ユニットバスのコーティングって何?
ご自宅のユニットバスの床、壁面、浴槽には、年月の経過とともに、汚れ、色あせ(黄ばみ)、ひび割れ、さびなどの劣化症状が、少なからず現れてきます。 そのため、ユニットバスの使用年数が長いご家庭の場合は、リフォームを検討される方が多いと思います。
ユニットバスのリフォームは、ユニットバス(浴室)をまるごと一式交換する、浴槽のみを交換するなどの方法がありますが、これらは、大掛かりな工事になることがほとんどです。そうなると、「その間のお風呂をどうしたらいいの」、「工事の費用が高額になるかも」と色々不安になりますよね。
ユニットバスのコーティングは、大掛かりな工事を行うことなく、新品のような浴室に蘇らせることができます。また、汚れのつきにくい浴室(浴槽)にすることも可能です。
ユニットバスのコーティングは2種類ある
ユニットバスや浴槽を交換するよりも、工期を短縮できて費用をおさえることができますので、ユニットバスのコーティングは手軽に行えるリフォーム方法といえます。
コーティングの方法は下記の2つがあります。目的に応じて適切なものを選んでください。
- 浴室再生(既存のユニットバスや浴槽の補修を行ってから塗装する)
- 浴室保護(汚れやカビなどが付着しにくい塗装にする)
なお、コーティングは目的や浴槽の素材別に、適切な塗料を用いて作業を行わなければなりません。各コーティングの特徴などについて、このあと詳しく解説しますので、参考にしてみてください。
浴室を再生させるためのコーティング
浴室再生コーティングは、浴槽や床などの傷んだ箇所を補修した後、塗装を施すものです。 そうすることで、劣化が進んで汚れてしまった浴室(浴槽)を、購入時のようなきれいな状態に戻すことができます。
さらに、床や浴槽を好みの色で塗料することで、浴室の雰囲気を変えることができるため、ユニットバスのイメージを変えたい方にもおすすめです。
ただし、浴槽の素材別(FRP、人工大理石、ホーロー、ステンレス)に合わせた補修技術や、適切な塗料を用いることが必須ですので、施工技術のある業者を選定することが重要です。
ユニットバスの設置から、約20~30年が経過すると、浴槽(素材別)には、次のような劣化症状が現れることがあるといわれています。 ご自宅の浴槽に、何らかの不具合がある場合は、再生コーティングを検討されてみてください。
- FRP(ガラス繊維強化プラスチック):割れ、ひび、穴あき、ふくれ、変色
- 人工大理石(アクリル系、ポリエステル系):割れ、ひび、ふくれ、変色
- ホーロー:変色、ざらつき、さび
- ステンレス(カラー):剥がれ
浴室を保護するためのコーティング
浴室保護コーティングは、透明な塗料を浴室全体、もしくは浴槽に塗布し、汚れやカビなどの付着を防止するために行います。 コーティング後も、掃除はこまめに行わなければなりませんが、コーティングを施していない浴室に比べると、汚れなどは付きにくくなります。
浴室保護に用いる塗料は主に3種類です。
- ガラス系コーティング剤
ガラス系コーティング剤は、樹脂系のコーティング剤に比べ、カビが付着しにくいといわれています。しかし、水滴が残ると、水あかが付着してしまうことがあるので、換気などを十分に行なわなければなりません。
- フッ素樹脂系コーティング剤
フッ素樹脂系コーティング剤は、浴室や浴槽のコーティングで、よく使用されている塗料です。約3ヶ月~1年くらいは、コーティングの効果が持続するといわれています。
- 樹脂系コーティング剤
樹脂系コーティング剤は、フッ素系のコーティング剤に比べて樹脂が硬いので、コーティング効果が比較的長いといわれています。
ユニットバスのコーティングにかかる費用
再生コーティング、保護コーティングの費用は、使用するコーティング剤の種類、作業場所(浴室全体、浴槽)により異なります。
さらに、浴槽の大きさや種類、既存の浴室(浴槽)の劣化状態によって、工事の作業内容が異なるため費用にも差が出てきます。
