2017年12月30日

ガス給湯器のトラブル時の対処法

ガス給湯器のトラブルは寿命や負担のかかる使い方などが原因で起こります。トラブルの内容としては、配管の清掃などで直るものから、漏電により引き起こされているものまで、様々なものがあります。できるだけトラブルを起こさずに使用するポイントと合わせて、ガス給湯器のトラブルについてご紹介します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メールで送る

ガス給湯器が故障する原因


ガス給湯器は毎日使うものであるため、使えなくなっては困る設備ではありますが、突然不具合が起こると、どのように対処すべきか悩んでしまいます。そこで、ガス給湯器の不具合が起こる原因について知りましょう。

ガス給湯器の寿命

ガス給湯器の平均寿命は8~10年と言われています。これはガス給湯器を構成する各部品の耐用年数と考えることもできるので、 メーカーや業者が修理を行うときには、この耐用年数を考慮に入れて対応しています。

定期的にメンテナンスを行うことで、使用開始から10年経過しても問題なく使えることもありますが、トラブルは発生しやすくなります。ガス給湯器の耐用年数を超えてから修理をしても、再び故障する可能性が高くなるため、交換を勧められることが多いです。

ガス給湯器に負担がかかっている

ガス給湯器の使い方によっては、寿命を迎える前にトラブルが起こる可能性があります。 例えば、家庭用の給湯器であるにもかかわらず業務用として使用すると、機器に負担をかけ寿命が短くなってしまいます。

また、給湯器には給湯能力を表す「号数」があります。この号数以上に給湯器を使用し続けることも、寿命を短くする原因になります。 ご家族が多いのに、単身世帯におすすめの16号のものを使用し続けることで、給湯能力以上のお湯を使うこととなり、給湯器に過度な負担がかかり、故障につながります。

配管の凍結

寒くなると、配管にたまった水が凍結しやすくなります。配管の凍結は、配管の破損のリスクを高めます。 配管は破損をすると、修理が必要になってしまいます。

雨の影響

大雨や台風などで激しい雨が降ると、一時的にガス給湯器に不具合が生じることがあります。給湯器はある程度の雨風には耐えられる設計になっていますが、給湯器の仕組み上、熱排気口がついているので、内部が完全に密閉されているわけではありません。

従って、一定量以上の雨風の際は給湯器内に雨が入り込み、ガスが点火しにくくなる可能性があります。雨水と共にホコリやゴミもたまり、これらの湿気も給湯器のトラブルの原因となります。

ガス給湯器の起こり得るトラブルとその原因や対処法

ガス給湯器は寿命や設置環境、使用方法による影響でトラブルが発生することをご紹介しました。それでは、ガス給湯器にトラブルが起こるとどのような症状が現れるのかご紹介します。

ガス給湯器が故障した際の対処法や修理を依頼する業者の選び方について下記で詳しく解説しているので、ご参考ください。

お湯や水が出ない

1ヶ所の水栓のみでお湯や水が出ない場合と、複数箇所で出ない場合があります。1ヶ所のみの場合、水栓の不具合であることが多く、修理や交換が必要になります。その他に、配管の不具合凍結バルブの故障なども原因となります。

複数の水栓で不具合が起こっている場合の原因は以下のものが考えられます。

  • 給水配管の凍結
  • 給水バルブが閉まっている
  • リモコンのスイッチが入っていない
  • 断水

給水配管の凍結は、配管にお湯をかけるなどして配管内の凍結を解消させると、お湯が出てくる可能性が高まります。

お湯にならない

水は出てもお湯が出てこないというトラブルもあります。十分な水量の水は出てもお湯にならないという場合は、ガスメーターの遮断ガス栓が閉まっている可能性がありますので、ガスメーターの復帰操作やガス栓を開いてみてください。

プロパンガスの場合、ガス切れでお湯が出ないこともありますので、ガスメーターやガス栓の不備が確認できなければ、ガス会社に連絡してガス容器の交換をお願いしましょう。

水の状態でも少ししか出なかったり、給湯器のリモコンの燃焼ランプが点灯しないトラブルもあります。これは、給水バルブや給水栓が十分に開いていないか、給水フィルターの詰まり水栓金具の不具合などが考えられます。フィルターの掃除や水栓金具の修理や交換を行いましょう。

ぬるいお湯しか出ないという症状もあります。1ヶ所のみの場合は水栓金具の不具合、全ての箇所の場合は給湯器自体の不具合の可能性があります。水栓金具や給湯器の修理や交換が必要になります。

