2018年1月29日

エステサロンを開業するときの物件選びのポイント

エステサロンの開業で何を重視すべきかと聞かれれば、開業経験者の多くが「物件選び」と答えるはずです。エステサロンを開業して軌道に乗せて行くためには、それくらい物件選びが重要になります。ここではどのような物件を選ぶべきなのか、エステサロンならではの特徴を踏まえた上で、分かりやすくご紹介します。

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エステサロンの種類

まずはどのような種類の物件があるのか、見ていきましょう。 エステサロンは大きく分けて自宅開業、もしくは賃貸物件での開業のいずれかに分類されます。 ここではそれぞれのメリットやデメリットも含めて、その特徴をご紹介します。

自宅開業

自宅である一軒家やマンションなどでエステサロンを開業します。 賃貸物件と比べて家賃が発生しないため、無理のないスケジュールでの開業と営業が可能です。

メリット

  • 自分のペースで仕事ができる
  • 通勤時間がないためストレスが減る
  • 開業資金を抑えられる

生活できる範囲で稼げればいいやという人に向いています。 あくせく働くのではなく、技術を活かしてゆっくりとした時間を過ごしたい。 そういう人に向いています。開業資金も運転資金も少なくて済むのも大きなメリットの一つです。

デメリット

  • 通行人などに存在を気づいてもらえない
  • 家族や近隣の方に理解してもらう必要がある
  • 自宅住所をオープンにすることになる

看板を出せないケースもあり、認知度を高めるのに時間がかかります。 そして近隣の方や家族の理解がないと、開業後のトラブルにもなりかねません。 さらに、店舗の場所を公開しなければ人が来ませんので、自宅住所を公開することになります。

賃貸物件での開業

ビジネスとしてしっかりと稼ぎたい場合には、賃貸物件での開業がおすすめです。 ただし、賃貸物件と一括りにできないくらい、様々な物件があります。 駅前の繁華街にある物件と、住宅地にある一軒家の物件では、ターゲットになる層が変わってくるなどの難しさがあります。

メリット

  • 看板などを出しやすいので存在に気づいてもらえやすい
  • 開業場所の選択肢が多い
  • 仕事と家庭を分けられるのでメリハリのある仕事ができる

賃貸物件での開業の場合は、路面店など人の目に止まりやすい物件を選べば、それだけで認知度が高まっていきます。 存在に気づいてもらえれば、ホームページなどもチェックしてもらえますので、お客さんになってもらえる可能性が高まります。

また自宅開業では、開業する場所の選択肢がありませんが、賃貸物件なら人気エリアでの開業も可能です。 「表参道にオープンのエステサロン」それだけで、注目度が一気に上がります。 ただし、人気エリアは賃料が高くなりますので、生き残るのは簡単ではありません。

仕事とプライベートはできるだけ切り分けたい。そういう女性も多いと思います。その場合は、やはり賃貸物件での開業がおすすめです。気持ちの切り替えができますので、メリハリのある仕事ができます。

デメリット

  • 高額な初期費用と運転資金が必要になる
  • 早期に収益をあげないと賃料を払えなくなる

賃貸物件のデメリットはお金がかかるということです。物件を借りるだけでも、賃料の10ヶ月分くらいの費用が必要になります。賃料が30万円なら300万円用意しなくてはいけません。さらに、月々の賃料や光熱費なども発生しますので、早期に利益をあげられないと赤字になって、経営を続けていくことができなくなります。

「黒字にしたい」というプレッシャーは、想像以上に大きなものになります。かなりのストレスにもなりますので、数ヶ月は収入がなくても生活ができるだけの貯蓄と、集客のためのプランが必要になります。

物件の種類と特徴

賃貸物件には居抜き物件とスケルトン物件の2種類があります。 物件選びの基本中の基本ですので、どちらもどのような物件なのか、しっかりと頭に入れておきましょう。

居抜き物件

居抜き物件とは、前の契約者が利用していた内装や設備がそのまま残っている物件のことで、そのまま引き継いで利用することができます。 内装やエアコンなどの設備などを再利用できるので、一から内装工事をして店舗を作っていくよりも初期費用を抑えることができますが、 まったくの異業種が使っていた居抜き物件ではあまりメリットがありません。

