2018年1月30日

カフェ(喫茶店)を開業するときの物件選びのポイント

カフェ(喫茶店)開業前の物件選びでは、初めて来た方にもカフェがあることに気づいてもらえる物件を選ぶだけではなく、スタッフが使いやすいと思える設備が整った物件を選ぶことも大切です。物件を選ぶ際の様々な確認事項をご紹介します。

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カフェ(喫茶店)の物件選びの前に必要な出店地域選び

物件を選ぶためには、どの地域に出店するかをまず考えなくてはなりません。 お店のコンセプトやイメージを元に出店するエリアを決めるとき、地域の特性について知っておく必要があります。 せっかく出店しても、需要がなければお店を続けていくことは難しいですよね。 ここでは、カフェの出店場所を決めるための地域選びのポイントをご紹介します。

土地勘のある土地を選ぶ

カフェに限ったことではありませんが、飲食店が繁盛するか否かは立地で左右されます。 立地を選ぶポイントの一つに、土地勘のある地域を選ぶというものがあります。

個人経営のカフェでは、地域で働いている方だけではなく地元住民の方の来店が多いことが予想されます。 個人店を選ぶ方の中には、店員との会話を楽しみにしている方も多いです。 会話中、地域の話題になった時に話題についていけないということがあると、コミュニケーションの機会を自ら減らすことになります。

土地勘がなかったり愛着のない地域に出店して売り上げが落ちてくると、お客様が来ないのを地域のせいにしてしまい、お客様に来てもらえる魅力的なお店にする努力を怠り、閉業せざるを得なくなる心配もあります。 長くお客様から愛されるカフェを営業するためにも、地域の特徴を知っていてご自身が出店したいと思う場所で開業しましょう。

競合状況の確認

出店予定地域の競合状況の確認も大切です。 競合店が少ないエリアでは、ライバルが少ないので集客がしやすいのではと一見考えがちです。 しかし、そもそもカフェを求める層が少ないために出店していない可能性があります。 カフェの需要がある土地なのかどうかを事前に調査しましょう。

一方、人通りの多い駅前などの立地は、人がたくさん集まるので集客上魅力的なエリアですが、ライバル店も多く激戦区になります。 このようなエリアでは、価格競争が激しくなり、利益を出すのが難しくなっていきます。 競合状況はしっかりと確認しながら、出店するカフェを求める人がいるのかどうか事前に立地調査をしましょう。

また、競合状況を考えると、ユニークなお店にしなければならないと思うかもしれません。 しかし、同じジャンルのお店が何店舗かあり、どのお店にも同じくらいのお客様が入っている地域は、需要があると考えられます。 このようなエリアは競合が激化していないため、同ジャンルのカフェの出店にはオススメのエリアです。

地域の再開発工事の予定の確認

出店予定地域やその周辺で再開発があると、人の流れが変わり、メインターゲットにしたい層を獲得できなかったり、カフェの需要が無くなることもあり得ますので、再開発計画の有無は必ず確認してください。

カフェ(喫茶店)の物件選びについて

カフェの出店地域の選び方のポイントをご紹介しました。 地域の特徴をいくつかの点から調査して、開業したい場所が決まったら次に物件選びになります。 賃料が安くてカフェの雰囲気に合い、使い勝手の良い物件を見つけることが、利益を出しながらカフェの営業を続けるために重要です。

このような物件を見つけるのには時間がかかります。 また、ご自身の理想のカフェを実現するためには、カフェを作る最初の段階の物件選びから妥協しないことが大切です。 時間をかけて納得できる物件を見つけるためには、6ヶ月~1年はかけても良いでしょう。

物件を探す方法は、インターネットによる情報収集や不動産屋で直接相談するなどいくつかありますが、多くの企業では店舗開発の専門部署があり、良い物件をいち早く見つけられるよう探しています。 従って、条件の良い物件が世の中に出ることは少なく、自身で物件を見つける前に良いものは既に入居者が決まっているということは少なくありません。

また、開業予定の個人と有名なチェーン店のどちらに物件を貸したいと思うのか?を賃貸のオーナーや不動産の立場で考えると、入金滞納の心配の少ないチェーン店の方が安心して貸せると考えています。