温度が安定しない

給湯器から出るお湯の温度が熱くなり過ぎたり冷たくなるなど、安定しないことがあります。1ヶ所のみで温度が安定しない場合は、水栓金具の不具合であることが多いです。

複数箇所で温度が安定しない場合は、給湯器自体の不具合が考えられます。ただし、商品によっては、温度が上がったり下がったりする機能が搭載されているものもあります。

追い炊きができない

追い炊きができなくなる時は、お湯は出て追い炊きのみできない場合と、お湯もでなくて追い炊きもできない場合があります。

追い炊きのみできない場合は、フィルターが汚れている可能性が高いです。循環アダプターに付いているフィルターにゴミや髪の毛が付着していると、お湯と水が適切に循環されず、追い炊きが停止されます。フィルターはこまめに掃除することが大切です。フィルターの汚れが確認されなければ、ポンプの不具合の可能性がありますので、メーカーに修理を依頼しましょう。

追い炊きができずお湯も出ない場合は、ガスメーターが止まっている可能性があります。ガスメーターは小さな地震や衝撃でも安全装置が作動し、ガスの供給を止めてしまうため、ガスの開通を確認してください。

また、電源プラグが抜けていたり、LPガスボンベが空になった時も、追い炊きなどがされなくなります。
ガスメーターや電源に問題がなければ、リモコンの電源が切れていて給湯器の操作ができないということが非常に多いです。

停電が起きるとリモコンの電源は切れます。電気が通るようになってもリモコンは切れたままになっているため、停電後はリモコンの電源を確認しましょう。

お湯張りで設定した湯量にならない

フルオートやオートといった自動お湯張りのできる給湯器をお使いですと、設定した湯量にならないというトラブルも起こり得ます。フルオートの場合、設定された湯量に異常がある可能性があるため、設定をやり直してみてください。それでも直らない場合は、機器の不具合が考えられるため、修理や交換を行いましょう。

オートの場合、残り湯のある状態でお湯張りを行うと、設定した湯量よりも多くお湯張りされることがあります。

白や黒の湯垢が頻繁に出る

入浴剤に硫黄を含んでいるなど、入浴剤の成分によっては、追い炊き中に黒く変色するものがあり、湯垢として循環口から排出されることがあります。

入浴剤の成分には、給湯器の目詰まりを起こすなど、給湯器と相性の悪いものもあります。説明書を確認し、お使いの入浴剤の使用を推奨されていなければ、使用を中止しましょう。

リモコンの故障

ガス給湯器は、キッチンや風呂場に設置されたリモコンで操作します。リモコンにトラブルが起こると、温度の設定を変えられなかったり、自動湯足しなどを行えなくなります。ただし、優先切替のあるリモコンの場合、操作中のリモコンが優先設定されていないと、温度の変更はできません。また、2004年以前に製造されたものの場合、お風呂で設定した温度のお湯が出るものもあります。

リモコンはよく使用するボタンが故障しやすいです。部品の供給が終了した後の故障の場合、リモコンを交換せざるを得ません。 リモコンにも様々な機能の搭載されたものが増えてきていますが、給湯器本体と互換性のあるものを選びましょう。

煙が出たり、臭いが気になる

給湯器の使用中に煙が発生したり、ガスの臭い等の異臭や追い炊き中の臭いが気になるといった症状がでることがあります。

黒い煙が発生している場合、不完全燃焼を起こしています。使い続けるのは大変危険で、熱効率も低下しているため、早めに修理か交換を行ってください。

使用中に酸っぱい臭いがしたり、排気口に顔を近づけると目がチカチカする場合、給湯器の不具合が考えられます。使い続けるのは大変危険なため、早めに修理か交換をしてください。

給湯器本体との接続部や本体内で漏電が起きていると、使用中にガス臭くなることがありますので、点検を依頼しましょう。ただし、プロパンガスが使われている場合は、ガスの残量が少なくなってくることで臭いが発生することもあります。これは異常ではありませんが、心配であればガス供給会社に確認することをおすすめします。

異音がする

笛を吹いたような音が聞こえる場合、空気とガスのバランスが崩れていたり、ファンモーターに不具合がある可能性があるため、修理や交換が必要となります。

給湯器の振動音が壁を伝って聞こえる場合、防振金具の使用やパッキンの設置などで音を抑えることが可能です。

風呂釜などでポコポコといった音が聞こえる場合、循環パイプが適切に勾配されていない可能性があります。

配管内で共鳴音が聞こえる場合は、チャッキ弁などの配管内の圧力を軽減する装置を組み入れることで、音を抑えることが可能です。

点火の際に音が聞こえた後小さな爆発音が頻繁に聞こえ、部屋がガス臭くなる場合、給湯器が不完全燃焼を起こしている可能性があります。ガス漏れの可能性もありますので、早めに修理や交換を行ってください。

