ミストサウナとは
参考:photoACより
「気持ちいいから」という理由だけで、家のお風呂にミストサウナを導入させてくれるという家庭はあまりないですよね。もっと具体的な効果などを説明できれば、家族がミストサウナの魅力を理解し、導入に同意してくれるかもしれません。まずは、ミストサウナにどのような効果が期待できるのかを見ていきましょう。
発汗効果
サウナにはドライサウナとミストサウナがありますが、ドライサウナは温度が高く、人によっては息苦しさも感じますよね。ドライサウナは体への負荷がとても大きく、数分しか耐えられないという人もいるかと思います。しかし、ミストサウナは低温で体への負荷が少ないにも関わらず、大量の汗をかくことができます。
浴槽に浸かったときと比べると、ミストサウナの場合、1.5~2倍もの汗をかいているという実験結果もあります。たくさんの汗をかくと、身体の代謝がよくなりますので、副次的に様々な効果を期待できます。汗は天然の美容液とも言われるほどで、美肌効果も期待できますし、肌のターンオーバーもしやすいというメリットがあります。
保温効果
冬場に湯船に浸からずにシャワーだけで済ませると、お風呂上がりに体が冷えやすいと感じたことありませんか?実際にシャワーでは身体の末端まで温めることができません。このため、冬場はゆっくりと浴槽入浴することがおすすめなのですが、ミストサウナならさらに身体の指先までしっかりと温めることができます。
このため、ミストサウナを使うといつまでも体がポカポカしているため、湯冷めもしにくく、快適な眠りにも繋がると言われています。
保湿効果
発汗による美肌効果が期待できるとご紹介しましたが、美肌効果につながるのは発汗だけではありません。ミストサウナを使うことで、肌の水分量が40%もアップすると言われています。浴槽入浴の場合は10%程度ですので、約4倍もの保湿効果があります。このため、ミストサウナは肌が乾燥しやすい人に最適な入浴方法とも言えます。
洗浄効果
ミストサウナでは大量の汗をかきますが、汗をかくときに毛穴が開いて、体内の老廃物が流れ出します。もちろん浴槽入浴でも同じ効果がありますが、発汗量が違います。このため、ミストサウナのほうが老廃物は流れやすく、入浴後の皮脂量などを大幅に減らすことができます。
リフレッシュ効果
浴槽入浴の場合は、入浴中や入浴直後は気持ちいいのですが、お風呂から上がって30分もすれば、その気持ちよさは消えてしまいます。これに対してミストサウナは、保温効果が長続きするので、リフレッシュ効果も長時間維持されます。いつまでもお風呂上がりの気持ちよさを維持できる。これがミストサウナの魅力のひとつです。
浴室を暖める効果
あまり知られていませんが、浴槽入浴は心臓への負担が比較的大きい入浴方法です。浴室の気温とお湯の温度の違いから、ヒートショックを起こすこともあります。ところがミストサウナは心臓への負担がとても小さく、高齢者の体にもとても優しい入浴方法になります。
浴室内でも、浴槽をまたぐ必要がありませんので、転倒防止効果も期待できます。様々な面で浴槽入浴よりも安全性が高いので、小さなお子さんや高齢者の方にも安心してご利用いただけます。
ただし、すべての人にとって安全というわけではありません。循環器や呼吸器系に疾患や障害のある人や、妊娠中の人などは医師と相談して利用するようにしてください。
ミストサウナの光熱費
ここまでの内容を読むと、ミストサウナに換えない理由がないというくらい魅力的ですよね。そうなると気になるのが、ミストサウナの光熱費です。浴槽入浴と較べてどれくらいの光熱費がかかるのでしょう。
ミストサウナの光熱費の計算はとても複雑ですので、各メーカーの出している光熱費を参考にしましょう。
パナソニック i・ミスト
1回(28分):約34円
参考:パナソニックより
東京ガス:ミスティ
1回(30分):約42円
参考:東京ガスより
パナソニックは電気式のミストサウナで、東京ガスはガス式のミストサウナです。計算条件が違いますので一概には言えませんが、ミストサウナの光熱費は1回30~50円くらいだと考えられます。これに対して、浴槽入浴の光熱費は次のようになります。
浴槽入浴の光熱費:116円
浴槽入浴でも、水の量やガスの種類によっても違いますが、1回の入浴にかかる光熱費は116円前後と言われています。ある程度幅を持たせても100~130円といったところでしょうか。この価格と比べると、ミストサウナのほうが光熱費は低いことが分かります。
ただし、ミストサウナは入った人数分だけ、光熱費が加わっていきます。東京ガスのミスティなら、2人で84円、3人で126円、4人で168円です。浴槽入浴の場合は、どれくらいお湯を追加するのか、どれくらい追い焚きするのかで変わりますが、ミストサウナのように倍々で増えていくわけではありません。