これからエステサロンを開こうというのに、以前がラーメン屋さんの居抜き物件を借りても、内装をすべて撤去しなくてはいけません。 このためエステサロンの居抜き物件というのはそれほど多くはありません。 出てきたら掘り出し物の可能性がありますので、必ずチェックしましょう。

設備がまだ新しい場合には、引き継ぐのに造作譲渡費というものが発生することもあります。 ただし、新規で買い揃えるよりも安く、さらに価格交渉も可能です。 しっかりと設備の価値を見極めて、お互いが納得できる金額で引き継ぎましょう。

ただし、老朽化が進んでいる場合は、引き継いでもすぐに壊れる可能性があったり、旧式すぎて最新のエステ技術を提供できなかったりということもあります。 「無料だからもらっておこう」では廃棄にお金がかかるだけということもありますので、注意してください。

造作譲渡費に関しては居抜き物件の造作譲渡って何? 造作譲渡料を値引き交渉するポイントも解説で詳しく解説していますので、ご覧下さい。

スケルトン物件

スケルトン物件は内装も配線もされていないむき出し状態の物件です。 この物件のメリットは、自由なデザインでエステサロンを作れるということです。 レイアウトやデザインの自由度がかなり高いため、個性を出しやすいという特徴があります。

ただし、ゼロからお店を作ることになりますので、内装工事に時間がかかりますし、費用もかなり高額なものになります。 予算は限られていますので、自由でできると言っても、どこかで妥協しなくてはいけない部分も出てくる可能性があります。

店舗の種類

賃貸物件の場合は、出店する立地や店舗のスタイルなども考えなくてはいけません。 路面店やビルの中など、いくつもの種類がありますので、それぞれの特徴を説明していきます。

路面店の特徴

路面店は「通行人の目につきやすい」というメリットがあります。 わかりやすい場所にありますので、初めての来店者が迷いにくいというのも、特徴のひとつに挙げられます。 「お店が見つけられず、来店を断念した」ということを避けられますので、機会損失を防げるというのは大きな強みです。

ただし、あまりにも目立ちすぎる場所にあるというのもNGです。 女性心理を考えれば分かると思いますが、エステサロンに入っていくところを、あまり知り合いに見られたくないという人もいるはずです。 人通りの多い路面店の場合は、人によっては入りづらいと感じるかもしれません。

もちろん路面店だから入りやすいという人もいますので、これに関してはターゲットを誰に絞るかによって、メリットにもなりデメリットにもなります。

路面店の最大のデメリットは賃料が高いということにあります。 特に人気のスポットになると、かなり高額な賃料になります。 利益をあげるためには、休みなしで働かなくてはいけないかもしれません。

階上店舗の特徴

ビルなどの2階以上にある階上店舗は、路面店よりも家賃が安くて、収益をあげやすいという特徴があります。 ただし、その存在に気づいてくれる人は少ないため、飛び込みのお客さんはあまり望めません。

このため、路面店よりも宣伝に力を入れる必要があります。 分かりやすいホームページはもちろんのこと、エステサロンの検索・予約サイトなどにも登録したり、定期的にキャンペーンなどを行ったりして、その存在をアピールしなくてはいけません。 また、お店のそばを通り過ぎる人に知ってもらうために看板の設置も検討しましょう。

マンションの一室

エステサロンの場合は、マンションを借りるという方法もあります。 マンションで開業できると、隠れ家的なイメージを作ることができ、より上質のサービスを提供したいときなどにおすすめです。 ただし、マンションは営業許可が出ない可能性もあります。

探すときには「事務所利用可」のマンションを選びましょう。 近年はセキュリティの関係上、営業がNGとなっている物件が多いため、物件探しにとても時間がかかります。 それでもプライベートサロンのような店舗を検討しているのであれば、マンションでの開業も頭に入れておきましょう。