その他に追い炊き完了後や凍結防止のためにポンプが作動すると、ポンプの作動音が聞こえるといった異常ではない音もあります。

配管からの水漏れ

配管は給湯器本体の内部と外部にあり、内部には水とお湯が通り、外部は給水と給湯用となっています。内部の配管から水漏れが起こると、漏電の危険があるため、必ず修理をしてください。外部の配管の水漏れも修理が必要です。

水漏れが起きる時には配管やパッキンが劣化しています。これらの修理や交換でも水漏れを対処することは可能ですが、耐用年数以上使用している場合は、本体の交換をおすすめします。

基盤の故障

給湯器内部の電子機器にホコリが蓄積され続けると、湿気などの影響もあり、基盤がショートすることがあります。基盤の故障は修理ではなく交換のみの対応となり、基盤自体の価格が高いため、対処するための費用は高額となります。

ガス給湯器のトラブルを最小限にするために

ガス給湯器で起こり得るトラブルや、トラブルの原因と対処法についてご紹介しました。対処法を知っておくと、万一給湯器にトラブルが発生した際には、何も知らないよりは安心ですが、安全に使い続けるためには、トラブルは避けたいですよね。そこで、ガス給湯器を安全にお使いいただくための確認事項についてご紹介します。

ガス給湯器を使い始めてからの年数に合う対処法をとる

ガス給湯器の寿命を超えても、何も問題なく使えることはありますが、使い始めてから8~10年が経過していれば、いつ故障してもおかしくない状態です。

給湯と追い炊きの回路は分かれているため、同時に故障することはほとんどありません。しかし、どちらかが故障したらもう一方も故障の時期が近づいていると考えられます。 使い始めてからそれほど経っていなければ、故障した回路の修理をしてもらう際にもう一方の点検もしてもらうなどの対処がありますが、10年以上経過したものは、本体ごと交換する方がお得になる場合があります。

修理を繰り返せば出費は増えていきますので、給湯器を使ってからの年数やこれまでの修理の金額などと合わせて、修理と交換のどちらが適切か考えましょう。

現在の使用状況に合っているか確認する

ガス給湯器を長く使い続けていると、ご家族が増えたりして使用開始当初よりもお湯を使う量が増えていることもあります。給湯器の給湯能力以上のお湯を使い続けると、給湯器に負荷がかかり過ぎて、寿命前であっても故障するリスクは高まります。

内部の部品に不具合が無いにも関わらずお湯が出ない症状が増えてきた場合には、給湯器の号数に対して適切なお湯の量を使用しているかの確認をしましょう。 もし現在の号数以上にお湯を使っている場合には、故障する前により給湯能力の高い給湯器に交換することをおすすめします。

まとめ

ガス給湯器のトラブルの原因や症状、対処法やトラブルを最小限にするためのポイントについてご紹介しました。ガス給湯器は給湯器の寿命負荷のかかり過ぎる使い方をしていることに加え、配管の凍結本体内部に雨水やゴミがたまるといったことが起こると、故障しやすくなります。

お湯や水が出ない、温度が安定しない、追い炊きができない、お湯張りで設定した湯量にならないといったトラブルから、不完全燃焼や漏電のために給湯器の使用中に煙や異臭、異音がするといった、危険な状態にあるトラブルまであります。ご自身で設定をやり直したり掃除で直りそうにないトラブルは、早めにメーカーやガス会社に相談しましょう。

大きなトラブルを防止するためには、使用する湯量をまかなえる給湯能力のある給湯器を使うことが大切です。また、給湯器を使用してから10年が経過すると故障のリスクは高まり、修理よりも本体を交換した方が快適にお使いいただける可能性がありますので、使用年数を考慮して対処法を選びましょう。
適切な対処で、ガス給湯器を安全に使用しましょう。

こちらのページでは、ガス給湯器の施工事例や商品、その他お役立ち情報をまとめています。 ガス給湯器の設置や交換をご検討の方はぜひ参考にしてください。

ガス給湯器の設置や交換に併せて、お風呂のリフォームを検討している方はこちらのページも参考にしてください。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。
リフォマなら中間マージンカットで専門業者をすぐ紹介