暖房便座(ウォームレット)を後付けするときの費用は?
暖房便座(ウォームレット)は、一般的に便座部分を温める機能を持つものを指し、ウォシュレット機能(温水洗浄機能)などはついていません。しかし、近年では脱臭や電源の自動切替え機能を併せもつものや、多機能で快適性の高いものなど、バラエティーに富んだ商品が多くみられます。
商品の価格は、7,000円~50,000円程度と差が出でるため、ご家庭に必要な機能を持つものを選ぶと費用を抑えられるでしょう。
取付けは、ご自身で既存の便器に後付けすることが可能ですので、ホームセンターやインターネット通販で商品を購入すれば、設置費用は商品代だけで済みます。
業者に依頼する場合は、便座本体の商品代の他に、既存の便座の取り外し費、新規便座の設置費、廃材処分費などがかかるため、40,000円~70,000円程度を目安にしておくと良いでしょう。 また、暖房便座は便座を温めるために電源が必要となりますので、トイレ内にコンセントが付いていない場合は、コンセントの増設工事費として20,000円程度かかります。
暖房便座が設置できないトイレとは?
出典:Photo-AC
暖房便座を取付けるときは、次の3点を確認してください。前もって確認することで、商品の準備や業者への依頼をスムーズに進めることができます。 また、誤ってサイズの合わない便座を購入することも防げるでしょう。
- トイレ内の電源コンセントの有無
- 既存の便器のタイプ
- 既存の便器と便座のサイズ
トイレ内の電源コンセントの有無を確認する
冒頭でもご説明しましたように、暖房便座は便座を温めるための電源が必須ですので、トイレ内にコンセントがないと使用できません。 コンセントがない場合は、電気工事店にコンセントの設置工事を依頼してください。
既存の便器のタイプを確認する
暖房便座は、既存の便器によっては取付けできないことがあるため、必ずお使いの便器のタイプを確認してください。 基本的に、タンク一体化式、手洗い付き便器、隅付ロータンク式腰掛便器などは後付けが可能といわれています。
ただし、以下のような特殊なタイプの場合は、取付けできないことが多いので業者やメーカーに確認してみてください。
- ハイタンク式便器
- 3点式ユニットバス(バス、トイレ、洗面が一体型)
- フラッシュバルブタイプトイレ(タンクなし)
- タンク一体型便器
- 非水洗便器
- 幼児用便器
- 身障者用便器
- デザイン便器
既存の便器と便座のサイズを確認する
便座を選ぶ際には、既存の便器に合うサイズを選ばなければなりません。 トイレメーカーには、通常、「標準サイズ(約440mm)」と「大型サイズ(約470mm)」の2種類の便器が用意されていますので、目安にしておきましょう。
便器のサイズは、便器本体の便座取付穴から便器フチの先端までの長さ(外寸)を測ってください。 特に、インターネットで購入するときは、便座のサイズ確認を事前に行うことで、誤ったサイズの購入を防止できます。
おすすめの暖房便座(ウォームレット)メーカー
各トイレメーカーでは、様々な暖房便座を取り扱っていますので、どれを選んだらいいのか迷われる方もいらっしゃると思います。 ここでは、人気トイレメーカー3社のおすすめの暖房便座を紹介しますので、参考にしてみてください。
TOTO
TOTOの暖房便座「ウォシュレットKMシリーズ」には、人が便座に座ると自動で水が便器に噴射される機能が備わっています。 排泄物や尿が跳ね返りによる汚れが付着しにくくなるため、便器掃除の手間が省けます。 また、ウォシュレットのノズルは、「きれい除菌水」で洗浄し、いつも清潔な状態を保つことができるので、安心して使用できます。
その他にも、「暖房のみ」、「暖房+脱臭」といった、シンプルな機能だけの便座も用意されています。
※「きれい除菌水」は、TOTOの特許技術により、水道水を除菌効果のある水へ変化させたものです。
Panasonic