また、浴槽入浴は節水することが可能ですが、ミストサウナはそういうわけにはいきません。このため、家族の人数が多い場合には、必ずしもミストサウナの光熱費が安いわけではないということを覚えておきましょう。
ミストサウナの初期費用
ミストサウナの導入には初期費用もかかります。熱源が必要なタイプのミストサウナを設置する場合には、工事費も含めて30~50万円くらいの費用がかかります。できれば後付けではなく、浴室リフォームをするときに、オプションとして追加するのがおすすめです。
できるだけ安くミストサウナを導入したいという場合は、熱源不要で設置できるミストサウナがおすすめです。これらのミストサウナは、既存の水栓を利用するため、シャワーと同じような感覚で利用できます。商品によっては、シャワーヘッドと交換して使い分けることもできます。
このようなミストサウナなら10万円程度の予算で取り付けることも可能です。ある程度DIYに自信がある場合には、自分でも設置可能です。自分で設置が難しそうなら、工務店などに依頼して設置してもらいましょう。
壁掛けタイプと天井設置タイプ
予算もある程度確保できそうなら、次に考えなくてはいけないのが、どのミストサウナを設置するかということです。ミストサウナには壁掛けタイプと天井設置タイプの2種類があります。壁掛けタイプはエアコンのような形状をしたもので、天井設置タイプは浴室換気暖房乾燥機と一体型になっていますので、フラットな形状をしています。
壁掛けタイプ
壁掛けタイプは、後付けするときに使用するミストサウナです。人気が高いのは浴室換気暖房乾燥機が一体になったモデルで、様々な機能が1台に詰め込まれています。本体の設置はそれほど難しくありませんが、熱源を設置しなくていけません。
熱源はすでに紹介しましたように、ガス式と電気式があり、いずれも専門の業者に依頼しないと設置できません。ミストサウナを購入したショップで工事も一緒に依頼しましょう。できるだけ費用を抑えるために、ネットショップで購入した場合は、工務店に相談してみましょう。
ガス漏れや漏電の可能性がありますので、熱源があるタイプは自分で設置しないようにしてください。どうしても自分で取り付けたい場合には、先程紹介した、熱源のないタイプのミストサウナを導入しましょう。
天井設置タイプ
天井設置タイプは浴室リフォームを行うときにおすすめです。ユニットバス交換をするときは、できるだけオプション品を選びましょう。オプションにミストサウナがない場合には、浴室リフォームを依頼する工務店の担当者と相談しながら、設置するミストサウナを選びましょう。
壁掛けタイプは浴室内に大きな出っ張りができてしまうため、見た目があまり美しくありません。一方、天井設置タイプは、ほぼフラットな形状で、なおかつ換気扇と一体型になっていますので、存在感がほとんどありません。デザインにこだわりたいのであれば、壁掛けタイプよりも、天井設置タイプがおすすめです。
ミストサウナを後付けで設置するときの注意点
ミストサウナはとてもすぐれた機器ですが、後付けで利用する上で注意しなくてはいけないポイントがあります。
・防水性に優れた浴室で使う
・乾燥機とセットにして利用する
まず、後付にするときは浴室の防水性を確認してください。非常に細かなミストが舞いますので、ちょっとした隙間でも水滴が入り込んでしまいます。ユニットバスなら気密性が高いため問題ありませんが、在来工法のお風呂の場合は思わぬところから水漏れが発生する可能性がありますので、十分気をつけて設置してください。
また、ミストサウナを使用した後は、浴室内がとても湿度の高い状態になります。そのまま放置しておくと、カビやバクテリアが繁殖しますので、ミストサウナを使った後には、必ず乾燥機を使って室内を乾かすようにしましょう。換気扇では乾燥が追いつきませんので、できるだけ乾燥機能の付いた浴室換気暖房乾燥機一体型の商品を選びましょう。
まとめ
ミストサウナについて説明してきましたが、その効果やメリットを理解できたでしょうか。とてもメリットの多い機器ですが、価格が高くしかも工事費も必要です。後付するには、既存の浴室の防水性や乾燥能力をよく考えて選ばないと、大きなトラブルになることもあります。
それでも、これまで以上に快適で質の高い入浴を楽しむことができます。最近は浴室リフォームで、浴室換気暖房乾燥機を導入する家庭が増えていますが、せっかくリフォームをするのであれば、ぜひミストサウナの導入も検討して見ましょう。特にサウナが好きだという人にとっては、手軽に自宅でミストサウナを利用できるのはとても大きなメリットです。
ミストサウナがある生活は、浴室のあり方を大きく変えてくれます。ゆとりのあるバスライフを送るためにも、ぜひミストサウナの導入検討をしてください。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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