ご自宅から遠い業者に依頼すると、出張費が高くなるので注意してください。近い業者に依頼することで、費用をおさえることができますし、工事後の不具合などが発生した際、早急に対応してもらえるので安心です。
再生コーティングの費用相場
通常、ユニットバスの一式交換や、浴槽の交換費は50万円~100万円程度になることが多いですが、再生コーティングの費用は、それらに比べるとかなり安くおさえることができます。
- ユニットバス全体:10万円~20万円程度
- 浴槽のみ:10万円程度
保護コーティングの費用相場
保護コーティングは、再生コーティングよりも、さらに費用をおさえることができますので、浴室リフォームの中でも、比較的行いやすいリフォームといえます。
- ユニットバス全体:3万円~6万円程度
- 浴室のみ:2万円~6万円程度
再生コーティングと浴室保護コーティングの比較
各コーティングのメリットやデメリットをご紹介します。
それぞれのメリット、デメリットを踏まえて、ご自宅のユニットバスに必要なコーティングを行ってください。
浴室再生コーティング
メリット
- 大掛かりな工事が必要ないため、工事費用があまりかからない
- 好みの塗料を選べるので、浴室や浴槽の色を変えることができる
- 浴室および、浴槽の劣化(ひび割れ、汚れなど)を補修することができる
デメリット
- 浴室や浴槽の機能面は、変えることができない
- 塗料に臭いがあることがあるため、臭いに敏感な方は注意が必要
- 劣化状態が激しい場合は、工事費用が高くなる可能性がある
浴室再生コーティングは工事費用を抑えられる方法リフォームですが、あくまで塗装ですのでユニットバスの機能面を改善することはできません。また、劣化状態がひどい、耐用年数(寿命)を過ぎているときは、ユニットバスの交換をおすすめします。
ユニットバスの耐用年数や交換の目安については、以下の記事で詳しく説明しています。
ユニットバスの寿命は?交換目安とメンテナンス方法もご紹介
浴室保護コーティング
メリット
- 大掛かりな工事が必要ないため、工事費用があまりかからない
- 浴室や浴槽にカビや汚れが付きにくくなる
デメリット
- 透明な塗料を塗布するため、浴室や浴槽の色は変えることができない
- 補修が必要な場合には向いていない
浴室保護コーティングは、傷が少ないユニットバスに使用することで効果を発揮します。あくまで塗装を行うのみですので、浴室にヒビが割れていたり、浴室のタイルが剥がれている場合は、浴室再生コーティングを行いましょう。
ユニットバスのコーティングでかかる工事期間
ユニットバスの入れ替えなど、本格的な浴室リフォーム工事の場合は、3日~5日程度(1週間以上かかる場合も)の工事期間を要します。
しかし、再生コーティングは、2~3日程度、保護コーティングは1日もあれば作業が完了します。 ただし、浴室や浴槽の劣化がひどい場合は、補修作業が長引くことがありますので、作業期間などについては前もって業者に確認しておくことが大切です。
まとめ
浴室コーティングには、「再生コーティング」と「保護コーティング」の2種類の方法があります。
再生コーティングは、ユニットバスや浴槽の劣化を補修し、再度塗装を施すことで、新品のような浴室にリフォームすることができます。保護コーティングは、透明な塗料を塗布することで、汚れやカビの付着しにくい浴室を維持できるため、できるだけ清潔な浴室を維持したい方におすすめです。
両者とも、大掛かりなリフォーム工事に比べて工期短縮ができ、費用もおさえることができますが、ユニットバスのコーティングは、コーティング材を均一に塗るための技術力が必要になります。そのため、2~4社程度の業者に相見積りを依頼し、創業年数、施工実績、工事金額などをしっかりと比較検討してください。
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