トイレが詰まったときに自分で出来る対処法と修理費用
家庭において、日常的に最も利用するものといえば「トイレ」が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?
そのため、「トイレ」がつまって流れなくなったり、汚れが取れずに異臭がしてしまうといったトラブルは迅速に解決しておく必要があります。 そこで、この記事では「トイレ」がつまってしまった場合にやっておきたい解消方法について、詳しく解説していきたいと思います。
トイレがつまってしまう原因
■トイレットペーパー
トイレのつまりで一番多い原因は「トイレットペーパー」といわれています。
基本的に水に溶けやすい素材で作られていますが、やはり大量に流してしまうとつまってしまう原因にもなり、トイレそのものの寿命を縮めてしまうことにもつながります。
当然、水溶性ではない普通のティッシュペーパーを流してしまった場合にはトイレつまりになってしまう可能性が高くなります。
また、ペーパークリーナーなどをトイレに流すときには商品に記載されている説明をよく読んで、正しい量を流すようにしましょう。
また、女性が使用する生理用品や紙おむつなどもつまってしまう原因となりますので、絶対にトイレには流さないように気をつけてください。
■固形物
そのほかに多いといわれているのが「固形物」。
意外にも思えますが、おもちゃ、ボールペン、携帯電話など、さまざまな固形物を落としてしまい、うっかりと流してしまうケースも非常に多いのです。
これらの「固形物」を流してしまうと、排水部分に引っかかってしまい、そこにトイレットペーパーなどが絡まりトイレつまりの原因となってしまいます。
便器の配管手前で詰まっている場合には、家庭で使用しているのスッポン(ラバーカップ)で取れる可能性もあります。
場合によっては、1日そのままに置いておくと、トイレットペーパーが水で溶けてつまりが解消されたということもまれにあるようですが、当然「固形物」をそのままにしておけば、つまりはまた起こってしまいますので、必ず「固形物」は取り除く必要があります。
■便
また排泄する「便」もトイレがつまる原因となります。
元々トイレは、一定量の「便」を流すことを前提として設計されています。
排泄する「便」の量がその設定量オーバーしていたり、繊維質が多くて固く流れにくい「便」であったりした場合にも水の量によってはトイレづまりになる可能性が高くなってしまうでしょう。
もう1つ考えられる原因としては「水が少量となっており勢いが足りない」ということが考えられます。
それらはラバーカップやトイレタンクに水を流すなどの対応で改善できることがあります。
■配水管の不良
そして「配水管不良」によってもトイレづまりが引き起こされてしまいます。
尿が固まってできる「尿石」が配水管に付着してしまうことでつまってしまったり、家の外側の「配水管」に何らかの原因でつまってしまったりする場合もあります。
トイレがつまってしまった場合の直し方
症状によっては、トイレのつまりを自分で直すことができます。
そこでここでは、自分で行える改善方法を紹介していきましょう。
■まずやっておきたいこと
トイレのつまりを直す前にやっておきたいことが何点かあります。
まず「ウォシュレット」を使用しているのであれば「プラグを抜いたり」「電源を切ったり」して、それ以上水を増やさないようにしておきましょう。
その際には、濡れた手でプラグなどを扱わないように注意することが大切。
万が一の事態に備えて「ゴム手袋」などを付けておくとよいでしょう。
次に、同じく水を増やさない処置として「止水栓」を閉じます。
これが開いているうちは、レバーを操作するだけで水が出てしまうことになるので、床への浸水などで被害が拡大する前に必ず閉じておきましょう。
用意しておくもの
- ゴム手袋
- 空バケツ
- 水入りバケツ
- 新聞紙(廃棄してもよい古着やバスタオルなどでも可)
- 殺菌作用のあるスプレー
- ペーパータオル
- ビニール袋
- 吸引ラバーカップ
- 重層
- お酢
- パイプブラシ
「トイレットペーパー」や「便」などがつまってしまった場合
STEP1: 吸引ラバーカップを便器のくぼみに押しつけるように固定します。
