店舗内装工事は予算を決めておくことが大事
店舗の内装工事では、まずご自身が用意できる金額の目安と、内装工事にかけられるおおよその予算を決めます。
予算を決めないまま計画を進めていくと、後から予算が足りなくなってしまったり、プランの変更を業者に何度も依頼することになるなど、見積りの段階で多くの時間を費やすことになってしまいます。そうすることで、スケジュールも大幅にずれ込み、当初予定していた日に開業できないことが懸念されます。
また内装工事の場合は工事を進めていくうちに、部分的な追加や変更が出てくることが多々あります。前もって予算を立てることで、費用内で収められる工事が明確になり、予算を超えることがなくなるでしょう。
店舗内装工事にはまとまった資金が必要
内装工事の費用は、店舗の業種や業態によって異なるだけでなく、内装デザインや使用する素材などでも大きく差がでます。そのため、150万~1000万円程度のまとまった資金が必要になります。
店舗内の装飾が主体のアパレルショップや雑貨店と、大掛かりな水回り工事などを行う飲食店、美容室では工事内容が異なるため、費用が変わってきます。 他にもスケルトン物件、あるいは居抜き物件と坪単価が異なりますので、物件選びの際は注意しましょう。
予算が決まっていないと施工業者に依頼できない
冒頭でも触れましたが、ある程度予算が決まっている場合と決まっていない場合では、業者とのやり取りに影響が出てしまう可能性があります。
あらかじめ予算を伝えておくと、それを目安に業者は見積りを出してくれます。つまり施主側の金額が多少前後することがあっても、驚くような金額になることはないでしょう。 にしかし、予算が全く決まっていないと業者が高額な見積りを提案してくるかもしれません。その予算に納得できればよいのですが、そうではない場合はプランの訂正に時間がかかってしまいます。
従って、最初に予算を決めることは、工事をスムーズに進めていくために欠かせない作業の1つだと認識しておきましょう。
店舗内装工事にかかる費用は?
内装工事にかかる費用は、開業費用の中でも大きな割合を占めます。特に飲食店の場合は、開業費用の約半分が内装工事に充てられることがほとんどです。
一般的に店舗を開業するには、1000万円~2000万円くらいの費用がかかるといわれています。飲食店の場合は、300万円~1000万円程度は考えておきましょう。
内装工事には、建物の床、壁、天井の仕上げ、電気、水道、ガス、給排気などの内装設備工事、ファサード工事、さらに内装の設計およびデザイン工事まで含まれるため、その内容は多岐にわたります。
店舗内装工事の内訳を理解する
これだけ多くのことを行う内装工事ですから、まずは、工事内容と費用の目安についてしっかりと理解しておきましょう。 内装工事は大きく3つに分けることができ、それぞれの合計金額が全体の費用になります。
・設計、デザイン費
・内装、設備工事費
・設備機器、備品購入費
1.設計、デザイン費用
内装工事は、デザインと工事を別々の会社に依頼する方法と、同じ会社に一括して依頼する方法があります。 設計費及びデザイン費は、店舗の規模や状況によって費用が違うため相場がありません。設計会社の規模などによって算出方法は異なりますが、以下の3つの方法があります。
1)総工事費から算出する
内装工事と設備工事を合計した総工事費から算出されます。店舗の大小関係なく、一般的に総工事費の10~15%が設計、デザイン費の相場といわれています。
2)坪単価から算出する
「店舗坪数×工事内容の単価」で算出されます。ただし、坪数が10坪程以下の狭い店舗の場合は、坪数ではなく最低料金を設定しているところが多いため、割高になってしまうことがあります。
3)人件費、技術料から算出する
内装工事や設備工事にかかる人件費から設計、デザイン費を算出します。特に造作工事などの特殊な技術を要する場合は、技術料が加算され、設計、デザイン費もそれに応じた金額になるでしょう。
2.内装、設備工事費
内装工事の坪単価の相場は、30万円~50万円と言われていますが、店舗の業種や物件の形態によって変わってきます。 例えば飲食店の場合は、厨房設備費がかかるためやや高くなる傾向にあります。
店舗向けの物件には、内装や設備が何もない状態の「スケルトン物件」と、前のテナントで使用していた設備や内装がそのまま残っている状態の「居抜き物件」の2種類があります。 通常、坪単価は居抜き物件よりもスケルトン物件の方が高く設定されています。
しかし、居抜き物件の場合でも譲り受けた設備に不具合があると、設備の買い替えや設備工事が必要になり、予想以上に費用がかかってしまうこともあります。 居抜き物件では、既存の設備が問題なく使用できるか事前に確認しましょう。
その他、内装の床や壁の仕上げに使用する素材のグレード、造作工事の有無も費用に影響します。グレードが高いものを使うほど内装工事費が上がるため、素材選びも慎重に行うことが大切です。
3.設備機器、備品購入費
内装以外にも、店舗で使用する設備機器や備品も忘れずに購入しなければなりません。 あらかじめ必要なものをピックアップして、購入費がいくらぐらいなるのか予算を立てておきましょう。
希望する設備機器や備品の価格は、インターネットやカタログなどでも確認できます。 しかし、設備機器を店内に設置する際に、設置費や工事費がかかる場合があるため、設置費の有無も併せて最初に決めておきます。
店舗によって必要な設備機器、備品は各業種で異なります。 他に用意しなくてはいけないものがある場合は適宜揃えていってください。
店鋪内装工事の予算を考える際に重要になるポイント
ご紹介してきた内装工事は、お店の基盤となる重要な工事です。費用においても開業資金の約半分ほどを必要とするため、しっかりとした予算を立てることが求められます。
上手に予算を組んでおくことで、内装工事で大幅な費用不足になることもなくなり、店舗の設備機器はもちろんのこと備品などに回すことができます。
最後に内装工事の予算を組む上で、効率よく考えるための方法について説明します。
1.予算にあった金額で依頼する
1つ目のポイントは、ご自身が考えている予算の80%くらいの金額で業者に見積りを依頼しましょう。 つまり、用意できる金額をすべて提示するのではなく、残りの20%は予備として残しておくのです。
そうしておくことで、追加工事や工事の遅れで余分に費用が必要になった場合でも、補填することができるので慌てずに対応できます。
2.納得がいくまで施工業者と打ち合わせをする
2つ目のポイントは、業者との打ち合わせは納得がいくまで行うことです。 おおよその予算額を伝えることは大前提として、ご自身のつくりたいお店、店内の雰囲気、出店場所、設備機器の仕様などなるべく具体的に伝えて下さい。
業者はそれを基に店内のレイアウトやイメージ図を作成してくれますので、要望を伝えていくことが大切です。 提示された金額に納得がいかないときは、可能な限り打ち合わせを行って妥協案を考えてください。しっかりと両者の意思疎通が図れると信頼関係の構築にもつながり、工事を安心して任せることができるでしょう。
まとめ
店舗の内装工事費用は「内装設計・デザイン費」、「内装・設備工事費」、「設備機器・備品購入費」の3つに大きく分かれます。 各費用にかかる金額は、店舗の業種や業態によって異なりますが、いずれにしても予算には余裕を持たせておきましょう。
内装工事は、施工途中で様々な理由により追加工事が発生することがあります。そのため、不測の事態に備えて予備のお金を残しておくことがとても重要です。 工事内容や内装工事の金額は、納得がいくまで業者と打ち合わせを行うことでトラブルなく工事を進めていくことができるでしょう。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
まずは相談から
渡邊 一伸(ナベさん)