2018年7月13日

飲食店の開業では絶対に無視できない! 内装制限の重要性について

火を使用する厨房のある飲食店は、火災が発生したときにお客様や従業員が安全に避難できるように、内装制限の対象になっています。ここでは、火災の被害を最小限に抑えるために、内装制限として守らなくてはならない点についてご説明いたします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メールで送る

飲食店の内装制限とは?

内装制限

ホテル、劇場、火を扱う店舗は特殊建築物にあたり、 万が一火災が発生した際にその被害を最小限にとどめるため、内装で使用する素材などに細かな決まりがあります。
その決まりが内装制限といわれるものです。

飲食店では、1.2m以上の高さがある天井や壁が対象になります。
床は内装制限の対象外となっていますが、それは火が上に燃え広がる性質があるからです。
他にも、耐火建築物の場合は3階以上で床面積が1000㎡以上、準耐火建築物では2階以上で500㎡以上、それ以外の建物は200㎡以上のとき内装制限の対象となります。

対象に当てはまる、居室、廊下や階段、通路などは、火災時に避難経路となるため、準不燃材または難燃材料以上の耐火性がある材料を選ばなくてはいけません。

ただし、これらの規定は政令により変わる場合があります。
また、建物の規模や建物の構造によっても制限が変わってきます。安全基準を満たした内装にするためにも、施工業者に使用する材料について確認しておきましょう。

建物の資材の違いが人命に大きく関係する

飲食店ではいつ火災が起こるか分かりません。
そのためお客様の安全に配慮するためにも、店舗の内装制限について理解しておきましょう。
国では3つの条件を満たすものを防火材料としています。

  • 燃焼しにくい
  • 変形や亀裂などが入りにくい
  • 有害なガスを発生しない

そして、防火材料はさらに3つのレベルに分けられます。

難燃材料

難燃材料は火災が発生してから、5分間は燃えない材料のことをいいます。
以前は難燃合板や難燃プラスチック板なとが挙げられていましたが、現在は条件を満たしているもの全ての材料を指します。

準不燃材料

準不燃材料は火災が発生してから、10分間は燃えない材料のことです。
以前は、木毛セメント板や石膏ボードなどが該当していましたが、 難燃材料と同様に現在は条件を満たしている材料のことをいうようになりました。
天井に準不燃材料を使用していれば、壁を木材にできるケースがあります。

不燃材料

不燃材料は火災が発生してから、20分間は燃えない材料のことをいいます。
コンクリート、れんが、瓦、アルミニウム、ガラスなどが不燃性をあるといわれていましたが、それ以外の材料でも建設大臣の認定を受ければ不燃材料として使用できます。

飲食店の内装制限に関する法律

内装制限は、建築基準法第35条の2、建築基準法施行令第128条の3の2から第129条により定められていて、建物内で火災が発生した際に、建物内部の延焼を防ぐことを目的としています。 仕上げ材などは建築基準法に基づいていますのでより詳しくご説明します。

建築基準法

床面から1.2m以下の壁は建築基準法では制限の対象ではありませんが、消防法令上は制限対象になります。 そのため、壁のアクセントとして仕上げ材の一部を変える場合は、消防法で問題がないか必ず確認しましょう。

仕上げ以外では、消防法の基準に該当している場合はスプリンクラーの設置が義務づけられています。該当していなくても、市区町村によっては消火器の設置が義務づけられている可能性があるため、所轄の消防署に必要な火災対策を確認しておくことをおすすめします。

消防法

消防法では、非難を妨害しないように通路に物を放置しないのはもちろんのこと、燃えにくい物を使用することが定められています。
飲食店などの特殊建築物では、壁や天井の室内に面する場所で使用するカーテンや布製のブラインド、絨毯などが対象です。

消防法の制限がかかる場合、消防法施行令及び消防法施行規則の基準で合格した防災対象物品を使用しなくてはなりません。 使用する予定のカーテンなどが、防災対象物品であるかどうかを前もって内装業者や販売員に聞いておきましょう。

まとめ

火を使用する飲食店では、火災の防止と発生した際に最小限の被害にとどめるため内装制限が定められています。
内装制限は建築基準法と消防法による規定があり、建物の規模によって使用する防火材料が異なります。

また、飲食を含む特殊建築物では、カーテンや絨毯などは消防法の基準を満たした防災対象物品を使用しなくてはなりません。
制限内で行える内装デザインを業者と相談しながら、お客様の安全に考慮したお店を作っていきましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。
リフォマなら中間マージンカットで専門業者をすぐ紹介
監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。