2018年2月1日

2階にユニットバス(お風呂)を設置する場合の注意点やメリット・デメリット

2階にユニットバスを設置するとプライベート空間を確保しやすくなるなどのメリットがありますが、水漏れ対策を1階の浴室以上に気をつけなければいけないなどのデメリットもあります。2階にユニットバスを設置するメリットやデメリットと合わせて、階上に設置可能なユニットバスをご紹介します。

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ユニットバスを2階に設置するメリット

ご自宅の立地やライフスタイルの関係から、2階に浴室を設置する方が増えてきました。最近はユニットバスが豊富なこともあり、ユニットバスの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。そこで、ユニットバスを2階に設置するとどのようなメリットがあるのかをご紹介します。

安心して窓を開けられる

浴室は湿度が高くなりやすい空間です。その湿度を下げる方法として、窓を開けて換気する方は多いのではないでしょうか。 1階の浴室で窓を開ける場合、外からの視線が気になったり、また防犯の面で心配になリますよね。

しかし、2階の浴室は1階と比べると、立地や近隣の状況にもよりますがそれらの心配の軽減につながります。 また、外からの視線が気にならなくなり防犯の危険性が下がることで、大きな窓を設置しやすくなります。 窓が大きいと浴室内の開放感が増し、換気効率が高まり、風通しの良い清潔な浴室をキープできます。

家事動線を確保しやすい

洗濯物を干すことを考えます。物干しスペースは2階異常に設置されることがほとんどです。 このとき、洗濯機が1階ではなく2階にあると、洗濯物を干すまでの移動距離は短く済みますよね。

洗濯機を2階に設置した方、洗濯の効率が上がります。 そうなると、お風呂も洗濯機同様に2階にあると、洗濯がスムーズに行えますよね。 洗濯機、物干しが2階にあり、1階に浴室の構成だと、脱いだ服を2階までもっていかないと洗濯ができません。

従って、浴室、洗濯、物干しスペースが2階にまとまって構成されていると、家事動線が短くなり効率が高まります。

プライベート空間を固めることができる

家の間取りを考えた時、寝室のような家族が使うプライベートな空間は来客には見せたくないものです。 浴室や洗濯、物干しなどもプライベートな空間の1つと言えるでしょう。

しかし、2階に浴室があれば、来客を気にすることなく入浴することが可能になります。 浴室だけではなく物干しスペースや寝室なども2階に固めてしまえば、来客なども立ち寄る玄関やリビングなどのパブリックスペースとプライベート空間を区別することができます。

ユニットバスを2階に設置するデメリット

ユニットバスを2階に設置するメリットをご紹介しました。 2階の浴室は1階の浴室と比較すると、窓を開けた時の安全性が高いです。 脱いだ洋服などを入れる洗濯カゴは洗濯機の近くに置くことが多いでしょう。 浴室と洗濯機が近くに設置されていることと、物干しスペースは上階に設置されていることが多いことを考えると、これらのスペースを2階でまとめておくことで家事の効率化を図れます。 また、浴室や寝室なども2階に固めておけば、来客があった時でもプライベート空間を確保することが可能です。

しかし、ご自宅の状況や家族構成によっては2階にユニットバスを設置するのを慎重に検討しなければなりません。 ユニットバスを2階に設置するデメリットや注意点をご紹介します。

水漏れに備える必要がある

ユニットバスは在来工法の浴室と比較すると水漏れのリスクが低いですが、水漏れが発生しないわけではありません。 万が一水漏れが生じた場合、1階の浴室ならば床下にしか影響を与えませんが、2階以上に設置された浴室の場合には、階下の部屋に水漏れの被害が及びます。 特に木造住宅の場合、柱や梁に水がかかると家の強度を弱める恐れがあります。

2階にユニットバスを設置すると、1階から不具合がないか確認できる床下点検口が設けられているため、定期的に水漏れしていないかを確認することが大切です。

シャワーの水圧が弱くなる場合がある

一般的な水道直圧式のガス給湯器であれば問題なくお使いいただけますが、オール電化などの貯湯型給湯方式の場合、水圧が落ち、シャワーが弱くなる可能性があります。 エネファームの貯湯タンクはオール電化のタンクより容量が小さく、水圧も高いため水圧が弱くなることはほとんどありません。 また、エコキュートは高圧にすればシャワーの強さを保つことができたという事例もありますので、オール電化住宅にお住まいの方で2階にユニットバスの設置を検討している方は、必ずシャワーの水圧を確認してみてください。

水音や重さを考慮して設置する必要がある

コンクリートの床はほとんどの音を吸収するため、鉄筋コンクリートや重量鉄骨の住宅であれば音の心配はありませんが、木造住宅の場合、浴室が使用中であることが分かる程度の音が聞こえます。寝室の真上にユニットバスを設置しないことで、音が気になるという問題を解消できます。

浴槽の大きさや浴室の大きさによっては、床の設計荷重を超えることがあります。 ユニットバスの浴槽は浴室の床などと一体成型されているため、ユニットバスの床組に重さが分散され荷重が下がりますが、壁や柱に近い部屋の隅など荷重に有利な所に設置するなど、設置場所の工夫が必要です。木造住宅ですと床組を強化しなくてはならない場合があります。

パイプスペースを確保する必要がある

2階にユニットバスを設置するということは、2階に水を運ぶ用、または排水用の配管を設置するためのパイプスペースが必要になります。 配管を設置すれば、1階のスペースが多少狭くなります。 現在の収納スペースより小さくせざるを得なくなった、天井が低くなったなど、1階の部屋の広さや高さに影響を及ぼしますので、新築や家全体をリフォームされる場合は1階の間取りと浴室の安全性を考慮しながらユニットバスの設置場所を決めましょう。

