2018年6月7日

ラーメン屋の開業に必要な資金と資金の調達方法

新しく店舗を構える際に、必要になる資金の把握や調達方法を理解しておくことはとても重要です。ここではラーメン屋の開業における資金の内訳、おおよその費用の金額、開業資金の調達先についてご紹介します。ラーメン屋を開業しようと考えている方は、資金計画に役立ててみてください。

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ラーメン屋の開業にかかる資金

ラーメン屋

ラーメン屋を開業する際の開業資金は、お店を構える地域、店舗の形態、また規模によっても変わってきますが、1,000万円~1,500万円程度が一般的な相場です。 なぜここまで高額になるのかは後々説明しますので、まずは開業資金の内訳について見ていきましょう。

開業資金は大きく3つに分かれます。

1.物件取得費

2.内装工事費

3.店舗運営費

それぞれの資金について概算を記載してありますので、資金を調達するときの基礎知識として役立てて下さい。

1.物件取得費

物件取得費は店舗物件を借りる、もしくは購入するための費用です。 物件を借りるには、「保証金」、「初回家賃」、「仲介手数料」を前もって支払わなければなりません。その他「礼金」が必要になることもあります。

物件取得費は1ヶ月分の家賃を基準にして算出するため、家賃が高額であるほど高くなっていきます。従って、自店の1日に見込める売り上げ額から、毎月支払える家賃額であるかどうか検討してみることが重要です。前もって計算しておくと物件取得費にかかる費用も節約でき、将来的にみても無理のない店舗経営ができるようになります。

【物件取得費の例】

例えば、家賃が20万円の場合は物件取得費に最低180万円はかかります。

・保証金(敷金):家賃×6~12ヶ月分

・初回家賃:家賃×1ヶ月分

・仲介手数料:家賃×1ヶ月分

・礼金:家賃×1ヶ月分

2.内装工事費

内装工事にかかる費用は、居抜き物件、あるいはスケルトン物件のどちらの物件を選ぶかで大きく異なります。内装工事費は、内装や設備が何もない状態で一から店舗を作り上げていく「スケルトン物件」に比べると、前店舗の内装や設備が残っている状態の「居抜き物件」の方がいくらか抑えることができます。

ただし居抜き物件の場合は、前店舗の設備を譲り受けるための費用である、造作譲渡料がかかることがあります。 内装工事費は店舗の坪数×坪単価で算出されます。物件の坪単価は30万円~50万円が相場のため、内装工事にかかる費用は、500万円~1000万円程度が目安です。

以下は、スケルトン物件の基本的な内装工事の内容です。居抜き物件であっても、店舗の内装や設備状況によっては工事することになります。

【主な内装工事】

・電気、照明工事

・空調、ダクト工事

・水道設備工事

・厨房設備工事

・内装仕上げ工事

ラーメン店や中華料理店では油脂を多く使用するため、厨房の排水管にグリーストラップの設置が必須です。 各自治体の基準や下水道法により、今ではほとんどの飲食店で設置されている「グリーストラップ」ですが、昔から営業している店舗では設置をしていないところもあります。

従って、居抜き物件を探すときは、「グリーストラップ」付の店舗を探すことで、費用をさらに抑えることができます。

また、飲食店には欠かせない厨房設備、調理器具、食器などを新品でそろえると400万円~500万円程度かかります。中古品を導入したり、出来るだけ安く購入できるお店を探すなどすると、安く済ますことも可能ですので上手に利用してみましょう。

3.店舗運営費

開店してすぐに必ず集客が見込めるとは言い切れません。そのためお店が軌道に乗るまでは、オーナーご自身の生活費を含めた運営費を用意しておきます。 家賃、人件費、仕入れ代金、水道光熱費、通信費などは、毎月必ず支払わなければならない費用です。

【主な運営費】

以下は、主な運営費目です。運営費を支払うことができなければ、当然お店を続けることができなくなってしまいます。従って、最低でも半年分くらいの運営費を確保しておくのが理想です。金額は、300万円~500万円くらいを目安にしておきましょう。

・家賃

・人件費

・仕入れ代(麺・肉・野菜など)

・水道光熱費(ガス、水道、通信費など)