個人で物件を見つけるのは決して簡単なものではありません。 物件を見つけるためには、出店したい地域に頻繁に足を運んで物件を探したり、開業への熱意を伝えるなどして、不動産屋などと信頼関係を築きながら未公開物件の情報を獲得する必要があります。

カフェ(喫茶店)の物件選びで確認すべきこと

カフェを営業するための物件を見つけるためには時間をかけて物件を取捨選択し、物件のオーナーや不動産に信頼してもらって世に出回る前に物件情報を教えてもらうことが重要であることをご紹介しました。 ここでは、実際に物件を決める上で確認すべきことを消費者と経営者の2つの立場から解説していきます。

消費者目線での確認事項

どれほど魅力的なカフェであっても、お客様がいらっしゃらなければ利益が生まれず、営業は続けられません。 消費者が入ってみたいと思えるカフェの物件の特徴をご紹介します。

見つけやすさ

多くのお客様にカフェに入ってもらうためには、お店の存在に気づいてもらう必要がありますので、多くの方の目に入る場所にカフェがあると良いでしょう。 例えば、人通りの多い道に面した場所です。

ただし、お店の反対側の道からお店に気づいてもらえることはほとんどないため、反対側の歩道や車道の通行量まで含めないように気をつけましょう。 人通りの調査と合わせて時間帯や曜日で人通りに変化はあるのか、ご自身がターゲットにしたい客層の通行はあるのかなども必ず確認してください。

どれほど人通りが多くても、道がカーブしていたり他の建物に隠れてお店が見えにくいことがありますので、あらゆる方向からお店を見てもお店が目に入るかを確かめてみてください。

また、日の当たり方などで時間帯や季節によってお店の雰囲気が異なって見える場合があります。 営業予定時間内にどのような雰囲気のカフェに見えそうか、カフェが入っている物件に見えるかなどを確認してみてください。 車や歩行者の流れ方や物件の見え方を確かめながら、物件がどこからでも見える所にあるのかを確かめましょう。

入りやすさ

入店率を上げるためには、入りやすい構造のお店であることが重要です。お店の前を通る人にカフェがあることを気づいてもらえても、入りにくい構造ですと入店を躊躇する可能性もあります。地下にあるカフェで階段が暗かったり、建物の2階以上にあるカフェで急な階段をのぼらないといけない場合、入りにくいと思われてしまいます。

間口が広かったり上り下りしやすい傾斜で明るい階段などが入りやすいカフェのポイントです。 駐車場を併設する場合には、車の出し入れのしやすい十分な駐車台数を確保できるかどうかも確認しましょう。 お客様の視点から、入店したいと思えるかどうかを考えて物件をチェックしましょう。

経営者目線での確認事項

消費者の立場で考えると、見つけやすい場所にあり入りやすい構造であることがカフェの入店には避けられないことをご紹介しました。 しかし、どれほどお客様から見ると居心地の良いカフェであっても、スタッフが使いにくいと感じるものであれば営業に支障をきたすこともあり得ます。

また、毎月の出費が多くなる程利益は生まれにくいです。 出来る限り多くの利益を出すことが安定してカフェを営業するために大切になりますので、物件にかかる費用を抑えることも重要です。 ここでは、経営者やスタッフが使いやすい物件のポイントをご紹介します。

使いやすさ

提供したいメニューに適した厨房設備が設置してあったり、作業動線を確保しやすい設計など、物件の利便性は作業効率を高めます。 居抜き物件を選ぶ場合、水回りやガス、電気や空調などの設備の状態の確認は特に重要となります。

カフェを営業するためには、厨房内に調理用と食器洗浄用の水道の最低2つの設置が保健所で定められています。 スタッフとお客様用の手洗い設備も合わせて必要になります。

また、排水設備としてグリストラップの設置が義務づけられていますので、排水設備が衛生的な物件を選びましょう。 スケルトン物件を選ぶ場合は、グリストラップの設置が可能な物件を選んでください。

調理にはガスは必要不可欠です。ガスの容量は物件の契約時に決まっているため、大きな火力が必要で容量以上のガスを使うことになりそうであれば、ガスの配管を変更しなければなりません。物件を決める前にどれくらいの容量のガスが必要になりそうか調べておき、容量を満たす設備の物件を選ぶことで追加工事が必要になる事態を避けられます。

