2018年10月16日

天窓が雨漏りする原因は? 修理にかかる費用相場もお教えします

部屋に光を取り組むことができる天窓。快適な住空間を作るためにリフォームで導入するご家庭も増えてきています。ここでは、そんな天窓のメリットとデメリットをご紹介しながら、天窓から雨漏りが発生する原因と修理にかかる費用相場、火災保険についても説明しています。

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天窓とは

天窓

出典:photoAC

天窓は、建物の屋根に付けられる窓で、室内に光を取り入れたり、室内を換気したりするためのアイテムです。天窓の種類は大きく分けて2種類あり、窓の開閉ができない天窓と換気ができる開閉式天窓に分類できます。開閉できるものは、さらに電動と手動に分類できます。

天窓があると部屋が明るくなり、開閉式天窓を付けた場合には室内の空気循環ができますので、湿度の高い夏でも快適に過ごせるようになります。

窓が天井にあると室温が上がるのではないかと思われそうですが、最新の天窓は断熱ガラスを使っているため、光を通過させながら日射熱は反射させることができます。必要に応じてブラインドを付けることもできますので、天窓で部屋が暑くなるというのは過去の話です。

天窓のメリットとデメリット

天窓についてさらに詳しく見ていきましょう。設置することでどのようなメリットがあり、そしてどのようなデメリットがあるのか、それぞれの特徴を分かりやすく説明します。

天窓のメリット

  • 省エネで電気代を減らすことができる
  • 開閉式天窓なら通気性を高められる
  • 壁面窓よりも部屋の奥にまで光が届く
  • 壁面窓よりもセキリティが高い
  • 開放感があり夜空を楽しめる

天窓をつけると、日中に照明を使うことがほとんどなくなりますので電気代が減ります。しかも開閉式天窓であれば通気性を高めることができますので、住空間が快適になるだけでなく、エアコンを使う頻度を減らすこともできます。

そして、光が上から注ぎますので、壁面の窓よりも部屋の奥にまで光を取り込むことができます。リビングの奥にあるキッチンなどは日中でも暗くなりがちですが、天窓があれば自然の光で調理することも可能です。

壁面窓のように周辺の目を気にしなくてもよくなるため、ストレスが減るのも嬉しいところです。窓から侵入されることもありませんので、セキュリティ面でもかなり優れています。それだけでなく、夜になると天窓から星を眺めることができますので、ちょっと贅沢な気分を味わうこともできます。

天窓のデメリット

  • 長年使っていると雨漏りが発生する
  • 冬場に結露して周りの木材をカビさせる
  • 雨音がうるさく感じる

天窓の大きなデメリットが雨漏りです。最近は雨漏りしにくい商品もラインナップされていますが、絶対に雨漏りしない天窓というものはありません。雨漏りが起きる原因については後ほど詳しく説明しますが、天窓はメンテンスを怠ると雨漏りしやすくなるものだと考えてください。

冬場は外気温と室内の気温差が大きいため、どうしても天窓に結露が発生します。結露がそのまま部屋に落ちてくるくらいならさほど問題ないのですが、窓を伝って周りの木材などに流れてしまうと、そこから腐食したり、カビが発生する原因になります。

もうひとつ悩ましいのが雨音です。窓ガラスに雨が当たると、思ったよりも音が響きます。日中であれば問題ありませんが、夜間に雨音で起こされてしまうこともあります。このため、天窓は寝室など静かに過ごしたい場所には適していません。

天窓が雨漏りする原因

天窓のデメリットとして雨漏りがあると説明しましたが、きちんと防水構造になっているはずの天窓で、なぜ雨漏りが発生するのでしょうか?雨漏りの理由ごとに対処方法が違いますので、原因についてきちんと理解しておきましょう。

築10年以内の場合

築10年以内に天窓から雨漏りが発生した場合、ほとんどのケースが施工不良によるものです。10年程度では天窓そのものが劣化するということはまずありえません。もちろん、メーカーのマニュアル通りに施工すれば施工不良も発生しませんが、工事は人間が行うことですのでミスもあります。

10年以内であれば、天窓を施工した業者の責任で修理できますので、まずは施工を依頼した業者に連絡し対応してもらいましょう。どの業者に施工してもらったのか分からない場合は、家を建てたときのハウスメーカーに連絡してください。

築10年以上の場合

天窓も10年以上使っていると、防水のための部品が劣化してきます。防水テープやパッキンなどは紫外線に弱く、10年くらいで劣化が始まりますので、そこから雨水が染み込んできます。この場合は家主負担で修理することになりますので、家を建てたハウスメーカーではなく、雨漏り対策を得意としてる専門の業者に相談してください。

また、築20年以上経過している場合には、補修ではなく天窓自体の交換が必要になります。修理では直してもすぐに他の箇所から雨漏りが発生するかもしれません。20年も使えば寿命だと考えて、最新の天窓に交換しましょう。