・宣伝広告費(チラシやホームページなど)

・保険料(建物保険・家財保険・火災保険など)

・その他雑費

・自身の生活費

できるだけ多くの人にお店に来てもらうための宣伝広告費は、決して疎かにできない項目です。集客を図るためにはチラシやポイントカードなどを作り、積極的にアピールすることが大切になります。

資金の調達方法

どんなお店でも開業資金は必要になります。資金がなければ、開業に向けた様々な準備に取り掛かれないどころか、開業することができないことは明らかですよね。 冒頭でも説明したように、飲食店開業には1,000万円~1,500万円くらいの費用がかかります。

開業資金をコツコツ貯めてきた方は別として、ほとんどの方はどうやって資金調達しようか頭を悩ませているのではないでしょうか。 「開業資金」を調達する方法として、どのような金融機関を選択すべきなのか、また利用できる制度についてご紹介します。

いくつかある調達方法の中から、ここでは以下の2つの方法について詳しく説明しますので、しっかりと理解しておきましょう。

・「日本政策金融公庫」から借りる

・「補助金や助成金」を利用する

日本政策金融公庫から借りる

まずは、日本政策金融公庫がどんな金融機関なのかについて簡単に触れておきたいと思います。 日本政策金融公庫は、平成20年に5つの機関が統合された金融機関で、政府が100%出資する株式会社です。「国民生活事業」、「中小企業事業」、「農林水産事業」の3つの分野において融資を受けることができます。

日本政策金融公庫の特徴として、低金利と保証人がいらないという点が挙げられます。 例えば、銀行など民間の金融機関で融資を受ける際は、必ず保証人や担保が要ります。日本政策金融公庫では、担保と保証人を不要とする融資をいくつか取り扱っています。

お店を開業する場合は、「普通貸付」や中小企業向けの「新企業育成貸付制度」がおすすめです。具体的な融資の相談は、全国に152支店が設けられてますので積極的に利用してみましょう。

参考:日本政策金融公庫公式HP https://www.jfc.go.jp/

補助金や助成金を利用する

次に補助金助成金について説明します。補助金や助成金のお金は融資と異なり返済は不要です。 先ほど説明した「日本政策金融公庫」は返済する義務があります。一方「補助金」や「助成金」は返済が不要ですので、開業する人からすれば有難い制度ではないでしょうか。

しかし、両者の違いを理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。 まずは、同じようなものに思われがちな両者の根本的な違いについて説明していきます。

●補助金と助成金の違いとは?

・補助金:所管は経済産業省のものが多く、申請後に審査に通過しなければ受け取ることができない

・助成金:所管は厚生労働省のものが多く、申請後は要件を満たしていれば原則として誰でも受け取ることができる

開業時に利用できる補助金・助成金について

開業時に利用できる補助金、助成金は大きく3つに分かれます。

1.経済産業省からの補助金

起業促進、地域活性化、女性若者の活躍支援などの施策を目的としています。受給するためには、募集要件を満たしている必要があり、審査を通過しなければなりません。

相談窓口:各地域の経済産業局、商工会議所、商工会など

2.厚生労働省からの助成金

雇用促進、労働者の職業能力向上などの施策を目的としています。要件を満たしていれば審査は通過できますが、「雇用」に関する助成金のため、起業時には従業員を雇用することが前提です。

相談窓口:労働局、ハローワークなど。

3.地方自治体の補助金・助成金

地域内の産業振興などの目的とし、各自治体で独自の補助金や助成金が設けられています。あらかじめ、出店地域の自治体の担当部署や関連団体に問い合わせて確認しておきましょう。

まとめ

ラーメン屋を開業するために、最も重要とも言える開業資金の内訳と調達方法についてご紹介しました。 開業するために必要な3つの費用の内訳を十分理解し、それぞれどれくらいの金額がかかるのかをしっかりと算出することで、借入金のおおよその目安がつきます。

開業資金はご自分の貯金を充てる方もいらっしゃると思います。借入金を少しでも減らせると、返済額も少なくなるため気持ち的にもかなり楽になります。開業までの準備はもちろん、開業してからの経営をスムーズに進めていくためにも、きちんとした資金計画を立てていきましょう。

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