老後や介護が大変

年を重ねると足が上がりにくくなるため、階段の昇り降りを辛く感じる方もいらっしゃいます。老後の体力低下で階段の昇り降りが大変だと感じるようになれば、浴室に向かうのも負担となるでしょう。また、ご家族に介護の必要な方がいらっしゃり、お一人では階段の昇降が難しければ、浴室まで付きそう方の負担も大きくなります。1階にも浴室を設けるなど、将来的に再びリフォームが必要となる可能性があることを考慮してユニットバスの設置場所を検討してみてください。

2階にユニットバスを設置した場合の長期優良住宅の認定について

2階にユニットバスを設置するメリットやデメリットをご紹介しました。 2階にユニットバスを設置することで防犯対策をとりやすく、プライベート空間を確保しやすくなるといったメリットがありますが、水漏れ対策や水音や浴槽の重さを考慮しての設置の必要、オール電化住宅ではシャワーが弱くなるケースがあること、将来的に2階に浴室があると体力的な負担が大きくなるなどのデメリットもあります。

長期優良住宅の認定を受けることを考えると、2階の浴室が不利になるのではとお考えの方は多いです。 長期優良住宅は水回りが1階にあることを前提としているため、1階に浴室がある場合より不利になる可能性はあります。

そこで、1階の天井に点検口を設けるなど、維持管理しやすくすることが重要となります。 長期優良住宅の認定を受けたい場合は予め設計者に伝えてください。

2階以上に設置可能なユニットバスの紹介

2階にユニットバスは、水漏れを防ぎ、住宅の一点に重みをかけないなど、設置にはいくつか注意点がありますので、2階に浴室を設置することを想定したものを選ぶことが大切です。2階に設置可能なユニットバスの特徴をご紹介します。

タカラスタンダード「伸びの美浴室」

伸びの美浴室

出典:takara-standard.co.jp

こちらの商品は、設置条件に制約のある戸建て住宅の2階やマンションの浴室にもぴったり合うサイズでの設置が可能なのが大きな特徴です。ユニットバスのサイズと浴室の間口や奥行きの広さが合わなかったり、柱や梁が邪魔して浴室にぴったり合うサイズのユニットバスを設置できない場合、浴室よりも小さなサイズのものが設置され、壁の裏側にスペースが生じることがあります。

しかし伸びの美浴室であれば、間口・奥行ともにサイズオーダー可能であるため、広々とした浴室を実現できます。奥行を広げることができれば、大きなサイズの浴槽の設置も可能です。

タカラスタンダードは汚れを簡単に落とせる高品位ホーローで有名ですが、こちらの商品の壁面パネルでもホーローが使用されていますので、清掃の手間が省けます。商品のグレードによっては浴槽にも使用されています。ホーローは保温性に優れているという特徴もあるため、汚れがつきにくくいつまでも清潔感を保てることに加え、保温性の高い浴槽をお使いいただけます。

その他に、床の耐久性も高いです。床表面はキズのつきにくい陶器タイルであるため、内部にまで汚れが入りません。表面には簡単に汚れを落とせる特殊コーティングが施されているため、万一汚れてもすぐに汚れを落とすことができます。陶器タイルの下はステンレス層やスチール層などの4層で構成されているため非常に頑丈で、長年使用することで発生するたわみの防止にも役立ちます。

タカラスタンダード「広ろ美ろ浴室」

広ろ美ろ浴室

出典:takara-standard.co.jp

戸建て住宅だけではなく、マンションの階上にお住まいの方も、浴室をリフォームする際は水漏れが発生すれば階下の部屋にも影響を及ぼしますので、慎重なリフォームが求められます。そこで、タカラスタンダードではマンションリフォーム専用の商品の扱いがあります。伸びの美浴室同様、マンションでも浴室を広くすることが可能です。壁面のホーローや耐久性に優れた床がこちらでも使用されています。

マンションは戸建て住宅以上に近隣の方への騒音や振動、水漏れやにおいなどが心配になるでしょう。こちらの商品は壁を削らず施工可能なため、騒音や振動を抑えたリフォームが可能です。また、床も削らないためユニットバス設置後の水漏れの心配もありません。防水パンも使用するなど、高い防水性を実現すると共に、塗装の嫌な臭いもさせません。

古い浴室では、配管が露出していて浴室内の見た目が損なわれたり、配管周辺の清掃の手間がかかりますが、ユニットバスにすることで配管を納めることができるため、すっきりした見た目で清掃の手間も軽減された浴室となります。

まとめ

ユニットバスを2階に設置するメリットやデメリット、階上の浴室に設置可能なユニットバスの商品をご紹介しました。 ユニットバスを2階に設置すれば、窓を開けた際の防犯性を1階の浴室よりも高めることができたり、家事動線やプライベート空間の確保をしやすくなりますが、水漏れに備える点検口の設置や水音や浴槽の重さを考慮した上で設置場所を決めなくてはならない手間がかかります。

また、オール電化住宅ではシャワーの勢いが弱まるといったデメリットもあります。 階上へのユニットバスの設置はいくつかの制限がありますが、浴室の使い勝手を高める商品も出ていますので、安全対策を万全に行ってくれる業者に設置を依頼すれば、快適なバスタイムを実現できるでしょう。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。