床は定期的なメンテナンスが必要
床の種類別劣化症状と張り替えの見極め
床材の種類には、木材の「フローリング」、ビニールの「クッションフロア」、繊維質の「カーペット」、石の「天然石」、陶製の「タイル」、藺草の「畳」などが主に挙げられます。
床材の種類によって劣化具合や、メンテナンスの必要な症状が変わってきます。
いずれの床材にしても経年劣化だけでなく、外因的なことでも損傷が進みます。
まずはそれぞれの床材に起こりやすい劣化の症状をご紹介します。
フローリング
フローリングは木材を加工しているため、外部からの衝撃と水分に弱いです。
硬い物を落としたり、犬や猫などのペットが走り回ることで傷や凹みもできやすくなります。
水分が付着した場合はすぐに拭き取れば問題ありませんが、放置してしまうと劣化を早めます。
水分によってカビが繁殖しやすく、それによって木材の腐敗を招きます。
フローリングの経年劣化による張り替えの目安は10年程度です。
しかし細かい傷によって表面がボロボロになり、木材の棘が出ていたり、シミや腐敗、床がきしむようであれば早めに張り替えをしましょう。
クッションフロア
クッションフロアはビニール製です。
フローリングよりも水には強いですが、熱には弱くなります。
熱湯をこぼしてしまったり、直射日光を受け続けると変色してしまいます。
クッションフロアもフローリング同様に10年程度が張り替えの時期です。
カーペット
カーペットは繊維質ですので、水には非常に弱いです。
使用を続けていると繊維質が徐々に取れ、チリやホコリが溜まりやすくなります。
紫外線にも弱いため変色していくことも懸念されます。
カーペットは傷みやすいので、張り替えの目安は5年程度です。
天然石
天然石は表面が非常に硬いですが、水を吸収しやすいという欠点があります。
防水加工が施されている場合がほとんどですが、汚れがつくと落とすことが困難です。
付着した水分を放置してしまうと、腐敗が進んでいく恐れがあります。
天然石を使用した床はメンテナンスが非常に難しく、リフォームの判断も難しくなっています。
染み込んだ汚れが取れない部分が多くなってきたら、専門業者に判断を依頼しましょう。
タイル
タイルは陶製ですので、割れやすいという欠点があります。
タイル剥離と呼ばれる現象で、表面が浮き上がってきます。
本来水には強い材質ですが、濡れたり乾いたりを繰り返すことで表面の強度が落ちていき剥離が起こります。
タイルも天然石と同様に、メンテナンスとリフォームの判断が難しいと言えます。
タイル剥離が起こった時点で、早めに専門業者へ判断を依頼しましょう。
畳
畳は藺草が原料であり、もっとも管理が難しい材質です。
水にも熱にも弱く、直射日光を受け続ければ変色しますし、水分を放置すると腐敗につながります。
摩擦が加われば表面の藺草が浮き出してくることもあります。
畳にはリフォームの方法として「裏返し」、「表替え」、「新畳」があります。
3年程度で裏返し、6年程度で表替え、傷みが進めば新畳へと段階でリフォームすることができます。
余計な費用がかかる前に張り替え時期の見極めを
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住宅は定期的なメンテナンスをしっかり行っていても、経年によって必ず劣化が起こります。
メンテナンスの必要な劣化状況と時期を見極めなければ、劣化はどんどん進み、余計な費用がかかってくる可能性もあります。
上記でご紹介した床材それぞれの劣化症状を確認して、張り替えの必要性を見極めると良いでしょう。
床材を選ぶ際の注意点
床材によって持つ特徴は様々ありますが、適切な床材を選ぶ際の注意点があります。
ご家庭の状況に応じた床材選びのポイントをご紹介していきます。
ペットがいるご家庭の場合
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ペットを室内飼いされているご家庭で起こりやすいトラブルは、ペットの「関節病」です。
特に犬はよく走り回る動物ですが、犬の脱臼や骨折のトラブルの大半は、意外にも室内で起こっているのです。
原因はフローリング、天然石、タイルなどの床材。足の裏にも毛の生えている犬にとっては特に滑りやすく、関節に負担がかかりやすくなってしまいます。
床材によって滑ると、思わぬ方向に足が取られてしまいます。
関節に大きな負担がかかる環境で長年生活していると、関節が曲がり足が歪んだり、痛みが走ったり、最悪の場合は骨折や歩行が困難になる恐れがあります。
猫の場合、犬と違って体が柔らかく機敏なため、ある程度であれば問題ありません。
しかし、猫の場合も年齢を重ねていくことを考えると、なるべく足腰に負担のない床材を選んであげたいですよね。
現在ではペットの安全に特化した、滑りにくいフローリングなどが開発されています。
また、市販の衝撃吸収マットをペットがよく走り回る場所に敷き詰める方法もあります。
ペットがいるご家庭ではペットの安全と同時に、床材の損傷も守る必要があります。
ペットが走り回ることで傷ができたり、尿の粗相によってシミや腐敗につながることがあるからです。
定期的にワックスがけを行うことも、ペットによる床の損傷を軽減する手段の一つとなります。
しかしペットは床を舐めてしまうこともあるので、ワックスに有害な物質が含まれていると健康面に影響を及ぼす可能性があります。
使用する際はペットがいるご家庭用の安全なワックスの使用をお勧めします。
ご家族に介護を必要とされる方がいる場合
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床の張り替えを検討する際、ご家庭に介護を必要とする方がいる場合はバリアフリーを一緒に考慮しておく必要があります。
歩行に不安がある方でしたら、硬く滑りやすいフローリングや天然石の床材ですと、転倒しやすくなり、固いため怪我をする可能性も高くなります。
また、車いすを使用する場合、ある程度のスペースも必要になります。
クッションフロアやカーペットの床材であれば、万が一転倒しても大きな怪我につながる可能性は低くなります。
しかし車いすを使用する可能性もある場合、カーペットの毛の材質によっては車いすの操作を阻害してしまいます。
カーペットにも車いすでも使いやすいものもあるので、総合的な視点での検討が必要になります。
床材の特徴を踏まえた検討を
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床材の種類それぞれにメリットとデメリットがあります。
思い描く理想の空間を作り出すには、注意点も踏まえた総合的な判断をしていく必要があります。
床の張り替えの時期が来た際は、ご家庭の状況と将来も見据えた上での検討をしましょう。
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