物件選びのポイント

それでは実際に物件を選ぶときのポイントについて、説明していきます。

女性にとって安心・安全なエリアの物件を選ぶ

エステサロンですので、基本的には女性向けの店舗です。 その場合に重要なのは、安全な地域での開業であるということです。 都市部でも治安が悪いとされている場所がいくつかありますが、そのような場所にある物件は避けましょう。

また、大きな駅周辺でも、治安も良くてきれいな場所と、汚れていて危険な雰囲気が漂う場所があります。 「この駅周辺は治安がいいから」という口コミだけではなく、実際に昼と夜に訪れてみて、女性一人でも歩けそうな場所なのかチェックしておきましょう。

店舗周辺の騒音

エステサロンは女性を美しくするためではなく、心の安らぎを求める場所でもあります。 駅近くで電車の音がうるさかったり、パチンコ店のような大きな音が常に出ていたりするような場所は避けるようにしてください。

周辺地域の今後の開発予定

出店しようと思っている地域の開発計画なども、不動産業者や地元の友人などに聞いておきましょう。 駅前で休日の人通りが多かった場所が、郊外に大型ショッピングモールができて、人の流れが止まったというのは珍しいことではありません。 今後も安定して人を確保できる場所や、人の流れが増えそうな場所を選びましょう。

物件候補は2つ以上用意する

借りる物件は最終的にはひとつに絞られますが、候補地はギリギリまで2つ以上確保しておきましょう。 入居できると思っていた物件を、他の人が先に契約してしまうということがあります。 この場合には、店舗探しをイチからやり直さなくてはいけなくなります。そのリスクを避けるために、いくつかの候補地を残しながら店舗探しを進めてください。

物件選びの注意点

いい物件だと思っていても、実は問題を抱えた物件だったということもあります。 そのような物件を選ばないように次の点に注意してください。

居抜き物件は退去理由を確認する

予算がない人にとっては居抜き物件は掘り出し物なのですが、居抜き物件になるということは、そこは廃業したということです。 移転という可能性もありますが、その場合は設備を持っていくはずです。移転にしても、そこを離れる理由があったわけです。

その理由をきちんと把握しておきましょう。そして自分が経営するときの参考にしてください。 提供したサービスが悪かったのであれば、同じ轍を踏まないようにしなくてはいけませんし、実は集客が難しい立地だったとすると、出店を根本から見直さなくてはいけません。 なぜ撤退したのか、その理由を調べるようにしましょう。

人気の高い立地での物件

エステサロンの場合は、駅ビルなどへの出店はかなりの集客を見込めます。 エステサロン以外でも人気が高いのが駅ビルですが、そこに空きがあるというのは、通常では考えられないことです。 不動産業者は「運がいいですね」と勧めてくれるかもしれませんが、そこが空きになるのもなんらかの理由があるはずです。

この場合も、空きになっている理由をきちんと確認しておきましょう。営業を開始してから、集客の見込めない場所だったと分かっても、取り返しがつきません。自分だけ運良くいい物件が簡単に見つかることはまずありませんので、人気の高い立地に空きがある場合は、その理由を必ず確認してください。

まとめ

エステサロンを開業するための物件選びについてご紹介してきましたが、なんとなくでも頭に入ったでしょうか?ここで紹介した内容は、本当に基本中の基本だけです。実際に物件選びが始まると、悩むことや決断しなくてはいけないことが次々に出てきます。

そういうときはインターネットで調べるだけでなく、不動産業者や内装業者に相談しながら進めていきましょう。彼らの知識と経験は、インターネットの情報よりも膨大で正確です。ここでご紹介した内容をベースにしつつ、そのような経験豊富な人の力を借りましょう。

エステサロンの開店は、まだスタート地点でしかありません。大事なのは営業開始してから、きちんと利益を出し続けることです。そのことを常に意識して、後悔のない物件選びを進めていきましょう。

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