クローゼットのリフォームとは?何ができるの?
クローゼットや押入れは衣類や雑貨を収納する際にとても大切ですが、ご自宅の収納に満足できていますか?
クローゼットのリフォームでは、大きく分けて「新設リフォーム」と「既存スペースのリフォーム」の2つの方法で、ガラッと使い勝手を良くすることができます。
使い勝手が良いクローゼットは、片付けもしやすく身支度に時間がかかることもなく、日々のストレスを格段に減らしてくれるでしょう。
新設リフォーム
現在の自宅の収納が少なく、クローゼットを広くしたい・新しく作りたいという場合は新設リフォームをする必要があります。一から新しいクローゼットを設置するため、種類から大きさまで自由に選ぶことができます。
既存スペースのリフォーム
既存のクローゼットをより使い勝手のよいものにするには、
- 扉の交換
- ハンガーパイプの設置・交換
- 鏡の取り付け
- 棚の取り付け
- 押し入れをクローゼットに変える
などのリフォームがあります。
扉の交換
壁面クローゼットの扉を変えるだけでも、使い勝手は大きく変わります。扉には大きく分けて3種類あり、それぞれの特徴は後々紹介します。
ハンガーパイプの設置・交換
ハンガーパイプが付いていないクローゼットでも後から設置することができます。ハンガーパイプを設置することによって、ロングコートやしわを付けたくないワイシャツなどを掛けることができます。この際、170cm以上の高さにパイプを設置すれば、ロングコートなどが床に付くことなくスッキリと収納できます。
詳しいハンガーパイプの取り付けについてはこちらの記事をご参照ください。
鏡の取り付け
十分なスペースを確保できる場合は、鏡を取り付けることをオススメします。大型の鏡は想像よりもはるかに重く、安全に設置できる場所や金具を慎重に選ぶ必要があるので注意しましょう。また、十分なスペースがない場合でも開き扉の内側に取り付けをすることもできます。
棚の取り付け
無駄なスペースを無くし収納する場所を増やしたい場合は、可動棚の取り付けが便利です。ハンガーパイプの上に設置したり、下に設置したり自由度も高いです。上に取り付ければ、帽子やカバンなどの小物置きに便利で、下に設置すればTシャツなどを畳んで置けるスペースができあがります。
しかし、可動棚は重い荷物を置くのには向いていないので、収納するものの重量に気を付ける必要があります。
押し入れをクローゼットに変える
和室を洋室に変えるリフォームをする際に、同時に行われることが多いのが押し入れをクローゼットに変えるリフォームです。押し入れは布団など大きいものを収納するには向いていますが服の収納は上手くできないことが多いため、洋室に変えるついでに押し入れも無くしてしまうのもありです。
詳しい押し入れをクローゼットに変える費用などは、こちらの記事をご参照ください。
クローゼットの種類
新設・リフォームする際には、まずクローゼットの種類を選ぶ必要があります。それぞれに違いがあるので、まずは特徴を知りご自宅に一番合うものを選びましょう。
壁面クローゼット
最も一般的なのが、壁面クローゼットで壁の中に収納する空間を作るタイプで、衣類などを横一列のハンガーパイプに掛けて収納をします。
多くの床面積を使わずに作れるため、狭い部屋でも十分に設置することができ、横一列に衣類を収納するため見やすく取り出しやすいという点もメリットです。
ただし、大きなかばんやスーツケースなどの大きなものを収納するには向いていません。
ウォークインクローゼット
人が中に入って歩けるサイズのクローゼットで、収納空間の中には棚・ハンガーパイプが取り付けられています。
収納面積がとても広いため、シーズンオフのアイテムや大きなスーツケースなども収納することができます。また、クローゼットの中で着替えることもでき部屋から収納スペースが見えないため、生活感のないキレイな部屋を作ることができます。
しかし、収納スペースに多くの面積を使ってしまい、生活スペースが狭くなってしまう欠点もあります。また人が歩けるほどの空間を作る分、収納スペースとして使いづらいデッドスペースもできてしまいます。
