コンセントの修理はDIYでもできる?
コンセントの修理・交換は基本的にDIYできません。
というのも、コンセントの交換は電気工事になるからです。 電気工事は電気工事士の国家資格を持った方のみが行えます。 インターネットで検索すると「自分でできる」と紹介されていることもありますが、法律違反ですので必ず資格を持った業者に依頼しましょう。
ただし、コンセント交換でもDIYでできる工事があります。 まずはじめに、コンセント交換について「DIYでできること」と「できないこと」についてご紹介します。
DIYでできること
DIYでもできる工事は、コンセントカバー(スイッチプレート)の交換です。
コンセントカバーでしたら、電気が流れる部分に触れることもありませんので、作業の危険性もかなり低いためDIYでも可能です。 コンセントカバーが破損したり、変形して見た目が悪くなったりしたときには、ホームセンターやネットショップなどで購入して、新しいものに交換しましょう。
コンセントカバーを交換するときに、コンセント内部に触れてしまうのではないかと心配な方は、念のためブレーカーを落として作業をするか、100円ショップなどで売られているコンセントキャップを差し込んでから交換するのがおすすめです。
DIYでできないこと(業者に依頼する必要あり)
DIYでできない工事は、コンセントのカバー交換以外のすべての電気作業です。
分かりやすく説明しますと、電気工事はコンセントから外側はDIYでもできますが、壁に設置したコンセント自体を交換をする、もしくは内部の配線をいじることはできません。 (ただし、コンセントから先でもDIYできない場合もあります)
コンセント本体の交換はもちろんのこと、配線を直すなどの作業にも、電気工事士の資格が必要です。 簡単に交換できそうなのでDIYで行う方もいるかもしれませんが、感電や漏電の危険性がありますし、火災が起きれば近隣の方も巻き込んでしまいます。
しかも、コンセントカバー交換以外の工事をDIYで行った場合、30万円以下の罰金、または1年以下の懲役が科せられます。
交換費用はそれほど高額ではありません。感電や漏電のリスクもありますので、面倒でも専門の業者に依頼しましょう。
コンセントを交換したときの費用
それでは、実際にコンセントの交換を業者に依頼した場合どのぐらいの費用がかかるのでしょうか?
コンセント交換費用(1ヶ所):3,500~7,000円
コンセントを交換する費用は、1ヶ所3,500~7,000円程度と業者ごとに開きがあります。 費用の内訳は、「出張費+作業費+部品代」になりますので、遠方の工事業者に依頼するほど出張費が上がります。 技術的に難易度が高い工事ではありませんので、できるだけ近くの業者に依頼するほうが費用を抑えることができるでしょう。
注意してもらいたいのが2ヶ所目以降の値段です。 工事をする場合には、1ヶ所だけでなく部屋全体をまとめて依頼するケースが多いのですが、2ヶ所目の価格も1ヶ所目と同じ価格ですと、交換箇所が多くなったときに、かなりの金額になることがあります。
A店:1ヶ所3,500円(2ヶ所目以降も3,500円)
B店:1ヶ所6,000円(2ヶ所目以降は1,500円)
上記のような価格設定のお店があったとします。
交換するコンセントが2つならA店のほうが安くなりますが、3ヶ所よりも多い場合にはB店のほうが安くなります。 また、実際の見積金額はコンセントの設置環境によっても変わりますので、ホームページなどで公開している金額はあくまで参考程度にしておいてください。
正確な金額は現地調査をしてもらい、見積もりを出してもらわないと分かりません。 相場としては3,500~7,000円くらいに収まりますが、1万円を超えるようなケースもあります。
正確な金額を知りたい場合には、業者に依頼して見積もりを出してもらいましょう。
コンセントを修理(交換)する際の目安
この記事をご覧になっている皆さんは、何らかの理由でコンセントを交換したいと思っている方が多いかとは思いますが、素人には交換が必要とは思えないような時でも、実は交換が必要だという場合があります。 交換したいと思っているコンセント以外にも実は交換したほうがいい目安についてご紹介します。
寿命がきたとき