ちなみに20年も経過すると、屋根そのものもメンテンスが必要になります。天窓周辺の部材は劣化が早いため、交換のタイミングで屋根のメンテンスを行い、必要に応じて補強するなどの対応も合わせて行うのがおすすめです。

結露の可能性はないか確認する

天窓のデメリットとして結露についても説明しましたが、この結露を雨漏りだと勘違いするケースもあります。雨が降っていないのに水が落ちてきた場合には、雨漏りではなく結露の可能性があります。

冬場に天窓から水滴が落ちてきたときは、結露である可能性も頭に入れておきましょう。ご自身で判断できないときは、こちらも雨漏り対策を得意とする業者に調べてもらいましょう。

天窓の雨漏りをしたときの費用相場

天窓がまだ寿命を迎えているのでなければ、基本的には補修することで雨漏りを止めることができます。そのときにかかる費用は下記のようになります。

コーキング剤で窓枠を補修する:4万円~
天窓まわりの清掃:3.5万円~
防水シートの交換:6万円~

天窓交換費用:20万円~

屋根に足場が必要になるかどうかで費用は変わってきますが、一般的な相場はこれくらいだと覚えておきましょう。天窓を交換したときには20万円以上かかりますので、もちろん補修するほうが費用を抑えられます。

天窓を交換するタイミング

天窓を20年以上使って雨漏りしたときは、補修ではなく交換すべきだとお伝えしましたが、実際には20年経過する前にも交換したほうがいいというケースもあります。それは、天窓のガラスにヒビが入ったときと、天窓を固定している木枠が劣化したときです。

天窓は屋根の上にありますので、台風などがあると飛んできたものがぶつかってガラスが割れることがあります。「ガラスなんだから張り替えればいいよ」、と思うかもしれませんが、古い天窓では規格が合わずに交換できないケースがほとんどです。そうなると天窓そのものを交換するしかありません。

また、天窓はまだまだ大丈夫なのに、天窓を固定している木枠に雨が染み込んで腐朽することがあります。雨漏りがあったときに天窓を調べたけれど問題がなく、実はその周りの木枠から雨漏りしているケースがあります。

この場合は木枠の工事からやり直す必要があり、劣化具合によっては同じ天窓を使えなくなる可能性があります。このため、木枠が劣化した場合にも、基本的には天窓交換をするタイミングだと考えてください。

天窓の雨漏りは火災保険が適応できる?

天窓の雨漏りで調べていると「火災保険で直せます」という情報が出てきます。結論から言えば、火災保険を使って補修できるのですが、それにはいくつかの条件があります。どのような条件なら火災保険で直すことができるのか、そもそもなぜ火災保険で直せるのかを説明します。

火災保険は「火災」となっていますが、実際は火災だけでなく自然災害によって建物に被害が発生したときに適用できる保険です。例えば、落雷や雪、漏水による水濡れなどの補償も対象になり、その中には風災も含まれています。

もし台風などによって物が飛んできて天窓が破損したのであれば、それは火災保険を使って補修できます。ただし、保険のプランによっては認めてもらえない場合もありますので、気になる方は保険会社に確認してみましょう。

適応されない場合がある

災害などで天窓が壊れた場合は保険が適用されますが、残念ながら経年劣化の場合は保険の対象外になってしまいます。判断がとても難しいのですが、保険会社の担当者の判断次第で適用の可否が変わってきます。

台風の直後に雨漏りが発生したのであれば災害の影響と言えますが、あとから雨漏りに気づいたという場合は、経年劣化と判断されてしまうケースがあります。また保険の種類によっては損害額が20万円以上もしくは、設定した自己負担額を超えない場合にも保険金は受け取れません。

天窓のメンテナンス方法をご紹介

天窓で雨漏りさせないために重要なのがメンテンスです。ただし、天窓のメンテンスは屋根に登らなくてはいけませんので、業者に依頼したほうが確実です。メンテナンス項目は下記の3点です。

  • パッキンの劣化
  • 防水シートの劣化
  • 天窓周辺の掃除

天窓の寿命は25~30年と言われていますが、パッキンの寿命が10~15年くらいですので、10年ごとにメンテナンスをお願いしましょう。パッキンや防水シートに劣化が見られる場合は、まだ雨漏りが発生していなくても部品交換やシーリング処理などを行いましょう。

まとめ

部屋の中を明るくし、快適な住空間を作り出すために欠かせない天窓ですが、雨漏りのことを考えると導入するかどうかで悩みますよね。しかし、10年ごとのメンテナンスをきちんと行って、25~30年での交換をすれば雨漏りする確率は大幅に下がります。

雨漏りは発生してから対応するのではなく、発生しないように予防することが重要です。台風などの被害によって窓ガラスが割れるようなこともありますが、そのような自然災害で雨漏りが発生したときには火災保険を活用できることもあるので、できるだけ早急に雨漏り修理を行いましょう。

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