2018年6月5日

学習塾の開業で押さえておきたいポイントと注意点

学習塾を開業する際の基礎知識についてご紹介します。その中でも開業するメリットや開業に必要になるもの、注意点は押さえておきたいポイントです。これから学習塾を開業したいと考えている方は、参考にしてみて下さい。

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塾を開業する前に決めておくべきこと

塾

出典:pixabay

まず初めに、塾を開業に最低限必要な知識について理解しておきましょう。 学習塾では、個人で開業する方法と、フランチャイズに加盟して開業する方法のどちらかを選択できます。

次に、どのような生徒を対象にどんな教え方をするのかなど事業内容を明確にして下さい。 例えば、塾の運営スタイルを「進学塾」あるいは「補習塾」にするのか、さらに「集団指導」、「個別指導」、「パソコン指導」といった指導形態塾の規模までしっかりと決めておきます。

どんな業種でも個人で事業を開始するときは、個人事業主として開業することを税務署に報告しなければなりません。その際、開業届という書類を提出します。 開業届は正式名称を「個人事業の開廃業届出書」といい、国税庁のホームページからダウンロードできる他、最寄りの税務署で受け取ることができるので、書類を入手したら早めに届出を済ませておくと安心です。

塾の開業には資格がいらない

学校で児童や生徒に勉強を教えるには、教員免許が必須です。そのため、「塾の講師も何か資格が必要なのでは?」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、塾で勉強を教える場合は、特別な資格や許可は必要ありません。 つまり、児童や生徒に学習を教えることができる知識と熱意があれば、誰でも開業することができます。

しかし、誰でも開業できるからといって安易に始めてしまうのは危険です。実際に塾生の学力が向上した、教え方が分かりやすいなど、塾の実績や評判は経営に影響することを忘れてはいけません。

塾を開業するメリット

学習塾や音楽教室などいわゆる教室は、他の業種に比べて比較的始めやすい起業の一つと言われています。 その理由と併せて、塾を開業すると得られる3つのメリットについて見ていきましょう。

1.発注や在庫管理に手間がかからない

学習塾の主な発注品はテキストやコピー用紙などの事務用品がほとんどです。飲食店のような消費期限のあるものを発注しませんし、多少の在庫があっても問題ないため、発注や在庫管理に気を遣うことがありません。

2. 開業資金や費用を抑えることができる

塾の開業は、他の業種に比べると開業資金や毎月発生する費用が安いといわれています。また、個人で運営するよりもフランチャイズに加盟して開業する方が、若干高くなる傾向にあります。 費用を抑えることができるのは以下の3項目です。

  • 教室(会場)費用
  • 備品の費用
  • 人件費

例えば、自宅の一角を教室として利用すれば、毎月の家賃はかかりませんし、できるだけ使用料の安い公共施設の会場(会議室)を借りるという方法もおすすめです。 塾を経営していく上で、教室の家賃(会場使用料)の有無は大きな比重を占めるため、運営場所はしっかりと検討して下さい。

机や椅子などの備品は、中古品リースなどを利用することも可能です。 高額のものを揃える必要がないので、工夫次第で費用を抑えることができます。

人件費は講師を雇わずに自分一人で教えたり、学習機器を取り入れることが可能であれば安く済みます。

3.自分が持っている知識がそのまま利益につながる

塾を開業する一番のメリットは、やはり自分の持つ知識がそのまま利益につながるということではないでしょうか。 生徒に勉強を教えることが「対価」となり、特技を最大限に活かせる点が魅力です。

塾の開業に必要なもの

ここでは、塾の開業で用意しておくべきものをご紹介しますので、参考にしてみて下さい。

教室(テナント料)

教室がなければ塾を開業できません。自宅で開く以外は賃貸で借りることになると思いますが、その場合は家賃の他にも保証金、仲介手数料、礼金などが必要です。

ホワイトボード(電子黒板・パーテーション)

ホワイトボードはマーカーを使うものが定番ですが、最近ではICT(情報通信技術)を利用した電子黒板というものもあります。無くても生徒に教えることは可能ですが、塾の規模や指導形態によって適切なものを導入しましょう。