パナソニックの温水洗浄便座(暖房機能付き)「ビューティー・トワレ」は、TOTO製、LIXIL製など国内メーカーから販売されている、ほとんどのJIS規格便器に取付けが可能です。ただし、先にご説明しましたように、特殊な便器には取付けができないため注意してください。
省エネにこだわったエコナビ搭載モデル(瞬間式)と、快適に使用できる機能が搭載されたモデル(貯湯式)の2シリーズから、お好みの便座を選ぶことができます。 エコナビ搭載モデルには、瞬間暖房便座と瞬間湯沸かしシャワーが搭載されており、使用時にだけ便座や水を温めることができるので、電気代の節約につながります。
段差や継目のない便器は汚れがたまりにくく、清掃性にも優れています。さらに、便座ふたの自動開閉や、パワー脱臭モード、5種類のおしり洗浄モードなど、トイレを快適に使用できる魅力的な機能が満載です。
LIXIL
LIXILのハイグレードモデル「PASSO」には、トイレ内の浮遊菌や付着菌をしっかりと除菌してくれる先進機能「プラズマクラスター」が搭載され、ノズル部分は、使用前後に自動洗浄するため、いつも清潔な状態で使用できます。
便座を真上に動かすことができるよう設計されているので、通常は手の届きにくい便器の奥まで掃除ができ、臭いの元になる汚れも、しっかりふき取ることができます。 その他にも、「暖房のみ」、「暖房+脱臭」といった、シンプルな機能だけの便座も用意されています。
暖房便座(ウォームレット)を設置するときの注意点
最後に、暖房便座(ウォームレット)を設置するときに、抑えておきたい2つの注意点についてご紹介します。注意点を踏まえておくことで、安全に取付け作業が行えますし、賃貸物件のトイレに設置する場合は、貸主とのトラブルも回避できるでしょう。
DIYの場合
暖房便座の取付けは、温水洗浄便座(ウォシュレット)に比べ、素人でも比較的簡単に行えますが、取扱説明書を読んで、ボルト、ナット、パッキンなどの部品をしっかりと締め付けて取り付けなければなりません。 締め方がゆるいと便座がグラついたり、傾いて足の上に落下し怪我をする危険性もありますので、注意してください。
温水洗浄(ウォシュレット)機能を併せもつ便座を取付けるときは、既存給水管の取り外しや、分岐金具、フレキシブル管の取付けなどの作業が必要なため、作業に自信のない方は、専門業者に依頼されることをおすすめします。
その他にも、先にご説明しましたように、暖房便座はトイレ内のもと電源コンセントを使用してください。 トイレ内に電源コンセントがない場合は、廊下などのコンセントから延長コードを引っ張ってきて使用する方がいますが、水滴がかかり感電してしまう恐れがありますし、漏電による火災の危険性もあるので大変危険です。
賃貸の場合
賃貸住宅では、3点ユニットバス(お風呂、トイレ、洗面が一体になったもの)が多くみられますが、コンセントを設置すると、漏電や感電の危険性が高いため、暖房便座の設置は行えません。
しかし、トイレとバスが別々の場合は、取付けが許可されていることがありますので、事前に管理会社や大家さんに確認してください。 トイレ内にコンセントがないときは、無断で電気工事を行うのではなく、工事の許可を得てから業者に依頼することが大切です。
また、賃貸物件の場合は退去時に原則として、原状回復(入居時と同じ状態に戻す)を行って引き渡すことになります。 そのため、元々取付けてあった便座は退去時に再度取付けができるよう、捨てずに保管しておきましょう。
まとめ
暖房便座は便座を温めるだけの機能があるものを指しますが、脱臭や自動電源切り替え機能の他にも、ウォシュレットなどより快適に使用できる機能と一緒に搭載されている商品も多くみられます。 ご自宅に必要な機能をもつ便座を選ぶことで、快適性、清掃性の高いトイレ空間を維持できるでしょう。
また、現在お使いの便器に暖房便座を後付けすることは可能ですが、便器の種類やサイズによっては、取付けできないことがありますので注意してください。 さらに、トイレ内に電源コンセントがない場合は、必ず資格を持つ電気工事業者に工事を依頼しましょう。
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