2018年1月15日

歯科医院を居抜き物件で開業する場合のポイント

歯科医院を開業しようとするときに、まず決めたいことが1つあります。それは新規で開業するのか、それとも他の歯科医が開業していた医院を引き継ぐ形で開業するのかということです。引き継ぐことなんてできるの?と思うかもしれませんが、歯科医院でも居抜き物件というのは珍しくありません。ここではそんな歯科医院を居抜き物件で開業するときのポイントについてご紹介します。

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物件の種類

出典:photo-ac.com

居抜き物件での開業について紹介する前に、他にどのような物件があり、それぞれにどんな特徴があるのか見ていきましょう。

居抜き物件

前回物件を利用していたのが同業者で、内装や設備をそのまま譲り受ける形で開業できる物件です。歯科医院の場合は、もちろん前回の利用者は歯科医ということになります。内装や設備を譲り受ける費用がいりますが、新規で購入するよりはかなり金額を抑えることができます。

スケルトン物件

コンクリートの打ちっぱなしのような、何もない状態の物件になります。内装デザインの自由度がとても高いのですが、内装工事に時間がかかってしまうというデメリットがあります。ただし、物件数が多いため、理想の場所に開業することができます。

戸建て物件

自宅などを利用した、とても自由度の高い開業ができる物件です。営業時間等も、周りに合わせる必要がなく、内装も自由に決めることができます。使い勝手やデザイン性にこだわりたい人に向いている物件でもあります。ただし、認知してもらうまでに時間がかかるため、広告宣伝費などをかけて開業をアピールする必要があります。

テナント物件

商業施設などが集まっているビルや建物の一角を借りて開業する物件です。基本的には立地がいい場所にあり、人が集まりやすいため集客しやすいという特徴があります。物件数が多いというメリットがありますが、立地がいい場所ほど家賃が高いため、新規開業の場合は初期費用と運転資金を十分に用意する必要があります。

歯科居抜き物件のメリット

居抜き物件は金銭面でのメリットが大きい物件ですが、それ以外にもいくつかのメリットがあります。どのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

初期費用削減

もちろん一番大きなメリットは初期費用を減らせるということです。内装などに問題がなければ、そのまま流用することもできますし、設備も格安で入手できますので、新規に開業するよりもかなりのコストダウンを狙えます。

以前の患者が利用してくれる

以前の病院で治療中だった人や、定期的に通ってた人にしてみれば、同じ場所に同じ雰囲気の歯科医院ができてくれると安心して利用できます。もしかしたら、人によっては同じ歯科医院だと思いこんでやってくる人もいるかもしれません。

居抜き物件での開業は集客面で大きなメリットがあります。新規で開業するときに一番たいへんなのが集客です。このハードルを下げてくれるのが居抜き物件を利用するメリットのひとつです。

すぐに開業できる

通常の物件の場合は、契約後に内装工事や設備の設置などが必要になるため、開業にまでとても時間がかかります。ところが居抜き物件の場合は、内装に問題がなければひと通り設備のチェックを行ってすぐに開業できます。

開業までの期間が短いというのは、利益をあげる上ではとても重要なポイントになります。もちろん、手続きなども必要になりますので、今日借りて明日開業というわけにはいきませんが、スケルトン状態から借りるよりも早く利益を出すことができます。

歯科居抜き物件のデメリット

メリットもあればもちろんデメリットもあります。借りてから後悔しないためにも、どのようなデメリットがあるのか把握しておきましょう。

自由度が低い

居抜き物件ですので、よほどの問題がない限り内装はそのまま利用することになります。もちろん自分好みに変えることもできますが、現在の内装を取り除く必要がありますので、工事費用も高くつきます。そう考えると出来ても看板の取替えと待合室のレイアウト変更くらいしか出来ることはありません。

以前の歯科医院が自分好みだったらいいのですが、動線が悪かったりすると小さなことでストレスに感じる可能性があります。設備も好みのメーカーのものを使えるわけではありませんので、慣れるまでにどうしても時間がかかってしまいます。

以前の歯科医院の印象を引き継ぐ

半分はメリットでもあるのですが、同じ場所に開業すると、以前の歯科医院の印象をそのまま引き継ぐことになります。もし以前の歯科医院があまり評判が良くなかった場合、その悪いイメージごと引き継ぐことになります。

人によっては同じ歯科医院だと思って「前と方針が違う」と怒ってしまうこともあります。新しい歯科医が開業しているということをしっかり宣伝しましょう。

物件数が少ない

居抜き物件は格安で開業できるのですが、物件数がかなり少なめです。いい立地の物件は多くの歯科医が狙っていますし、そもそも立地が良い歯科医院はなかなか廃業や移転をすることがありません。居抜き物件には何らかのネガティブな要素がどうしてもついてきます。

多少条件が悪くても、妥協して契約をしないと居抜き物件での開業は難しいと考えてください。居抜き物件にこだわりすぎると、いつまでも開業できないこともあります。予算が限られているという場合を除いて、スケルトン物件も視野に入れて物件探しをしてください。

歯科居抜き物件の選び方の注意点

歯科医院を居抜き物件で開業するというのがどういうことなのか、メリットとデメリットから見えてきたかと思います。それでは実際に物件選びをするときに、気をつけたいポイントを幾つかご紹介します。良くない物件を掴んでしまわないように、しっかりと頭に入れておきましょう。

設備がきちんと使えるのかを確認する

譲り受けた設備が、開業後すぐに壊れたということがよくあります。新規で購入したわけではありませんし、すでに老朽化している設備がいくつか紛れている可能性があります。契約をする前に、設備がどれくらい利用できそうなのか、しっかりチェックしましょう。

古すぎる設備の場合は、当然新しいものに買い換えることになりますが、撤去するのに費用もかかりますので、追加費用が嵩んでしまいます。内装などもよく見たらボロボロだということもあります。居抜き物件だから仕方がない部分もありますが、少なくとも自分が患者だったとして、来たくなるような物件を選びましょう。

以前の歯科医院の評判を確認する

以前の歯科医院がなぜ閉院したのか、そして近所での評判などをしっかり確認してください。高齢での閉院や、別の場所への移転であれば閉院の理由として問題ありませんが、立地が悪すぎて経営不振になっての閉院であれば、同じ轍を踏むことになりかねません。必ず閉院理由はチェックしましょう。

また、前の歯科医院の評価をそのまま引き継いだ状態で開業することになります。 いいイメージがついている物件であれば、そのイメージを壊さないように気をつけ、悪いイメージがついているなら、前の歯科医院の印象を変えるための工夫をしましょう。

まとめ

歯科医院を居抜き物件で開業するためのポイントについて説明してきましたが、契約前にすべきことがきちんとイメージできるようになったでしょうか?低予算で開業できるという大きなメリットの裏には、それと同じくらいのリスクが潜んでいます。

居抜き物件だからといって、安易に契約をすると、設備や内装の老朽化が進んでいて、スケルトン物件を選ぶよりも初期費用がかかってしまうことがよくあります。 そうならないためにも、きちんと下調べを行って、そのまま開業しても問題がないことを確認した上で契約しましょう。

また物件数もかなり少なめですので、居抜き物件にこだわりすぎずに、幅広く物件探しをすることをおすすめします。

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