2018年5月29日

飲食店の厨房で気をつけるポイントは?厨房レイアウトも詳しく解説

飲食店の設計を行うときに悩むのが、厨房をどのようにレイアウトするかということですよね。お寿司屋さんのようなカウンタータイプにするのか、それともフレンチやイタリアンのように厨房を見えないようにするのかなど、悩みのタネが尽きません。ここではそんな飲食店の厨房レイアウトの基本的な種類と、設計をする上でのポイントをご紹介します。

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厨房の種類

飲食店の厨房

それではまず、厨房の種類についてご紹介します。一般的な厨房としては次の3種類が挙げられます。

・オープンキッチン
・クローズドキッチン
・セミオープンキッチン

それぞれ特徴に違いがあり、お店の業種との相性もあります。どのようなメリットやデメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

オープンキッチンの特徴

オープンキッチンは、寿司屋やラーメン屋などで利用されているタイプのキッチンです。調理する様子を間近で見られるのが大きな特徴です。お客さんとの距離も近く、活気のある雰囲気を作ることができます。お客さんにしてみても、目の前で調理をしてもらえることで作る過程を楽しめますし、衛生面でも安心して食べられます。

オープンキッチンのメリット

・スタッフが少人数で開業できる
・お客さんとの会話が増えるので、リピーターが増えやすい
・調理過程をショーのように楽しんでもらえる
・料理を提供するタイミングを料理人がチェックできる

オープンキッチンは厨房と客席が近いため、小規模なお店であれば1人で切り盛りすることも可能です。さらに、カウンター席では調理をしながらも、お客さんとの会話を楽しむことも出来ます。

調理をしているところをお客さんに見てもらえるのも大きなメリットです。視覚でも食欲を刺激できるため、他のお客さんが注文した料理が気になって、1品追加してくれることも期待できます。さらに、料理人がお客さんの食事の進み具合をチェックできますので、最適なタイミングで提供できます。

オープンキッチンのデメリット

・キッチン内のディスプレイにも気を遣う
・客席のお手入れが大変になる
・新人教育をしにくい

オープンキッチンのデメリットは、厨房の見た目を気にしないといけない点です。直接お客さんが目にしますので清潔にするのは勿論のこと、魅せるキッチンにするため、どうしても内装費用が高くなってしまいます。

和食のお店なのにスチールラックがキッチンにあると、お客さんは違和感を抱いてしまいます。細かなところにも気を遣いましょう。さらにキッチンと客席の距離が近いことで、油などが飛散しやすいという点もデメリットです。このためクローズドキッチンと比べると、客席のお手入れに時間がかかります。

もうひとつ悩ましいのが新人教育です。お客様が目の前にいるのに、教えながら作るといらぬ不安を煽ってしまいます。かといって、開店前や開店後ではなかなか教える時間が取れないため、新人が一人前になるまでに時間がかかってしまうことも頭に入れておきましょう。

クローズドキッチンの特徴

クローズドキッチンはフレンチレストランやイタリアンレストラン、そしてファミリーレストランなどで採用されることの多いスタイルの厨房です。厨房と客席を完全に区切ることで、お客さんは食べることや一緒に来店した人との時間を楽しむことに集中できます。

クローズドキッチンのメリット

・厨房のことを気にせず、客席の雰囲気を作り出せる
・料理人が調理に集中できる
・調理中の汚れが厨房の外に出ていきにくい
・厨房内の設備にこだわらなくていい

クローズドキッチンは調理中の音や熱気が遮断されていますので、客席を好みの雰囲気にできます。このため、高級感が欲しいタイプの飲食店などに向いているといえます。料理人もお客さんの目を気にすることなく、調理だけに集中できるのもメリットの1つです。

また、オープンキッチンのように油が客席まで飛ぶようなことがないため、客席を掃除する際の手間が省けます。他にも、厨房内がお客さんに見えないため実用的な蛍光灯を採用したり、安価なスチールラックなども設置できるため、内装費用を抑えることができます。