机・椅子・本棚

2~3人が掛けられる長机とパイプ椅子が一般的です。またテキストや参考書、その他書類などを入れておくための本棚も揃えておくと整理整頓ができ、見た目もスッキリとします。

教材(問題集)・文房具

テキストなどの問題集はもちろんですが、マーカー、ボールペンなどの文房具類は指導や採点のときに必要です。消耗も激しいため、多めに準備しておきましょう。

パソコン・コピー機

オリジナルの問題集などの作成には、パソコンがあると便利です。 保護者へのお知らせ文書や簡単なチラシを作成するときに役立ちます。そして、コピー機もパソコンと同様に、揃えておくべき備品です。リース契約などで導入することができます。

固定電話

電話は携帯電話ではなく、できるだけ固定電話を準備しましょう。塾の代表番号が携帯電話の番号だと信頼性に欠けてしまったり、良いイメージを持たれない可能性が高いため、集客にも影響を及ぼすことがあります。

看板(プリント看板)・広告

当然ですが、看板は必ず開業前に制作して取付けておきましょう。その他、窓ガラスやドアに貼る「プリント看板」を利用してみるのも良いでしょう。 特に自宅で塾を開業する際は、塾であることが分かりにくいため、大々的に宣伝することが重要になります。

広告パンフレットを作成して集客を図る工夫をしなくてはいけません。 他にもホームページを作成したり、SNSを利用して効率よく情報を発信していくこともポイントです。

当面の運転資金

塾を経営していけるだけの塾生が集まるまでには、時間がかかる可能性も考えられます。経営が軌道に乗るまで、約半年分くらいのご自分の生活費を含めた運転資金を確保しておくと安心です。 運転資金の主な内訳は、備品購入費、光熱費、家賃、講師の給料などが含まれます。

塾を開業する際に注意するポイント

最後に塾を開業する上で注意しておきたい3つのポイントについて説明します。しっかりと把握しておきましょう。

1.立地にこだわる

塾の開業においても、どこに塾を構えるのかがとても重要です。

子供たちが全くいないビジネス街や商店街に構えても、当然集客は見込めません。できるだけファミリー層が多く住んでいる地域や、小学校、中学校が近くにある通学徒歩圏内の地域を選びましょう。 保護者が車で送り迎えができるように駐車場を完備する、ということも検討してみて下さい。

その他、駅前も人通りが多く目立つ場所なので人気がありますが、居酒屋などが隣接していることもあり、あまり子供を近づかせたくない環境であることが多いです。その上、テナント料も高くなってしまうため立地は注意して選びましよう。

2.塾のコンセプトを明確にする

冒頭でも少し触れましたが、塾のコンセプトをしっかりと定めければいけません。 指導形態やコースの設定など、どんな勉強ができる塾なのかをお子さんはもちろん、保護者にも分かりやすく伝わるように明確にすることが大切です。

コンセプトが定まることで、ホームページやチラシに記載することができます。逆に、定まっていないとアピールポイントがない状態になってしまうので、事前に決めておいてください。

3.ニーズに合った質の高いサービスを提供する

少子化の影響でなかなか集客が懸念される学習塾ですが、ニーズに合った質の高いサービスを提供することで解消できることもあります。 最近は「個別指導」や「少人数でのグループ学習」に人気が集まっています。時代のニーズに合った取り入れないと、集客で苦戦してしまうので情報収集が不可欠です。

さらに、塾生の学力を確実に伸ばすためには講師の質も問われてきますので、勉強会やセミナーなどに積極的に参加して、講師自身がレベルアップすることも大切です。

まとめ

塾の開業は他の業種に比べて起業しやすいと言われていますが、開業に適した立地を見極め、コンセプトを明確にし、世間のニーズに合ったサービスを提供する、という3点が押さえておくべきポイントです。

また開業の際は、児童や生徒に勉強を教えるだけの知識があれば、特別な免許や資格は必要ありません。しかし、ご自分の知識がそのまま利益につながるため、オーナーご自身や講師陣も日々の努力を怠らないようにしましょう。

子供たちに勉強を教えるための環境をしっかりと整えて、実績や特色のある塾の開業を目指して下さい。

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