店舗駐車場について
飲食店、サロンなどの店舗を開業する際にはまず、いかに多くの集客をどのように得るかが重要課題となります。
集客には様々な方法がありますが、ここでは駐車場にフォーカスして、その集客性について見ていきいましょう。
駐車場を設けることは、自動車で来店する方をターゲットにすることになります。しかし、駐車場を設けることで確実に集客率が上がるということではなく、駐車場の設置がかえって経営の妨げになってしまうことも考えられます。
まずは駐車場を設けることによるメリットとデメリットから見ていきましょう。
店舗に駐車場を設けるメリット
店舗に駐車場を設けるメリットは、当然ですが自動車を利用される方まで集客ができるということです。
自動車で来店される方には家族連れが多いですが、大人数での来客は客単価を上げることにも繋がるため、売上にそのまま影響します。
出店場所の立地条件は、店舗の経営が左右される大きな要素となりますが、駐車場を設けることによって、店舗の立地条件の悪さをカバーすることができる場合もあります。
店舗において良い立地条件とは「駅から近い」、「交通量が多い」ことです。
駅から近ければ、駐車場が無くても多くのお客様が通り、足を運びます。一方、駅から離れればそれだけ人通りは減り、その店舗に行くために足を運ぶことになるため、一般的に来店率は下がります。
もちろん立地は良いに越したことはありませんが、立地条件の良い場所は借り手・買い手が多いことから賃料も高くなり競合店も多くなりますので、手が届かない場合は致し方なく駅から離れた立地で出店を検討することになるでしょう。
しかし駅から離れることで、駅前では叶わなかった駐車場を設けることが可能となるため、自動車を利用されるお客様までターゲット層を広げることができます。
駅から多少遠くとも、徒歩15分の道は車であれば5分弱となりますので、立地の悪条件は車を利用する方にとっては問題になりません。立地条件の悪い場所で出店する場合は、積極的に駐車場を設けると良いでしょう。
店舗に駐車場を設けるデメリット
駐車場を設けるメリットがある一方、逆に悪い影響を与えてしまうこともあります。
まず大きな負担となりうるのが賃料です。駐車場であったとしても、そこを借りるための賃料が発生します。立地条件が良く賃料の高い場所では、それだけで出費は大きくなります。
駐車場を設ける場合は基本的に、賃料を上回る集客を見込めなければ成り立ちませんので注意しましょう。
必要台数の目安
駐車場契約では、まとまった敷地を駐車場として借りる場合と、1台単位で契約する場合があります。
実際に駐車場を設ける場合、何台分が必要になるのでしょうか。基本的には店舗の規模や回転率から考慮しますが、ここからは目安となる考え方をご紹介していきます。
客席数から算出する
飲食店やサロンの場合、必要な駐車場の台数を算出するには客席数から考えることが良いでしょう。
客席数が30席の場合、車で来店されるお客様が1人乗りだと単純に30台分の駐車場が必要ですが、敷地や維持費がかかるので実現するのは難しいですよね。
必要駐車台数の目安は、経済産業省が以下の計算式を告示しています。
店舗面積当たり日来客数原単位(人/千㎡)
×店舗面積(千㎡)×ピーク率(%)
×自動車分担率(%)
÷平均乗車人員(人/台)
×平均駐車時間係数
※「ピーク率」とは(ピーク1時間の来客数)/(日来客数)、「自動車分担率」とは(自動車による日来客数)/(日来客数)とする。
【大規模小売店舗を設置する者が配慮すべき事項に関する指針より引用】
上記の計算式に当てはめて数字を出すには、店舗を出店する地域の市場環境を知る必要があります。
地域によって自動車乗車の平均人数も違いますし、人口数も違うので市場調査から行うと必要台数の目安を算出できます。
お店に訪れるお客様すべてが自動車で来店するとは限りませんが、余裕ある台数分を見ておきましょう。「いつも満車」という悪いイメージが定着することのないようにする必要があります。
駐車場のタイプ
店舗に駐車場を設けるには、駐車場種類を知っておくとも大切です。ここでは最近主流となっている駐車場の設け方を見ていきましょう。
駐車場専用の敷地
駐車場の中には、敷地の所有者が駐車場専用として貸し出している場合があります。敷地の近辺にあるさまざまな店舗が、それぞれ必要台数分の契約をして借りるものです。 その場合、店舗ごとに貸し出せる台数に制限がある場合もあるので、所有者に確認してみましょう。
コインパーキングと提携
最近増えてきているのが、コインパーキング会社と提携をとる方法です。敷地の駐車場では、無法駐車が発生しやすく、誰でも使用できてしまうことからトラブルが起きやすいというデメリットがありました。 しかしコインパーキングを利用すると、自動で費用が発生するため無法駐車を大きく減らすことができます。
駐車すると料金が発生することが明確なため、まず無法駐車がなくなります。お店で商品を購入されたに方はパーキング代が清算される仕組みを取り入れれば、お客様だけが駐車できる快適な駐車システムとなります。
また土日など混雑が見込まれる際は、土日のみ駐車料金を高めに設定することで自動車での来店人数を制御することができ、混雑緩和になります。
まとめ
駅から離れている立地では、駐車場を設けることによって車の利用者をターゲットに含むことができるようになり、立地条件の悪さをカバーし集客を助ける効果が期待できます。
ただし駐車場を設けるということは、土地代を支払い続けることにもなりますので、土地代を上回る売上を見込めなければ赤字となるので注意しましょう。
駐車場の必要台数を算出するには、客席数から考えると良いでしょう。車の利用者ばかりがターゲットとなるような立地条件の場合は特に、余裕のない台数で設けてしまうと満車状態が続くため、せっかく来店されたお客様が離脱してしまうこともありえます。
また駐車場の種類によっても特徴が変わります。最近ではコインパーキングと提携を取ることが主流となっており、料金を設定することで無法駐車や混雑を緩和することができます。
好立地での店舗開業が叶わず、妥協しなくてはならない場合は駐車場の設置も込みで考えてみてください。
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