クローズドキッチンのデメリット

・料理を出すタイミングが分かりにくい
・料理を運ぶスタッフが必要になる ・厨房内の整理整頓が疎かになりやすい

クローズドキッチンのデメリットは、調理をする人が客席の様子を把握できない点です。料理の進み具合がわからないと、次の料理をいつ出していいのか分かりませんよね。

居酒屋などで注文した料理が一気に出てきたため、テーブルに乗り切らなかった、温かいうちに食べきれなかったという経験のある人は多いと思います。これはクローズドキッチンで発生しがちなミスで、お客さんの満足度が下げる要因になります。さらにホールスタッフを雇用が必須なため、人件費も膨らんでしまいます。

お客さんから見えないことで、従業員教育をしっかりしておかないと、厨房の掃除などで手を抜かれる可能性があります。厨房が不衛生な状態ですと、料理やサービスにも現れてしまいますので、見えなくてもきちんと整理整頓をするように心がけましょう。

セミオープンキッチンの特徴

オープンキッチンとクローズドキッチンは一長一短があります。両方の長所をいいとこ取りしたのがセミオープンキッチンです。完全にオープンにするのではなく、厨房の一部だけをお客さんから見えるようにしたり、空間の区切りをガラス張りにしたりするセミオープンキッチンスタイルのお店が増えてきました。

メリットは多くなりますが、多少なりとも両方のデメリットも引き継いでいます。このため、セミオープンキッチンは、店舗のコンセプトをしっかりと考えた上で採用することが大切です。

厨房のレイアウトを考える上でのポイント

厨房のスタイルが決まったら、次に考えなくてはいけなのが厨房内のレイアウトです。厨房は調理設備を適当に並べておけばいいというわけではなく、きちんと意図を持って設計しなくてはいけません。ここでは、どのようなポイントを重視してレイアウトをすればいいのか説明します。

厨房内の動線

レイアウトを考えるときには、必ず「人がどう動くのか」を考えてください。1人で切り盛りするお店なら、自分の動きだけ考えておけば問題ありませんが、複数の従業員がいる場合は、それぞれの動きが重ならないようにレイアウトしなくてはいけません。

無駄な動きが多くなると、料理提供や下げ膳の作業が遅くなりお客様の満足度が下がってしまいます。また、少ない人数で対応することができれば人件費の削減につながります。

・ガスコンロと電子レンジの距離が離れているなど、料理人が無駄な動きをしないようにする
・配膳をする人の動きを交差させない
・食器の収納棚と洗い場の距離を近くし、効率よく動けるようにする
・ドリンクを作るコーナーを独立させて設置する

このようなポイントを気にして、厨房レイアウトを行いましょう。

毎日の掃除がしやすい

掃除のしやすさも、厨房レイアウトを考える上で無視できません。気にしたいのは整理整頓をシンプルに行えるレイアウトです。洗った食器をすぐに収納できる位置に食器棚を置いたり、調理場から数歩のところに冷蔵庫を設置したりして、物を出しっぱなしにしなくて済むレイアウトを心がけてください。

片付けるのが大変だと、ついつい「後でいいか」と出しっぱなしにしてしまいます。この出しっぱなしにした物が動線を遮ることもありますし、なによりも清潔感が失われてしまいます。使ったものをすぐに片付けられる、ということを意識する必要があります。

まとめ

飲食店の厨房レイアウトの種類と、設計するときのポイントについてご紹介しました。これから開業するお店の厨房について、薄っすらとでもイメージが固まってきたでしょうか。レイアウトを決めるときに重要なるのがお店のコンセプトです。

活気のあるお店にしたいのか、落ち着いた雰囲気のお店にしたいのか。それだけでオープンキッチンを選ぶべきか、クローズドキッチンを選ぶべきかが見えてくるはずです。お店のコンセプトに適したスタイルの厨房を選びましょう。

厨房内のレイアウトでは、人の動きがぶつからないということが重要です。すべての作業を最短で行えるレイアウトを心掛け、料理人同士や従業員の動線が重なっていないか、厨房設計をする際は確認しましょう。

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