ウォークスルークローゼット
人が歩けるという点ではウォークインクローゼットと同じですが、ウォークスルークローゼットは入口が2つあり通り抜けられ、クローゼットを通って部屋から別の部屋へ移動することができます。主に、寝室からリビングの間や、寝室から浴室の間の間に設置すると動線もよく無駄な移動を減らすことができます。
窓が多くないマンションに導入すれば通気性や陽の通りもよくなり、なによりもお店のディスプレイのようなオシャレな空間を作ることができます。
しかし、ウォークインタイプと同様に広い床面積を確保できない場合は、設置が難しくなってしまいます。
クローゼットの扉の種類
クローゼットの扉にはいくつかの種類があり、変えるだけで使い勝手は大きく変わると言ってもいいくらい扉選びは大切です。また、「扉を付けない」という選択肢もあるので場所や何を求めるかによって変えるとよいでしょう。
取り付けられる扉の種類は主に、 - 折れ戸 - 引き戸 - 開き戸
の3種類でそれぞれのメリット・デメリットと、扉を付けない場合のメリット・デメリットを順番にご紹介します。
折れ戸
折れ戸は、取っ手を引くと扉の中心が2枚に折れて開く扉で、手前に引っ張るタイプの開き戸に比べると多くのスペースが無くても十分に開閉することができ、スペースが限られているマンションなどの壁面クローゼットによく使われます。全開にすることもでき、大きな荷物でも突っかかることなくスムーズに出し入れすることができるのもポイントです。
しかし、開閉するのに少しコツが必要で、開けるためのスペースが必要になり、多少のデッドスペースが生まれてしまうことが難点ともいえるでしょう。
引き戸
引き戸は、扉を横にスライドさせて開閉するため、開閉の際にスペースが必要なく、扉の周りに荷物を置いても邪魔にならずにデッドスペースなしに効率よく部屋を使うことができます。また、最小限の力で開け閉めの作業をすることができるため、身体の不自由な方やご年配の方でも扱いやすいのが特徴です。
しかし、扉を全開にすることはできないので大きな荷物を出し入れする際には不便に感じてしまうこともあるでしょう。
開き戸
開き戸は、間口が広く簡単に扉を全開にでき、中をひと目で確認することができ、荷物の出し入れもしやすい点がメリットです。また、デザインが豊富なため部屋の雰囲気と合わせて自分好みの空間を作りたい方にオススメです。
しかし、開閉の際にはスペースが必要なため、扉の周りに荷物を置いてしまうとスムーズに開け閉めができないため、狭い部屋には向いていません。
扉なし
部屋に開放感を出したければ、扉を付けないという選択肢もあります。お気に入りの洋服やカバンをあえて扉を付けないことによって見せて、インテリア代わりにもなってくれます。また、何よりも扉を付けないことによってリフォームの費用を大幅に抑えることができるので、費用を抑えながらクローゼットのリフォームをしたい方にはオススメです。
しかし、扉を付けなければホコリなどが入り洋服やカバンが汚れてしまったり、整理整頓が上手くできずに部屋が散らかって見えてしまうという場合には、カーテンを付けるなどして対策することもできます。
【新設】クローゼットリフォームの費用相場と施工事例
ウォークインクローゼットを新設
新たにクローゼットを設置したい、という場合は設置するスペースの大きさによって工事費用も異なります。ウォークインクローゼットを新設する場合は、一般的に2畳ほどのスペースを使うことが多く、約25〜50万円程の費用が相場になっています。ただし新設する際に解体の工事も必要な場合は費用も上乗せされる可能性もあります。
【事例】ウォークインクローゼットの設置
広島市安佐南区✕間仕切り変更✕お客様のご要望に応える工事
- BEFORE
- AFTER
- 工務店名
- 有限会社山尾工務店
- 施工月
- 2014年4月
- 施工地域
- 広島県広島市安佐南区
- 住宅種別
- 戸建住宅
- お客様のご要望
- 間取りを変更してほしい。
- ここがポイント!
LDに変更!
明るさ重視!
木を有効利用!
