2018年6月22日

在来工法浴室とユニットバスの違いとは

お風呂のリフォームには大きく在来工法とユニットバスの2種類があります。初めてお風呂をリフォームする場合には、どちらを採用すべきか悩んでしまいますよね。そのために在来工法とユニットバスのそれぞれの特徴を紹介しながら、お風呂のリフォームのポイントをご紹介します。

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在来工法とユニットバス

お風呂には、「在来工法」と「ユニットバス」の2種類があります。「在来工法」は一軒家に多く、「ユニットバス」はマンションやアパートで使われる工法です。 マンションでも築30年以上の古いものの場合は、「在来工法」のお風呂であったりします。

それでは、お風呂をリフォームするとき、どちらの工法を採用すればよいのでしょうか。 これだけでは判断することが難しいので、2種類のお風呂のそれぞれの特徴を紹介します。

在来工法とは

在来工法は昔ながらの作り方で柱や梁などで軸を組み、浴室を作ります。水を使う場所のため、浴室には下地材で防水加工を施します。このうえにタイルやモルタルを重ねて完成です。

在来工法の特徴は、既製品の壁やパネルを使わないため、形や素材が自由に選べます。 浴室に使う素材や浴槽の種類、窓の大きさなどを自由に選ぶことができます。 お風呂に人一倍こだわる方は、在来工法がおすすめです。

在来工法は、マンションよりも一軒家で行うリフォームに適しています。万が一、水漏れを起こしてもマンションのように他人に被害が及ぶことがありません。

在来工法の素材

在来工法ではユニットバスで使われる素材のほかに、次のような素材を選ぶ事ができます。

■木製

出典:photoAC

浴槽には、ヒノキ・ヒバ・サワラ・マキなどが使われます。 木の香りで気分を和らげ、保温する機能を備えます。腐りやすいと思われる木製の浴室も特殊な加工を施すことで、腐食を抑えています

さらに、使い終わったあとの水抜きを習慣にすることで、浴槽が乾き、腐食の原因になる菌の発生を減らせます。 掃除はほかのお風呂と大きな違いはありません。硬いブラシで擦らず、柔らかい布で擦り、汚れを落とします。

■ 人工大理石
浴槽以外にもキッチンのワークトップや洗面台に使われる素材です。カラーやデザインのバリエーションが豊富なため、お好みのお風呂を作ることができます。 表面が滑らかなので、汚れを落としやすくお手入れが簡単です。

ユニットバスとは

ユニットバスは、浴槽、天井、床、壁などのパーツを工場で作り、現場で組み立てて浴室を作ります。そのため工期が短く、大量に作れるため、安い価格で提供されています。

特徴はつなぎ目が少ないため、腐食や水漏れの危険が減ります。マンションやアパートの浴室は、ユニットバスであることが多いです。

ユニットバスの素材

■FRP樹脂
ユニットバスの浴槽には、ガラス繊維の入った「FRP樹脂」がよく使われます。FPRは固いプラスチックのようなものです。 軽量で、防水性も持ち合わせているため、浴槽や床に使われています。

■人工大理石
人工大理石は汚れが落ちやすく、衝撃に強い性質を備えます。天然大理石のような柄と色合いを持ち合わせています。 人工大理石は、材質によってアクリル系とポリ ル系の2つに分かれます。
アクリル系は高い透明度と艶を併せ持つ素材です。ポリ ル系はアクリル系よりも若干質がお取りますが、その分低価格で手に入り、導入がしやすい素材です。

高級な質感を望む方は、人工大理石がおすすめです。

■ホーロー
ホーローは、金属をガラス質の層で覆った素材です。
硬く、摩擦や熱に強い特徴があります。ホーローは金属でもあるので熱が伝わりやすく、保温性に優れています。 ガラスでコーディングされているので、肌触りが滑らかです。

■ステンレス
丈夫で、傷やサビが付きにくい素材です。熱に強く、保温性が高いことはもちろん、価格の安さも、特徴のひとつです。

在来工法とユニットバスの比較

これまで、在来工法とユニットバスについて紹介しました。続いて、それぞのお風呂のメリット、デメリットを説明します。

在来工法のメリット・デメリット

【メリット】
・大きさを自由に変えられることです。浴槽のサイズや設置する場所、洗い場の広さなどが各自の好みに合わせられます。 お風呂に強いこだわりを持つ方は、ユニットバスよりも在来工法をおすすめします。

【デメリット】
・水漏れと腐食 経年劣化によって、タイルの目地や亀裂から水が漏れてしまいます。見た目に問題がなくても、下地が腐り、マンションの場合は下の階へ被害が及びます。

・コーキングの劣化 タイルを張る浴室では、タイルの隙間を埋めるコーキング(目地)に亀裂やひび割れがおき、カビなどが発生します。隙間ができてしまうとそこから水が侵入してしまい、浴室の内側から腐食が進む可能性があります。そうならないためには、手間のかかる掃除、定期的なメンテナンス、コーキングの打ち直しが必要です。

