2017年11月3日

店舗エクステリアの考え方

店舗を開業する際には店先のエクステリアを考える必要があります。店舗のエクステリアとしては、主に門扉やフェンス、テラスなどが挙げられ、開業する店舗の業種によって注力する部分が変わります。ここでは、店舗の業種ごとに最適なエクステリアの選び方や考え方を解説します。

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店舗のエクステリアとは

エクステリアとは建物の外構のことを指し、建物の防犯性を高め、装飾面で彩りを添える役割があります。

店舗は多くのお客様が集まる場所であると共に、お金も集まる場所となります。フェンスや門扉を設けることで不審者の侵入を防ぐことが重要ですよね。しかし、不審者にばかり注視したエクステリアではどんな店舗なのかもわかりにくく、お客様に興味を持っていただくことは難しいでしょう。

店舗のコンセプトを伝えたりお客様の興味を引くことは集客に大きく影響しますので、店舗のエクステリアは経営においても特に重要な要素の一つとなります。店舗への入りやすさを左右するのもエクステリアですので、そのデザインには配慮しなくてはなりません。

例えば和食店であれば店舗の入口までの敷地に、日本庭園のテイストを加えることで、入店前から来客者の気持ちを高めることができます。中華料理店であれば、中国特有の置物や装飾品を入口までの敷地に設置するだけで、来客者は中華料理店だと認識することができますよね。

店舗エクステリアは、お店のコンセプトを伝えるための装飾としての意味と合わせて、防犯性などにも配慮してデザイン設計をしましょう。

エクステリアの種類

建物のエクステリアには、住宅・店舗に限らず以下の項目があげられます。

  • 門扉・フェンス
  • テラス・カーポート
  • ポスト・表札・照明・看板
  • 庭・植栽

エクステリアで意識すべき点

店舗において特に意識すべきエクステリアについて見ていきましょう。

≪門扉・フェンス≫
門扉やフェンス設置することで、店舗の防犯性を高めることができます。多くの飲食店では営業終了後の夜間は従業員が不在になり、不審者に狙われやすくなる傾向にあります。
門扉や店舗の周りを覆う塀やフェンスがあれば敷地が明確化されるため、不審者は建物の防犯性が高いと認識し、諦めやすいと言われています。

しかし防犯性を高めることを優先し、乗り越えられないような背の高いフェンスを設置してしまうと閉塞感のある印象になり、お客様からの印象が悪くなりますし、万が一不審者に侵入された場合背の高いフェンスが外からの視界を遮り、不審者の犯行を助けてしまう環境にもなります。フェンスや門扉の選び方には注意が必要です。

背の高いものであっても、格子型で見晴らし効くフェンスであれば、侵入しにくくさせるだけでなく侵入されても外から見えるので犯行に及びにくい環境をつくります。

≪テラス≫
テラス席は暖かい季節などは特に人気のある客席となります。 店先の屋外に客席を設けることで、屋外の開放的な座席を確保することができます。夏場の強い日差しを遮りながら座席に心地良い外の風を通すことができますが、オールシーズンを通して需要のある客席とは言えません。

屋根があっても風が強ければ雨水が入ることがありますし、寒い冬にはヒーターやひざ掛けがなくては居心地の悪い空間となりますので、雨水を防ぐビニールカーテンやヒーターの設置など対応策を考えましょう。
また、冬など使用しない期間を設けるのであれば、あまりテラスを広く確保してしまうと、その広さ分お客様をご案内できないことになります。広さに関しても考えましょう。

≪照明≫
店舗の照明は非常に重要な役割があります。特に夜間であれば、周辺とは異なる個性的な雰囲気を作り出すことで店舗の存在を際立たせることが可能です。
例えばスポットライトを庭の地面に設置し、下から店舗を照らし出すだけでも高級感を演出することができます。

照明は設置の方法、色合い、角度によって作り出される雰囲気は大きく変わります。手軽にさまざまな表現ができることが魅力となりますので、外構をライトアップさせて他店舗と差をつけましょう。

≪植栽≫
木々などの緑を見ると自然と穏やかな気持ちになりますよね。
店舗の周りの植栽を意識することでナチュラル感居心地の良さを演出することができます。 緑を見ると癒しや安らぎを感じるという色彩心理学に基づいているものですが、ここからさらにオーガニックや自然派というようなイメージを連想させ、抱かせることもできます。

また、植栽は目隠しの役割も果たします。店舗がガラス張りで、なおかつ外の通行量が多い場合や店先にテラス席を構えているような場合、お客様は外からの視線が気になり落ち着かないと感じることがあります。植栽はナチュラルな目隠しとなるため、解放感を損なわずに程よい目隠しとして活躍します。