- 業者のコメント
- ウォークインクローゼットを併設し、広く使えるように工夫しました。
- 工事内容詳細
狭い和室を解体し、LDと一間にしました。
ウォークインクローゼットを併設し、広く使えるように工夫しました。
- 工事費用
- 約100万円
【既存】クローゼットリフォームの費用相場と施工事例
扉の交換
扉の交換リフォームは交換したい扉の種類によりますが、約5〜12万円を相場と考えておくとよいでしょう。「折れ戸」「引き戸」「開き戸」の中で、「折れ戸」が比較的安く5万円程度で交換することができるため、費用を抑えながらリフォームをしたい場合は折れ戸を設置することをオススメします。
【事例】扉の交換
広島市南区✕クローゼット扉及び内部収納取替え工事✕安心、丁寧な工事
- BEFORE
- AFTER
- 工務店名
- 有限会社クリーンハウス工業
- 施工月
- 2007年3月
- 施工地域
- 広島県広島市南区
- 住宅種別
- 戸建住宅
- お客様のご要望
- クローゼットを使いやすくしてほしい。
- ここがポイント!
迅速な作業
柔軟な対応
快適な暮らしのお手伝い
- 業者のコメント
- 丁寧な仕上がりにご満足頂くことができました。
- 工事費用
- 価格非公開
ハンガーパイプの設置・交換
ハンガーパイプは、コートやスーツなどをシワを付けずに収納できる優れもので、ホームセンターや100円均一ショップ等でも購入でき、ご自身で設置すればポール本体の価格のみで済みます。
しかし、ホームセンターなどで売られているポールはさほど強度も強くなく、落下したり壁に穴が開いてしまうこともあります。 壁に穴が開いてしまうと、穴をふさぐ工事もしないといけなく、余分に費用もかさんでしまうため、最初からプロにお願いすることをオススメします。ハンガーパイプの取り付け工事は難しくないため、業者に依頼しても1〜5万円程度でできます。
【事例】ウォークインクローゼットにハンガーパイプを設置
ウォークインクローゼットにハンガーパイプを設置したい
- AFTER
- 工務店名
- 株式会社システムドッグ
- 施工月
- 2020年3月
- 施工地域
- 埼玉県さいたま市緑区
- 住宅種別
- マンション
- お客様のご要望
- 大きめのウォークインクローゼットに洋服をハンガーのまま収納したい、とのご要望でした。
- ここがポイント!
ディアウォールを使用した2×4の柱を前方に4本、後方に2本設置し連結しておりますので倒れる危険性を軽減しました。
ディアウォールなので撤去が簡単にできます。
大きな工事が必要なく、半日程度の時間で工事が完了
- 業者のコメント
- ウォークインクローゼットにハンガーパイプの設置をご希望でした。大手の家具メーカーの既製品ですとぴったりなサイズのものがなく、建材メーカーの商品ですと価格がとても上がってしまうため、ディアウォールを使用したパイプハンガーの設置をすることに致しました。
- 工事内容詳細
使用材料
・ディアウォール:6個・2×4 12F:6本・パイプハンガー:3本
- 工事費用
- 約5.6万円
棚の取り付け
収納したい小物がたくさんある場合は、棚の取り付けでキレイに整理整頓することができます。棚を追加したい場合は、2〜4万円程で1つの棚を追加することができ、同時に仕切りなども設置すれば使い勝手のよい棚に仕上がるでしょう。
【事例】クローゼット内に棚を設置
クローゼットリフォーム
- BEFORE
- AFTER
押し入れをクローゼットに変える
和室を洋室にリフォームする際に、同時に押し入れをクローゼットに変えることで部屋の雰囲気が統一され、より過ごしやすい空間になるでしょう。
押し入れをクローゼットに変える工事は、約10〜40万円程必要と考えておくとよいでしょう。
また、押し入れの床の強度が弱い場合は、補強工事が必要になり費用も高くなります。ご自宅の床の強度は施工業者にしっかりとチェックしてもらい、補強工事が必要なのかどうかをみてもらうことをオススメします。
【事例】押し入れをクローゼットに変える
クローゼット 名古屋中区 スタービル
- BEFORE
- AFTER
- 工務店名
- 株式会社インテリアイワシタ
- 施工月
- 2016年4月
- 施工地域
- 愛知県名古屋市中区
- 住宅種別
- マンション
- お客様のご要望
- 現状 押入れがどうしようもない状況でした。
- ここがポイント!
