ガス給湯器の点火不良とは?
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点火不良とは、その字のごとく給湯器のガスに着火しない状態、もしくは着火しても安定しない状態のことを言います。ほとんどのケースで、点火装置になんらかのトラブルが発生していることが原因ですが、まれにガスの供給側に問題があって点火不良となることもあります。
ますは、考えられる原因ごとに点火不良についてもう少し詳しく見ていきましょう。
1.点火装置(イグナイター)の不良による着火不良
点火不良を理解するには、ガス給湯器の仕組みを知っておく必要があります。ガス給湯器ですので、ガスに火をつけて燃やすことで熱を発生させます。 それではどのようにしてガスに火をつけるのでしょう?
点火装置で火花を興すことでガスに火をつけることができます。 ところが、この点火装置が何らかの原因で火花を起こせなくなると、着火不良となるわけです。
点火装置に発生するトラブルとしては、次のようなものが考えられます。
- 制御基板の故障
- 点火装置の電極が劣化
- 点火装置が湿っている
よくある原因が、制御基板の故障と点火装置の電極が劣化しているケースです。 いずれも部品交換で直ります。特にイグナイターの電極は消耗品ですので、使えば使うほど劣化していきます。
これとは別に、台風などのあとにはガス給湯器内が湿気を帯びて、点火装置が湿ってしまうことがあります。 この場合には点火装置が乾燥すれば着火不良は解消します。台風や大雨の直後に火がつかないときは、乾燥するまでしばらく待ちましょう。
2.ガスの供給側のトラブルによる着火不良
ガス給湯器なので、ガスが送られてこなければ火はつきません。地震などの影響で、ガス供給がストップすることがあります。周辺地域全体で供給が止まることもあれば、ガスメーターで止まっていることもあります。このような場合は、供給ストップしている状態を解除するまでガス給湯器で火をつけることができません。
またガス給湯器の元栓が閉まっている場合や、給湯器内のガス管が破損しているような状態でも着火不良が起こります。
点火不良の確認方法
ほとんどのガス給湯器は操作パネルがあると思います。操作パネルがあるガス給湯器の場合は、エラーコードが出ていないか確認してください。給湯器メーカーによってエラーコードの番号が違いますので、表示されているエラーコードを取扱説明書で確認してください。
操作パネルがない小型のガス給湯器の場合は、ガスの点火が確認できる小窓を確認しましょう。
- 火花が飛んでない
- 火がたびたび消えている
- 炎の色が黄色い
上記のような状態になっている場合は、メーカーに連絡してください。
点火不良時の対応方法
点火不良時にできることはそれほど多くありません。
- ガスメーターの弁が開いているか確認
- ガス給湯器のガスと水の元栓が開いているか確認
- エラーコードを確認して取扱説明書で故障内容のチェック
きちんとガスと水が給湯器に流れていることを確認してください。すでにご紹介しましたように、地震が発生するとガスメーターでロックがかかることがあります。 ロックされている場合は、説明書などに従って解除してください。
ガスメーターでロックがかかっていなくても、地域全体がガス供給を停止されている可能性もあります。 ガス給湯器だけでなく、ガスコンロも使えない場合は、近所の人にガスが供給されているのか確認してみましょう。
ガスですので、これ以上のことを素人が行うと事故の原因になります。そこまで行って改善されない場合には、設置してくれた業者に連絡してください。
点火不良を防ぐためには?
点火不良を防ぐためにできることは2つあります。
- 取扱説明書に従って使う
- 定期的に交換する
ほとんどの人が、ガス給湯器の取扱説明書をきちんと読んだことないかもしれません。 取扱説明書にはしてはいけないことがいくつか記載されています。 吸気口や排気口前に物を置かないなどの注意書きに従って利用していれば、簡単には点火不良は起きません。
また、ガス給湯器には寿命があります。一般的には8~10年くらいで壊れますので、8年~10年を目安に買い換えるというのもひとつの選択肢です。 まだ使えるのにもったいないと思うかもしれませんが、壊れてから慌てるよりも、壊れる前に買い換えるほうが堅実です。
壊れないガス給湯器はありませんので、寿命が来て壊れる前に買い換えるという選択肢も持っておきましょう。
業者へ依頼する方法
ガス給湯器で点火不良が発生したら、まずはガス給湯器を設置した業者に連絡しましょう。 業者がそのまま確認に来るケースもありますが、基本的には業者からメーカー連絡が行きます。 連絡を受けたメーカーから状況確認や工事スケジュールの問い合わせ電話がきますので、そこで詳細を伝えて、修理日を決めてください。
修理日にはメーカーの修理担当者が来て、現状チェックと修理方針を決めます。 もし修理にお金がかかる場合には、修理終了後にお金を払います。 どのような修理を行うかにもよりますが、簡単なもので6000円、高い場合は5万円くらいかかります。
点火不良の場合、修理と交換の判断の目安
修理費用が思ったよりも高くなると、修理ではなくて交換したほうがいいのではないかと迷うことがあるかと思います。どのようなときに修理をして、どのようなときに交換をすべきかについて説明します。
修理がいいケース
- ガス給湯器を購入して2~3年
- 簡単な部品交換で済む
- すぐに使いたい
まず、購入してそれほど時間が経っていない場合は、交換ではなく修理を選びましょう。故障の原因にもよりますが、基本的には故障箇所さえ直せば、問題なく以前と同じように利用できます。簡単な部品交換で済む場合も、費用がそれほどかかりませんので、交換よりも修理がおすすめです。
また、いますぐ使えるようにならないと困るという場合も、一時しのぎかもしれませんが、時間のかかる交換よりも修理がおすすめです。ただし、古いガス給湯器の場合は、またすぐに故障する可能性があるので、できるだけ早くに交換してください。
交換の方がいいケース
- ガス給湯器を購入してから10年以上経過して何度修理しても再発する
- 点火不良以外にも水漏れなどのトラブルが発生している
- 一緒に暮らす家族の人数が変わっている
ガス給湯器は生産終了から10年すると交換部品の在庫の保有期限がなくなります。それくらいになると、メーカー純正部品での修理ができないくなります。購入から10年以上経過して、かつ何度修理してもトラブルが起きる場合は交換をおすすめします。過去に水漏れなどのトラブルが発生している場合なども、修理代が積み重なっていきますので、買い換えるようにしましょう。
また、家族の人数が減ったときや増えたタイミングでの故障も、交換するいい機会です。最新のガス給湯器はとてもエコで、光熱費を削減できるものもあります。そのようなガス給湯器を導入して、無駄なくお湯を利用してください。
まとめ
ガス給湯器の点火不良は、ガス給湯器が古くなったときや、基板にトラブルが発生したときなどに起こります。部品は時間とともにどうしても劣化しますし、ガス給湯器はたくさんの電子機器を使っていますので、ちょっとしたことで簡単に壊れます。
着火不良が起きたときにできることは限られています。ガスや水がきちんと供給されているかどうかを確認し、それらに問題がない場合はすぐに使用を停止して、設置してくれた業者に連絡してください。業者が分からない場合は給湯器メーカーに直接連絡してください。古い給湯器を使っている場合は、無理に延命措置をしても、すぐにまた壊れることがあります。また、何度も修理するよりは買い替えのほうが安くなることもあります。
点火不良が起きた状態で使い続けるのは危険です。大きな事故の原因になります。大雨の後に点火装置が湿ったのでなければ、放置しておいて勝手に直ることはありません。すぐに業者に連絡して、修理もしくは交換してもらいましょう。
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