カフェの様々な設備を使用するためには、稼働させるのに十分な電気容量が必要です。物件を契約してから容量が足りないとなると、電気容量を増やす手続きや工事をしなくてはなりません。容量があまりにギリギリですと、夏場や冬場に空調をフル稼働させると頻繁にブレーカーが落ちるトラブルが発生するリスクもあります。

電気が使えないとカフェの営業ができないだけではなく、設備の故障や食材を保管できないなど、コストを増やす原因にもなります。物件契約前には必ず電気容量を確認し、悩んだら電気容量に余裕のある物件を選びましょう。

空調設備はカフェの居心地を左右する大切な設備でありながら、営業前には設備の状態の確認を忘れられる傾向にあります。容量が足りないと、満席時に空調の温度の上げ下げができずカフェ内を適温にすることができなかったり、適切に換気ができないなどのトラブルが起こり得ます。居抜き物件の場合実際に2~3時間空調を稼働させて、空調の効き具合を確かめることをおすすめします。

様々な設備を一般住宅以上に使用しながらカフェは営業することになります。どれもなくてはならない設備ですが、素人だけでご自身の営業形態に合う設備か否かを判断するのは難しいです。契約前に内装工事業者と一緒に確認することで、設備の使い勝手を判定しやすくなります。

利益の出しやすさ

物件の設備の状態がスタッフの作業効率やカフェの使い勝手を左右することをご紹介しました。カフェを開業すると売り上げの他に賃料や光熱費の支払いなどがありますので、出費を少なくすることで利益を増やすことにつながります。カフェの利益を増やせるか否かは物件選びもかかわってきます。

まず、開業工事にかかる費用を抑えることができれば借入金が少なくて済むため、月々の返済金額や金利を抑えることが可能です。 賃料の安い物件を借りることができれば、工事費用の返済後の固定費を抑えることができて利益を出しやすくなります。

工事費用を抑えられるからと居抜き物件を選ばれる方は多いですが、設備が古いと開業後にすぐに壊れてしまい修理が必要になるケースがあります。 経年劣化した設備は何度も修理が必要で、修理を繰り返している間にスケルトン物件の工事費用と変わらないこともあり得ますので、設備の状態によっては最初から新しいものを導入することをおすすめします。

家賃は物件を借りている間は避けられない出費ですので、契約前に値下げ交渉は必ずしてください。 賃料の値下げと合わせて、適切な広さの物件を選ぶことで賃料を抑えることにつながります。

客数を増やして利益を出そうと広い物件を借りる方がいらっしゃいますが、面積が広くなれば工事費用がかかりますし、空調の電気代が高くつきます。 また、座席数が多くなればスタッフを多く雇う必要があり、人件費もかかります。 しかし、狭すぎる店舗では売り上げ規模が小さくなり、利益を出すのに限界があります。 そこで、最初は10~20坪程度で15~30席程度で確実に利益を出すことから始めてみましょう。

まとめ

カフェ(喫茶店)の開業前の物件選びで確認しておきたいことをご紹介しました。 どの物件を借りるかを考える前に、どこでカフェを営業するかを決めなくてはなりませんので、物件を選ぶ前に出店地域を選ぶ必要があります。

出店地域を選ぶ際、特徴を知っている地域から絞っていくことが大切です。 地域によっては個人経営のカフェの需要がないことがあり得ますので、ご自身がターゲットにしたい層の集まる地域なのか、どのようなカフェに人が入っているのかを調査しましょう。 また、地域で再開発計画があると人の流れが変わる場合もあるので、再開発計画の有無も合わせて確認してください。

カフェに適した物件を見つけためには多くの時間が必要です。 初めて来ても見つけやすい場所にカフェがあるか、入りやすい雰囲気であるかなど、お客様の視点からの確認だけではなく使える設備がどれくらい揃っているか、営業に十分な電気容量などを確保できるのか、固定費を払っても利益を生み出せるかなど経営者の視点からも物件の状態を確認する必要があります。 様々な点を確認して、長く営業を続けられる物件を選びましょう。

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