収納しやすい
部屋が片付く
ライフスタイルに合わせた施工
- 業者のコメント
- 部屋をリノベーションしました
押入れをクローゼットに変貌させ 開いた空間に多目的シェルフ棚設置しました。
- 工事内容詳細
クローゼットドア サンワカンパニー¥26000円
シェルフ棚 イケア 1枚2000円 デザイン:インテリアイワシタ
- 工事費用
- 約10万円
クローゼットのリフォームを行う際の注意点
湿気対策
クローゼットにはたくさんの衣類や小物が収納してあり、物が密集した状態で扉が閉められてしまうと空気の流れが悪くなり、湿気が発生します。
湿気はカビの原因ともなるため、対処法としてクローゼット内にエコカラットを貼り付ける方法があります。 エコカラットとは、粘土鉱物などを焼成した壁材タイルのことで、湿気が多い時には湿気を吸い、少ない時には吐き出すことで湿度調整が可能になりカビの発生を防いでくれます。
また、臭いを吸着する作用もあるので、クローゼット内の嫌な臭いも防いでくれます。
さらに、シックハウス症候群の原因の一つとされているVOC(揮発性有機化合物)を吸着する作用もあり、身体に優しいのが特徴です。
エコカラットの取り付けには約3〜10万円程かかるため、予算を抑えて湿気対策をしたい場合には、除湿剤を使う対策法もあります。
水は空気より重いため、除湿剤はクローゼットの床に置くことで、効率的に湿気を取ってくれます。
また、除湿剤には湿気吸い込み口があるため、吸い込み口を直接塞いでいなくても、クローゼットに吊るされた洋服がかぶさることで吸い込みを悪くしてしまう可能性もありますので、設置場所には気をつけましょう。
奥行きをとり過ぎない
収納スペースは多い方が良いと考え、奥行きを増して広さをとることを優先しがちですが、奥行きは長すぎても使いにくいのが現実です。
奥にある物が取り出しにくくなり、使わないスペースが増えてしまいます。
広い収納スペースを使いこなせずデッドスペースが生まれてしまう場合は、キャスター付きの引き出しを使うなど、有効活用する方法を考えてみましょう。
広々としたクローゼットに無駄なく収納ができれば、さらに収納力は上がります。
設置環境の確認
クローゼットは締め切られると湿気がたまりやすくなります。
そこで、新しくクローゼットを設置する際は、風の流れが良く換気しやすい所に設置することをオススメします。
また、クローゼットが外壁に面している場合、結露ができやすくなるので、隣接する部屋がある壁への設置を検討するか、結露対策を考えておく必要があります。
結露対策を行う場合、壁面の断熱機能を上げるリフォームと、直接換気扇を設置するリフォームがオススメです。
あらかじめ予算を決めておく
既存のクローゼットの内部をリフォームするだけなのか、新しくクローゼットを設置するのかなど、リフォーム内容により費用も変動します。
たとえばハンガーパイプを取り付けるのみであれば、1箇所2〜3万円で施工可能ですが、新たにクローゼットを設置する場合は、費用が大きく変わってきます。
既存のクローゼットの状態や、取り付けるクローゼットのタイプによっても変わりますが、50万円程かかる場合もあります。
同じ施工内容であっても、業者によってプランも料金設定も異なるため、複数の業者に相談して見積もりとプランを聞くことが大切です。
いくつか見積もりを取り寄せれば、予算内でどの様なリフォームができるのかを知ることができます。
また、妥協できる点もできない点も見えてくるため、費用の調節も可能になります。
まとめ
クローゼットをリフォームする際に必要な費用や注意すべき点などをご紹介しました。
クローゼットは様々なリフォームがあり、こだわる程費用がかかります。
あらかじめ予算を決め、複数の業者に見積もり依頼し、こだわりたい点と妥協できる点を洗い出すことが予算内でクローゼットのリフォームを進めるコツです。
自分の理想に合った快適な収納スペースを作るために、正しい知識で取捨選択しましょう。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

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