2017年11月3日

美容院の開業における立地調査の方法と物件選びのポイント

美容院の開業場所はどこでもいいわけではありません。しっかり調査した上で出店場所や物件を決めないと、 開業したものの集客が全然集まらなくて美容院の経営が続かなくなってしまう恐れがあります。そのようなことにならないために、 事前に出店場所を調査することや物件選びがとても重要になります。ここでは、立地や物件を決める上で調査すべきポイントについてご紹介します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メールで送る

コンセプトは立地調査を終えてから決める

画像出典:pixabay

コンセプトを決める前に、出店先の物件や環境を調べる必要があります。人口や住む人の年齢、世帯数などを調べることで、出店場所に適したサービスを知ることができます。また、お客さんが望む料金も知ることができれば、経営を圧迫せず、適した価格で望むサービスを提供することが可能です。

立地と美容院の内装デザインについて

メインターゲットを取り込めそうな立地に美容院を開業しても、お客さんに喜んでもらえそうな内装デザインではないと、「思っていた美容院と異なる」という理由で、リピーターになってもらえない可能性があります。内装から美容院のコンセプトが伝わるようなデザインにすることが大切です。

こちらの記事では、美容院のデザインのポイントや費用についてご紹介しているので、参考になさってください。
美容室・ヘアサロンリフォームの費用相場とデザイン事例を紹介 

調査をする項目

お店を開業するためには、出店に適した環境であるかどうかを調べなくてはいけません。しっかりと調査を行うことで、お客さんの確保や提供するサービス、料金や営業時間など、お店のコンセプトが固まります。 ここでは、調査すべき項目をご紹介します。

人口と年齢層

訪れるお客さんの数は、地域の人口に左右されます。そのため、一度に多くのお客さんが訪れたとしても待たせることなくサービスが提供できるように、地域に合わせたお店の広さや、応対する従業員の数を調べる必要があります。

また、住む人の年齢や性別も知っておかなくてはなりません。開業を考える方は、お店が今後も続くように、お客さんに向けてサービスを提供します。そのため、年齢層に合わせたサービスを提供することも求められます。

人口や年齢層は、「総務省統計局のHP」や、「出店先の市役所のHP」に掲載されています。日本全体の動きを知る場合には国のHPを利用し、出店を考える地域の人口や世帯数を調べるときには、市役所が発表する情報を活用してください。 また、HPでは転出・転入の数も調べられます。人口の増加・減少の傾向は、出店を決める大切な要素です。お店のコンセプトは、住民の数、住む人の年齢層、人口の推移を元に決定をしてください。

参考:総務省統計局ホームページ

周辺の環境

画像出典:写真AC

お店を開く場所によっても、訪れるお客さんの数・年齢・性別は違います。

【駅の中や駅の周辺】
電車や地下鉄などの交通機関を利用して通勤をする人が多い場所です。この場所にお店を開いた場合は、ほかの場所よりもお客さんが多く訪れます。固定客をつかむためには、環境に合わせて「少ない待ち時間」、「素早い仕上げ」や「抑えた料金」を設定することが重要です。

【街の中心や繁華街】
お店を訪れるお客さんは、早い時間や遅い時間の営業を求めます。ほかのお店よりも早い時間や夜遅くまで営業を行うことで、不規則な生活を送るお客さんの要望にこたえることができます。

【オフィス街】
働く男性が多く訪れます。週末の利用は少ないことが予想されるので、短時間で終えられるサービスや、平日に特化した営業日を定めることで、新しいお店でもお客さんを集めることができます。

【住宅街】
子供や主婦、高齢者が対象です。平日や週末も営業を行う必要があります。営業時間は日中の動きに合わせて設定をします。客層が幅広くなりますので、「すべての対象に向けたサービス」とするか、または「特定の対象や年齢にターゲットしたサービス」とするかの決断をする必要があるかもしれません。

また、ほかのお店が近くに出店する場合は、必要なサービスが満たされているため、新しいお店がお客さんを集めることは困難です。この場合には、特定の層に絞った、他店が見落としているサービスを提供することが求められます。

建設予定の大型施設の調査

美容院の開業を考える方は、人の流れを大きく変える商業施設や人が集まる公共施設(公民館や体育館など)の建設があるかどうかをチェックしましょう。人の流れを予測することで、多くの人の目に触れる場所にお店を開くことができます。

大きな施設を建てる場合は、都道府県や市町村は都市計画の決定を住民に知らせる義務があります。そのため公知された内容は、都道府県や市町村の都市開発課を訪れると、誰でも内容を閲覧することができます。

