

素材

浴槽は肌の触れる場所ですので、心地良く感じられる素材を選ぶことが大切です。素材によって掃除のしやすさなどが異なりますので、それぞれの素材の特徴を見ていきましょう。

FRP

床材同様、ユニットバスのほとんどの浴槽で使われています。よく出回っているため、価格が安くラインナップも豊富なため、お好みのデザインやサイズのものが見つかりやすいでしょう。さらに、ひびが発生したり穴が開いても補修できます。多少の経年劣化はありますが、塗装などで新品のような状態に戻せるというメリットもあります。

ただし、汚れがつきやすいというデメリットがあります。あらかじめコーティングをしておくことで、ある程度汚れの付着を防げますが、コーティングは時間の経過と共に効果がなくなってきます。浴槽のきれいな状態を長く保つためには、定期的にコーティングが必要です。

人工大理石

人工大理石は加工しやすいため、様々な形状の浴槽を作ることができます。また、色をつけやすいため、カラーバリエーションも豊富です。 さらに、表面がとても滑らかなため、汚れがつきにくいというメリットもあります。

ただし、人工大理石は天然の大理石に比べて表面が柔らかいので、傷がつきやすいというデメリットがありますので、ユニットバスの使い方には気をつけましょう。

ステンレス

ステンレスは金属であることから、ヒビが入ったり穴が開くということは滅多にない程の耐久性が特徴です。サビも発生しにくく、変色もしないため、長く綺麗な状態を保つことが可能で、保温性に優れているのもメリットといえます。

ステンレスは塗装が難しく、湿度が高く温度変化の激しい浴室では、塗装が剥がれやすいという欠点があります。

ホーロー

ホーローは、金属の表面にガラス質の釉薬を焼きつけたものです。保温性の高さが最大の魅力ですが、金属がガラス質で覆われているため、カビが発生しにくく汚れも付着しにくいといわれています。

しかし、ガラス質が剥がれてしまうとそこからサビが発生し、補修が難しいためホーローの浴槽を使い続けるためには、買い替えせざるを得ません。ホーローは値段が高く、工事費も高額になる傾向にあります。

木製

木製はリラックス効果が高く、こまめにお手入れすれば長くお使いいただける浴槽ですが、お手入れが行き届かなくなると、すぐにカビが発生します。
木製の浴槽を設置するためには、お手入れの手間を惜しまないことは必須です。

タイル

耐水性や耐候性に優れ、汚れがつきにくいため、お手入れを簡単に行えます。タイルの組み合わせ方で印象を変えることができるため、デザインのバリエーションも豊富です。見た目が良いだけでなく、高い保温性も兼ね備えています。

防水性も高いタイルではありますが、ユニットバスでよく使われるFRPなどよりは劣ります。タイルにクラックが入るとカビや水漏れの恐れがあるため、安全面での不安があります。

こちらの記事では、浴槽の素材について詳しく解説しています。
浴槽・バスタブに使われる素材の種類と特徴

設置方法

浴槽をどのように設置するかで、浴槽の使い勝手や浴室の印象が変わります。浴槽の設置方法は3つ種類がありますので、1つずつ解説していきます。

据え置き型

床面に浴槽を置いて設置するため、浴槽の形状や色がよく見えます。浴槽にこだわりたい方にぴったりですし、浴槽の交換が簡単に行えるというのは、リフォームの際には大きな利点です。しかし、浴槽の高さが出てしまうため、お子様やご高齢者の方は、出入りに十分な注意が必要です。

埋め込み型

浴槽を床面と同じ高さまで埋め込んで設置します。浴槽の高さがないことで、浴室を広々と感じさせます。ただし、洗い場と浴槽の距離が近いと、石鹸の泡や汚れた湯水が浴槽に入ることがありますし、浴槽の底と洗い場の床に段差があるため、お子様やご高齢者の方は出入りが大変に感じることがあります。

半埋め込み型

浴槽の1/3程度の高さを埋め込み、床面から30~40cm程立ち上げて設置します。浴槽の高さを抑えられ、洗い場と底の段差を小さくできるため、出入りがしやすい構造です。