STEP2:
固定できたら吸引ラバーカップを上下に動かして、便器の奥にある「トイレットペーパー」や「便」などを吸い寄せます。
※トイレットペーパー以外のものが排水口につまってしまっているときには、無理に力をこめてラバーカップを使用してしまうと、配管の奥の方に入りこんでしまい、つまりが悪化してしまう場合があります。
その場合には、つまりの原因となるものを押すのではなく、引き戻すようにしてください。
※水が便器内に溢れかえってしまって水位が上昇してしまっている場合には、ラバーカップを押しこんでしまうことで、タンク内の排水弁が開いてしまい、余計に汚水が便器内に入りこんでしまう可能性があります。
その場合には、手動ポンプを使用して、いったん水位を下げてからラバーカップを使用するようにしてください。
STEP3:
バケツに水を入れて少しずつ流していきます。
※完全につまりが解消されていなかった場合、トイレタンクの水で流すと水があふれてしまう可能性があるため、必ずバケツの水を使うようにしましょう。
※お湯を使用するとつまってしまった「トイレットペーパー」や「便」を緩くしたり、溶かしたりして解消できる場合があります。
沸騰しすぎない程度の温度(40~60℃)のお湯を300mlほど流し込んで少し放置した後に吸引ラバーカップを使用することで効果が向上しますので試してみるといいでしょう。
ただし、**お湯が熱すぎると温度によって便器が割れてしまう場合あります。
温度には十分に注意してください。
「固形物」がつまってしまった場合
STEP1:
「止水栓」がきちんと閉じているかを確認します。
STEP2:
トイレの奥の方を目で見て確認した後、見えているようであればゴム手袋をつけて取り除きます。
STEP3:
視認ができなければ吸引ラバーカップを使って吸い出すと出てくることがあります。
ただし、余計に固形物が奥のほうに入り込んでしまう場合もあるので、ほどよい力加減であまり何度も繰り返さないように注意しましょう。
STEP4:
入ってしまった固形物が小さすぎてしまう場合、配水管の奥に入り込んでしまった場合には、便器を取り外さないと取り除くことができません。
このような時には、決して自力で解決しようとはせずに専門の水道業者に相談しましょう。
「排水管」がつまってしまった場合
STEP1:
「止水栓」がきちんと閉じているかを確認します。
STEP2:
便器にたまった水をある程度汲み出します。
STEP3:
重層とお酢を入れた後に、熱すぎない温度のお湯を入れてしばらく放置しておきます。
STEP4:
吸引ラバーカップなどを使って細かい尿石などを吸い出しておくといいでしょう。
排水口を塞ぐようにかぶせて、カップを密着させるように静かにおしつけていきます。
そのまま力を瞬間的に入れて引き抜いていくといいでしょう。
状況によっては水のはね返りがある場合があります。
前もって便器にビニールシートなどをあてて、ラバーカップの柄の部分が出るように穴をあけて使えば、周囲を汚さずにすむでしょう。
吸引ラバーカップを使ってもつまりが解消されない場合
STEP1:
ビニール袋などを切り広げて中央に穴を作り、汚水などが飛び散らないように便座を覆います。
STEP2:
中央の穴を通して「ワイヤーブラシ」をトイレの底に伸ばして、配水管の壁面を螺旋を描くようにねじりながらこすります。
STEP3:
2の作業を2~3度行ってもつまりが改善されない場合には、つまりの原因は排水管である可能性が高いので便器を取り外す必要があります。
その場合は無理をせず、専門の水道業者に相談した方がよいでしょう。
高圧洗浄機を使用した場合
STEP1:
前もってトイレや壁などをビニールシートなどで覆います。
水を勢いよく吹きつけて汚れを落としていく高圧洗浄機ですが、確実に周囲に汚水が跳ね返ります。
洋服などにも注意しておきましょう。
水が流れるかを確認するために、水を入れた状態のバケツを用意しておくといいでしょう。
STEP2:
便器の底に噴射口を挿入。奥の曲がっている部分まで入れていきます。
可能であれば、用意する高圧洗浄機は先端部分が曲がっているものか、ある程度可動するものを選ぶようにしておくといいでしょう。
