ベランダも大規模修繕の工事対象に入るの?
マンションなどの集合住宅では、10~12年周期を目安に「大規模修繕」が行われます。 これは居住者が安全に快適に生活するため、そしてマンションの資産価値を維持していくために、欠かすことのできない工事です。
マンションは「専有部分」と「共有部分」に分かれていますが、大規模修繕の工事対象となるのは、居住者全体で共有する「共有部分」のみとなります。
従って、居住者は、マンションのどの部分が共有部分に該当するのかをきちんと把握しておかなければなりません。
そこでまず、大規模修繕の対象になる共有部分について理解しておきましょう。 主なところでいうと、エントランス、通路、階段、駐車場などが共有部分となります。これらは何となく想像できるかもしれませんが、このほかには意外な箇所も含まれています。
たとえば、玄関ドア(外側部分)、窓サッシ、ベランダ。一見、専有部分と思われがちな箇所ですが、実は「共有部分」に含まれます。
特にベランダは、大規模修繕時に問題が発生しやすい箇所です。工事をスムーズに進めるために居住者が前もってしなければならないことがありますので、以下の対処法をしっかりと頭にいれて大規模修繕に備えておきましょう。
工事期間中はベランダに置いてあるものを撤去する
ベランダは、洗濯物や布団を干すだけでなく、趣味やお茶を楽しんだり、室内に収納しきれない生活用品を置いたりすることもでき、とても便利なスペースですよね。
しかし、前述の通りベランダは共用部分です。専用使用権が認められているので自由に使うことはできますが、大規模修繕時には工事の妨げにならないように、私物はすべて撤去してベランダ内をきれいに片づけておかなければなりません。
ここからは、ベランダに置いてある代表的なものを例にして説明します。もし該当するものがある場合は、工事が始まる前までに速やかに撤去しましょう。
アンテナ
マンションによっては、BSやCS放送を受信するためのパラボラアンテナを設置されている方もいらっしゃいますよね。 大規模修繕で外壁洗浄などを行う際には、外壁に足場を組むため、アンテナがあると作業の妨げになってしまいます。
作業内容によっては撤去する必要がないこともありますが、通達があったときは必ず撤去しておきましょう。 また、作業の邪魔にならない場所に移動すれば問題がないときもありますので、管理組合に確認してみて下さい。
植物
マンションのベランダなどに鉢植えやプランターを置いて、ガーデニングや家庭菜園を楽しんでいらっしゃる方も多いですよね。 植物の鉢植えなども工事の妨げになる場合があるため、一時的に部屋の中などに移動させなければなりません。
管理組合によっては、工事期間中のみ共用部分にスペースを設けてくれることもありますので、確認してみると良いでしょう。
タイル(ウッドパネル)
最近はDIYが人気ということもあり、ご自分でベランダをおしゃれな空間にリフォームされている方も多いのではないでしょうか。 特に手軽にリフォームできるため、ベランダの床面にタイルやウッドパネルを敷き詰めているご家庭もみられます。
しかし、ベランダの床はこれらがあると防水工事などをすることができません。従って、すべて撤去して、ベランダの床が見える状態にしておく必要があります。
室外機、その他
ほとんどのご家庭では、エアコンを使用されていますよね。当然、ベランダにはエアコンの室外機が置かれているはずです。 エアコンの室外機は、取り外すことができないため、撤去する必要はありません。
その他、ラティス、すだれ、小型物置、網戸なども撤去するものに含まれることがあります。
撤去作業は自身でやらなければならない
ご紹介したように、私物の多くは工事前に必ず撤去しておかなければなりません。
撤去する必要がある備品類は、大規模修繕工事の説明会で注意事項としてお知らせがありますが、これらは、居住者自身ですべて撤去することになっています。
ベランダに置いてあるものが多いほど、室内に移動させる作業が大変になります。 そして工事期間中はそれらを室内に置いておくと、部屋の一角が物置状態となることもあります。
業者に依頼して撤去してもらう方法もありますが、状況によっては費用が高額になってしまうことがあります。 そのため、大規模修繕に備えてベランダに不要なものが置いないか、定期的にチェックしておくことが大切です。
まとめ
マンションの大規模修繕工事の対象となるのは、「共用部分」のみで、エントランス、通路、階段、駐車場などが挙げられます。
また、これら以外に、ベランダ、玄関ドア(内側部分)、窓サッシも含まれます。
家事や趣味などで活用することの多いベランダなどには、様々な物が置かれていることがあります。
工事前には、居住者がアンテナ、植物、タイルなどベランダ内にあるものをすべて撤去しておかなければなりません。 工事前に慌てることがないように、撤去したものを置く場所の確保なども含め、計画的に作業を進めておきましょう。
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