ユニットバスの増築とは
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ユニットバスの増築とは、既存の浴室に新たなスペースを確保して広くすることを言います。
基本的にはユニットバスの規格サイズは決まっており、現状の浴室のスペースのまま増築することは困難です。
浴室内にスペースを確保できない場合は、住宅自体を増築する必要性が出てきます。
住宅の増築は大掛かりな作業になる分費用も高くなりますが、増築せざるを得ない状況があるのも事実です。
どのような場合にユニットバスの増築が必要になるのでしょうか。
介護を必要とされる方がいる場合
ご家庭に介護を必要とされる方がいる場合、その方の状態によっては増築が必要になります。
車椅子を使用され、浴室の中でも同じようにシャワーキャリーを使用した移動を行う場合や、介助をする方が入浴に同行し、介助しやすい安全な環境を確保必要がある場合は増築を検討します。
どちらの場合においても、浴室のスペースに余裕を持たせたい場合に、ユニットバスの増築が必要になります。
居住者が増えた場合
住宅に居住される方の人数が増えた場合、浴室が一か所では不便に感じることがあります。
新しく購入した物件をシェアハウスとして運用する場合、男女が一緒に暮らすとなると、男女で浴室を分ける必要があります。
そのような場合には、浴室を増築することで混雑を緩和し、入浴時間の幅を拡げることが可能です。
在来工法浴室からユニットバスにする場合
在来工法浴室とは、日本の伝統的な建築方法です。
在来工法浴室が採用されているような、昔ながらの住宅の多くは経年劣化が進み、リフォームが必要になっている場合があります。
リフォームの際に、既存の浴室のスペースを新しく設置するユニットバスの規格サイズに合わせなければならないと、増築を余儀なくされます。
増築方法
浴室を増築するためには、拡張するための土地の確保が必要です。スペースがなければ、増築は難しいのでまずは土地の確認をしましょう。
ここからは、ユニットバスの増築に必要な作業工程と費用を見ていきます。
作業工程
ユニットバスを増築する、一般的な工程は以下の通りです。
作業日数の目安は、現地の状況によって短くなることもあれば、長くなる場合もあります。
【解体】1日~2日間
増築前に一度既存のユニットバス全体を解体し、ユニットバスの基礎の状態を確認します。
既存の浴室の状態から大幅に増築する場合は、増築する基礎とのバランスを調整しなければなりませんので、基礎の確認は非常に重要な作業工程です。
なぜなら、元から残っていた基礎と新しく立てた基礎の強度に差ができてしまうと、増築後にユニットバスのバランスが崩れてしまうからです。
長く安全にユニットバスを使用するためには、バランスの良い基礎を建てる必要があるのです。
【基礎工事】1日~2日間
既存の浴室部分と、増築する部分の基礎を立てます。
増築部分の地盤の状態が悪ければ、安全にユニットバスを設置できるように、地盤の状態を整える作業が必要です。
既存の基礎が傷んでいる場合も、組み直してバランスを取ります。
【配管工事】1日間
新たに設置するユニットバスの規格サイズに応じ、配管の位置を調整します。
電気線の位置調整が必要な場合も、この時点で同時に行われます。
【ユニットバス組立】1日~2日間
ユニットバスはそれぞれの部材がすでに工場で作られていますので、商品搬入後は設置する現場で組み立てていきます。
費用
ユニットバスの増築にかかる費用は、既存の浴室の状態、増築部分の土地の状態、増築の規模、ユニットバス本体の価格によって決まります。
一般的に増築の場合、ユニットバス設置工事の費用に、解体費用が追加されます。
ユニットバス設置工事の費用目安が40万円~150万円で、それに加えて解体費用が10万円程追加されます。
追加で費用が発生する場合
予算を立てて見積もりを出しても、工事中に様々な問題が判明する場合があります。
以下の場合を想定し、解説していきます。
<増築部分の地盤状態が悪い>
増築を予定している部分の地盤状態が悪いと、地盤を補強する地盤改良工事が追加で発生する場合があります。地盤の状態が悪いままで増築してしまえば、不同沈下が起こりやすく、建物自体の強度を下げてしまうため非常に危険です。
不同沈下とは、建物の重さに耐えきれず地盤が沈んでいく現象です。
地盤のバランスが悪いことで、弱い地盤側へ沈み込んでいきます。
そのような不安定な地盤の上に建っている住宅では、外壁にひび割れが発生したり、住宅が傾いたりと様々な弊害が起こり始めます。
せっかくユニットバスを増築しても、地盤の状態確認を怠れば、住宅全体の補修に発展する可能性があります。増築を検討の際には、必ず地盤の状態を確認してもらうようにしましょう。
<増築面積が10平米以上の場合>
建物の建築は、必ず建築基準法に従う必要があります。
建築基準法には増築に関する規定も記されており、10平米を超える面積の増築は、行政に事前申請と許可をもらわなければなりません。
事前許可が通っても、工事の中間検査、さらには完了検査と、それぞれの段階で費用が発生します。申請費用は増築の面積によって変わりますが、全体で5万円程度かかります。
予算として考えていなかったということのないよう、十分注意しましょう。
ユニットバスのサイズアップ
既存のユニットバスの面積のまま大掛かりな増築を必要とせず、浴室内の空間を広げる方法が存在します。 通常の増築よりも費用を抑えながら、効率的にリフォームできる方法をご紹介します。
ぴったりサイズシステム(ユニット)バス
株式会社タカラスタンダードが行っている、ユニットバスの設置プランのひとつです。
ユニットバスは規格サイズや使用する部材が決まっていることで、設置の自由度が欠けている傾向にあります。
そこでタカラスタンダードは、ユニットバスの壁の裏に隠れている配管部分のデッドスペースに着目しました。配管部分を最大限にスリム化し、デッドスペースを埋めることで、既存の規格サイズよりも一回り大きくさせることに成功しました。
このような設置方法なら大掛かりな解体作業も、地盤改良工事の必要性や、増築許可申請なども不要ですが、デッドスペースをスペースを利用する方法ですので、大きく増築することは見込めません。
大胆に増築する必要はないが、多少スペースを広げたい程度でしたら、ぴったりサイズの検討も視野に入れてみましょう。
まとめ:ユニットバスの増築でゆとりのあるバスルームを
ユニットバスの増築を検討する際には、いくつかの注意点があります。
最も大切なことは、増築部分の地盤に問題がないか必ず確認し、問題があれば必ず地盤改良工事を行うことです。
地盤のバランスが悪ければ不同沈下を引き起こしやすくなり、結果的に住宅の至る部分に欠陥が生じる危険があります。
ユニットバスのみの増築だとしても、住宅全体のことも考えてリフォームを検討しましょう。
あまり大掛かりなリフォームをする必要がない場合は、ぴったりサイズリフォームを検討します。
壁の裏にどの程度のデッドスペースが隠れているかは、私たちにはわからないものです。
意外と配管の仕組みや配置を変更するだけで、浴室内の空間を拡げられる可能性があるので、専門業者に問い合わせてみましょう。
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