2017年11月3日

店舗の遮熱性を高めるには

店舗の遮熱性が高まると、どのようなメリットがあるか想像できますか?遮熱性を高める方法もいくつかあります。遮熱性を持たせる必要性とそのメリット、また、どのように店舗の遮熱性を高めるべきかについてご紹介します。

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店舗の遮熱性を高めるメリット


支出を抑えることを考えた時、電気代の節約を考える方は多いはず。 ほとんどの店舗は営業中は電気も空調もつけたままとなり、電気代がばかになりません。 たとえば冷房の温度を1度上げるだけで電気代は変わってきますので、年間で換算するとかなり抑えることができます。

しかし、温度を1度上げることで店内が暑くなってしまっては、お客様の居心地の良さを欠いてしまう可能性もありますので、相応の対策をする必要があります。 外気の影響の他に、室内の温度を上げてしまう要因として直射日光の影響が考えられます。店舗内に入る日光を防ぐためには、遮熱効果のある塗装を店舗の屋根や外壁に施したり、遮熱性に優れた窓を設置する方法があります。

日光による店舗内の温度上昇を抑えられれば、今までほど冷房を効かせなくとも涼しく感じられますので、店舗の快適性を保ちながら光熱費を抑えることが可能になります。

塗装で店舗の遮熱性を高める

塗装のメリット

  • 気温上昇を抑える
    熱を反射する効果のある遮熱塗料を屋根や壁に塗ることで、店舗内の気温上昇を抑えます。 遮熱塗装の施された建物内は、施していない建物内と比較すると2~3度温度が低いという実験結果があり、2度の温度差は体感だとかなり大きくなるので侮れません。

店舗の外観が黒い場合、熱を吸収するため温度が上昇がしやすくなります。 しかし黒い外観の店舗であっても、塗料に遮熱塗料を選ぶことで熱の吸収を抑えることができ、快適に過ごせます。

  • 店舗の寿命を延ばす
    熱を反射するということは、屋根や外壁への熱の影響を抑えることに繋がるため、劣化を防ぎ寿命を延ばすことができます。 温度差で壁面に膨張が起こることで、塗膜のはがれやひび割れが起こりやすくなりますが、熱を反射し温度差を小さくすることで塗膜を丈夫にし、建物を保護してくれます。

また、遮熱塗料は通常の塗料と比較すると耐用年数が長いため、メンテナンスの手間も費用も省くことが可能です。

  • 環境に優しい ヒートアイランド現象とは、コンクリートや建物の多い都市で起こり、熱が消費されず気温が上昇してしまう現象です。 建物に蓄えられた熱が外部に放射されることで、日中には周辺の気温を上げ、気温が下がるはずの夜間であっても気温低下を妨げてしまいます。

遮熱塗料は建物に熱を蓄えにくいため、ヒートアイランド現象の対策につながり、環境に優しい店舗づくりが可能になります。

デメリット

  • 価格が高い
    遮熱塗料は利便性の高い塗料ではありますが、通常の塗料と比較すると、材料があまり出回っておらず、価格も高くなる傾向にあります。 通常の塗料の場合1㎡あたり2,000円程度ですが、遮熱塗料の場合1㎡あたり4,000円程度かかります。

  • 色で遮熱効果が異なる 色が濃いほど熱の吸収率は高いため、遮熱塗料にすることで店舗内の温度の違いを感じやすくなります。ところが元々淡い色だった場合、遮熱性にある程度優れているため、淡い色の遮熱塗料で塗りなおしても効果を感じにくい場合があります。

注意点

  • 塗膜が汚れると遮熱効果は低下する
    耐用年数の長い塗料とは言われていますが、外界にさらされていると汚れは免れません。
    塗膜の表面が綺麗なことで熱を反射するため、 汚れてしまうと熱を反射しにくく、遮熱効果が低下します。
    長い期間遮熱効果を持続させるためには、定期的に塗膜の洗浄をしたり、親水性の高い塗料を選ぶことをおすすめします。

  • 塗装にムラが発生することも 遮熱塗料は材料の関係で塗りにくいと言われ、塗装に慣れていないとムラが発生することもあります。
    塗装にムラがあると見た目が綺麗でなくなるだけでなく、遮熱効果にも違いが出てきます。
    遮熱塗料を施す際は、遮熱塗料の施工実績のある業者を選ぶようにしましょう。

窓で店舗の遮熱性を高める

メリット

窓から入る日差しが強く、暑く感じる場合、遮熱性に優れた窓を取り付けることで解消されます。 遮熱窓は赤外線を反射する効果があるため、西日のまぶしさなども和らげます。 日の強さが弱まることで、店舗内に入る熱が少なくなるため暑さが和らぎます。

外に面して座席のある飲食店や美容院、サロンなどのまぶしさ・暑さ対策におすすめです。

デメリット

日差しのまぶしさを解消してくれる遮熱窓ですが、日当たりの悪い所など、ただでさえ光を取り込みにくいにところに遮熱窓を取り付けてしまうと、室内に入る光が少ないことでさらに暗く・寒くなる恐れがあります。 店舗の場所によっては、冬場の採光性に物足りなさを感じる場合もあります。

開放感や清潔感のある店舗にするためには、明るさは大切です。 店舗の日当たりや周辺環境を加味することで、遮熱窓が有効か否か見えてきます。

注意点

  • ガラスに遮熱コーティングを施すと、ガラスの透明度が落ちる
    窓の遮熱性を高める方法のひとつに、窓の内側に塗料を施して、太陽光を反射させて室温を上げにくくするものがあります。
    遮熱フィルムよりも傷がつきにくく、耐用年数が長いというメリットがありますが、塗料に多少色がついているため、窓から外を見た時の視界がぼやけていると感じる方もいらっしゃいます。

店舗内から外の景色が見える座席レイアウトですと、お客様によっては窓の掃除ができていない印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんので、業者に遮熱コーティングの透明度を確認したり、透明度が足りないと感じたら座席のレイアウトを変更するなどを検討してみましょう。

  • 遮熱フィルムは貼り方によっては耐用年数が短くなる
    遮熱フィルムはホームセンターなどにも売っているため、自分で貼れば費用を抑えながら店舗の遮熱性を高められると考える方もいらっしゃるでしょう。
    しかし、素人がフィルムを貼ると、フィルムとガラスとの間に空気が入り、見た目が悪くなるだけでなく、剥がれやすさにもつながります。
    また、遮熱フィルムは室内に熱を侵入させない分外側に熱がこもり、割れてしまう可能性もあります。

どのように貼れば安全性を確保できるのかを見極めてもらい、ガラスとの間に空気を入れずにフィルムを貼るためにも、業者に貼るのを依頼することをおすすめします。

まとめ

店舗の遮熱性を高めるメリットや遮熱性を高める方法をご紹介しました。 遮熱性が高いと、建物に入る熱が抑えられるため、店舗内は涼しくなります。 店舗が涼しいことで冷房の温度を今までより上げても快適性が保たれ、電気代の節約にもつながります。

店舗の遮熱性を高めるには、遮熱塗料を用いる方法と遮熱窓を設置する方法があります。 どちらともメリットもデメリットがありますので、気温上昇を抑える以外に必要な効果や店舗の状況を考慮することで、ふさわしい対策が見えてきますよ。

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