浴室換気扇の種類
浴室の換気扇はいくつかの分類方法があります。
構造による分類
それではまず、構造による種類分けを見てみましょう。
シロッコファン
集合住宅などで使われることの多い換気扇で、ダクト排出方式とも呼ばれています。シロッコファンは円筒形状の内部に羽が仕込まれています。ダクトを使って蒸気を排出しますので、風など天候の影響を受けにくいという特徴があります。
プロペラファン
プロペラファンは、戸建ての浴室に採用されることの多いファンで、プロペラ型のファンを浴室の壁面に取り付けます。大容量の排気が可能ですが、台風のように風が強い日には、排気量が減ってしまうこともあります。
機能による分類
次に浴室換気扇の機能による種類分けも見ていきましょう。
浴室換気扇
最もシンプルな換気扇で、換気機能だけを備えています。浴室内を乾燥させることで、カビの発生などを防ぐことができます。一般的には天井に埋め込むタイプのものが多く、羽を取り外してメンテナンスをすることも可能です。
浴室乾燥機
浴室乾燥機は浴室換気扇に衣類乾燥機能を持たせた換気扇です。換気扇だけでも洗濯物を干すことができますが、衣類乾燥機能はさらにそれを強化したものになります。浴室内で洗濯物を干すことができるため、室内干しのような臭いも発生させずに乾燥させることが可能です。
浴室換気暖房乾燥機
浴室換気暖房乾燥機は室乾燥機に暖房機能を追加したものです。暖房機能によりヒートショックを回避しやすくなります。高齢者のいる家庭に最適な機能ですが、高齢者でなくても、冬場の入浴を快適にするためにはおすすめの機能です。
また、暖房機能だけでなく涼風機能を持たせている浴室換気暖房乾燥機もあります。換気扇から涼しい空気を出すことで、夏場の入浴時などに、お風呂でのぼせるのを防ぐことができます。また、涼風を出すことで、より乾燥を促すこともできます。
浴室換気扇のメリットや機能
・価格が安い
・メンテナンスが簡単
浴室換気扇のメリットはなんといっても価格の安さです。シンプルな浴室換気扇の場合には、売値で数千円からラインナップされています。メンテナンスもとても簡単ですが、壊れてしまったり、調子が悪くなったりしたら、修理ではなく交換して新品と同じ状態にしたほうが、安上がりになることもあります。
構造が簡単ですので、分解しての清掃も簡単に行えます。定期的にメンテナンスを行うことで、換気扇の寿命を伸ばすことができ、ひいては浴室そのものの寿命が伸びることを期待できます。
また、換気扇を24時間回し続けることで、室内の嫌な匂いを外に排出したり、家全体の湿気を取り除いたりすることもできます。木造住宅の場合は、湿度が家の寿命に影響を与えます。浴室のドアを開けっ放しにして、そのまま換気扇を回し続ければ、室内の湿度を下げることができ、家の老化をふせぐことも可能です。
浴室乾燥機のメリットや機能
・洗濯物を室内に干すことができる
・浴室内のカビの発生を抑えることができる
浴室乾燥機になると、浴室換気扇よりも多くのメリットを感じることができます。最大のメリットは、洗濯物を室内干しすることができるということです。通常の室内干しの場合、外が雨ですと1日では乾かしきれませんが、浴室という密閉空間を利用することで、数時間で洗濯物を乾かすことができます。
花粉症や黄砂、PM2.5などが洗濯物につくこともありませんので、毎日キレイな状態の服を着ることができるということに、大きなメリットを感じる人は少なくないかと思います。
通常の浴室換気扇でも、もちろん浴室内を乾燥できますし、洗濯物を干すこともできます。それでも浴室乾燥機を利用することで、さらに強力な換気を期待できます。その結果、浴室内でのカビの発生を大きく減らすことができます。窓のないユニットバスでは、必須にしてもいいくらい重要な機能のひとつといえます。
浴室換気暖房乾燥機のメリットや機能
・ヒートショックを回避できる
・長時間の入浴が可能になる
浴室換気暖房乾燥機は、ほぼすべての機能を兼ね備えた換気扇です。暖房機能と涼風機能をもたせただけですが、これだけで入浴がとても快適な時間になります。暖房機能を使って、あらかじめ浴室内の温度を上げておけば、高齢者のヒートショックを回避しやすくなります。浴室内の温度を高く保つことができるため、お湯が冷めにくいというメリットもあります。
冬のお風呂は冷たくて苦手という人もいるかと思います。その場合も、暖房機能を持たせておけば、お風呂はいつもポカポカして気持ちいい状態を維持できます。
また、涼風機能によって、のぼせるのを防ぐことができます。露天風呂が気持ち良いのは、お湯は温かくて、外の空気が冷えているからです。涼風機能があれば、露天風呂のような感覚を自宅でも楽しむことができます。
浴室換気暖房乾燥機は、とても高機能です。このためすぐにでも導入したいという人もいるかもしれません。ただ、価格はとても高く商品によっては浴室換気扇の10倍くらいの値段になっているものもあります。さらに、電気代もかかるため良いことばかりではありません。
メリットがとても大きいのですが、デメリットも決して小さくありませんので、しっかり考えた上で、採用するかどうかの判断を行いましょう。
まとめ
浴室の換気扇はあまり重要視されていないアイテムです。ところが、高機能なものを選ぶことで、ライフスタイルから大きく変えていくことが可能です。乾燥機能を持たせることで、洗濯物を屋外に干すこともなくなります。干している最中に雨が降ってきても、浴室内乾燥であれば、気にする必要もありません。
さらに高齢者にとって大きな問題であるヒートショックも、浴室換気暖房乾燥機の暖房機能を利用することで、その発生を回避しやすくなります。これは命にかかわる問題でもありますので、高齢者のいる家庭では必須にしてもいいくらいの重要な機能のひとつです。
あまり注目されていませんが、涼風の発生もお風呂をより快適なものにするためには、とても重要な機能です。高機能になればなるほど、導入コストが上がってしまいますが、いずれの機能も使ってみれば、手放すことができないほど便利なものばかりです。
また、換気扇をきちんと使いこなすことができるかどうかで、浴室の寿命だけでなく、家全体の寿命が変わってきます。たかが換気扇ですが、されど換気扇です。入浴時間をより良いものにするためには、換気扇選びにはとことんこだわってみましょう。
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