コンセントを差し込んでも、ちょっとした力で抜けてしまうようなときや、電気が流れないような場合には寿命を迎えています。 一般的にコンセントの寿命は10年とされています。 使用環境や使用頻度によってどれくらい使えるのかは違ってきますが、新築から10年経過したらいつ寿命を迎えてもおかしくありません。
10年使用していておかしいなと感じることがあれば、寿命がきたと考えましょう。 安全を考えて、そのコンセントを使用するのを避け、できるだけ早く交換してください。
破損やひび割れがある
コンセントが破損していたり、ひび割れしている際もすみやかに交換します。
すぐに問題が発生するということはなくても、その破損箇所からホコリが入り込んだり、水分が侵入したりして漏電する恐れがあります。 見た目以上に危険な状態にありますので、放置せずに交換してください。
発熱している
コンセントが熱を持っているような場合も、交換する目安になります。
使用する家電によっては発熱することがありますが、それでも手を当ててほんのり温かいくらいまでの発熱です。 手で触れないほど熱くなっていると、コンセントから発火する可能性があります。
手で触れないほどですと、コンセントカバーに変形が見られることもありますので、見た目がおかしいときには熱を持っていないか確認してみてください。 異常に熱を持っているようであれば、いつ発火してもおかしくない状態ですので、そのコンセントの使用を止めてすぐに交換します。
コンセント修理(交換)と共に行われている工事
古くなったコンセントの交換のために電気工事業者に来てもらうのはもったいない思われる方もいらっしゃるでしょう。 どうせなら配線周りの見直しも行って、不便に感じていることをまとめて解消したいところです。
一般的にコンセント交換と共に行われることの多い工事は次の3つです。
では順番に見ていきましょう。
コンセントの増設
古い家では昔の基準でコンセントを配置していますので、家電の種類が増えたことで、コンセントが不足している部屋もあるはずです。 テーブルタップを使ってタコ足配線をしているような部屋がそれに該当します。
専門回路の追加
テーブルタップを使用しているコンセントを交換するときは、合わせてコンセントの増設も行ってしまいましょう。 エアコンや電子レンジ、IHクッキングヒーターなどの消費電力が1000Wを超える家電を使う場合には、それぞれの専用回路・専用コンセントを設置してください。 コンセントの増設だけでしたら、1万円程度で作業してもらえます。
エアコンなど200Vの家電を導入する可能性がある場合、合わせて200V用の屋内配線も行っておきましょう。 住宅環境によって多少の違いはありますが、分電盤から200Vの配線をするのにかかる費用は1万6,000円程度ですので、必要に応じて工事を行っておくとよいでしょう。
分電盤の交換
分電盤も古くなっている場合、分電盤(ブレーカー)の交換も検討してみてください。 分電盤の寿命は13年程度ですので、コンセントよりは長く使うことができますが、併せて点検しておくと故障などに早めに気づくことができます。
まとめ
コンセントの修理・交換作業そのものは、DIY慣れした人なら誰でも簡単にできそうに思えますが、電気に関する正しい知識がないと大きな事故に繋がることもあります。 このため、1ヶ所のみの交換であっても、必ず電気工事士の資格を持った業者に依頼してください。
また業者に業務を依頼する場合は、2~3社に見積依頼を出すようにしましょう。 業者によっては金額が高額になったり、仕事が雑なケースもあるので、複数の業者に呼び掛け、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。
10年以上経過したコンセントは、いつ壊れてもおかしくない状態です。 まとめて交換したほうがトータルコストを抑えられますので、よく使うコンセントは一緒に交換することをおすすめします。
また、タコ足配線になっているコンセントがあるようでしたら、コンセントの増設も合わせてお願いしてみましょう。
ご自分で判断できない場合は、電気回路全体の見直しも含めて電気工事業者に相談し、安全に電気を使えるような提案をしてもらうとよいでしょう。
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