※新しい製品では、つなぎ目にコーキングを使わないタイプが登場しています。

ユニットバスのメリット・デメリット

【メリット】
・短い工期
出来上がった部品を組み立てて浴室を作るユニットバスは、在来工法よりも短い工期で完成します。 ユニットバスを新しいユニットバスへ換える場合は、早ければ1日~2日で工事が終了します。

・安い人件費 浴室に合わせたパーツが届きます。現場で調整をする必要がないため、少ない人数で作業を進められます。

・掃除とメンテナンスを考えた造り 浴室は大きなパネルを合わせて作ります。目地は壁と壁、天井と壁の間や、浴槽と壁の間にあり、コーキング(充填剤)で隙間を埋めます。 在来工法のように目地の多いタイルを使わないため、手入れにかける時間が短かくなることが期待されます。
また、天井・床・壁は乾きやすい素材で作られるため、カビの繁殖を抑えられます。

・床からの水漏れを防ぐ 浴室の下には、水漏れを防ぐために防水パン(大きな受け皿)が設置してあります。そのため、床から水が漏れ出しても、外へ流れ出る心配がありません。

【デメリット】
・出来上がる浴室は限られた形やサイズに留まります。決められた大きさのパネルや浴槽から選ぶしかありませんので、在来工法に比べて自由な設計はできません。さらに、浴室の形や広さによっては、取り付けられない場合があるため確認をしておきましょう。

リフォームの一例を紹介

お風呂のリフォームでは次の2つの工事が数多く行われています。

在来工法からユニットバスに変える

作業は大がかりです。浴室に張られたタイルを剥がして、防水処理を施したモルタルを取り除き、下地材の状態を確認しなくてはなりません。在来工法では水漏れが発生しやすく、床や柱が腐食している場合があるためです。

補強が必要な場合には、予定の費用を上回り、工事の期間も伸びてしまいます。 在来工法からユニットバスへリフォームをする場合は、「補強のための費用」と「余裕を持った工期」を見積もっておく必要があります。

ユニットバスからユニットバスへ


出典:photoAC

古いユニットバスを新しいものへ取り換えます。 工期は短くて済み、費用も在来工法より抑えられます。

ユニットバスへ交換する理由には、老朽化や汚れ・カビなどのほかに、断熱性の確保があげられます。 壁に埋めた断熱材は少しずつ痩せていきます。そのため古いユニットバスを使い続けると断熱性が足りず、湿気が外へ逃げてしまいます。 ユニットバスからユニットバスへの交換には、断熱材の入れ替えも検討しておきましょう。

お風呂の種類に合わせた業者選び

工事をお願いする業者は、実績があり、詳しい見積りを出してくれるところを選びます。 複数の業者に見積もりをとると、「在来工法」「ユニットバス」にしろ自分たちの得意な、工事をしやすいお風呂のリフォームを勧めてくる業者がいます。

本当に自分のしたいお風呂のリフォームができるかどうかをよく考えることが重要ですが、その際、「在来工法」と「ユニットバス」それぞれで、業者選びで抑えておくべポイントをご紹介します。

ふさわしいリフォーム業者【在来工法】

下地処理を入念に行う業者を選びましょう。 在来工法では下地の処理を怠ると、お風呂を快適に使うことができません。モルタルがひび割れると、上に張り付けたタイルにも影響してひびが入ってしまうからです。 業者のHPやパンフレットで、過去の施工を調べてから選ぶ業者を決めてください。

ふさわしいリフォーム業者【ユニットバス】

建築する許可を得た業者を選びましょう。 500万円未満の工事では建築許可を取る必要がないこともあり、ユニットバスは工事費用が安いため、許可を持たない業者が存在します。許可は義務ではありませんが、満足できるリフォームを望む方は、建築許可を得た業者を探してください。
また、「工事保険」に加入する業者も選ぶ目安にしてください。工事のときに、誤って建物や家具が壊れても、業者が加入する保険会社から保険金が支払われます。 万が一の事態も想定して、お風呂のリフォームを任せる業者を選びましょう。

まとめ

「在来工法」と「ユニットバス」はそれぞれ特徴が違います。 戸建ての住宅で、こだわったお風呂を作りたい場合は「在来工法」をおすすめします。レイアウトやサイズが自由に決められ、オーダーメイドのようにお風呂を作ることができます。

一方、「ユニットバス」の場合はサイズが決まっています。リフォームの自由度でいうと「在来工法」には劣りますが、リフォームの工期が短くて水漏れのリスクが低いメリットがあります。

それぞれにメリット・デメリットをよく考えてお風呂のリフォームをしましょう。また、業者選びは安易に行ってはいけません。 「在来工法」「ユニットバス」共に、複数の見積もりをとってそれぞれの業者の過去施工事例などを参考にしながら、かつ、建築許可を得た有資格者である業者を選ぶようにしましょう。

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