2017年11月3日

店舗を守るための耐震診断と耐震補強工事

店舗を守るための耐震診断と耐震補強工事についてご紹介しています。数年前から大きな地震が何度も発生しており、耐震性に関しては大きな注目を集めています。地震大国と言われる日本の建物が簡単に壊れないのは、きちんとした決まりが設けられ、それに沿った耐震構造で作られるからです。 ここではそんな店舗を守るための耐震診断と耐震補強工事について、その必要性や費用などを掲載しています。

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店舗耐震の必要性

万が一、震度5や震度6の大地震が発生したとき、店舗の耐震不足によってお客様にケガを負わせてしまうという事態は急けなくてはいけません。
建物自体には耐震性が十分にあっても、店舗レイアウトにおいて耐震性が不十分だった場合は、什器設備や棚が倒れ大きな事故に繋がることもあります。また、店舗には多くのお客様が集まりますが、普段は使わないからと避難経路を物置のように使っていては逃げ遅れる原因にもなりお客様の安全を確保することができません。

耐震補強工事をしっかり行うことで、防ぐことのできる事故はたくさんあります。天災はどうしても避けることはできませんし、いつ・どこで・どんな規模の地震が起こってもおかしくないと言われています。
地震によって商品が全てダメになることも考えられますし、お客様やスタッフの命にも関わりますので、店舗開業の際は耐震診断と耐震補強工事についてもしっかり考える必要があります。

耐震診断はどうやって行われるのか

店舗に十分な耐震強度があることを確認するためには、専門家による耐震診断を受ける必要があります。
建物の強度を考えるときには、揺れに対しての耐力地震の揺れを受け流す変形能について調査します。

地震の揺れに対する耐力がなくても、揺れをきちんと受け流すことができる」もしくは、「揺れを受け流すことができなくても、揺れに耐えることができる」場合、耐震構造としては問題ないと考えられます。しかし揺れに耐えることもできず、揺れを受け流すこともできない物件は、耐震に対して問題があることになるため、補強工事が必要となります。

実際の診断では、図面から強度計算を行ったり、専門家が目視で建物の調査をします。その結果、強度不足と判断された場合は、耐震補強計画を立てます。ここまでが耐震診断で行う内容です。

耐震補強が必要な場合はどうなるの?

もし耐震診断により補強工事が必要となった場合はどうすればいいのでしょうか。
耐震補強に関しては、購入物件なのか、賃貸物件なのかによってすべきことが変わります。耐震強度が不足している場合には、いずれにしても補強工事を行うことは必須です。

自社ビルや持ち家を店舗とする場合は、専門業者に依頼をして耐震補強工事をしてもらいます。
すでに営業をしていて補強工事が大規模になる場合は、一度営業を止めなくてはいけないこともあります。 一方、賃貸物件の場合は、勝手に補強工事に踏み切ることはできませんので、所有者の判断に委ねるしかありません。所有者のスケジュールで補強工事を行うことになりますので、場合によってはその場所での営業を続けられなくなることもあります。
老朽化の進んだ大規模な商業ビルの耐震工事を行うため、老舗店舗が立ち退きを迫られるという話がニュースになったこともありますよね。

契約内容によっても、取るべき対応方法が違ってきます。どのような対処方法になるか、所有者としっかり話し合って決めるようにしましょう。

どのように耐震工事が行われるのか

店舗の耐震工事は2種類あります。ひとつは店舗そのものの強度を上げるための工事で、もうひとつが、店舗内の安全性を高めるための工事です。
店舗の強度を上げるためには、梁を追加したり、筋交いに補強用のプレートを取り付ける工事が行われます。物理的に建物を揺れにくくすることで、耐震性を上げることが狙いです。

一方で、店舗内の安全を守るには建物の補強ではなく、什器設備などが必要以上に動かないようにするなどの工事が行われます。ショーケースなどが揺れで動かないように地面に固定したり、ガラスは割れにくいもの、割れても飛び散りにくいものに交換します。飲食店などでは、地震から火災に発展させないための工事なども行われます。

さらに、避難経路を確保するため、耐震工事ではレイアウト変更なども行われます。耐震工事というと建物の強度を上げる工事ばかり思い浮かべてしまいがちですが、地震が発生しても大きなトラブルにつなげないための店舗内の耐震工事や、安全を確保しつつ速やかに非難するための避難経路も重要な耐震工事に含まれます。

耐震診断と工事にかかる費用

耐震診断を行うにはもちろん費用が発生します。店舗の種類によっても違いますが、費用の目安としては下記を参考にしてみてください。

RC造延:床面積が1,000㎡~3,000㎡の建物
約1,000円~2,500円/㎡

S造(鉄骨造):延床面積が1,000㎡~3,000㎡の建物
約1,000円~3,000円/㎡

120㎡の木造住宅
約20万~50万円

建物の図面がない場合、調査内容が変わるためさらに費用が上がります。耐震診断は高額になることが多いですが、自治体によっては補助金が下りることもあります。補助金が受け取れる条件は自治体により異なりますので、耐震診断を考える際は、**補助金の有無とその条件についても確認しておきましょう。

診断の結果、工事が必要になった場合には工事費用が発生します。必要な工事内容によって費用も大きく変わりますが、木造の店舗で100~150万円くらいが目安です。ビルそのものの耐震工事となると、延べ面積1㎡あたり5万~6万円程度かかります。

店舗として使う建物の種類によって費用が異なりますので、正確な費用は専門業者に見積もりを依頼して確認しましょう。

まとめ

店舗を作るときには、そこで働くスタッフやお客様のために、十分な耐震強度を持たせなくてはいけません。
建物の強度を把握するためには、耐震診断を行います。耐震診断では図面や実際の建物の状況から、十分な強度があるのか、それとも補強が必要となるのかを判断します。強度が不十分な場合は、耐震補強工事を行わなくてはいけません。

店舗が賃貸の場合は、所有者に判断を委ねるしかありませんが、購入物件や自社ビルだった場合は、店舗の営業を止めてでも安全性の確保のために補強工事を行うようにしましょう。地震はいつやってくるかわかりません。後悔しないようにするためにも、きちんと耐震診断を行い、必要な耐震補強工事を行いましょう。 またこちらの店舗リフォームまとめページ には様々な業種の店舗の記事が載っています。店舗リフォームの基礎知識、費用相場などの知識を把握して失敗しない店舗づくりにお役立てください

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