2018年5月30日

幼稚園や保育園の内装のポイント

幼稚園や保育園における内装のポイントは、子どもの安全が確保された上で楽しく過ごせることが重要になります。子どもの立場だけではなく、保護者の方が園内の安全を確認できたり、先生方が働きやすいことも考慮しなくてはいけません。幼稚園や保育園に必要な空間と合わせて魅力的な園を作る上で考えるべきことをご紹介します。

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幼稚園・保育園の内装に求められているもの

幼稚園・保育園

まず、幼稚園と保育園の違いをご存知でしょうか? 両者は一見同じものに思えますが、幼稚園の目的は「小学校に就学するための準備、後の教育の基礎を培うもの」で、入園は3才から小学校入学前までです。一方、保育園の目的は「保育の必要な子どもの児童福祉施設」で、入園は0才から小学校入学前までとなっています。

両者の目的に違いはありますが、子どもたちの健やかな成長を育む場所であることに代わりありません。幼稚園や保育園は、家の次に子どもたちが多くの時間を過ごすところになります。高い安全性はもちろんのこと、学びのある場であることが重要です。これらを備えた幼稚園や保育園にするためのポイントをご紹介します。

安全性

法令に基づいた耐震性や遊具の強度が十分にあることを前提し、子どもにとって安全で楽しく過ごせる空間はどのようなものかを考えなくてはいけません。子どもの使う机は角の丸いものにしたり、なるべく部屋に扉を設けないなどの工夫をしましょう。

回遊性

屋外で遊べるスペースはなくてはならないものですが、雨天時には屋内で遊び回れるスペースも必要です。天候に左右されずに動き回る機会を設けることで、子どもたちの健康増進にも役立ちます。屋内の回遊性は幼稚園・保育園内を見渡せて、自由に動き回れることを意識しなくてはいけません。園内を見渡すことができる造りだと、開放感があるため子どもたちがのびのびと遊べます。

環境への配慮

環境に配慮された造りにすることも大切です。園舎が雨や光などの自然のエネルギーを利用することで、子どもたちは地球環境を身近に感じるきっかけとなります。また、化学物質を含まない自然素材を使用することで、安全面の向上にもつながります。

幼稚園・保育園に必要な空間

幼稚園と保育園は、法令で設置しなければいけない空間が定められています。どのような空間を設置するのか、幼稚園や保育園にふさわしい空間にするためには何をすればいいのかご紹介します。

教室・保育室

教室・保育室は幼稚園や保育園のメインとなる空間です。幼稚園は1学級35名以下と定められていますので、園児を収容するのに十分な広さを確保しなくてはいけません。加えて、今後園児が増える可能性も考慮し、実際の学級数以上の教室も用意するなど、広さと数のバランスをみながら設計する必要があります。

一方、保育園では幅広い年齢層の子どもたちがいるため、保育室の他に乳児室やほふく室も設けます。乳児室は0~1歳児のための空間で、調乳室や沐浴室があります。児童福祉施設最低基準により、調乳室は調理室とは別に設けなくてはなりません。
ほふく室は部屋を完全に区切る余裕がない場合、乳児室と兼用したり柵で区切るでも良しとされています。

保育室は全ての園児の保育を目的とした空間ですが、0、1歳児と2歳児では発育や行動が異なるため、乳児室やほふく室と保育室の兼用はできません。
教室や保育室は、幼稚園や保育園では自分の部屋のような役割であるため、温かみのある落ち着く印象の仕上げ材などをおすすめします。子どもたちの作品を飾れる壁面、工作やお遊戯をするのに十分なスペースなども考慮して設計を行いましょう。

職員・事務室

職員室や事務室は、園の職員が事務や業務をするのためのスペースとなります。子どもたちと別に大人用のトイレを設置しなくてはいけないため、職員室や事務室の近くに設置すると良いでしょう。

トイレ

トイレはしつけの面で大きな役割を持っています。まずは、子どもたちに利用しやすいと思ってもらわなくてはいけません。段差を無くしたり、日当たりを良くすることで怖いところではなく明るくて安心できる場所だ、と印象づけることが大切です。

保育士や先生が個室内の様子を確認できるように、仕切りは1.0~1.2m程度の高さにすることをおすすめします。2歳児までのトイレは、子どもたちから大人の姿が見えるように仕切りがほとんどないなど、年齢に合わせた設計が求められます。

遊び場・遊戯室

子どもたちが思い切り遊べるのはもちろんのこと、遊び場は屋内屋外に関係なく保育士や先生から死角を作らないことが重要になります。 また、なるべく自然の素材を取り入れることで、子どもたちの感性を育める造りにしましょう。設置する遊具は角を丸くするなど、子どもたちがケガをしない設計になっているかも確認が必要です。

遊戯室は、主に全学級が集まる行事に使用される空間です。それなりの面積の確保しつつ、普段と異なる雰囲気で子どもたちの興味を惹くデザインが求められます。

廊下・階段

廊下は子どもたちが走って転倒する、階段では転落の危険があるため、特に安全に注意しなくてはいけません。例えば、十分な強度の手すりを設置したり、窓は子どもたちが簡単に開けられないようにする、床は滑りにくい材質を使用などが挙げられます。

安全面を考慮する一方で、廊下は子どもたちが自由に動ける場所でもあります。遊び心があるデザイン性の高い壁面や好奇心をくすぐる仕掛けを設け、子どもたちが楽しめる造りになっているのが理想です。

幼稚園・保育園における視点別の内装のポイント

幼稚園でも保育園でも、子どもたちが安全に学びや遊びを行えることが肝心です。幼稚園や保育園は子どもたちだけではなく、成長を見守る先生にとって働きやすい造りであること、保護者が安心して子どもを預けられる空間であることも欠かせません。それぞれの視点での内装のポイントをご紹介します。

子ども目線の内装のポイント

子どもたちにとって幼稚園や保育園というのは、明るく楽しい雰囲気でなければいけません。元気に走り回れる空間や何回でも遊びたくなる遊具、温かみを感じられて触れても安全なインテリアなどです。子どもたちが毎日通いたいと思える、そんな幼稚園や保育園のデザインを設計していきましょう。

保護者目線の内装のポイント

保護者からの視点では、安全面に配慮していることがとても重要ですが、園内が清潔であることも好印象につながります。下駄箱や洗面台、トイレなどは特に汚れやすいですので、清掃しやすい素材を用いると良いでしょう。明るい気持ちになるようなインテリアを上手に取り入れるなど、保護者からの印象も意識しなくてはいけません。

先生目線の内装のポイント

子どもたちが安全に園内で過ごすためには先生の目は欠かせません。どこからでも子どもたちの様子をうかがえる設計であることが不可欠です。また、先生方の動線の確保もしなくてはいけません。先生がどのような行動をとることが多いのか、先生同士の動線が重ならないことも意識した、働きやすい内装を造りましょう。

まとめ

幼稚園や保育園の内装のポイントをご紹介しました。幼稚園や保育園では、子どもたちが安全に学んだり遊んだりできることはもちろん、保護者からの印象も良く、先生方も働きやすい空間であることが大切です。幼稚園や保育園には必須な部屋もありますので、それぞれの視点に立って過ごしやすい園を作りましょう。

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