STEP3:
高圧洗浄機のスイッチを入れて、勢いよく汚物を吹き飛ばしていきます。
結果的に汚物を押し込むことになるので、固形物が原因でつまりが生じている場合には、高圧洗浄機は使用しないようにしておきましょう。
STEP4:
つまりが解消できたら、水が流れるかを確認します。
その際には水洗レバーで水を流さず、バケツに入れた水を使用して確認しましょう。
無事に水が流れるようであればつまりは解消されています。
便器を取り外してつまりを解消する場合
STEP1:
止水栓をマイナスドライバーを使用して閉じます。時計回りに回すことで栓を閉じることができます。
サビなどの影響で動かない場合には、無理に回そうとはせずに、専門業者に修理を依頼するといいでしょう。
STEP2:
ウォータープライヤー、もしくはモンキーレンチなどを使って給水管を取り外していきます。
取り外した後の部品がタンクの中に入ってしまう場合があるので、整理しながら外していきましょう。
STEP3:
タンク内部にある水を排水していきます。
水洗レバーを水がなくなるまで「大」の位置に固定するか、灯油ポンプなどを使って抜き取っていくといいでしょう。
便器内部にたまった水もポンプなどを使って抜いていきます。
手洗い管がついている便器であれば、このときに蛇口につながっているホースも取り外しておきます。
STEP4:
タンクに接続されているものをすべて外したらタンクを持ち上げて取り外していきます。タンクは陶器製なので、落としてしまわないように注意しましょう。
STEP5:
便器を固定しているナットと、便器そのものを取り外していきます。
ナットに使用されている素材も陶器製であることが多いので、取扱いには注意が必要です。
また、便器を持ち上げる際には、下水管が丸見えの状態になるため、パッキンなどの部品を落とさないようにフタをするなどの処置をしておきましょう。
STEP6:
つまりの原因を特定できたら取り除いていきます。
チェックの際には、下水管側から見たりして、固形物などがつまっていないかも確認しておきましょう。
何かがつまっている場合には、下水管に落とすなどせずに、しっかりと回収して取り除くようにします。
下水管に流してしまうと、下流でさらなるつまりを起こしてしまう原因にもなります。
STEP7:
これまでとは逆の手順で便器を取り付けていきます。
組み立てのミスなどで何らかの障害が出ている可能性もあるので、水が流れるかを確認する際には、バケツなどに水を用意して少しずつ流してチェックするようにしましょう。
床などに流れてしまっている場合には、やり直しが必要です。
自信がない場合は無理をせず、専門業者に依頼した方がよいでしょう。
予防方法と注意点
ほとんどのトイレには小便用と大便用の水洗レバーが備え付けられています。
水の節約のつもりで大便を流す時に小便用を使用してしまうと、必要な量の水流を確保できず、目に見える部分では流せたと感じても、配水管など奥の方で便やトイレットペーパーがつまっていることがよくあります。
トイレットペーパーを流す際には大便用で流すようにしましょう。
当然トイレットペーパー以外のものは流さないようにしておくことが何より重要です。
1回に使用する量などにも注意しておきましょう。
- テッシュペーパー
- ペット用のトイレ砂
- 食べ残し
- 吐瀉物
なども流してしまいがちですが、避けた方が安全です。
トイレ砂は吸水性がとても高く、排水管などにこびりついてしまいます。
また、食べ残しや吐瀉物などに関しては、油分が含まれていることが多く、排水管などに付着してしまう可能性があるので流さないようにしましょう。
プロに依頼した場合の費用相場の目安
トイレの詰まりに関してプロの業者に依頼したときの費用の目安をご紹介します。
- 詰まり除去 8,000〜11,000円
- 脱着工事 12,000〜15,000円
- 高圧洗浄機使用・戸建(1時間) 15,000〜20,000円
- 高圧洗浄機使用・店舗/マンション(1時間) 35,000〜45,000円
- トーラー機使用(3mまで) 13,000〜18,000円
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