エクステリアがもたらす効果

店舗のエクステリアはお客様が一番最初に目にする部分です。
来店されたお客様の第一印象を決定づける部分ともなりますので、開業時に決めたコンセプトは内装デザインだけに取り入れるのではなく、エクステリアにも取り入れると、よりどんなお店なのかをお客様に伝えることができます。
エクステリアにコンセプトを盛り込めば、お客様も店内の雰囲気をイメージしやすくなり、入店意欲を高めることにつながるでしょう。

また、前店舗のエクステリアがそのまま残っている居ぬき物件の場合、そのまま使用してしまうと前店舗のイメージがそのまま引き継がれてしまいます。あまりに見た目が変わらないということは、新規店舗に変わったことすら気づかれない可能性があり、お客様の興味を引くことができません。

費用はかかりますがエクステリアはそのまま使用せず、違う色やデザインを取り入れ、新規店舗としてアピールできるよう工夫しましょう。
例えばエクステリアの大部分を占める外壁の色を変えるだけでも、お客様に十分「変化」を伝えることができます。

業種別で見るエクステリア

エクステリアは業種によっても考え方や観点が変わります。ここからは業種別でエクステリアの効果を見ていきましょう。

飲食店・カフェ

飲食店で多くみられるエクステリアは「テラス」です。 テラスは夏や冬といった寒暖が厳しい時期にはあまり好まれませんが、程良い気候の日であればテラス席を求めて来店される方も多くいらっしゃいます。テラス屋根としてはシェードを折りたたんだり、巻き取って収納できるタイプもあるので、店舗の状況に合わせて導入を検討しても良いでしょう。

また、最近では猫カフェやメイド喫茶などがあるように、飲食メインではなく、サービスをメインにしたカフェもあります。その場合、来店者はサービス自体に興味を持って来店なさることがほとんどですので、通常のカフェとは違うという事がわかるようなエクステリアへの工夫が必要です。
猫カフェなら猫を象ったインテリアを看板に取り入れたり、メイド喫茶なら城塞やレンガ仕様にしてみたりと、エクステリアを見ただけで何の店なのかわかるようにすると良いでしょう。

美容院

美容院はコンビニよりも店舗数が多いと言われているほど、競合の多い業種です。いかに他の店舗と違うインパクトを作り出せるかが集客の大きな鍵となります。
美容院のエクステリアで重要な要素と言えるのは看板です。
美容院の料金形態は非常に幅広く、安さや速さを売りにしている店舗もあれば、技術の高さを売りにしている店舗もあります。

お客様は値段の分からないお店は警戒しますし、入店のハードルが高くなるというデメリットもあります。料金形態を明確に提示しているメニュー看板は、美容院の雰囲気やコンセプトを表現しやすいという利点もありますので、積極的に取り入れると良いでしょう。

また、美容院は髪の毛をカットしたりカラーリングするだけの場所ではなく、成人式などの着付けを同時に行う店舗もあります。 カット、カラーリング以外のサービスも行っていることをアピールするためにも、メニュー看板の存在は非常に重要です。

クリニック

クリニックには内科、小児科、歯科、美容外科など様々な診療科目があり、どれも私たちの健康を支える重要な存在です。
主に病気の時や体調不良の時に訪れるクリニックでは、衛生面が重要となります。

実際の衛生面の強化とともに、内装では「清潔感」を演出します。 患者さんは体調不良で体が弱っている方だけでなく、検診や軽い症状で訪れている方もいらっしゃいますので、清潔感のないクリニックでは診察を待っていても不安にさせてしまいます。

店舗ビルの一角などの場合は、ある程度店舗ビルの雰囲気に寄ってしまうので難しいですが、戸建てとしてのクリニックであれば、門扉やフェンスの雰囲気で入りやすさが決まります。
特に小児科クリニックでは、お子様から怖いという認識を持たれないことが大切です。

門扉に圧迫感なく、色合いも明るいものを取り入れるようにすると良いでしょう。黒や茶色などの暗い色合いは小さいお子様に不安を与えることもあるので、なるべく明るい色を選択しましょう。
また、小さなお子様が出入りすることを考え、なるべく入り口付近の安全性にも気を配りましょう。クリニックを出てすぐ道路や歩道となる場合は、ややエントランスを広く取り、お子さんが万が一飛び出してしまっても大きな事故にならないような工夫ができると、安心して通うことができます。

まとめ:エクステリアは店舗の雰囲気を伝える手段

エクステリアは建物の防犯性を高めるだけでなく、店舗が持つ雰囲気やコンセプトをお客様に伝えることで集客効果を上げることにも繋がります。

店舗の種類やコンセプトによって、集客率を上げるために取り入れるべきエクステリアは変わってきますが、どの店舗にも共通することは、どんなお店であってどんな雰囲気のお店なのかと共に、入りやすさをアピールすることと言えます。店舗を開業する際には、内装だけではなくエクステリアの位置づけもしっかり考えることをお勧めします。

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