参考:厚生労働省 平成27年度衛生行政報告例の概況

人が好んで使う道の調査

ターゲットとなる客層や数について調査をすることは重要ですが、「道」について考慮する必要があります。 お店は、人がよく通る道に建てることが重要です。通勤・通学や買い物の行き帰りで目にすると、美容院を探すお客さんは新しいお店を候補に上げて、初めての来店につながる可能性があります。
道は、入り組んだ裏道が最適です。駅やスーパーなどへは、短い時間でたどり着けるルートが選ばれます。
ただし、道の安全が確保されていることが出店の条件です。トンネルや水たまりの多い場所、電灯や商店が少ない暗い通りよりも、広くて人通りの多い、しっかり舗装された道を出店先の候補に入れたほうが良いでしょう。

車の交通量と住民の通行量

お店の前を通る車の数や、人通りを調べておくことも重要です。店舗はこれまでお店がなかった場所に開くため、人目に触れる場所でなければお客さんは気が付いてくれません。車や通りかかる人目に、多く触れる場所も候補に入れて選ぶ必要があります。

見つけやすい場所とお店の外観

お店が目につく場所や人通りの多い場所で開業することに加えて、お店が見つけやすいことも土地を選ぶときの条件です。見通しの良い通りなら、遠くからでも視界に入り、迷わずにお店を見つけることができます。

また、入り組んだ場所にお店を構える場合でも、目印に使える建物(学校、飲食店、商業施設、スーパーなど)の近くを選んだり、分かりやすい外壁の色に塗り替えたりすることで、迷いそうな場所に建ててもお客さんを誘導することができます。

実態調査を行う

出店を考えている地域で、通行人や周辺住民に対してアンケートを取りましょう。出店を決める前に、想像と現実のずれをしっかりと確認しておくことが重要です。これからお店にやって来る住民の要望を知っておくことで、求めるサービスを的確に届けることができます。

このほか、地域に出店する他店の調査も重要です。お客さんの年齢層や数、料金や営業時間、定休日に、お店にしかない特徴などを知ることで、不足しているサービスが見つけられます。

出店場所と物件を選ぶときの注意点

これまで美容院を開業する立地を決める上で、事前に調査しておくべき項目について説明してきました。次に考えなければならないのは、開業する建物はどのようなものを選ぶべきかどうかです。 ここでは、立地と共に重要な物件の選び方のポイントをご説明します。

車や人通りの多い場所が良い立地とは限らない

お店を利用するお客さんばかりが、通りかかるとは限りません。コンセプトを決める場合は、お店の周りに住むお客さんの年齢・性別・職業などを見極めることが重要です。

「居抜き物件」の購入は立地環境を調べてから

条件が良いからと言って、簡単に「居抜き物件」の購入を決めてはいけません。閉店したお店の二の舞を演じる恐れがあります。前のお店は、集客を見込める場所ではなかったため、お店は潰れ、売りに出された可能性があります。安さも物件を購入する条件でありますが、集めた情報と照らし合わせたうえで、購入は決めるべきです。

物件の候補は「居抜き」と「スケルトン」両方とも考慮しましょう。

開業費を節約するには、美容院を経営していた物件を選ぶことが求められます。しかし、物件の数には限りがあり、開業に見合う立地を選択肢に入れると、なかなか目的の物件にはめぐり合えません。そこで、「スケルトン」(設備をすべて取り払った物件)も候補に入れて、出店に適した物件を探します。

水道設備や工事費用の負担は必要ですが、集客が見込める場所にお店を開くことは可能です。物件を探す場合は、「居抜き」のほかに、「スケルトン」も候補に入れて選ぶと、順調な経営が見込める物件を見つけることができます。

入所するお店が一階の場合

お店の入り口が通りに面していることが重要です。外に出入り口がなく、入所するビルや建物の中からお店へ出入りをする場合は、通路に面した出入り口を確かめてください。いつも通る道や、通路に面していれば、入り口は目に入り、入店を決意したときでも躊躇わずに入ることができます。

入所するお店が二階から上の場合

初めて訪れるお客さんは、利用するお店を認めてはいません。些細なことで入店を止めてしまう事態が考えられます。そのため、分かりやすい位置に設置された階段や、エレベーターを備えた建物を選んでください。これなら、入所するビルや建物まで足を運んでくれたお客さんを逃がすことなく、お店に誘導することができます。

まとめ

美容室を開業しても集客がぜんぜん無いと経営が難しくなります。 そのため、出店先の物件を決める上で、客層や交通量などの周辺地域のリサーチがとても重要になります。

そして設備が揃っていて初期コストの低い「居抜き物件」は、価格の面で魅力的な物件ですが、簡単に決めないようにしましょう。 前のお店が閉店した理由を必ず確認し、周辺地域のリサーチ結果とあわせて検討をする必要があります。 「居抜き物件」のみで探そうとしてもなかなか見つからない場合もありますので、「スケルトン物件」なども考慮に入れて物件を探しましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。
リフォマなら中間マージンカットで専門業者をすぐ紹介