ユニットバスで重要なパーツその3:照明

浴室の照明は、浴室の雰囲気や快適性を左右します。浴室で照明を取付ける際の注意点を見ていきましょう。

浴室に取付ける照明を選ぶ際の注意点

浴室で安全に照明を使用するためには、浴室の環境に適したものを選ぶ必要があります。浴室で使える照明の見方や、適切に使用しないと何が起こるのかについてご紹介します。

対応ワット数以上の照明を取付けない

最大許容ワット数以上の照明を取付けてしまうと、熱で溶けたり破損する危険があります。浴室は温度上昇を避けられない空間ですので、浴室内で安全に照明を使用するために、室内灯のカバーを外し、ワット数を確認してください。

防湿系の照明器具に対応しているものを選ぶ

電球内部の電子基板は水に弱く、水がかかってしまうと故障や発煙、発火の恐れがあります。商品の仕様書で、対応しているか否か必ず確認しましょう。

密閉系器具に対応したものを選ぶ

明かりがつくと電球は発熱しているため、放熱対策が必要です。もし密閉された状態で使用すると、電球は高温になり、寿命を縮めたり、やけどの原因となります。浴室では水から守って使用するため、密閉系器具に対応したものを選ぶことで、照明を安全に使用できます。

こちらの記事では、浴室の照明の特徴の他に、照明で浴室のデザイン性を高めるポイントなどを詳しく解説しています。
浴室の照明は安易に設置すると危険! 設置前に確認すべきことを解説します

ユニットバスのサイズについて

ユニットバスのサイズの見方が分からないと、ご自宅に設置可能なユニットバスを見つけられません。ユニットバスのサイズの見方やポイント、ユニットバスのサイズが合わない時のリフォームなどをご紹介します。

ユニットバスのサイズの見方

ユニットバスは1620といった4桁の数字で規格を表し、前半2桁が幅、後半2桁が奥行です。戸建てと集合住宅を比較すると、戸建ての方が天井や床下が高いため、サイズが大きいことが多いです。下記に戸建てと集合住宅の主な規格をご紹介します。

戸建用

1216

0.75(坪)

120×160(cm)

1616

1(坪)

160×160(cm)

1624

1.5(坪)

160×240(cm)

集合住宅用

1014

0.75(坪)

100×140(cm)

1418

0.75(坪)

140×180(cm)

1620

1(坪)

160×200(cm)

坪数は洗い場の広さで、家族構成やライフスタイルを考慮してサイズを選ぶことをおすすめします。

ユニットバスが設置できないこともある

ご自宅の浴室に合うサイズのものを選んだはずなのにぴったり合わない時だけでなく、既製品では合うものが見つからないこともあります。それぞれの原因を見ていきましょう。

形状の違い

同じ規格であっても、メーカーによってユニットバスの内部や外部、形状が異なるため、必要なサイズに違いが生じ、設置できないことがあります。同じメーカーであっても採寸の異なる商品では、設置できないことも珍しくありません。浴槽のサイズが異なれば、同じ規格でもすき間が生じるため、設置するのが難しくなります。

オリジナル規格のユニットバス

部屋数の多いマンションですと、オリジナルのユニットバスが設置されている場合があります。注文数が多くなる程メーカーも融通が利きやすくなるため、オリジナル仕様のユニットバスも作りやすくなります。マンション独自のものであるため、既製のユニットバスでは合うサイズのものが見つからないこともあります。

こちらの記事では、ユニットバスのサイズや限られたスペースでも設置可能な商品についても詳しく解説していますので、ご参考ください。
ユニットバスの規格・サイズと選び方のポイント

まとめ

ユニットバスは安全で使いやすい様々な工夫がされていますが、ご自宅の浴室に合うサイズやお好みのデザインが、なかなか見つからないこともあります。最近のユニットバスは素材やオプション機能などが充実しているため、素材や機能のメリット・デメリットを確認した上で、どのような浴室にしたいかを考え、理想の浴室を実現できるユニットバスを選びましょう。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。